闇野の友人、あべこべ世界に飛ばされるってよ   作:蓮太郎

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 イベント名・練習レベル低下


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 ここ最近、私立みたま高校は騒がしい。話題はある運動部にむけてのものばかりで、さらに特定の人物についての話し合いが女子達、さらには男子達も繰り広げられている。

 

 もちろん、逆巻のことである。いろいろと想定外だったこともあり噂は千里を駆ける如く広まっていった。物珍しさに見物に来る者が絶えず、視線が増えることで常に見られてしまうことから練習にも支障が出始めてくる。

 

 流石にまずいと考えた野球部らは仕方なく室内練習を多く取り入れ逆巻の姿を外に見せないようにした。

 

 不満が多く出るだろうが、これでもかなり妥協した方である。逆巻がチームメイトと練習したいしコツを教えたいのに対してチームメイトもいきなり声をかけられて手とり足とり(・・・・・・)何かされそうになるので理性が抑えられなくなると泣きが入ったため渋々受け入れた。

 

 とりあえず練習メニューを考えるから自由に施設を使ってくれといって新島が言い、完成したことでメニュー表を渡しに小鷹と青葉がは派遣されたのだ。

 

「青葉先輩、逆巻くんのことどう思いますか?」

 

「顔は地味かもしれねえが悪くないと思うぞ」

 

「そうじゃなくて野球のことでです」

 

「んんっ!そ、そっちか。悪くはない、というか一年生用とはいえ早紀のトレーニングについてこられてたし守備の方は下手すりゃ三年生よりもうまいかもしれん。投球は私の方が上だがな」

 

 負けず嫌いな彼女としては投手としての能力は絶対の自信を持っていた。日に日に改造している魔球もよい感じに仕上がっておりやすやすとマウンドを明け渡すつもりはなかった。

 

 まあ当然だろうと小鷹も思いつつトレーニングルームに入る。トレーニングルームにはダンベルやルームランナーなど個人で自分の身体を鍛える道具がある。室内練習だと逆巻はここに籠ってしまい今のところ姿が見えないのだ。

 

「…………はっ…………はっ!」

 

 ルームランナーからすごい音をだしつつ、そこで汗だく&タンクトップで走り続ける逆巻の姿があった。

 

 肉体は完全に鍛え上げたとは言い難いがしっかりと締まっており、首筋を流れる汗が蛍光灯の光を反射してさらなる扇情感を引き立てる。視覚の暴力だけならよかったが全力で走り続けているため息切れしている声が余計に彼女たちの欲を掻き立てる。

 

 流石に理性がヤバいと感じた小鷹は目を逸らす。その視線の先にいた青葉は目を閉じ不動の状態でいた。

 

(青葉先輩が耐えてる!い、いや失神してるぅ!?)

 

 あまりの出来事が不意打ちで起こったため青葉の脳はパンクしてしまい最大の防御反応として立ったまま意識を閉ざしてしまった。しっかりと鼻血を出していることから漫画のように下心が丸見えであった。無理矢理後ろを振り向かせて起こそうとするも現実に戻ってくる気配がない。

 

「先輩!ちょっと戻ってきて!こんなところで私を一人にしないで!」

 

 非常に思いやりと悲しみある叫びだが状況が状況だけに何とも言い難い虚しさが込められている。

 

「ふうぅ、あれ小鷹さんと青葉副キャプテン?」

 

「アッ!チョッ!いまこっちに来ないで!ヤバいから服も着て!」

 

「汗だくだけどまだやることあるし…………」

 

「いいから行けー!」

 

「アッ、ハイ」

 

 鬼気迫る圧を感じて今までの経験上、長居するとろくなことがないことを知っていた逆巻はさっさとシャワー室へ逃げ込む。残っていたらなにかしらの悪いイベントが起きてしまう気がしてならず、早い段階でやる気が減ったりするのは勘弁してほしいのだ。

 

 さっさとシャワーを浴びて着替えた逆巻を待っていたのは鼻にティッシュを詰めた青葉と何だか疲れた様子の小鷹だった。

 

「あのー、なんでそんなに機嫌が悪いの、ですかね?」

 

「あのさぁ…………自分が何したか分かってる?」

 

「え?えーと、時速20kmで20分走り続けてただけだけど…………」

 

「本当に何してんの!?」

 

「アスリートでも15km程度のはずだが、待てよ?もしかしてお前持久走やってたのか?」

 

「はい、あと10分走る予定でしたが」

 

 ルームランナーの音がうるさい理由は分かったが、自己鍛錬の内容もかなりおかしいし本人はまだ余裕がりそうに振る舞っている。あれだけの速度を走り続けて筋肉の痙攣もないとはどういう身体をしているんだ。まだスタミナはCランクなのだが一人でスペシャルタッグ状態を引き起こそうとしているのか。

 

 どういう理由があろうとひとつ間違えたら怪我をしてしまう可能性が高い練習だ。

 

「…………ほかに何かやろうとしてたか?」

 

「あのベンチプレス(50kg)をやろうと」

 

「お前もうここ(トレーニングルーム)で自己鍛錬するの禁止な」

 

「何故です!?」

 

 本気で理解できていない彼の顔にぺしんと新島考案のトレーニングレシピをたたきつける。一見非難されそうな行為だが逆巻がやっていたことを聞くと微妙に責めにくくなる。

 

 なお、このことを知った新島だけでなく友沢や山口ら部員に滅茶苦茶叱られた。前の世界で怪我した組にはお前が言うなと言いたいところだが、この世界の蛇島はまだおとなしいし、まだ(・・)危機的状態にはなっていないため文句は言わなかった。

 

 いや、そもそも自業自得だということを忘れている。

 

 流石に入部して一か月もたっていない状況でレベル5の特訓はまずかった。今度からはレベル4程度に抑えようと逆巻は決心した。

 

 もちろん、後日こっそり厳しい自己鍛錬をやっていたことがバレて監督からも叱られました。

 

 練習レベルが3低下した!

 

 

 

 




 これでも練習レベル2で落ち着いてる方です。初めから練習レベル5でやってたら誰だって止める。
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