プリンセスコネクト!リ・ダイブゥゥゥゥゥゥゥン!!!(ガッチョーン   作:古賀コーラ

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ここ最近で1番楽しく書けた


最大級の力

遡る事、数分前…

 

「はぁ…はぁ…キャルちゃん…!!今…わたしが…!!助けてあげますからね…!!」

 

わたしは次々と迫る魔物を斬り倒し、ぐんぐん前に進む。絶対にそうに違いない、あの仮面が…アレがキャルちゃんを…!!

 

許せない…わたしの大切なお友達を…操るなんて…!偽物…いや、千里真那…!!!!

 

「さっさと…道を…空けろぉぉぉぉ!!!」

 

王家の装備を全開にして無我夢中で前を遮る障害を排除していく、今、わたしにはキャルちゃんしか見えない…!!!

 

魔物も兵士も…関係ない、フルパワーで剣を握り、相手を吹き飛ばしながら進んでいく。100メートル?200メートル?とにかく走り続けた。

 

そして

 

「…キャルちゃん!!」

 

ようやく、キャルちゃんのところまで辿り着く事が出来た!!後はあの仮面だけ…!!

 

「…全く、何も考えずに突っ込んでくるとは…呆れたものですね…ペコリーヌ」

「えへへ、それがわたしの良いところですよ、それにそんな話し方キャルちゃんらしくないです…ってうわぁ!?」

 

わたしが話してる途中でキャルちゃんが雷の玉をこっちに向かって発射してくる、わたしはそれを飛び退いて回避する。

 

「いきなり何を…」

「話す必要なんてありませんよペコリーヌ…それに気付いてないんですか?貴方今…孤立しているという事を」

 

そう言われて初めて気づく、わたしの周りには誰もいない…いつの間にか孤立を…

 

「いつの間にか孤立をしている…って顔をしている様ですが、はぁ、そこまで馬鹿だったとは…事が運びやすくて助かります」

「どういう意味…ですか…?」

「貴方は最初から嵌められていたという事ですよ、最も貴方に説明しても貴方のオツムで理解できるとは思えませんが」

 

その言葉を皮切りにキャルちゃんが攻撃魔法の詠唱を開始、闇色の雷属性の球体が4つ程キャルちゃんの背後に出現し、そこからそれと同じ大きさの球体が生成されこっちに向かって飛んでくる。

 

息もつかせぬ攻撃、球体から生み出される弾は高速かつ連続でこちらに向かってくる。

 

「っキャルちゃん…!!」

 

わたしはそれを走りで回避、右に左に大きく動く事で射線をズラす様心がけて、とにかくキャルちゃんの攻撃に当たらないようにする。

 

「ほう?こちらに対して攻撃をしないつもりですか…?舐められたものですね…でも」

 

更に激化する雷弾、それでもこれくらいなら全然回避できる筈…!!

 

って…あ、アレ…?

 

わたしの動きが途端に鈍くなる、足元がおぼつかないというよりはいつもより遅い…いつもの感覚でいる筈なのに足が…腕が…重い。

 

「どうしました?動きが鈍いですよ?ふふ、自分の装備の癖に気付いていないんですか?」

「っ…!!」

 

王家の装備…カロリーを力に変える装備…っここに来るまでに無駄に力を使いすぎちゃった…っ!!

 

「黎斗辺りに『無駄に力を使うな』と釘を刺されていたでしょうに…本当に貴方は人の話を聞きませんね」

 

そう…だった…黎斗くんに力を使いすぎるなと言われてたんだった…迂闊過ぎるなぁ…わたし。

 

「あうっ!!!?」

 

無駄に思考に割いていた事とカロリー不足による動きの鈍さ、この2つによりわたしはキャルちゃんの雷弾を腹部に被弾する。

 

大きく吹き飛び、転がり、被弾したお腹部分をおさえます。

 

強烈だった、王家の装備自体も力を無くし始めているから防御力も落ち、わたしは軽い嗚咽感に襲われる。

 

身体中をピリピリと電気が走る感覚もある、カロリー消費で胃の内容物を消化していなければ吐いてたと思う。

 

「い…いたた…思いっきり被弾してしまいました…お腹が痛いです…」

 

でも…

 

「それでも…キャルちゃんを元に戻せるのなら…笑顔を取り戻せるのなら…!!」

 

わたしはカロリー不足の王家の装備を無理やり全開にする、これが最初で最後の力。

 

失敗すればわたしはしばらくまともに動けなくなる…けどその覚悟は出来てる!!!

 

突き進むのは真正面、考える事はやめた!!唯ひたすらに直進あるのみ!!!

 

「一直線に…余程死にたいようですね…いいでしょう、望み通りにしてあげます!!!!」

 

術式を展開し、魔力を練り上げていく…キャルちゃんの持つ杖に一点に集まる雷。

 

「食らいなさい!!!ダークネス・ネビュラ!!!」

 

ボワッと広がる闇の星々、わたしを正面から包むように広がっていき、そして最後はわたしに向かって収縮していく…すぐにわたしの視界はゼロになる。

 

「ふっ…流石のアイツでもこれで無傷で済む訳……っ」

「キャル…ちゃぁぁぁぁぁん…!!!」

 

ボフンッという風切音と共にわたしは煙の中から飛び出していく、勿論無傷ではないけれど…最大出力の王家の装備のおかげで出来るだけ最小限のダメージにすることが出来た。

 

もう、わたしに力は殆ど無い、それでも…やっと…!!

 

「っ…あたしに…っ近寄るなっ!!触るなっ!!!」

「この…仮面…さえっ…!!!!」

 

わたしはキャルちゃんの両手を掴み、一瞬でも魔法を封じれれば、その後はすぐに仮面を片手で弾き飛ばせる!!

 

わたしの思惑通り、仮面を手で弾くことに成功し、走ってきた勢いのままだったのでキャルちゃんを押し倒す形となり、ようやく停止。

 

これで…

 

「キャルちゃん!わたしが分かりますか!?」

「…ペコ…リーヌ」

 

仮面の取れたキャルちゃんはそう呟いた。わたしは思わずキャルちゃんを抱きしめる、だって嬉しくて、本当に嬉しくて…

 

「良かった……仮面が取れて…これで正常に…」

「本当にあんたは馬鹿ね」

「………え?」

 

思わずそんな声を出してた…でも

 

わたしはその一言で全てを理解した、理解してしまった、理解したくなかった…

 

仮面は取れた、口調も戻った…けれどキャルちゃんは…『最初から正常だった』

 

「コロ助の観察眼を利用して正解だったわ、こんなアホみたいな作戦にかかるなんてね………さてと、『ユースティアナ』、この距離ならまともに防げないでしょ?」

「キャルち…っ!!?」

「アビス・バースト」

 

次の瞬間、わたしの視界が真っ白になった。

 

 

 

 

最悪の事態…それは訪れた。

 

回避する事はできない、しかし勝てる見込みは現段階で殆ど無い、絶対的な存在。

 

「…宝生永夢ゥ…っ…!!」

 

純白の汚れなき白衣、その下はゲーマー時代から愛用しているTシャツを身に纏う、私の知る中で最も神の才能に近しい存在と認めざる得ない存在。

 

さて、何故ここに永夢の姿をしたシャドウが存在するのか、軽く推測をする。

 

千里真那はシャドウを支配下に置いていた。ここから導き出される答え、それはシャドウから情報やデータを取る事ができるという事に他ならない。

 

思い返してみれば千里真那は私がシャドウにガシャットデータなどを流した事を知っていた。千里真那はシャドウに流した私のあらゆるデータの中で『私に対抗できる存在』を抜き出し、シャドウとして再現した…

 

それがこのシャドウ永夢という事だ。

 

「…マックス大変身」

 

『マキシマムマイティエェックス!!』

 

『マキシマムガシャット!ガッチャーン!!レベルゥマァァックス!!最大級のパ〜ワフルボディ!ダリラガーン!ダゴスバーン!最大級のパ〜ワフルボディ!!』

 

ガシャットのスイッチを入れ、ゲーマドライバーのスロットに挿入、その後、ガシャットの上部分に付けられたアーマーライドスイッチを一気に叩くのように押し込む。

 

『マキシマ〜ムパワーエェックス!!』

 

頭上からマキシマムゲーマが出現しそれを身に纏う事で、エグゼイドマキシマムゲーマーレベル99の姿へと変貌する。

 

身長2メートル56センチ、体重256キロというパワフルボディの名に恥じない巨大な体躯。

 

私が……人間だった頃の私が初めて完全敗北したエグゼイドのフォームだ。

 

千里真那の奴…本当に私の過去のデータの中で最も憎むべき相手を出してきたという事か…!!それに膨大な容量である筈のマキシマムゲーマーをこの世界で維持できるという事自体異常だ。

 

やはりこのゲームの開発者だからこそ出来る裏技という事か…っ!!

 

「はぁあ!!」

「っ!!!」

 

エグゼイドが高速で接近してくる、マキシマムのゴツい見た目とは裏腹に速い。初めてこのフォームと戦闘した際もこのギャップに驚きを隠せなかった、それはもう昨日の事のように覚えている。

 

エグゼイドの右ストレートが私の胸部目掛けて振られる、それを私はなんとか両腕を使ってガードするのだが…力の差は歴然、そのまま吹き飛ばされ地面を転がる。

 

「ぐぅ…っ!!」

 

それで終わらない、マキシマムは再び高速接近し倒れる私を容赦なく叩き潰そうとしてくる。

 

「…そうはいくかァァァァッ!!」

 

私は遠隔操作をして爆走バイクを横から突っ込ませる、しかし簡単に裏拳で弾かれ、バイクはあらぬ方向へと進んでいきそのまま転倒する。

 

くっ!今の私ではエグゼイドの進撃を止められない…!!!

 

「苦戦しているじゃないか!黎斗の坊や!!!しょうがない子だよ!!…乱数領域(ナンバーズ・アヴァロン)!!!」

「クリスティーナ!?君は後方でコッコロ達を支援しているんじゃなかったのか!?」

 

横からクリスティーナが割り込みエグゼイドに強力な一撃をお見舞いする。

 

まぁ、確かに考えてみればコイツが言うことを聞く筈がない、しかし助かった、この大技ならエグゼイドだろうと流石に堪える筈……だ…

 

だがそれは高望みだった。

 

「なっ…っバカな…!!ワタシの一撃が防がれただと…!?」

 

見ればマキシマムのEXストロングアームによりそれは防がれていた、甘く見ていた…正直、ハイパームテキでは無かったことに軽く安堵していた先程までの私を恨みたい。

 

そもそもマキシマムの時点でレベルは99…それも天才ゲーマーMが相手なのだ、軽く見れば痛い目を見るのは過去の経験で分かっていた筈…!!

 

「なんなんだコイツは…黎斗の坊や、お前に似ている存在のようだが…」

 

このままではまずい…確かにクリスティーナの権能は絶対的な強さだ、だがしかし断言できる、確実に永夢は『攻略する』

 

ゲーマーではない私でさえクリスティーナを攻略できたのだ、シャドウだろうと永夢という存在である以上、速攻で攻略してくるだろう。

 

「ちっ…!クリスティーナ、一気に畳み掛けるぞ!!このシャドウを突破し数十メートルも進めばラジニカーントの空間跳躍が使える!!」

「成る程な、倒さなくても皆の合流まで時間を稼ぎ、こいつ自体を瞬間的にでも足止めできればワタシ達の勝ちということか……ダイゴ!!貴様も協力しろ!!」

「無茶言ってくれるぜ、おばさん!!こっちはラビリスタ抱えてんのによぉ…!!」

「その言い訳は聞き飽きたぞ!!!」

 

10メートル程後方の離れた位置にダイゴはいたのだが、それを察知したエグゼイドが動く。

 

「そこだ!!!」

 

エグゼイドがその場で回転しながら腕を横に振る、ここからがEXストロングアームの真骨頂。

 

振られた腕が……伸びる、真っ直ぐに伸びた腕は離れたダイゴの顔面を横薙ぎで的確に狙う。

 

「うぉぉぉっ!?マジか!?そんなのありかよ!!?」

 

ダイゴは間一髪、体を大きくのけぞらせる事で回避に成功する。

 

「隙だらけだぞ!!」

 

クリスティーナがその隙にエグゼイドに斬りかかるも、振り向きもせずにエグゼイドは簡単に剣を掴む、そして

 

『マキシマァム!クリティカァル!!ブレイクゥ!!!』

 

レバーを開閉する事でマキシマムのキメワザが発動する。

 

音声と共にエグゼイドの回し蹴りが炸裂する、勿論クリスティーナは自身の能力で完璧な回避を成功させるのだが…

 

狙われたのはクリスティーナ本体ではなく、大剣の方だった。剣と足が衝突し激しい音が鳴る。クリスティーナは瞬間的にバックステップで衝撃を逃し距離を取る。

 

…クリスティーナの能力…それを既に永夢は理解しているようだ。

 

『絶対防御、絶対攻撃』それは必ず回避、防御を可能にし。必ず攻撃が当たる力……即ち、彼女本体ではなく武器である剣を狙った場合はどうなるのか。

 

答えは2つに1つ、『攻撃を防御するか』『攻撃に対して攻撃を当てるか』…しかもそれらはどちらも自身の能力により『必ず当たる』。

 

マキシマムゲーマーにとって『必ず当たる』というのはデメリットだ…それはこの後すぐに分かるだろう。

 

「むぅ…っ!?」

 

瞬間、彼女周りの数列が一気に乱れ始める。

 

「何だこの違和感…感覚が鈍るような…」

「っ…まずい…!クリスティーナ!攻撃を回避しろ!!」

「っ!?!?」

 

私の声で間一髪でエグゼイドのパンチを回避するクリスティーナ、これは『絶対防御』の力ではない、自身の身体能力で回避したのだ。

 

「どういう事だ?ワタシの『絶対防御』が発動しなかったぞ…?」

「今のアレは『リプログラミング』だ…君のその権能を書き換え、その力を奪った…つまり、もう君はその権能を使う事ができない」

「…なんだと?ちっ…とんでもない奴がいたものだな…こんな乱戦でなければ泣いて喜ぶ好敵手だったのだが…今は正直勘弁願いたいな」

 

『リプログラミング』…エグゼイドマキシマムゲーマーの真の力…九条貴利矢が託した忌々しい力…!!

 

ゲームの世界でこの力は厄介すぎる、現実世界でこの力を発揮したのはゲームライダーやバグスターにのみ、当たり前だ、プログラムを書き換える力なのだからな。プログラムが無ければ意味がない。

 

だからこそ、それ以外の要素、プログラムなどが関係ない状況ではリプログラミングは働かない、それが弱点だった。例を出すと洗脳をされていた訳ではなく檀正宗についていた九条貴利矢にリプログラミングを放っても効かなかったように。

 

しかし、この世界は全てデータ上の産物、そこら辺にいる普通の人間だろうと草や木、石ころだろうと、とにかく何でもだ、それらがあの力を食らえば…下手をすると存在そのものが消し飛ばされかねない。

 

クリスティーナの力のみが消し飛んだのは永夢の温情だろう。永夢はああ見えてやると決めた時は容赦がない、私との決着で問答無用で私の体内のバグスターウイルスを書き換え変身させなくしたように。

 

「クリスティーナ、ここからは一切の小細工が通用しない」

「ふはは…☆とはいえ、久々の肉弾戦か!!血沸き肉踊るな!!!」

 

彼女は笑いながら前進していく、エグゼイドの攻撃を捌き、攻撃を仕掛ける。

 

後方からはダイゴが攻め立てる、彼の武器は拳、両腕を振り回しエグゼイドを攻撃しているのだが…

 

「っ硬ぇ…どうなってんだこの鎧!!」

「ダイゴの馬鹿力でも傷ひとつ付かないか…厄介だな…!!」

 

クリスティーナ達が攻防をしている隙に私は爆走バイクガシャットを取り出し、他のレベルにチェンジする。

 

『ジェットジェット!ジェットコンバ〜ト!!』

 

私はジェットコンバットにレベルアップし空中に浮かび上がる、そしてそこから一気に射撃を開始する。

 

エグゼイドは勿論、周りにいる他の魔物やら兵士やらも撃破する事と後続のコッコロ達に対して目立つ目印として飛ぶことができる、このガシャットを選出したのたが…

 

「うぉぉぉぉ!?!?おまっ危ねぇだろ!?俺達まで巻き込むんじゃねぇ!!!」

「全く、今はワタシの力が無いのだ、無闇矢鱈に攻撃するのはやめてもらいたいのだがな!」

 

私の射撃はエグゼイドに当たってはいない、バックステップで1度回避された後、エグゼイドはアームとレッグを伸ばしそして自由自在に飛び跳ね回る。

 

「っち…っ!!!」

 

これがあるからマキシマムは厄介だ、空中戦ですら可能、私は逃げに徹底する、エグゼイドに攻め立てられ攻撃に移る事ができない。

 

それどころか確実に追い詰められている。

 

「ぐおぉっ!?」

 

私はその後、呆気なく撃墜されてしまう、伸びてきた左腕に叩き落とされたのだ。

 

「がっは…くぅ…っ…!!!」

 

かなりの速度で地面に叩きつけられ、私は身動きが取れなくなってしまう、まずい…非常にまずい…!!

 

私に迫るエグゼイドをクリスティーナとダイゴが割って入り、足止めをしているがこのままではラチがあかない。

 

「おい、黎斗!!!大丈夫か!!?こっちは退路を確保できたぞ!」

 

私に声をかけてきたのはムイミだった、見れば既にリノやシズルはラジニカーントを守護する形で退避ポイントに陣取っている。

 

「黎斗君!無事かい!!?飛んでいた君を目印に子供達を安全に連れてきたよ!!」

 

次に現れたのはマサキとコッコロ、そしてリトルリリカルの3人だ…くく、素晴らしいタイミングだ…この状況を突破する算段がついたぞ…

 

「リトルリリカルの3人…私を…私達を助けてくれないか?」

「「え…?」」

 

驚きを隠せない3人に私の今思いついた作戦を伝え、すぐに決行に移す。その為に、私はジェットコンバットガシャットを引き抜き、マイティアクションのみの姿となる。

 

「コッコロ、マサキ、君達は先へ行っていろ、後は私たちに任せるんだ」

 

2人は私の事を信じ1度頷き先に退避ポイントへと向かう。退避ポイントとはいえ敵はまだまだ残っている、リノ、シズル、ムイミ、ラジニカーントだけでは手一杯だ。

 

「くっ…っ!!」

「へへっ…はぁ…はぁ…ど、どうしたんだよ、おばさん!!い、いつもみたいに元気出してけよ!!…はぁはぁ…もう限界か!?」

「そういう貴様こそ…随分と息苦しそうだが?」

 

クリスティーナとダイゴ、既に2人は限界だ、むしろマキシマムマイティ相手によく粘った方だ。

 

「2人共下がれ!!後は私が決着をつける!!」

「…しょうがない…今回だけは譲ってやるよ、ダイゴ、退くぞ」

「ま、生存第一だよな、後は任せるぜ、黎斗の兄ちゃんよぉ!」

 

2人が退避した瞬間、エグゼイドの目標が私に切り替わる、一瞬で私に近づき、大腕を振りかぶる。

 

本来ならノーガードの私がこんなものをまともに浴びれば、一撃粉砕されているだろう、しかし

 

「これならどうだァ?永夢ゥ!!!」

「…っ!」

 

エグゼイドの動きが一瞬止まる、やはりシャドウとはいえ永夢は永夢か。

 

私が両腕を差し出し、前に突き出したのは

 

「へっへーん、これでも食らえ!!トリモチ爆弾!!」

 

ミソギだ、私は両腕で抱えたミソギを前に突き出したのだ、それにより永夢の動きが一瞬止まった。

 

そしてミソギが放ったのはトリモチ爆弾、ミソギ考案の実用性ある武器の1つだ。

 

トリモチのように粘りと粘着性があり、衝撃を与えると爆発を起こす、その威力は低級魔物程度なら一撃で倒す事が可能な程だ。

 

所詮エグゼイドはシャドウ、一瞬でも永夢らしさを出したところで見境なく襲ってくるバグの存在、トリモチが振り解かれれば今度はミソギごと私を狙ってくるだろう。

 

だがしかしそうはいかない

 

「え〜い、ウサギさんスラッシュ〜!!」

 

こっそりと近づいていたミミがトリモチに剣撃で衝撃を与える、それにより激しい爆発が起こり、エグゼイドは爆炎に飲み込まれる。

 

しかしそれと同時、爆炎からエグゼイドのストロングアームが伸びてくる、どうやらあまりダメージになっていない様子、がしかしィ!!!

 

「それも計算の内ィ!!!!仕上げだ!!キョウカ!!!」

「コスモブルーフラァッシュゥゥゥ!!!」

 

私の背後から全力の水魔法を発射するキョウカ、それはレベル99の拳でさえ押し返され、本体のエグゼイドを吹き飛ばす。

 

元々魔力が高く素質のあるキョウカなのだが。キョウカのコレは例えを出すと消防車の放水なんてチャチなものではない、もはやナイアガラの滝だ。上から下に流れ落ちる滝を真横に発射しているような圧巻ささえある。

 

「どうだ永夢…小児科医の君がァ、子供達にしてやられる気分はァ…」

 

とはいえ、エグゼイドマキシマムゲーマーがこの程度でやられるとは思えない、私はすぐさま子供達を抱え、走り出す、時間は稼いだ、後は逃げ延びるだけ…

 

「黎斗さん!!大変です!あのおっきな人が追いかけてきてます!!」

「なに!?」

 

背中のキョウカがそう叫ぶ、馬鹿な!!早すぎる!!

 

私は後ろを振り向く余裕はない、3人を抱え、魔物を蹴散らしながらではまずい…!!!追いつかれる!!!

 

たった50メートル…されど50メートル…この距離がとてつもなく長い距離に感じる。

 

「オラオラオラァ!!!退け退けってんだ!!!」

 

ギャリリィ!!と後方から音が響き、それがエグゼイドにタックルをした後、私の前方の魔物を吹っ飛ばし現れる。

 

「ダイゴ…!?それにそれは…爆走バイク…そうか、まだ残っていたのか…」

「へへ、テメェでコイツの操作の仕方は見てたからよ、つぅかなんかしっくりくんだよなぁコレ」

 

…確かに、絵面的にダイゴとバイクは似合う、街のチンピラっぽい風貌だからだろうか。

 

「それよりほらよ、ガキども乗せな、さっさとズラかろうぜ!!」

「…今回ばかりは助かったよ、ダイゴ」

 

キョウカ以外の子供をバイクに乗らせ、キョウカのみは私が背にしたまま走り出す、後ろから吹き飛ばされていたエグゼイドが立ち上がり、再び私達を追う。

 

走力では私達は勝てない、残り20メートル…!!!

 

「お兄ちゃんを守りましょう!!皆さん!!」

「黎斗くんを援護だよ!!!」

「主さまをお守りするのが従者の役目…やぁぁぁ!!!」

 

リノは大量の矢を。シズルは剣にエネルギーをタメ、放出した飛ぶ斬撃。コッコロは風魔法で私の後方にいるエグゼイドに攻撃を仕掛ける。

 

エグゼイドは腕をX字にクロスさせそれをガードし耐える、全く恐ろしいな、あれほどの攻撃を簡単に受け止めるとは…

 

だがしかし、コレでいい、勝てなくても動きは止まった、その時点で私達の勝ちだ!!

 

私達はラジニカーントの元へと辿り着き、そして

 

「行きますよ皆さん!!空間跳躍します!!!」

 

 

次の瞬間、私達の視界は真っ白になった。

 

 

 

 

 

 




黎斗以外のキャラにも活躍の場を持たせるのが書いていて気持ちがいい。
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