ガールズ&パンツァー 蘇る宿命の砲火   作:人斬り抜刀斎

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もっとこそこそ作戦!!

Ⅳ号を追ってキルゾーンに近づいて来る聖グロの戦車隊。その時、アッサムが崖の上にティーガーがいるのを発見する。

 

「ダージリン!大変、前方正面崖上にティーガーが現れたわ!!」

 

「何ですって!?・・・・全車、ティーガーの攻撃に注意し分かれ道で左右に分散!」

 

『了解!』

 

ダージリンがそう言って、聖グロの戦車隊はティーガーの攻撃を警戒しながらキルゾーンに入って行く。その間、何両かのマチルダはティーガーに向けて攻撃をしたが、ティーガーの装甲に弾かれた。

そして聖グロの戦車が射程距離に入ると、

 

「撃て!」

 

と河嶋が攻撃合図を出し、今度は味方ではなく聖グロに向けられている。

 

「撃て!撃て!撃て!」

 

「そんなバラバラに攻撃しても履帯を狙って下さい!」

 

とみほが履帯を狙う様指示するが、皆統制が取れておらず各々バラバラに砲撃するが砲弾は全部外れ。砲撃の中、聖グロは左右から迫ってくる。

 

「もっと撃て!それそれ撃て!見えるものはすべて撃て!」

 

大洗の戦車は狙いを定めず只々闇雲に撃っている感じで、下手な鉄砲数撃ちゃ当たると言った様な感じで撃ていた。だが、これは焼け石に水だ。

 

「どうする秋人、私達も砲撃に加わって加勢した方がいい?」

 

「いや、確かに俺達単独で敵を全滅させるのは簡単だ。だが、それじゃあ意味ない」

 

「そうか」

 

今回のこの試合は、ただ勝てばいいと言う単純なものではないのだ。大洗の履修生達は最近戦車に乗ったばかりの素人で実戦経験に乏しいこの試合は、彼女達に戦車道の経験を積ませる理由がある。確かに、秋人達が加勢すれば勝利するかもしれない、しかしそれでは、彼女達の成長に繋がらない。もし、ここで秋人達が聖グロの戦車を全滅させれば彼女達は、今後俺達にばかり頼る事になる。

 

「ミーナ、退却だ」

 

そんな砲撃の中、秋人は退却を命じる。

 

「いいの!?いくらあの子達の成長の為と言っても・・・・」

 

「構わない、万が一負けたとしてもそれは彼女達の成長の第一歩だ。それに、ティーガーの長身は平方土地ならまだしもここじゃぁ、接近戦になるとこっち側も撃破されやすくなる」

 

「わかったわ」

 

そう言って、ミーナは操縦桿を握るとバックして後ろの道へと下がって行く。

 

『おい!貴様ら、どこへ行く逃げずに攻撃しろ!!』

 

と秋人達が、下がって行くのを見て無線で河嶋が発狂したが秋人達は、従わずそのまま退却して行く。ティーガーが後退したことで他のチームも慌てていた。一番の攻撃の要とも言えるティーガーが居なくなっては戦力が半減してしまうのだから。

 

「アッサム、ティーガーの姿は?」

 

「それが、先程ティーガーが後退して行きましたわ」

 

「後退?逃げ出した・・・・全車前進」

 

とダージリンはティーガーの姿がいない事に不信を感じるが強力なティーガーが居なくなったのはこれは好機ダージリンは全車に前進する様命じる。二手に分かれた聖グロの戦車隊が迫って追い込んでくる。

 

「攻撃」

 

とダージリンが攻撃命令を出し、聖グロからの反撃が開始される。

 

「すごいアタック!」

 

「あり得ない」

 

「落ち着いてください!攻撃やめないで!」

 

聖グロの攻撃に混乱するバレーチームと一年生チームにみほは攻撃を続ける様指示するが

 

「無理です!!」

 

「もぉ〜いや〜!!」

 

と一年生チームは恐怖のあまりそう言ってM3から降りて逃げ出して行く。その直後無人となったM3の側面に砲弾が命中し白旗のフラグが立った。

 

「あれ!?あれれ!?」

 

「あぁ〜外れちゃったね履帯。38(t)は外れやすいからなぁ」

 

38(t)の側で着弾した砲撃の衝撃で38(t)の履帯が外れてしまった。小山は必死に操縦桿を動かして体制を立て直そうとするが角谷他人事の様に言う。38(t)は履帯が外れた状態でバックして窪んだ穴にはまってしまう。

 

「武部さん、各車状況を確認して下さい!」

 

「あ、うん。えっと、Bチームどうですか?」

 

『何とか大丈夫です』

 

「Cチーム!」

 

『言うに及ばず』

 

「Dチーム!」

 

『・・・・・』

 

「Eチーム!」

 

『ダメっぽいね』

 

『無事な車両はとことん撃ち返せ!』

 

とみほは、武部に各チームに無線連絡を取り状況確認をし、無人となった一年生Dチーム以外は存命の様だ。

 

『Fチーム!今どこにいるの!?』

 

「俺は今、山中を降りて大洗の町に向かっている。お前達も何時迄もそこに居ないで降りて来いそこ居たら敵に包囲されて撃破されるぞ!」

 

と秋人は、無線で急いでそこから離れる様進言する。

 

『私達どうしたら?』

 

『隊長殿指示を!』

 

『撃って、撃って、撃ちまくれ!!』

 

この状況をどうするか?各車長はみほに指示を仰ぐ。河嶋に至っては攻撃しろの一点張りだ。

 

「このまま居てもやられるだけ」

 

「隊長は、西住さんです」

 

「私達みほの言う通りにする!」

 

「何処へだって行ってやる」

 

「西住殿!命令して下さい」

 

と五十鈴、武部、冷泉、秋山がそう言うと

 

「B、Cチーム。私達の後について来て下さい!移動します!!」

 

『分かりました!」

 

『心得た!』

 

『何!?許さんぞ!!』

 

と各車長は、了承する河嶋だけは、反対みたいだ。

 

「『もっとこそこそ作戦』を開始します!!」

 

第二作戦『もっとこそこそ作戦』を決行する。そして、三突、八九式はみほ達Ⅳ号に率いられある場所へと向かう。穴にはまった38(t)はそのまま放置となった。

 

「逃げ出したの?追撃するわよ!!」

 

とダージリンは去って行くみほ達を追撃して行く様指示する。みほ達は、聖グロの戦車隊に攻撃を受けながらもある場所へと向かっていた。その場所とは、大洗の町だった。

 

「これより市街地に入ります。地形を最大限に活かして下さい」

 

『Bei Gott』

 

『大洗は庭です!』

 

『任せて下さい』

 

とみほが無線でそう言う。地理的に言えば大洗の出身の大洗チームに地の利がある。そう言って各車分散して行った。

 

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