プリンセスコネクト!リ・ダイブゥゥゥゥゥゥゥン!!!(ガッチョーン 作:古賀コーラ
ユイ「私は…みんなと一緒にいたい…!!」
SOUGO「レジェンドオブアストルムの世界…醜くないか?」
ユイ「え!?」
アストルムダイソンによりアストルムの世界は一度崩壊した…
という事はありません。
「さてと、まず何から話しましょうか…そうねぇ、じゃあ基本である街のことから話しましょうか。この街ランドソルはこのアストライア大陸を長年に渡って支配してる国家の首都よ」
「この国は中央集権タイプの国家と聞くが?」
「そうよ、古臭いでしょ?」
古臭いと言われても私の世界の日本でも中央集権国家ではある、勿論彼女の古臭いと考えるような典型的なものではないが。
中央集権国家とは簡単にかいつまんで言えば『国王』等の存在がトップに立ち、そのトップに従い政治や公的機関などを統治するシステムの事だ。
日本も『皇族』が存在し日本のトップだ。しかしその『皇族』が政治や公的機関を統治しているわけではない、これこそが典型的なものではないという所以であり……と、まぁここは日本ではないのだから細かな説明をしていても仕方がないか。
「そしてそんな王家の居城が街の中央にある王宮ね。王宮は国家の運営や政治、公的機関やソルの塔の管理などを行っているわ」
私の説明通りだったろう?今の彼女の説明が典型的な中央集権という奴だ。
「その王宮直属のギルドの総称、それが『プリンセスナイト』」
「事細かな公的機関、つまり郵便や消防、警察などの仕事は全てその『プリンセスナイト』とやらの傘下ギルドが行なっている」
「黎斗の言う通りよ、傘下のギルドはそれだけこの街の要であり重要な役職についていることが多いわ」
「主さま…流石は博識でございます…わたくしと同じくこの街に辿り着いた筈ですがそれほどまでの知識を…」
暇だからデータ収集としてこの街の歴史書や新聞を片っ端から読み漁り得た知識だ、正直付け焼き刃のようなものでしかないがな。
「そういえばどうしてプリンセスナイトなんて名前なんでしょう?確か、ラビリンスに捕まったムイミちゃん…いえ、ノウェムちゃんでしたっけ?その子が異常に反応していましたが…」
「…さぁ、大昔の伝承による由来らしいけど…ノウェムねぇ…ラビリンスに捕まったって聞くからそういったことを知ってそうだし事情聴取も兼ねてちゃんと追跡した方がいいかしら?」
「…プリンセスナイトに関しては興味深いことが分かっている」
「知ってるの?黎斗」
私の発言に皆が注目する。
「…いいや、何も知らない」
「し、知らないのね…ならなんで意味深に言うのよ!」
「違う、その逆だサレン、『調べてもその部分だけは何も記されていない』だから何も知らない」
「どういう事…?」
これだけわかりやすく言っても理解されないか…仕方がない凡人にもわかりやすく伝えてやろう。
「まるで『虫に喰われたように』その部分だけが記されていない、様々な歴史書を読み漁った私でさえもその部分だけが不明瞭だ、故にその部分のみが『分からないという事が分かった』…何か奇妙だとは思わないかい?」
「…そう言われると確かにそうかもしれないわね…その部分だけ歴史が抹消されたようにわからないなんて…」
この世界にはこのように奇妙な引っ掛かりが複数存在する、これらはおそらくゲーム内に何らかの齟齬が発生した為に空いた穴だとは思われるのだが…原因は今ある情報だけではわからない。
「それじゃあ、話を戻すわね?そのプリンセスナイトの傘下の一つ『
「この国の軍事力の総本山が
私は食事を進めながら話しているとスズメが少し怯えた声色で言葉を紡ぐ。
「まさに軍隊ですよね…おっかないです…あの
「そうかな、彼女の場合は彼女の性格の問題であると思うがな」
「ま、まぁクリスティーナはね…でも彼女、素性がイマイチわからないのよねぇ…一応
今までの話はこの国の知識のおさらいだ、今回の事態を把握するのならば話のキモはここからだろう。
「最近はちょっと治安が悪化してるとはいえ…この大陸では長い間、戦争らしい戦争はなかったわ」
「だからこそ軍事力である
「そう…だからこそクリスティーナは戦争がしたい。今回の件はただそれ一点のみ」
サレンの顔に暗い影が落ちる。
「戦争さえ始まれば長年落ち目だった
「他に何か企みがある可能性が無いとは言えないが概ねそれが狙いだろう今回の一件はな…」
「うん、だから今回の件で平時から危機に移行している、正直ここで判断をミスったら一気に戦時に行きかねない」
「そうだな、この国では地理、文化、そして人種の偏りから亜人ではなく普通の人間が幅を利かせているのが現状だ。獣人やエルフ、魔族などはマイノリティの分類だからな」
「他の国では他の種族だけの国もあるけど…この国の亜人の人達は結構肩身が狭い思いをしているのも事実よ」
この国では他種族間との付き合いは表面上は良い、これは私の世界でも言える事だ、現代社会では対等などと謳っているが未だ黒人差別は根強い、肌の色が明確に違う黒人と白人どころかほぼ遺伝子情報の変わらないアジア圏ですら睨み合っているのだからな。
どの創作物のファンタジー世界でも獣人などの亜人は迫害の対象だ、やはり獣という人間よりもヒエラルキーの低い存在との融合、という事でその様な扱いなのだろうが…
私からすれば私以外の生き物は皆平等に同価値でヒエラルキーのような差というものなど存在しない、さて話を戻そう。
「今回の件はその手の輩には都合の良い条件だ、これを期に触発され暴動などが起こる可能性もあるだろう」
「他国間との戦争ならまだしもたかが
「それに人間と亜人との対立という構図事態不味いな、この国だけの問題というわけにはいかない、他国が干渉してこないとは限らない」
そうなれば行き着く先は内戦どころか確実に戦争となる、宗教、民族、文化、それらの差異から生まれる戦は歴史を紐解いても大きく長期的なものになりやすい。
「…す、凄く会話のレベルが高くて私達では付いていけませんね…」
「主さまもそうですが流石は元
二人は私達の会話について行けてないものの真剣に耳を傾けていた。
「で、でもお嬢様…!これだけの事で戦争だなんて…!普段はみんな仲良くやってるのに…」
「そうね、この国は表面上は仲良くしてると思う、明確な差別意識も殆どない無いから一触即発っていう程、危機的状況じゃないと…思いたいわ」
彼女は決して楽観視している訳ではない、先程彼女は言った。平時から危機に移行している、と。
それはつまり彼女の選択次第では移行しないという事だ、そこは彼女の手腕が問われる。今夜から始まる会合にて一応中立の立場である彼女が取りうる選択肢によって平時か危機か、運命が分かれるだろう。
「…現にあたしの家はエルフの一家で成金の父が高値で買い取った地位とはいえ貴族の称号は与えられてはいるし…でも」
とサレンは区切り
「種族や文化の違い、宗教…イデオロギーの違いから戦争なんて簡単に起こる、歴史がそう証明している、だから油断なんて全然できない局面である事に変わりないわ」
「だからこそ、最悪を想定しておく必要がある、そうだろう?」
「勿論よ、戦争で最初に犠牲なるのは弱い者たちよ、子供や老人、女性、病人…そんなの絶対に許さない、あたしが阻止してみせる。その為にだったら徹夜でも何でも来なさい!って感じよ」
彼女のやる気は十分のようだな、しかしそれでどのように事が運ぶかはやる気だけでは埋まらない。
私としても望んで戦争が起こって欲しいとは思っていない。起きれば確かに貴重な体験として良いデータとなりうるだろうが、私はゲームクリエイターであって戦争屋じゃない、メリットに対してデメリットが大きすぎるのは頂けない。
「あ、あはは…お二人とも!暗い顔をなさらないでください!それに食事の手も止まってますよ!ほら!お嬢様、あーん」
「ちょ、やめてよ!スズメ!恥ずかしいじゃない!」
一瞬静まり返ったこの食卓の場を和ませようとスズメなりの気遣いか。
「えー?そうですか?だったら黎斗さん、あーん」
「…では頂こう」
私はスズメがスプーンで差し出してきた食事を口に運ぶ。
「わぁ、意外と素直なんですね黎斗さん」
「コッコロが毎日のようにやってくるからな、正直もう慣れた、それに手を使わずに食事ができるからか集中して思考ができるという所も利点だ」
「…なんというかこう…黎斗さんの考えてる事って効率的というか…何というか…夢がないですね…」
「そうね、思春期特有のハツラツさがないわよ」
生憎、思春期などというのものはとうの昔に過ぎ去ってしまっているからな。
「はぁ、まぁスズメのおかげでなんか変な緊張感が解けたわ、正直あたしが
「だが君が選んだ道はこちらだった、それに後悔はないのだろう?」
「勿論よ!あたしがこの道を選んだのは…最近『ロスト』っていう子供達の親が忽然と姿を消す怪現象が多発していてそこで身寄りのなくなった子供達を保護したいって思ったから…それに対して後悔なんて無い」
『ロスト』…シャドウとならびこの世界の綻びの一つ。サレンの言っていた通り、子供の親と思われる人間が姿を消す現象。
シャドウとならびと私は言ったが、私の推測ではシャドウとロスト、この二つは無関係の現象ではないと考えている。
バグを修正した際にそれを元に新たなバグが発生する様に、この二つは因果関係にある。
「後悔なんてないからこそ、あたしはあたしがやっている今のこの救護院に誇りを持ってる、そして子供達を悲しませない為にもあたしは戦争なんてものは絶対に起こさせないわ」
サレンの決意を改めて聞きつつ、私達は食事を進めていく。サレンはその後会合へ向かい、目を覚ました事で丁度良かった私達は軽くシャワーを浴び再び就寝する事となった。
これでようやく長かった1日が終わりを告げる……事は無かった。
「────っ!!」
眠りについてから1時間程度過ぎただろうか、私は何かの声を聞き、目が覚める。何の声だ?叫び声の様に聞こえたが…
体を起こし、上着を羽織る。そしてゲーマドライバーとガシャットを手に持ち、警戒をする。
聞き間違いでなければ何か妙な事が起こっている可能性がある、取り敢えず様子を見る為、部屋から出るか…
そう思った次の瞬間に私の部屋の扉がノックされる、おそらく別の部屋へと移ったコッコロだと思うが
「失礼します主さま、おや、やはり目を覚まされておりましたか、流石です」
「というとコッコロも声を聞いたのかい?」
「はい、何か叫び声のようなものが…」
「きゃぁぁぁぁぁ…っ!!!!」
コッコロの話している途中にもまた叫び声が響き渡る、先程よりも大音量ではっきりと聞こえた。
「…この声…アヤネか?」
「広間の方から聞こえた様に思えます、行ってみましょう」
私達は軽く準備を済ませ、一階の広間へと向かうと、そこには青ざめたアヤネとクルミそしてそれを宥めているスズメの姿があった。
「あ、黎斗さんにコッコロちゃん…!」
「どうしたスズメ、何があった」
「き、聞いてよ!黎斗お兄ちゃん!ま、窓の外に…あ、あたしがいたんだよ!もう一人のあたしが…!きっとあっちが「本物」なんだ…パパとママが偽物だったようにあたしも偽物なんだ…!!」
どうやらアヤネは錯乱しているようで思考が纏まっていない。それにしてももう一人の自分か…
「よしよし、落ち着いてくださいアヤネちゃん、窓に映った自分自身を見間違えちゃったんじゃないんですか?」
「見間違いなんかじゃないよ!ね!クルミ!!?」
「う、うん…私もお外を見たら…アヤネちゃんの姿が見えました…す…凄く怖くって…」
「う、うーん…どうしましょう?」
「もう!スズメは何で信じてくれないの!!?…黎斗お兄ちゃんは信じてくれるよね!?」
アヤネはスズメではなく私に同意を求めてくる。
「…もう一人のアヤネ…それには確かに興味があるな、スズメ」
「は、はい?」
「まずは君が見に行ってこい」
「わ、私ですか!?な、なんで…?」
「君はアヤネを信じていないのだろう?なら君の目で直接見に行って確かめてくるんだ」
そう言うと途端に自信を無くしたのか
「う…うう…黎斗さんってば私に対してはいつも当たりが強いです…」
「サレンがいない今、頼りになるのは君だけだ」
私がそう言い放つと
「そ、そうですよね!お嬢様がいない今…私がなんとかしないと…!大丈夫です!護身用の魔法は覚えていますから!泥棒でもなんでも撃退してみせますよ…!!」
よし、スズメのやる気を出させることに成功したな…後はもう一人のアヤネの正体だが…私の推測が正しければこれはまたとないチャンスかもしれない…
スズメはプルプルと震えながら一人で庭の方へと出向いていく。それを見送った私は考える。
このチャンスを逃すべきではないと、そして今夜の睡眠時間はかなり削られてしまうな…と。
ここ5年の間でビジュアルが好きなライダーを1つづつ
ネクロム、デンジャラスゾンビ、タンクタンク、ジオウⅡ、シャイニングアサルト
かっこいいですよね