プリンセスコネクト!リ・ダイブゥゥゥゥゥゥゥン!!!(ガッチョーン 作:古賀コーラ
だから明日のパンツを真っ白にする。
「黎斗くん!!黎斗くん!!そんな…どうして…!!!」
わたしの目の前で…彼は倒れた。
目を覚まさない、目を開けてくれない…なんで…どうして…!!
「彼らしい最期といえば最期かしら、全く…価値ある人間が無価値の人間の為に命を落とすなんて無駄な事だわ」
わたしの前で奴が笑う。
「どう?お姫様…これでもまだ私を許してくれる?私にやり直すチャンスをくれる?」
「…っ」
言い返せない…許せない…わたしの大切な人をまたこの人は…奪った…
でも…
「許せませんよ…貴方なんて…大っ嫌いです…!!でも…だからこそ…罪を償う機会を…与えるんです…わたしは……お姫様だから…!!!」
「大したものね、流石は人の上に立つ立場といったところかしら、まぁいいわこれで私を邪魔できる者はいなくなった」
「…何を言ってるんですか…いますよ…ここに…私が…私達が…!!」
風…竜巻が巻き起こり、奴を包み込む。
「ふん、下らないわね……確かコッコロちゃんって言ったわよね?」
「やはり…効きませんか…!」
「コロ助…怯むんじゃないわ!!!」
次に上から雷の槍が何本も降り注ぐ、これは…
「キャルちゃん!コッコロちゃん!!」
「…キャル…私のところにいた時よりも随分とハキハキしてるじゃない」
「申し訳ありません…陛下…あたしは…この美食殿のメンバーなんです…そして…」
更に追い討ちをかけるように雷の魔法を唱えて攻撃する、勿論奴に攻撃は当たらない。
「大切な人を…そんな目に遭わされて…黙っていられる程出来た人間じゃないんですよ、あたしは!!!」
「いい顔よ!!キャル!!それでこそ潰し甲斐があるわ…!!」
「…キャルちゃん、コッコロちゃん…やりましょう…黎斗くんの為にも…美食殿の手で決着をつけるんです!!」
こんな所で…打ちひしがれてる場合じゃない、きっとそんなことをしてるな!って黎斗くんに怒られちゃうから、だからわたしは頑張る。みんなも頑張ってる。
わたし達は全員で奴に攻撃を仕掛ける、当然の如く攻撃は当たらない。
黎斗くんとの攻防を見ていたけどこの人には完全な予知がある、あらゆる手を尽くしても攻撃を…防御を完璧に予知し反撃してくる。
「キャルちゃん!魔力の方は!!」
「安心しなさい、他の奴らのおかげでだいぶ回復できたと思うわ!!」
「わたくしも平気です、回復魔法の方は無理ですが攻撃魔法ならば精霊達の力を借りれば十二分に戦えます」
予知能力…前まではどうやったって敵わない相手だと思ってて、今だって別に何か突破口があるというわけでは無いけど。
でも…前の時とは違う、明確に…ただ絶望して諦めるわけにはいかない。
わたしには…みんながいるから…!!!
「全力…全開……!」
「へぇ、まだそんな力があったのね、少し驚いたわ」
わたしは王家の装備の出力を全開にする事で戦闘能力を飛躍的に向上させる、限界なんてとっくのとうに過ぎてる、だからもう関係なんてない。
「でも、そんな乱雑に振る攻撃なんて何万光年経っても私に当りはしないわよ」
「わたし1人ならそうかもしれません、でも…今のわたしにはみんながいます、だから必ず届きます!!」
「行くわよ〜ペコリーヌ!!!サンダボール!!」
キャルちゃんがわたしの攻撃に合わせて間髪入れずに雷魔法を連射する。
「わたくしも…風の精霊よ、穿て!!」
コッコロちゃんも奴に連続で風魔法による攻撃を仕掛ける。
「あらあら、黎斗君と同じで弾幕を張るって作戦かしら?無駄よどんなに隙間なく攻撃を展開しようが私には全て見えるのよ最適な答えがね」
奴には死角からの攻撃も無意味、確かに無敵のような強さに思える…でも
「はぁぁぁ…!!全力の…プリンセスヴァリアントォ!!!!」
「…!!」
ドンッと炸裂音が響く、わたしはフルパワーで奴に向かって剣撃を飛ばした、それは空間を切り裂き広範囲を巻き込んで爆発させるわたしの大技。
「…へぇ、やるじゃないお姫様」
「はぁ…はぁ…貴方こそ…今のタイミングでよく防ぎましたね」
奴は翼で身を守り先程の大技をガードした……これで確信に変わった。
「やっぱり今…『守り』ましたね、
「…何が言いたいの?」
明確…奴の声色が変わったのか分かる。だからわたしは続ける。
「今まで貴方は『回避』を選択していました、それは避けられるからです、当然です。しかし『避けられない程の広範囲の攻撃』は当然身を守るしかない」
当たり前のようで気付かなかった事、奴は別に瞬間移動が出来るわけでも時間を止められる訳でも無い、ただ完璧に予知ができるだけ。
「そして今確信しました。貴方の予知は5秒程先しか見えていない、そうですね…二手か三手先程度でしょうか、それくらいしか見えていない。もっと先を見ているのならば今の攻撃へと対処は距離をおいて回避した方がいいですから」
「…そうね、貴方の言う通り体を動かしつつ頭の中で未来を予知しながら戦うなんていう神業を正確にやるのはせいぜい数秒先が限界かしらね」
…えらく素直に認めてきた…これは何かある。
「で?それに何か問題でもあるのかしら、例え数秒先しか見れなくても別に『クールタイム』が必要な訳じゃあるまいし!!」
ズズンという音が聞こえた、背後からだ、わたしが振り向くと…
結晶化した魔力の塊がキャルちゃんとコッコロちゃんを跳ね飛ばしていた、いつの間に…っ!!?
2人は大きく大空を舞っている、モロに攻撃を受けてる…これは…っ!
「キャルちゃん!!?コッコロちゃんっ!!?」
「予知通りね、貴方が下らない妄言をドヤ顔で説明している間に攻撃ができたわ…油断しすぎなんじゃ無いの?」
奴が更に追撃を2人に仕掛けようと魔力を集中させている…しまっ…っ
「っ!!?」
わたしがそう思う前に奴に雷が降り注ぐ、奴はそれをすんでのところでその場から移動する事で回避した。
何か違和感を感じた、予知による回避ではあったけど…今までと違いわざとではなくギリギリで回避したように見えた。
「…キャル…貴方…」
「あら…陛下、予知した後もちゃんと警戒してなきゃダメじゃ無いですか」
キャルちゃんは吹き飛び空中に舞いながらも軽快に動きながら体勢を立て直し地面にその二本の足で着地する。
「あたし達に攻撃が当たった……までは予知していたみたいですがそれによって『ダメージが無かった』という所までは予知できないみたいですね陛下」
「わたくしの精霊の力により事前に攻撃の軌道を逸させていただきました」
2人が自信満々に言い放つ、それだけじゃない…
キャルちゃんは片方の手の親指を自分の胸元らへんに持ってきてなぞり払うような仕草をする、これは黎斗くんがよく戦う前にやる動作と同じだった。
そしてキャルちゃんは続けて言う。
「陛下、必ず貴方を攻略します、あたし達の手で」
「……キャル…っ」
…
私が目を覚ますと
「ちょっと何やってんのよこのおバカ!!」
「痛っ…」
私は頭を引っ叩かれた、叩いてきたのはアメス、つまりここは夢の世界。
「…君が呼んだんじゃないか」
「いや呼んだけど!!でも何やらかしちゃってくれてんのよ!?あんた死ぬレベルの怪我をしたのよ!?てゆうかほぼ死んでるわよ!今のあんたの体!!」
「はぁ…」
私がため息を漏らすと更に顔を真っ赤にさせ。
「あんたねぇ…!その体!あんたの体じゃないのよ!?分かってんの!?無茶して死んだら死ぬのは元の持ち主なんだから!」
「だがしかし今の所有権は私にある、なのだから私が何しようが私の勝手だ」
「身勝手!!あんた身勝手よ!!?」
こうしてこの世界に来れたのだから問題無い筈だ、何が不満なのか、彼女の怒りが私には分からない。
「そもそもあの場面でペコリーヌを失う方が不味かっただろう、私の場合はこうやって仮死状態になれる分、奴の目も誤魔化せるのだからな」
「…それは…そうだけどさ…無茶しすぎよ、下手したら本当に死んじゃってだかもしれないのよ?」
「ふっ…私は死んでも死なないさ」
「何よそれ…」
さて、ただ単にペコリーヌを庇ったわけではない、今のこの状況は何より好機だ。
奴の予知能力には弱点がある。それは『奴の意思で能力を発動している』と言う事だ。
どういう事かといえば、例えば奴の予知が『危険を察知し自動的に発動する』というものだった場合、これから起こる自身に降りかかる不幸を未然に防ぐ無敵の力となるだろう。
しかし奴との攻防ではそういったものは一切無かった。死角外からの攻撃に対して反応していたから私は勘違いしてしまったが、奴の予知は奴自身が『予知をすると意識しなければ発動できない』
そう、クロノスがポーズをする為にボタンを押さなければならないのと一緒さ、だからこそ私が今仮死状態になっているのを『死んでいる』と勘違いしている筈だ。
勘違いしたが最後、奴は私に対して予知を行わない、必要がないと判断する、それこそが弱点だ。
この間も恐らくペコリーヌやキャル、コッコロが必ず奴を食い止めている、彼女達を信じ私は私が出来る最善の手を尽くそう。
「私をここに呼んだのは…いるのだろう晶」
「正解だよ〜ん、黎斗君流石だね〜」
この飄々とした女…晶と呼ばれた女性、天才的なゲームクリエイターという事しか今は分からない。
「まさか仮死状態を利用して真那の目をやり過ごしてくるなんて、流石の私も思いつかないし思いついたとしても実行しないわ」
「…それよりも要件はなんだ、私としてもあまりここに長居をしたくはない」
「まぁ、そうだよね彼女達の事心配だもんね」
晶はニヤニヤとこちらを見て笑う、不愉快極まりないな。
「…君の事だからさ、きっと…『コレ』のキーをもう既に作ってると思うんだよね」
「…これは…っ!!」
私は彼女から手渡された光の粒子、その中にある『コレ』と呼ばれたデータを見て驚愕する。
「いやまぁ…アタシの力じゃそれが限界、ハッキリ言って神の領域だよね、それ」
「…寧ろよくここまでやってくれたな晶、本来ならば私の才能を利用した事に激怒したい所だが…感謝する」
「…まぁ別にいいけどさ、それで?当然」
「ああ、ここまで再現されているのならば私の方のデータと組み合わせればほぼ完璧に生み出すことは出来るだろう」
私の言葉に何やら釈然としないように…いや明らかにテンションが落ち込んだ晶が頭を掻きながら。
「…ふぅ、わかってると思うけど、それ…とんでもなさ過ぎる、故に…もしあの世界で使ったら、君…うん、少年ではない君自身…黎斗君がどうなるか分からない」
「…今更怖気付くとでも?」
私は彼女の言葉の真意を理解している。
「…君さ、黎斗君が過去にどういった人生を歩んで、どういった性格をしていたのか、アタシには全然分からないよ、でも…君がこの世界に来て、彼女達と生活をしているのを見て、これだけは言える、この世界での君は幸せそうだった」
「…」
私は彼女の言葉を黙って聞いていた。
「だからさ、正直に言えば、その力は使って欲しくない…十中八九、君はこの世界から弾き飛ばされると思う、君は精神体だからね…負荷に耐えられない」
「えっ…晶…それって…」
アメスが困惑したように問う。
「…うん、黎斗君という精神…人格は消える…いや元の世界に戻るっていった方がいいのかな、そこら辺は分からないけど…とにかく黎斗君が消えて…少年が戻る、とアタシは思ってる」
アメスはそれを聞いて複雑そうな顔をしていた。
「…あたしにとって…アイツは……相棒だったから…元に戻るのは嬉しい、でも…黎斗も…同じくらい相棒だった…だから…っ!!」
「何を言っているアメス、結局私はこの世界では異物だ、存在してはならない存在なんだ……全て元に戻る、それだけさ」
「でも…!!」
私の覚悟など等に決まっていた、未練などあるわけが無い。
「それに…私は不滅だ」
「…え?」
私には確かな確証があった、そこに理由があるわけでは無い。
「例えこの世界から私という意思が消えても、私は残る…そんな気がしてならない、何故ならば私は神…いやこの世界ではいずれ檀黎斗神王と名乗るのだからな」
「…何よそれ…ふふ」
アメスは笑った、それでいい。
「…覚悟は決まってたみたいだね、余計なお節介だったかな?」
「そうだな、私がただの仲良しこよしのギルドの為に勝てるゲームを放棄するなど有り得ない」
「…そうかい、ならいい。だったらこっちも準備を始めておく、そのデータを完全にゲーム内にアップロードをする為にも時間は掛かる」
…時間か…
「どれ程だ?」
「いんや、そこまで長時間はかけるつもりはない、そんな時間ないしね、長くても10分…勿論最速で届けるつもり、黎斗君…出来る?」
「…やるさ、私を誰だと思っている」
「ふふっ…それじゃあ頼んだよ檀黎斗神王君、後は君に任せる」
…
「あっはっはっ!!結局減らず口だったわけね!他愛もないわ!!」
「はぁ…はぁ…くっ…」
「キャルさま…ペコリーヌさま…大丈夫ですか…っ」
ここまで…耐えられたのはむしろ奇跡かもしれない…
キャルちゃんが凄く頑張って奴の予知の上を行くように策を立ててくれていたから、でも
予知だけじゃない、
わたし達じゃ弾幕も多重トラップも広範囲攻撃も何もかも足りない、奴の上をいく事が出来ない。
頑張っても頑張っても、奴に傷一つ付けることはできず、わたし達は傷つつく一方だった。
「頑張ったわねキャル、でもね無駄なのよ、神である私に凡人の貴方では勝つことができないと、結局貴方は黎斗君の猿真似をしているに過ぎない」
「それでもいい、アイツに近づけるのなら…貴方を…越えられるのなら」
「…変わったわね、キャル…そうねぇ、私の名前って千里真那…って言うわよね?」
唐突に彼女はそんな事を言い出す。
「真那…マナ、この世界の力の源、それもマナって言うでしょ?マナっていうのはね、神秘的な力の事を指す言葉なの」
背に取り付けられた結晶の翼を広げながら語る。
「超常的な力…人々が恐れ、敬い、崇める力…それがマナ、私の名にはそう言った意味が込められている。私は生まれながらの神なのよ、神になるべきして生まれてきた存在…!!!」
そこまで言い放った後だった、奴に異変が起こる、何か…驚いてる…?
「馬鹿な…そんな…っあり得ない…っ」
わたし達の周りに異変はない、奴は何かを予知した…一体何を…?
「ほう…随分と面白い考え方だな、生まれながらにして神…か」
この…声は…っ…っ!!
わたしはその声を聞いた瞬間、涙が止まらなかった、わたしだけじゃない、キャルちゃんもコッコロちゃんも…っ
「なら私はその神を超える、まさに神の王…檀黎斗神王だァァァァァァ!!」
黎斗くんが…立ち上がっていた。
…
「…どうして…っ!!貴方は確かに死んでいた筈っ…!」
「ああ、そうさ…私は死んでいた…だが私は…このゲーム、コンティニューしてでもクリアする」
私はそう言いながら前へと進む、瀕死状態の美食殿のメンバーの横に並ぶ為に。
「主さま…ご無事で…っわたくし…わたくしは…っ」
「…っばかっ…遅いわよ…」
「黎斗くん…よかったです…本当に…っ」
各々が感動を分かち合うように私に対して何かを言ってくるがそうしている暇はない。
「コンティニュー…ですって…っ!!」
「ああ、ゲームならば当然だろう」
「ふざけないで!この世界での死は現実での死を意味する、それは絶対よ!蘇りなんて……いや、まさか…晶ね」
やはり奴の事を知る千里真那にとって推測は簡単か。
「こんな芸当ができるのは晶しかいないもの、それで?何か対策でも教えてもらったのかしら?試してみる?」
「随分と余裕だな、その借り物の力でお前は満足しているようじゃないか」
「…借り物…ですって?」
私の挑発に乗ってくる。
「そうだ、結局神だなんだと言いながら私の才能を利用しているに過ぎない、その力は自分で生み出した力ではない…お前など神ではない偽神だ」
「利用できるものは全て利用する、それの何が悪いの?神である私に全て貢のよ、全人類がね」
…真逆だな、ゲームクリエイターとは生み出し他者に希望と永遠の娯楽提供するものだ、しかし奴はそれらを奪い去り自身の物としようとしている、本質を見失っている。
「く…クククク…」
「…何がおかしいの?」
私は思わず笑ずにはいられなかった、そして私は言うのだ、奴の奥底に眠る嘘で固められた本質を引っ張り出す為に。
私は千里真那に対して人差し指で指し示す。
「千里真那ァ!!!何故君が草野結衣に嫉妬したのかァ!!!」
「…っ!!?」
私の一言で空気が変わる、明らかに動揺を示す千里真那。
そして周りにいるコッコロやキャル、ペコリーヌや千里真那の放つ目のような物体の対処に当たっている他の者達もまた私の言葉に耳を傾けた。
「何故わざわざペコリーヌから王女の座を奪ったのかァ!!」
「…それ以上言わないで…っ」
奴が呟くが私はそれを無視する。
「そもそも何故レジェンドオブアストルムというゲームを生み出したのかァ!!!!」
「それ以上言わないで!!!!」
奴は攻撃してこない、それ程までに取り乱しているのだろう。
「…千里真那ァ…それは、君が…物語のヒロインに憧れていたからだ」
「…っ…」
私はそこで一気にトーンダウンして言った、彼の…いや『彼女』の本質を。
「…何よそれ、知らないわ…違う」
「違わない、それがこれまで君が矛盾してまで奪い取った座の答えた」
周りがざわつく、それはそうだ。魔王のように民を蹂躙し神を自称した者が願ったものがお姫様のようなヒロインだ、などと言うのはあまりにも滑稽だろう。
「ふっ…答え、ね…そんな子供じみた願いが答え?笑わせないで、もう夢を見る歳じゃないのよ、いつまでもそんな物に縋るなんて馬鹿馬鹿しい」
「それの何が悪い」
「…え?」
私の答えに奴はポツリとつぶやいた、予知能力がありながら予想もしてなかった答えが返ってきたからだろう。
「子供じみた夢を見て何が悪い、それは誰が決めた。…確かに君の言う通り、ゲームに対する他者大勢の価値観は夢など見ず現実から目を背けるなと言われる程劣悪な物だろう、いつまでもゲームをやる大人は『卒業しろ、早く大人になれ』などと罵倒されることもある」
だが
「同時に大人になるにつれて人間という人種は大切なものを失っていく、それこそが『夢』だ」
「…夢」
「ゲームに限らず大人になると『現実』が行手を阻む、夢を捨て、夢を持つ事が恥となる。それこそ人類が今の段階で進化が止まっている原因だと私は思っている、夢はいつまでも、いつになっても見て良いものだ、そしてそれを叶え可能にする才能を、自分を信じなくて誰が成し遂げる」
私の才能は常にそこにあった、私の夢は幼少の頃から変わらない、いや、むしろ増長し更に膨らんでいっている、可能性というのは無限に広がっていくのだ。
「君は諦め切れなかったからこそペコリーヌから王女の座を奪った、まだチャンスがあるかもしれないと願った、それは決して恥ずべき事ではない、しかし今の君は勝手に諦めた負け犬だ」
「なん…ですって…っ」
「君は逃げただけだ自分の夢から、君自身が『幻の夢』にしてしまった」
奴は震える、怒りなのか悲しみなのかは分からない、そのどちらもなのかもしれない。
「黙りなさい!!わかったような口を聞かないで!!もういいのよそんな戯言!!貴方達はもう生きられない!!ここでゲームオーバーになって!この世界は私の世界へと生まれ変わるのよ!!」
「…そうはいかない、君は少し勘違いをしている」
私がそう言うと奴は身構える。
「君との今までの会話は私の才能を刺激してくれるには十分だった、感謝しているよ…ただ、それだけではなァい…君との会話は全て…時間稼ぎに利用させてもらった…!!!」
「時間…稼ぎ…っ何よ…そのガシャットは…っまさかっ…晶にデータを送ってもらう為に…私と会話をっ!?」
私が手元に出現させる前に奴がそんな声を上げる、予知で先読みしてきたようだ。
「これがなんなのか、君の能力でみたらどうなんだ?」
私は出現したガシャットのスイッチを入れる。
『ゴッドマキシマムマイティエェックス!!』
「グレードビリオン…変身」
『マキシマムガシャット!!ガッチャーン!!ふ〜め〜つ〜!!!!最上級の神の才能!クロトダーン!クロトダーン!最上級の神の才能!ゴッドマ〜キシマ〜ムエェックス!!』
私の頭上からマキシマムゲーマが出現、ゲンムに装着される事で私は仮面ライダーゲンム ゴッドマキシマムゲーマーレベルビリオンへと変身する。
「それは…っ…っ!!!」
「さぁ、ゲームを始めよう千里真那、幻の夢を叶える為に」
ー次回の仮面ライダーゲンムは!!ー
「黎斗くん!!」
「黎斗!!」
「主さま!!!」
遂に迎える最終決戦───。
「貴方には敵わないわね…」
「安心しろ…私は、不滅だ」
最後の時───。
最終回『終わりなきGAME』
次回、第一部完…?