プリンセスコネクト!リ・ダイブゥゥゥゥゥゥゥン!!!(ガッチョーン   作:古賀コーラ

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ひたすらランク14の装備を整える日々


華麗なる暴君と黒き騎士

「ラビリンス」にムイミそしてノウェムという2つ名を持つ少女を確保されてから数時間。

 

私達は現在自警団(カォン)の本拠地ギルドに腰を置いていた。

 

この部屋は自警団(カォン)のギルドマスターのマホの部屋である。

 

この部屋はマホの趣味であるぬいぐるみで埋め尽くされたメルヘンチックな内装をしており男である私にとっては少し息苦しい場所ではある、まぁそこまで気にするほどでもないが。

 

「みらくるまほりん、くるりんぱ〜」

「おお、傷が治っていきます…」

「凄いです、それどころか服まで直っていますよ!?」

 

今、傷を負っていたコッコロとスズメがマホに治療を受けている。

 

「うち、体を治すんより服の修繕の方が得意やってん、これで2人とも怪我は治ったやろ?」

「ありがとうございます、えーと…」

「うちは一応ここのギルドマスターのマホって言います」

「すまないなマホ、世話をかける」

 

私が彼女に話しかけると彼女は顔を赤らめながら

 

「いややわ〜そんな『マホ』なんて他人行儀な…王子はんはうちの事を『マホ姫』って呼んでくれなきゃいやん♪」

「王子はん…マホ姫…?」

「…あまり人を睨むものではないぞコッコロ」

 

今のやり取りでコッコロには細い目で見られる、まぁそれは当然だろうな。

 

「あの…マホさま…何故主さまは王子はんなのでございましょうか」

「はい♪うちと王子はんは運命の赤い糸で繋がった関係…運命の殿方なんよ♪」

「…左様でござい…ますか…主さま…あまり言いたくないのですが…」

 

コッコロはズイッとこちらに顔を近づけ私を軽く睨む。

 

「交友関係に文句をつける筋合いはわたくしにはございませんが…いささか不純なのでは?」

「…彼女が勝手に言ってる事だ、気にするんじゃない」

「…むぅ」

 

彼女は私から離れたが頬袋を膨らませご立腹の様子だ、これは…先が思いやられる。

 

「本当、申し訳ないな王子はん、うち達のギルドが迷惑をかけてしもて」

「マコトも言っていたがオクトーとやらの判断に自警団(カォン)が付き合わされた形なのだろう?ならあまり君が気に病む必要はない」

「王子はんはほんま優しいなぁ…でもそういう話で終わらせるにはいきまへん、ちゃんとうち達が尻拭いさせてもらいます」

 

ギルド間の問題にあまり私が介入するものでもないだろう。私は前世で社長という経歴があるがそういった経営や何やらは下手をすればマホの方が詳しいだろう。

 

「マコトはんはオクトーはんのご説教に行ってもうてるからここには今は来れへんみたいやね」

「まさか私のお仕事でこんな事態になるなんて思いませんでしたぁ…」

「そうでございますね、本当に人生とは何が起こるか分かりません」

 

…果たして本当にそうだろうか、私とコッコロは確かに偶然かもしれないが…何か引っかかる。

 

「それにしても…「ラビリンス」とは何者なんでしょうね、あんな惨事になって死者が出なかったのは不幸中の幸いですが…」

「馬は死んだがな」

「主さま、茶々を入れないでくださいまし」

 

…コッコロの言葉がいつもより冷たいな、何故だ?

 

「うち達自警団(カォン)も追っ手を出してみてはいるんやけど、どうやら逃げるのが得意な組織みたいやなぁ、うち達は一応五感が鋭い獣人のギルドやけど尻尾一つ掴めんかったわ」

 

そのような会話をしているとガチャと扉が開く音が響く。

 

「はいたーい、マホ!パトロールと馬車の手配は済んだよって黎斗がいるさ〜何かあったの?」

「カオリはん、お疲れ様やわ〜、王子はん達も少しトラブルにあって今自警団(カォン)が保護してるんやわ」

 

そう話すマホ達の傍で再びコッコロに睨まれる私。

 

その目は「また女の子の知り合いですか主さま」と言いたげな表情をしていた。

 

「保護ねぇ、それは大変だったでしょ、黎斗元気だすさ〜あはは〜☆」

「別に私は落ち込んでいないよ」

「そうだよね〜黎斗はいっつもこんなテンションさ〜黎斗も一緒に踊ろうよ〜テンションが上がるよ〜」

「…遠慮しておこう」

 

彼女のハイテンションにはついていけない、それが彼女の良さでもあるが。

 

「もう、良い時間ですよね…きっとお嬢様も心配しているかもしれません…」

「連絡手段はあるのかい?」

「一応通信魔法は使えるのですが、私あまり得意じゃなくて…」

「マホ、君は使えないのか?」

「そうやねぇ、確かに遠隔になればなるほど演算なんかが難しくて中々出来るものじゃないしなぁ〜カスミはんがいてくれたならこういった小難しい事も出来るんやけど…今は「シャドウ」とかの調査でいませんし…」

 

「…そうか、なら他に連絡手段はないという事か?」

「そんな事あらへん、身近な人ならそこまで難しい演算は必要ありまへんから…マコトはんに取り敢えず連絡を取って見ます、もしかしたらカスミはんと合流してるかもしれへんし…コホン、では…みらくるまほりんくるりんぱー」

 

マホはそう言って詠唱を開始するのだが…

 

「…?」

「どうした?」

「珍しいね〜マホが魔法を失敗するなんて」

「いや…分かりまへんけど…通信魔法が使えなくて………」

 

そう言った彼女の顔つきが変わる、真剣そのもの、険しさが表れる。

 

「カオリはん、ここに来る途中何か変わった事、ありまへんか?」

「変わった事?あーそういえば帰ってきた時、あんまり生き物の気配がしなかったさ〜自警団(カォン)は結構動物とかに好かれてるから、いつもなら動物達の鳴き声とかして賑やかな筈なのに」

 

……言われて見れば…確かになんだこの気配は…動物達のような気配ではない、妙な気配を感じる…

 

「うーん…少しうちは抜けてるんやろか…ポケッとしすぎかもしれへんなぁ…こんなおぞましい気配に気づかないなんてなぁ」

「…何が来る」

「分かりまへん…カオリはん、気を引き締めた方がよろしおす」

 

その言葉にスズメ以外の全員の顔が険しいものとなる、私でさえ正直取り繕う程の余裕はない。

 

「ど、どうなさったんですか…!皆さんそんな怖い顔をして…!」

「…しっ、あまり大声を出してはあきまへん…今、このギルドハウスは敵襲にあっているかもしれまへん」

「…マホ、コッコロ、どうだ」

「ダメです主さま、どうやら遠隔に飛ばす魔法は妨害されるような結界を張られている可能性があります」

「こっちもダメみたいやわぁ、索敵魔法も妨害されてるさかい…どうやら敵に取り囲まれてるかもなぁ…」

 

…事態はかなり悪いな…取り囲まれてるとなるとかなりの大人数、先のラビリンスとの攻防の時よりも悲惨な状況と見ていいだろう。

 

思考しろ、何故このような事態になったのか、それを考えろ。

 

十分にピースはある筈だ…後は当て嵌めるだけ、この私が相手の策略に黙って陥れられるなど断じて許さない。

 

「…む、足音が聞こえてくるさ〜!それも正面から堂々と!こうなったら私の空手の餌食にしてやるさ〜!」

 

そう言ってカオリが扉の前に立ち、右手と右足を引き、左足を前にして構えを取る、所謂正拳突きの構えというやつだろうか。

 

「いっくよ〜!!!」

「って待て待て!カオリ!アタシだよ!!」

「マコト〜?なんだ良かった〜危うく私の空手の餌食になるところだったよ〜」

「あ、あはは…そいつは勘弁願いてぇぜ…っとそれよりみんなのその顔つき…どうやら呑気してるわけじゃなさそうだな」

 

マコトは入ってきた扉を閉め、神妙な面持ちでこちらに近づいてくる。

 

「分かってると思うけど、今このギルドハウスは敵に囲まれてる」

「敵って…誰ですの?うち等のギルドは平和的なギルドやさかい、そんな敵なんて作れる程のものでは無いんやと思うけど…」

「…オクトー先輩から色々と問いただしたら、キナ臭い話が聞けてさ」

 

マコトが私達の座るマット床の近くにドカッと床に座りながら語りを続ける。

 

「オクトー先輩はあのムイミだかノウェムだかっていう女の子を狙ってたのは間違いないんだけど…その他にも狙いがあったんだ…」

「狙い…ってなにさ〜?」

「オクトー先輩も上からの命令で仕方なくって感じらしくてさ、とにかく…全部アタシの責任なんだ!アタシがその事に早く気づいていれば…!!」

 

悲観している場合ではない、早く用件を言えと私が言おうとした瞬間だった。激しい爆発音と粉塵、瓦礫が飛び散る。

 

「主さま…!」

「王子はん…っ!!」

「あわわわわ…!!?」

 

私はなんとかコッコロとマホ、スズメを庇いながら後方に下がることができた。

 

身体能力の高いカオリとマコトは大丈夫だろうとタカをくくり何もしなかったがやはり回避に成功している様子だった。

 

「な…なにさ〜!?いきなり壁が崩れたばぁよ!?」

「これはこれは、紳士淑女の皆々様、「王宮騎士団(ナイトメア)」様のお通りだよ☆」

 

砂煙の中から巨大な剣を振りながら歩いてくるド派手な衣装を身に纏う女が1人、その背後には十数人の銀色の騎士達が共に歩いてくる。

 

王宮騎士団(ナイトメア)…そうか、これで合点がいった。先程マコトが言いかけた事……全てのピースが埋まった。

 

「てめぇ…いきなり何しやがる!!!何者だテメェはよ!!」

「おお!よく吠える犬コロだ、まぁ私は誇り高き騎士様ではないから紳士的にする必要は無いのだが、良いだろう!冥土の土産に教えてやろう☆」

 

彼女はそう言いながら巨大な大剣を真横に振るう、その剣圧は煙のように漂っていた砂塵を一瞬にして消し飛ばす。

 

「私は王宮騎士団(ナイトメア)副団長!!クリスティーナ・モーガン!!今宵は王宮に仇なす獣共を狩りに来た次第だ!」

「さっきから…勝手な事言ってんじゃねぇぞ!コラァ!!獣狩りだぁ?狩られんのはテメェの方だ!!」

「ま、待つんよ、マコトはん、どうしてマコトはんは血の気が多いんや、ここは穏便に済ました方がええ」

「穏便だぁ?もうこっちは壁もぶっ壊されちまってるんだぞ!!?」

 

…さて、どうしたものか。マコトの言い分も分からなくはない、相手は事を穏便に済まそうとはしていない。

 

そして穏便に済ますという選択肢を与えてくるとは到底思えない、このままいけば結局行き着く先は1つだけ、それが遅いか早いかの違いでしかない。

 

「そんな事言うても相手の思う壺や、本当に戦争を起こすつもりかえ!?」

「そうだぞぉ?犬コロ、そのギルドマスターさんの言う通りだ、貴様達が手を出せば我ら王宮騎士団(ナイトメア)は正義を持ってして貴様達を罰する」

「よくもそんな事をいけしゃあしゃあと…!!!テメェ達が仕組んだくせによぉ!!」

 

マコトが激昂して吠える、今にも飛び込んでいきそうな勢いだ。

 

「ほう、オクトーの坊やから随分聞いた様子だなそこの犬コロは」

「一体どういう事でしょうか?」

「簡単な話さコッコロ、私達は…正確にはスズメは戦争の火種に利用されたって事だ」

「黎斗…お前…どうしてそれを…」

「ほう…?」

 

私の発言にマコトそしてクリスティーナが反応を示す。

 

「わ、私ですか?な、なんで…」

「スズメ、お前の所属しているギルドはどこだ?」

「えっ…それは勿論「サレンディア救護院」ですけど…」

「ではそれはなんのギルドの傘下だ?」

「傘下ですか…えっと…「プリンセスナイト」の傘下です…でも書類上なだけで繋がりなんて殆どないような…」

「そんな事は関係ない、傘下というだけで十分さ…そして」

 

そこまで言うと流石にマホとカオリは何かに気づいた様子だった、頭の回らないスズメとランドソルの知識に乏しいコッコロは未だに分かっていない。

 

「それが問題だ、大元のプリンセスナイトとこの自警団(カォン)の大元である「動物苑」は犬猿の中で有名だ」

「…確かに動物苑とプリンセスナイトは一色触発の冷戦状態みたいな関係やったからなぁ…」

「ノウェムの捕縛もまたこの一連の計画の一部に過ぎない、オクトーもまた利用されただけだ」

「ち、ちょっと待って下さい!例えそうだとしても私があの馬車に乗り込んだのだってたまたまですし……それでムイミちゃんがいるだなんてもっと偶然じゃないですか!どうやって…」

「むしろどうしてたまたまだと思えるんだ?」

「え!?」

 

私の発言に一応全てを把握している筈のマコトでさえ驚愕している。

 

「スズメ、君は「誰に」馬車を手配してもらった?」

「お、お嬢様です…」

「そうだ、そのお嬢様は元王宮騎士団(ナイトメア)副団長…つまりそういった手続きの書類を把握する事などコイツら…王宮騎士団(ナイトメア)には容易い」

 

私は続ける。

 

「更に言えば、サレンディア救護院に来た求人である「引越しの仕事自体」が果たして仕組まれていないと言えるのかい?」

「た、確かに…」

 

私の発言にようやくスズメも理解してくれたようだ。

 

「そしてもう一つ、ノウェムがなぜピンポイントにあの馬車に乗っていたのかだが…答えは簡単だ…そうだろう?王宮騎士団(ナイトメア)

「…面白い坊やだ☆中々どうして頭がキレる、そうさ!貴様の考えている通り!私達王宮騎士団(ナイトメア)がそのノウェムとやらを追い詰めあの馬車に乗り込むよう仕組んだ!」

 

一連の流れはこうだ、全てこの戦争の火種を生み出す為だけに仕組まれた事。

 

「だがしかし…この計画には1つ誤算がある」

「ほう、それはなんだ?」

「それは……この私がこの件に関与しているという事さぁ!!」

「はっはっは!!やはり面白い坊やだ!!貴様達の様な奴が馬車に乗っている事なども想定内だよ!!お前達!!ここにいる獣人共を狩り尽くすがいい!!」

 

クリスティーナの声と同時に背後にいた十数人の騎士達が動き始める。

 

「神の才能があるこの私がぁ…お前程度の想定にぃ……収まるものかぁ!!!『ピロリッ!マイティアクションエェックス!!』へぇんしぃぃん!!!」

『ガシャット!!ガッチャーン!!レベルアップ!!マイティジャンプ!マイティキック!マ〜イティアクショ〜ンエェックス!!』

 

私がゲンムの姿に変身を完了させると前進していた騎士達は驚き、動きを一瞬止める。

 

「あれぇ?黎斗珍しくテンションが上がってるさ〜」

「主さまは時たまに変なテンションになるのです、これにはほとほと困っているのですが…」

「ええい!姿が変わっただけで怯むな!!進め!!」

 

クリスティーナの怒号で騎士達が動きを再開し始める。

 

「ふん、あまり舐めては困るな、私達を罠に嵌めた罰は受けてもらう、手加減は無しだ」

『ガシャット!!キメワザ!!マイティクリティカァル!ストライク!!!』

 

まず私は陽動として手に持っていた剣を騎士達に投擲する、騎士達はそれに目を奪われ叩き落とす事に成功するも私の蹴りに気付くのが遅れる。

 

私は跳躍しそして加速、激しいエフェクトを出しながら騎士達全員を巻き込む。

 

「「ぐぁぁぁぁ!!!?」」

 

十数人の男の声が辺りに響き渡り、その後激しい爆発を起こし爆炎が巻き起こる。十数人の騎士達は爆炎の中から転がり出てそのまま動かなくなる。

 

「おいおい、やりすぎじゃねぇのか…黎斗の奴…」

「この場合はどうなるやっさ〜?黎斗は別に自警団(カォン)じゃないもんね〜?」

 

爆煙の中から現れるのは騎士達だけではない、私も蹴りの反動でしゃがんだ体勢から立ち上がり先程投げつけた剣を拾い上げクリスティーナに向ける。

 

「この私に楯突いたことを後悔させ、この世界から削除するぅ…!!!」

 




黎斗とシズルとかのキャラエピを想像したらなんか草生えた。
無茶苦茶想像できない。
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