ガールズ&パンツァー 蘇る宿命の砲火   作:人斬り抜刀斎

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キヌヨ&シアンスー

大洗町役場防衛線、徐々に距離を詰めて来るプラウダ戦車部隊。

防衛線は大分後退しており、特に三式、チハ(旧砲塔)、八九式が陣取っている大洗町役場の正面玄関は、砲撃を多数受け、崩壊寸前である。

防衛線が持たないと判断したナカジマは、大洗町役場防衛線の面々に

 

「そろそろ撤収するよぉ」

 

「「「「「分かりましたっ!」」」」」

 

「にゃー」

 

「あいよー」

 

「Jawohl!」

 

ナカジマが中継して皆に伝え、一斉に返事が返って来る。

 

「ん?調子悪いなー。すみません、聞き取りにくかったのですが!」

 

しかし、旧日本軍製故か、通信機の感度が悪い西車は命令が聞こえず、復唱を求める。

 

「後退します!」

 

すると、傍に居た八九式から、砲塔の覗き窓越しに典子がそう叫ぶ。

 

「はい?」

 

「後退です!!」

 

「「こ・う・た・い!」」

 

後退だと、一言ずつ区切って西に伝達する典子とあけび。

 

「と・つ・げ・き?ハッ!かしこまりでございます」

 

しかし、西は何を如何聞き間違えたのか、突撃だと誤解する。

 

「待たせたな、みんな!」

 

「おお!」

 

「一日千秋!!」

 

「今こそが勝機!!」

 

チハの乗員は待ってましたと言わんばかりに歓喜しそして、西のチハ(旧砲塔)が防衛線を放棄し、グロリアーナ&プラウダ連合に正面から向かって行く。

 

「ん?」

 

「んにゃー?」

 

「え?」

 

「何?」

 

突然単騎で特攻を掛け始めた西に、大洗町役場防衛線の面々は仰天の声を挙げる。

 

「吶喊!」

 

そんな一同の様子など露知らず、西は真正面からグロリアーナ・プラウダ連合に突っ込んで行く。

 

「チハ?」

 

「あれはタイミングを違えてますね」

 

IS-2の車内では、向かってくるチハ(旧砲塔)にノンナはそう言う。そして当然、そんな事をすれば

 

「あいた〜すみません、不肖この西!敢闘及びませんでした」

 

案の定、西のチハ(旧砲塔)はIS-2の砲弾を真面に喰らい、引っ繰り返った後1回転して呆気無く白旗を上げた。

 

「カチューシャ、なら違います。勝利に至る道筋を謝りません」

 

「いつも無茶をさせられますけど」

 

「そこは否定できませんね。相手がいる以上、犠牲は避けられませんから、ですが我々を強く導いてくれる」

 

などとカチューシャの無茶振りを話すノンナと砲手の子。

 

「来たぞーっ!!」

 

「逃げるにゃーっ!!」

 

八九式と三式が、慌てて撤退を開始する。

 

「西隊長!よくもよくも・・・・・」

 

しかし、福田の九五式だけは、西の仇を取ろうと突撃しようとする。

 

「ストッープッ!!」

 

だが八九式がその行く手を遮る様に停まり、止めさせる。

 

「止めないで下さい!このままでは面目が立ちません!」

 

「今此処でやられちゃったら、それこそ面目立たないよ」

 

「後でキッチリ仕返しすれば良いじゃない」

 

尚も知波単精神を発揮しようとする福田を車体ハッチを開けて姿を見せた妙子と忍がそう説得する。

 

「ほら、いくよ〜」

 

「ま、待つであります!!」

 

不満を声を漏らす福田の九五式をアヒル達八九式が後ろから押して後退していく。

 

「仕上げの時間よ!あいつらにオクローシカを添えてあげなさい!!」

 

『Я понимаю(了解)』

 

「私たちを、そしてクラーラのような得難い人物を魅了する。私には、できないことです。見かけで誤解されやすいですが、カチューシャほど人を指揮することに秀でた人物を私は知りません。〜~~♪~~~♪~~~♪」

 

そう言ってノンナが鼻歌を歌いながら、ポルシェティーガーに照準を合わせる。歌っている歌が『バイバイブラザー』なのは御愛嬌である。

 

 

大洗町役場防衛線が瓦解している中、クルセイダー2輌を下し、残る2輌に追われているあんこうチームのⅣ号とティーガー改は………大洗町・ようこそ通り、スーパーマーケット・ルクス前を通過しながら、Ⅳ号に向かって発砲するローズヒップ車ともう1輌のクルセイダー。Ⅳ号は僅かに左右に移動して躱しながら、砲塔を少し右へ旋回させる。

 

「聖グロ1の俊足からは逃げられないんですのよっ!」

 

そこでローズヒップは勝負に出た様で、自車ともう1輌のクルセイダーでⅣ号を挟み込んで砲撃を見舞おうとする。

 

「撃てっ!」

 

「停止」

 

だが、砲撃のタイミングを見切っていたみほが停止指示を飛ばすと、即座に麻子が急ブレーキ!クルセイダー2輌はⅣ号を追い越してしまい、砲撃も外れる。そしてⅣ号はそのまま、右に向けていた主砲で、右側に居たクルセイダーを撃破!

 

「おっ・・・・・おのれですわーっ!!」

 

ローズヒップのクルセイダーは、Ⅳ号に砲撃される前に全速力で離脱しっていった。

 

「ダージリン様からお預かりした大切なお戦車たちが〜・・・・・!!こうも容易くあしらわれてしまうとは、噂に違わぬお猛者。あれが西住みほ様・・・・・・!このままでは終わらせませんですのよーっ!!」

 

そう言ってローズヒップは、カップの中の紅茶をグイッと一気飲みする。

 

「よーし、残り1輛」

 

『こちらレオポン。OY防衛線崩壊しました。あとやられちゃった、ごめんねー。みんなは、無事だけど追われてるから合流には時間がかかりそう』

 

「回り込めませんでしたね」

 

喜ぶ沙織。しかしそこで、レオポンさんチームから大洗町役場防衛線が崩壊したのと、撃破されたとの報告が入る。

 

「麻子さん」

 

「ああ」

 

みほが麻子の名前を呼ぶと麻子は相槌を返す。しかし、その意味を理解できない沙織が

 

「ね、ねえ!なんか会話少なくない!?どうしちゃったの?倦怠期のカップルみたいだよ!!」

 

「西住さんや五十鈴さんが次にやりたいことは、もうわかってるからな」

 

「え!?」

 

「沙織さん、わかりませんか?」

 

「い、いやあんなの打ち合わせナシじゃ無理でしょ!!」

 

「秋山さんとも」

 

「はい、阿吽の呼吸です!西住殿のサポートもバッチリですよ!」

 

「あれ・・・・・・・・私だけ・・・・・・・・なんか・・・・・・・・マチャチューチェッチュ州!!なによ!私だって正確な情報をみんなに伝えてるんだからね!」

 

沙織以外みほのやりたい事が理解できる状況に沙織は、俯いた後ヒスを起こしたように叫び、その声は無線を通じて他のチームにも聞こえていた。

 

「・・・・・・マサチューセッツ?」

 

「暗号か?」

 

カバさんチームは、何かの暗号かと言うカエサルと左衛門左

 

「バレーボール発祥の地!」

 

「え?あ、そう・・・・・」

 

アヒルチームは、バレーボール発祥の地のマサチューセッツ州の事だと妙子が叫び、忍がそう言う。

 

「もー!みぽりんの一番の理解者は私なんだからね!」

 

「武部殿がヤキモチ焼いてるであります」

 

「空の高さが似てるんだ。そらと、近くの田んぼの大きさや土の匂い、商店街の雰囲気なんかも。水は・・・・・熊本のほうがおいしいかな?阿蘇山から流れてるんだよ。料理の味付けなんかは全然違ってて、セミの鳴き声も違うの。Ⅳ号には、もうずっと前から乗ってた感じでこっちで戦車にまた乗ることになるなんて考えもしなかった。みんなとも出会えて・・・・・全部、全部沙織さんが最初に私に声をかけてくれたからなんだよ」

 

と空を見上げながらそう言うみほに、沙織は満面の笑みを浮かべ

 

「ほらみんな聞いた!?私たちちゃんとわかりあえてる!私はちゃんと気遣いのできる女なんだからね。西住流公認!」

 

「・・・・・・その女が西住さんに気を遣わせてどうする」

 

「これから、こっちのいろんなコンビニも巡って、冬の雪も見てみたい」

 

「雪月花ですね」

 

「いっぱい試合もして」

 

「はい!どこまでもお供します。パンツァーは人生!人生はパンツァーです!」

 

「なにそれ?」

 

「あと、今日の試合が終わった後のご飯会も」

 

「そのままパジャマパーティーでもいいぞ」

 

「麻子、夜更かししたら朝起きられないわよ」

 

「早寝早起き無理するなだ」

 

「楽しみ!」

 

とあんこうチームのみんなは、試合後の事などで盛り上がっていた。その後、逃げていたローズヒップ車の前方からIS-2とカチューシャのT-34-85が現れる。

 

「おほほほほほ、形勢逆転ですわ」

 

素早く反転し、その2輌の後ろに付くローズヒップ車。

 

「見ーつけた」

 

「左折してください」

 

カチューシャが嬉しそうにする中、Ⅳ号は交差点で左折。そのまま狭い路地へと入る。だが直後、建物越しに砲撃を受ける。

すぐにみほが確認すると、隣の通りを走りながら砲撃を見舞って来ていたクラーラのT-34-85の姿を認める。

 

『Я не позволю тебе сбежать(逃がさないわよ)』

 

クラーラは照準器越しにⅣ号を見据えながら、ロシア語でそう言い放つ。

 

「ミーナ!Ⅳ号の傍に行けないか!」

 

「無理ね!道が狭過ぎるわ!」

 

一方、Ⅳ号を護衛しようと追うティーガー改だが、道幅が狭く思う様に動けずに居た。

 

「プラウダさんも加わりました」

 

「モテモテです」

 

「大丈夫、こちらはこの町が味方です」

 

みほは、この大洗と言う町の立地を利用しようとする。そして、クラーラ車は先回りをし、Ⅳ号の正面から砲弾を見舞う。

しかし砲弾は外れ、Ⅳ号は十字路を右折。曲がり松商店街へ続く道へと入る。

クラーラ車もそれを追って突入。再度Ⅳ号に向かって発砲したが、道路に穴を空ける。Ⅳ号も逃げながら砲塔を後部に向けて発砲したが外れる。

 

「Ⅳ号加速してます」

 

「このまま追い立てましょう」

 

「この先のカーブを曲がりきれません」

 

「それはⅣ号も同じこと。まずは、相手の足を止める。それでこちらがやられても後続に繋がります」

 

『Я понимаю!(了解!)』

 

とクラーラは操縦手の子にそう言う。直後にクラーラ車がまたも発砲!砲弾は外れ、Ⅳ号の先に在った交差点の信号機の根元に命中。倒れる信号機を躱すⅣ号だったが、クラーラ車は躱せずに激突。

衝撃でコントロールを失い、スリップしながら肴屋本店に突っ込みそうになる。しかし、寸前のところでブレーキが間に合い、ギリギリと踏み止まる。

 

「エフ」

 

ホッと安堵の息をクラーラが吐く中、Ⅳ号は離脱する。

 

「むむ!この先が噂の曲がり松!ですがこのクルセイダーにかかればですわ」

 

と、その直後!!追いついて来たローズヒップ車が、交差点に倒れていた信号機を踏み付け、一瞬宙に浮かび、そのままコントロールを失ってスリップする!

 

「あらあらあらあらあらあら」

 

ローズヒップが車内で踏ん張る中、彼女のクルセイダーは回転しながら肴屋本店へと向かう。

 

「ああもう!向こうの操縦手どうかしてますよ!」

 

「慌てないで、すぐに追いま・・・・・・」

 

とⅣ号の操縦手の腕を愚痴る子にクラーラは、直ぐに追跡を再開しようと言い掛けた時、スッピンしたクルセイダーがそのまま後部からクラーラ車に激突!すると、クルセイダーの補助燃料タンクが破損し、燃料が漏れ出した!そして、衝突の衝撃で散った火花で火が点き………そのままローズヒップ車とクラーラ車は大爆発!余波で肴屋本店も全壊した。

 

「やった!」

 

「またかよ」

 

「お前んとこばかり、うらやましい」

 

しかし、当の肴屋本店の店主は、補助金がたっぷり出るので万々歳であり、歓喜の声を挙げていた。

 

『Прости, я не могу двигаться из-за обломков... Я хотел помочь тебе, но мне жаль.(すみません、瓦礫で動けなくなってしまいました・・・・・・カチューシャさまのお役に立ちたかったのに 残念です)』

 

『Остальное оставь мне(あとは、任せてください)』

 

無線でクラーラは、カチューシャの役に立たなかった事を悔やみ、ノンナは後は後は任せろという。

 

「そろそろ、おしまいにしたげる」

 

そこで、Ⅳ号の追撃を続けるカチューシャ車、IS-2、そしてそこへ合流したチャーチルの中で、先頭を行っていたT-34-85のカチューシャがそう言い放つ。そして、カチューシャ車とIS-2がⅣ号を視界内に捉えると、IS-2が発砲。砲弾は外れ、Ⅳ号が反撃するが、コレも外れる。

 

「勝負に絶対はあり得ません。ですが戦いを続けていれば、負けることの許されない局面が遠からずやってきます。そして、その場面にはカチューシャが必ずいる」

 

直後に、今度はカチューシャ車とIS-2が同時に発砲するが、Ⅳ号は上手く射線の間に入り込んで躱す。

 

「ノンナさん!ここは、カッコよく決めるところですよ!」

 

「恥ずかしいですね」

 

Ⅳ号はそのままあんばいやの前を通り過ぎて、大洗ホテルの方へ向かう。

 

一方その頃、サンビーチ通りの方では、ルクリリ車と八九式と九五式の姿が在った。

九五式が追って来るルクリリ車に向かって発砲するが、九八式三十七粍戦車砲ではマチルダⅡの分厚い装甲を如何にか出来るワケもなく、甲高い音と共に弾かれる。反撃とばかりにマチルダⅡが発砲!砲弾は九五式の砲塔側面を掠め、九五式が一瞬揺らぐ!

 

「うっ!アヒル殿!どうしたら!」

 

「広い所は危ないね、だったら・・・・・・・」

 

福田がアヒルさんチームに助けを求めると、典子は何かを思い付いた様な様子を見せる。

 

 

大洗サンビーチ海水浴場、ここでは砂浜をカメさんチームのヘッツァーとカバさんチームのⅢ突がT-34-76から逃走していた。

 

「おのれ、数的にはこちらが有利なのに」

 

「追いかけっこは固定砲塔、不利よね〜」

 

戦車の数的には自分達が有利の筈だと考える桃だが、柚子の言うとおり、固定砲塔のヘッツァーとⅢ突では、追われていると言うこの状況では限りなく不利だった。

 

「よしひなちゃん、もといカルパッチョ直伝のアレをやるぞ」

 

するとそこで、カエサルがそう声を挙げた。

 

「『CV33ターン』別名『ナポリターン』行け、おりょう」

 

「ぜよ!」

 

そしてカエサルが叫ぶと、おりょうがⅢ突をその場で180度旋回させ、バックになりつつ射線を確保!

そのままT-34-76に向かって発砲!!だが、惜しくも砲弾は外れ、T-34-76はⅢ突の左側面に回り込む。

 

「ああ、そっちはダメぜよ」

 

おりょうの叫びも虚しく、Ⅲ突は至近距離から側面に砲撃を受け、フッ飛ばされて白旗を上げ、砂浜の上に引っ繰り返った。

 

 

そして、カチューシャ車とノンナのIS-2に追われるⅣ号は、商店街の道を逃走し続け、とうとう大洗ホテル前の磯前神社の大鳥居に差し掛かろうとしていた。そこで、隣の路地を走っていたIS-2が速度を上げて、道路の合流地点で、一気にⅣ号の前に躍り出た。挟み撃ちにされるⅣ号。

 

「麻子さん、右にフェイントを入れながら左の道へ入ってください」

 

「ほーい」

 

しかし、みほは慌てずに麻子にそう指示し、麻子がⅣ号をその通りに操縦し、Ⅳ号は磯前神社に通じる坂道を上った!秋人達ティーガー改は、そのまま真っ直ぐ直進して行く。カチューシャのT-34/85とノンナのIS-2はⅣ号を追うべく坂道を上っていく。

 

『Я нужен для такого ослепительного тебя. Каждый день никогда не был таким счастливым(私はそんな眩しいあなたに必要とされています。毎日がこんなに幸せなことはありません)』

 

「ノンナァ!日本語っ!!」

 

「すみません、カチューシャ」

 

とノンナは、ロシア語でそう独り言を言ってるとカチューシャに日本語で喋れと叱責される。

 

その頃、観客達の居るアウトレットでは、思わぬ事態が起こっていた……

 

「どーもでーす」

 

「ずるいぞ、ここは発砲禁止区域だ!」

 

「「知ってまーす」」

 

何と、ルクリリ車に追われていた八九式と九五式が、アウトレット内に逃げ込んで来たのである。

観客が居る為、ルクリリ車は発砲出来ず、只2輌を追う事しか出来ない。発砲出来ないのは八九式と九五式も同様だが、元々両車の主砲ではマチルダの装甲を貫けないので、余り意味は無い。八九式と九五式は分散すると、九五式がアウトレットの2階部分へ突入。

 

『福田』

 

「西隊長!ご無事ですかっ!?」

 

『もちろん』

 

そんな時、福田に西から無線連絡が来たので福田は西の安否を確認する。

 

「我々だけおめおめ生き残るなど!!」

 

『頼みがあるんだが』

 

「はい!今すぐ突撃を!!」

 

『いや、なにがなんでも撃破されるのを避けてくれないか』

 

「なっ!?」

 

と西の言葉に福田は目を見開き困惑する。

 

「ど、どういうことですかっ!!いくら西隊長の命令でも納得できません!!」

 

『なあ、福田は智波単学園は好きか?』

 

「え・・・・・・・・?それとこれとなんの関係が・・・・・」

 

『私は好きだ。仲間たちの誰もが素直で実直 勤勉、尊敬している。そんな折に分不相応にも私が隊長に選ばれた。勝ちたい、皆の努力が正しく報われるような戦い方を知りたいんだ。そのために生き残って、大洗の戦い方を見てきてほしい」

 

「西隊長・・・・・・」

 

八九式は1階中庭部分を、ルクリリ車に追われながら走行している。

 

「ぐあっ!ん!」

 

西の言葉と光景に気を取られたのか、2階通路を進んでいた九五式から姿を見せていた福田が、天井から下がっていた看板に顔をぶつけてしまう。しかし、涙目になりながらも気合で耐え、九五式をアウトレット内の広場に方へ進ませる。そして何と!

エスカレーターへと突っ込むと、上手いこと手摺に乗っかり、1階へと向かった!!

 

「えっ!んがあっ!」

 

しかし、途中でバランスを崩し、叩き付けられる様に1階に着地する。

 

「アヒル殿!このあとは?」

 

だがすぐに立ち直って、広場の噴水の周りをグルグル回りながらルクリリ車と追い掛けっこを続けているアヒルさんチームに問う。

 

「Dクイック試してみるからとりあえず、ついてきて」

 

「了解であります、アヒル殿!」

 

典子がそう答えると、素直に応じる福田。

 

「『アヒル殿』って、なんかやだなー」

 

しかし、その福田からの呼ばれ方に若干の不満を感じる典子だった。

 

「逃すかー!」

 

逃げる八九式と九五式を追跡しようとしていたルクリリに典子は、発煙筒をマチルダⅡに向かってアタックする。そして、マチルダⅡは白煙の包まれる。

 

「くっ!小癪な・・・・・・・・!」

 

その隙に八九式と九五式はそそくさと逃げっていった。そんな光景をルカリリ苦々しくそう言う。

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