プリンセスコネクト!リ・ダイブゥゥゥゥゥゥゥン!!!(ガッチョーン 作:古賀コーラ
書き手のIQが乏しいせいで追いつかないじゃあないか…(必死)
私に近づいてきたトモ…なのだが、近すぎるぐらい近いな、彼女は私との身長差からこちらを見上げる構図になっているのだがとにかく近い、鼻先数センチまで顔を近づけてくる。
「…私に何か用か?」
「あはは、聞いてた通り、全然微動だにしないね、ふふ、これは逆にからかいがいがあるな」
そう言って満面の笑みで私から半歩離れる。彼女はからかう事が好きなようだな、それも年上を。
「自己紹介をしよう、私は
「私に?何故」
彼女周りに知り合いが居たかどうか…ふむ
「主さまのお知り合いの方…?またしても女の人…」
「ふふ、違うよ、私達は初対面さ、いやなに、前に人相書きを見ていたことがあってね」
彼女はコッコロにそう言いながら、ペコリーヌの方に顔を向ける。
「どうだろう?少し話をしないかな?」
「うーん?どうも釈然としませんが…わたしも好きで戦いたいわけではありませんし…ただあの偽物の配下である
「はは、嫌われたものだね……偽物ねぇ…君たちの話も聞きたいな、それでいいかな?マツリちゃん」
「へ?自分っスか!?自分も…確かに暴力だけで解決するのは良くないって思うっス!だからトモねーちゃんに従うっス!!」
その方向で話がまとまっているようだが
「しかし、私達には行くべき場所がある。エリザベスパークだ、のんびりとここで会話をしている暇は無いのでね」
「ああ、そういう事か、だったら馬車を用意しよう、現に私はパークの物資の配送の為に馬車でここまで来ていたからね、あなた達も乗っていくといい、馬車の中で話しながら向かおうじゃないか」
その言葉を皮切りに私達は馬車へと向かう。
馬車に乗り込み、エリザベスパークへと向かうその道中。
「それで?私と話をしたいとはどういう意味かな?」
「それは…ジュンさんって知ってますよね?黎斗さん」
ジュン…か、私がこの街の状況把握の為に王宮の調査に出た際に王宮を守護していた全身を覆う黒い鎧を身に付けた女性の名前だ。
黒い鎧という点でどこか親近感を覚え、私は彼女と会話をしたところ意外にも話が合い、日常的な会話をしつつ何か王宮の情報でも聞き出せないかと親しくさせてもらっていた人物だ。
成る程、そこから私の話が出たという事になるのか。
「ああ、知ってはいるが…気になる点もある、人相書きというのはどういうことだ?王宮での私の扱いはどうなっている?」
「あー…それは…これ言っていいのかな…」
「ジュンさんを信用しているというのならば話してもらいたいところだ」
私の言葉にうーん…と唸るトモだが決意を固めた目をこちらに向け。
「…わかりました、私はジュンさんを信じていますし、ジュンさんがあなたの事は良い人だと…とても楽しそうに話をしていましたから」
楽しそうに話すという事が珍しいといった感じのニュアンスだ、事実ジュンは全身鎧兜で覆われ表情は伺う事はできない。それにあまり感情を表に出す事もない性格だ、彼女を知る親しい人間ならばもの珍しいのだろう。
「昨日、私達
トモが指を指したのは私とペコリーヌ…成る程。
「昨日から陛下は体調不良を訴えお休みなさり、最後に提示してきたのがこれです、他にも何人か指名手配者として人相書きが配られたけれど、私の知る人物は黎斗さん、貴方だけだった」
「え!?なんスかそれ!自分聞いてないっスよ!?」
「まぁ、マツリちゃんはまだまだ新米だからね、仕方がない事さ」
これで私もペコリーヌと同じくお尋ね者扱いか、全く人生……は1度終了しているから何と言って良いかわからないが、敢えて使わせてもらおう、まさか人生で3度も指名手配されるとは私の才能はやはり恐ろしい。
「ジュンさんも驚きを隠せてなかったよ『黎斗くんに何があったんだ』ってね、ふふ、随分と親しいみたいですね、ジュンさんがあんな反応するなんて見たことがなかったから凄く新鮮です」
「…何人か、という事は他の人物の名が挙がっているのだろう?」
「そこまでは流石に言えませんよ、マツリちゃんにデカい顔してますが私も下っ端に近いですしこれ以上の漏洩は私の権限ではちょっとね…でも驚きなのはあのクリスティーナもその中に入っていたという事」
…クリスティーナ、そうか彼女もあの場にはいたからな。
「はえ〜あのおばさんやっぱり悪い人だったんスね!自分は分かってたっスよ!」
「あはは…マツリちゃんの言いたいことも分かる。私も反りが合わない人間だったのは事実だからね、でも今回の件は少し府に落ちない部分も多い」
トモは顎に指を当て考える。
「クリスティーナの逮捕……それは昨日の深夜に行われました、何かあったかは知らないけど随分とお疲れの様子のクリスティーナが帰ってくると同時に緊急招集された先鋭隊が彼女を拘束した」
「え!?あの派手な人捕まっちゃったんですか!?」
「まぁね、ぶっちゃけ先鋭隊と言えど相手はあのクリスティーナだ、彼女が黙って捕まるわけないし暴れに暴れてね、こっちの被害は甚大、最終的に彼女を捕縛したのはジュンさんだった、私が見ていた限りではジュンさんくらいしかまともに戦えてなかったよ」
流石は
「でもよろしいのですか?その事はわたくし達に言ってしまって」
「そうだね、君の言いたい事はわかるよ。クリスティーナは
トモは半ば諦めの表情で軽く笑いながら次の言葉を紡ぐ。
「クリスティーナの捕縛の件なんだけど、気になったのは招集された際に伝えられた『先日の独断行動による器物損壊と戦争になり得る火種を故意に促した事による処罰』という名目、確かに妥当な判断ではあるとその場で聞いた時は感じたけれど…」
トモはそこで1度区切り、再び自身の気付いた点を話し始める。
「よく考えれば『対応が遅すぎる』、ここ最近の
特に
「そうなってくるとやっぱり問題になってくるのは獣人…動物苑の人達の対処かな。この事はすぐにでも世間に広がる、と考えると獣人達の暴動が起きかねない。現状の王宮は陛下もいない、副団長もいない、クリスティーナの逮捕によりその一派も大勢抜けちゃったし先鋭隊の人達も昨日の怪我でいないんだから戦力も人手もかなり少ない、最悪だよ…はぁ…明日からその処理は私たちに任される事になると考えると……」
…しかし逆に言えば、そうした世論を度外視する程、あの偽物のユースティアナはあの場にいた人間を確実に排除しようと考えているという事になる。
そしてそれを指示したという事は、奴は私たちの生存に気が付いている、または生存していた時の場合を想定した保険を掛けていたという事になる。
やはり奴を侮ってはいけない、戦闘能力の高さだけでなく策を二重にも三重にも練ってくる策士だと考えるべきか。
「トモ、と言ったな、有益な情報提供に感謝しよう」
「いえ、こっちもあなたと直接会えてよかった……ところで陛下を偽物と言っていたけど、その真意を聞きたいんですが…」
「別に話してもいいが君たちにとってはかなり胡散臭い話になるが」
「構わないですよ、私も今の王宮には不信感を抱いていますから…おっと口を滑らせてしまいましたね」
彼女は自頭が良いのか、勘付いている様子ではあるな、だが世界の改変による影響で確信にまでは至っていない。
「偽物、と断言できる理由…それがそこにいるペコリーヌが本物のお姫様だから、と言ったらどうだろうか」
「…へぇ、随分と面白い理由ですね、根拠は?」
「では逆に聞こうか、なぜ彼女は指名手配されている?昨日にそうなった私と違い、彼女は以前から指名手配されている筈だ」
「…聞いた話では王女を語る罪人として……っと言われてみれば何故そんなことをする必要が…?」
やはり口頭確認とは重要だ、口に出すことで改めて疑問に至る事もある。口に出すことで自身の脳のみで完結するよりも第三者の視点で耳から聞く事ができるからな。
「そうだ、彼女に何のメリットがあって王女を騙る必要がある?しかもだ、彼女は王宮に入り込んでまで自身を王女と騙った事になる。その場にいた第三者からしてみれば確かに頭のおかしい人物による行為だと思えるがどう考えてもリスクの高さとメリットが釣り合っていない」
「…それに加え、陛下は獣人だと聞いています…そこにいるペコリーヌさんは人間ですからね、先代の王や王妃もまた、ただの人間です。辻褄は合う…」
彼女は以前から自国の代表たるユースティアナが獣人という事に疑問を抱いていた、そこに舞い込んだこの情報だ。
「それとは別に私が気になっていた事があるんです、それはペコリーヌさんの装備、それを見たことがあったんですよ」
「この王家の装備を…ですか?」
「そう、王家の装備だ…そんな代物を王宮から盗み出す事なんて簡単にはできやしない」
「でもトモねーちゃん、本当にそれがその王家の装備ってやつなんスか?」
「なぁに、さっきの打ち合いで実感したよ、間違いなく本物さ、小さい頃に見た憧れの伝説の宝具…それと全く同じものだって確信を持てる」
これは…運がいいかもしれないな、今、私は少しでも戦力が欲しい、正直な話、奴の配下である
しかしこれならば…トモからジュンへと繋げれることができれば大きな戦力となり得る、実に素晴らしい。
「っと、お話はこれまでかな、見えてきたよ、エリザベスパークが」
トモの言う通り眼前に牧場が見えてくる…のだが私は微かな違和感を覚えた。
そして馬車から降りるとその違和感は一層より強く感じる。
「今回の馬車の旅は爆破をされなくて良かったです……主さま?如何いたしました?」
「…見ろコッコロ…『牧場が綺麗すぎる』」
「へ?あー確かに綺麗ですが良い事じゃないですか!凄いですね〜色々なギルドの人達がお手伝いをしてるって話ですがここまで綺麗になるとは」
ペコリーヌが呑気なことを言ってくるが…それだけでは到底無理だ、まだ正午になったばかりの時間、仮に昨日から作業を行なったとしてアレほどの被害をたった1日でここまで直すことなど不可能。
「黎斗さん!横からで悪いけど、物資が下ろし終わったから私達はもう行きますね」
「ああ、トモ、君は確か物資の運搬係なんだったな、これから何度も往復とは大変だな」
「まぁ仕方がないことですよ、ただでさえ
「そうっス!!トモねーちゃん、自分も力仕事なら手伝うっスよ!!」
「そうしてもらえると助かるよ、それじゃあ黎斗さん、これで私達は失礼します、また今度ゆっくりとお話でもしましょう」
そう言ってトモとマツリは馬車へ向かい街へと戻って行った。
「さて、この早すぎる復旧も気にはなるがまずはサレンを探すべきか…」
「あら?そこにいるのって黎斗くん!それにペコリーヌちゃんも!」
私達が行動を開始しようとした時、声をかけられる、リマだ。
「良かったぁ〜無事だったのね!」
「そういう君こそ無事で何よりだ、他のみんなも無事かい?」
「勿論よ!あ!ほら、2人共丁度いいところに!」
そう言ってリマが手招きすると、やって来たのはリンとシオリの
「おー黎斗じゃん!生きてたんだぁ〜良かったぁ〜」
「黎斗さん!!無事で良かったです…!」
2人は私に気づくと足早に近づいてくる。
「2人もよく頑張っているようじゃないか、特にリン、君が働いているなんて不気味なくらいだ」
「もう酷いな〜、あたしだってやる時はやるんだよ!」
「他のギルドの皆さんのおかげでここまで復興しました、感謝しかありません」
「少し聞きたいことがあるのだが、ここまでの復興…例え何百人いようとたった1日でここまでなるとは思えないのだが」
私がそう言うとリンが少し考えた後、言葉を発する。
「あー、そういえばなんか不思議な女の人が来てさ、確かリマの知り合いの人だったよね?」
「ん?あ、ネネカちゃんの事ね、そうなのよ、ネネカちゃんがフラ〜とここに来てね、たちまち牧場を直していったのよ」
…『ネネカ』確か
「詳しく聞きたい、リマ」
「え?詳しくって言われても…うーん、知ってる事と言えば凄い魔法使いでたまに私のお手伝いをしてくれて…神出鬼没の不思議ちゃんって感じの子…かしら」
「神出鬼没か…会う事はできないだろうか?」
「うーん、難しいかもね、本当にあの子は自由というか決まった時間にアレをやってるコレをやってるっていうのは無いし…」
「そうか…」
「ネネカ…どこかで聞いた事があるような…」
そう呟いたのはコッコロだった、やはりコッコロは…
私の推測ではコッコロもまた『重要人物』の1人、流石に
以前、クリスティーナの権能である『絶対防御、絶対攻撃』これらをコッコロは阻害した。これは恐らく
私はコッコロに対して前々から疑問に思っていた事がある、それは『何故コッコロが私の従者なのか』という事だ。
適当に無作為に選ばれたとは思えない。更にコッコロの口振りからアメスによる助言以前より私…いや、主となる存在を求めていたという点も気になる。
コッコロが夢見がちな少女だから?違う、何かしらのきっかけがある筈、そのきっかけこそが彼女を形成する憧れの主さまという部分に凝縮されている。
結論を述べよう、コッコロは間違いなく
「あら?あなたは初めて見る顔ね」
「これはご紹介が遅れました、わたくし主さま…黎斗さまの従者であるコッコロと申します」
「従者…?黎斗くんって偉い人だったの?」
「いいや、そういう身分ではないさ…どうやら私はコッコロによると選ばれし者らしい」
私がそう言うと「なにそれ!まるで勇者じゃない!」とリマは笑った。
「とにかくそのネネカの事は後にしよう、まずはサレンだ。さてコッコロ、サレンはどこにいると思う?」
「どこに…でございますか…この広い牧場ですし…闇雲に探すのは中々難しいですからね…うーむ…」
「コッコロ、これは私から君への問題だ、彼女の性格を考えればおのずと場所が導き出されるはずさ」
コッコロは考える、必死に頭をフル回転させ、私の期待に応えようとしているのが見て取れる。
「…まず、この現場は被災されてから1日程度しか経過しておりません、ですから現場はまだまだこれからの工程を決めたりする段階でしょう。施設などの修繕自体はそのネネカさまとやらや他ギルドの皆さまの力により概ね終了しておりますので力作業をしている可能性は少ないですね」
そうだな、本来彼女の性格ならば率先して力作業などをしている可能性の方が極めて高い、しかし今回はその殆どが終わっているのだからその点は考慮しなくていい。
「となると、サレンさまの性格を考えるならば、この牧場の被害額やら何やらの相談、先程言った工程などの話し合いをしている可能性の方が高いです」
「つまり?」
「…話し合いができる場所、どこか建物内もしくはその付近にいるのではないでしょうか?」
「ふむ、素晴らしい推察だ。褒めてやろう」
「わふぅ…♪」
私はコッコロの頭を撫でる、最近は褒める度に頭を撫でている為、コッコロがなんだか犬や猫のようなペットの存在になっている感覚だ。
「ではリマ、サレンがどこにいるか分かるかい?私達の予想ではこの牧場の建物付近…この牧場に建物は少ない、本拠点の宿舎か
「サレンディア救護院の方ですか?だったら宿舎の方で見かけましたよ」
そう答えたのはリマではなくシオリだった。
「そうか、ありがとうシオリ。そして推測通りだったぞコッコロ」
「主さまのご期待に応えられてコッコロは満足でございます」
フンスと鼻を鳴らして得意げなコッコロを見つつ私達はサレンの元へと向かう。
早く戦闘描写が書きたい(発作)