ガールズ&パンツァー 蘇る宿命の砲火   作:人斬り抜刀斎

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初戦から苦戦

試合が始まり、モニターで見ている観客達は喝采をあげる。その様子を丘からモニターを見ている黒森峰の制服を着た二人の少女、黒森峰隊長の西住まほと副隊長の逸見エリカがいた。

 

「始まりましたね」

 

「あぁ」

 

 

一方

 

「前進!前進!ガンッガン行くよ!」

 

とケイ達サンダースのシャーマン軍団は荒野地帯を進んで行く。一方の大洗チームは、試合開始後すぐさま森の中へと入って行く。

 

「ウサギさんチーム右方向の偵察をお願いします!アヒルさんチームは、左方向を!」

 

「了解しました」

 

「此方も了解!」

 

とみほは、一年生とバレー部チームを左右するに偵察に向かう様に指示し、

 

「カバさんとワシさんと我々あんこうはカメさんを守りつつ前進します!」

 

「あのチーム名は、何とかならんかったか?」

 

「いいじゃん可愛くて」

 

と河嶋はチーム名に不満を漏らすが角谷がフォローする。

 

「パンツァーフォー!」

 

みほの号令と共にM3と八九式が左右に分かれて偵察に向かう。

 

 

 

右方向に偵察に向かうウサギさんチームのM3は森の中を前進していた。

 

「ムシムシするぅ〜」

 

「暑い〜」

 

「静かに!」

 

と宇津木優季と阪口桂利奈とそう愚痴る。まぁ、愚痴るのも仕方がない試合会場は南方の島気温湿度共に高く戦車の中は、サウナの様に暑いだろう。すると、M3の車長の澤梓がそう言うとM3を停車させるとキューポラから顔を出して双眼鏡で辺りを見回すと森の向こうの丘から3両のシャーマンが現れ、直様無線で連絡をする。

 

「此方、B085S地点シャーマン3両発見!これから誘き出します!」

 

そう言ってM3は、シャーマンを誘い出そうと動き出そうとしたその時、M3の側に砲弾が着弾した。澤は、砲弾が飛んで来た方向を見ると、新たに3両のシャーマンが現れた。

 

「シャーマン6両に包囲されちゃいました!」

 

澤は、直ぐにみほに無線で連絡をする。

 

『ウサギさんチーム、南西から援軍を送ります!アヒルさんチーム、ワシさんチームついて来て下さい!』

 

「はい!」

 

澤は、直ぐにM3を発進させてその場から退却する。

 

『シャーマン6両に包囲されちゃいました!』

 

『ウサギさんチーム、南西から援軍を送ります!アヒルさんチーム、ワシさんチームついて来て下さい!』

 

『はい!』

 

(おかしい、M3との遭遇からすぐに新たに3両のシャーマンが現れ包囲する。まるで俺達の位置が最初から分かっていたかの様に・・・偶然か?それとも・・・)

 

と秋人は、発見されてから直ぐに新手のシャーマンが現れた事が引っ掛かり顎に手を当てながら考えた。

その頃、全力でシャーマン6両から逃げているウサギさんチームは、M3の37mm砲塔をシャーマンに向け旋回させる。

 

「ちょっと着いてこないでよー!」

 

「エッチ!」

 

「ストーカー!」

 

「これでも喰らえ!」

 

車内で悲鳴をあげながも副砲塔を旋回させ迫って来るシャーマンに向けて37mm砲を放つも、砲弾は命中せずシャーマンから大きくされた。

 

「アハハハハハ!全然当たらないよ!」

 

と先陣を切るシャーマンに乗るケイは笑いながらそう言う。そして、お返しと言わんばかりに6両のシャーマンは、M3に一斉に砲撃を仕掛ける。

 

 

◇一方、まほとエリカ達と同じく聖グロリアーナのダージリンとオレンジペコが丘からモニターでの試合の様子を紅茶を飲みながら観戦していた。

 

「流石はサンダース、数に物を言わせた戦い方をしますね」

 

「こんなジョーク知ってる?アメリカ大統領が自慢したそうよ。我が国には、何でもあるって、そうしたら外国の記者が質問したんですって、『地獄のホットラインもですか?』って」

 

と真剣な顔でそう言うオレンジペコにダージンがとあるジョークを言う。

 

 

一方シャーマンから執拗に追われているウサギさんチームでは、

 

「頑張って!」

 

「やれば出来る子だよ桂里奈ちゃん!」

 

「あぃー!」

 

操縦手の桂里奈をあゆみと優季が励まし、反撃しながら逃走する。

 

『3両囲まれた!』

 

「北東から6両、南南西から3両・・・凄い全10両中9両この森に投入ですか!」

 

「随分、大胆な戦術ですね」

 

フラッグ車を除く殆どの戦車がこの森に投入されている事に秋山は、驚き五十鈴もそう呟く。ウサギさんチームに6両、こちらに3両合計9両のシャーマンがこの森に投入された事になる。圧倒的な物量で推してくる大胆な作戦だった。

 

「ウサギさん、このまま進むと危険です!停止出来ますか!?」

 

『『『『無理でーす!!』』』』

 

みほは、ウサギさんチームに停止出来るか聞いたが、即答ですNOと返事が返って来た。

 

「6両に集中砲火を浴びってるって!」

 

「分かりました。ウサギさん、アヒルさん、ワシさん、あんこうと間もなく合流するので、合流したら南東に進んで下さい!」

 

「分かりました」

 

武部から報告を聞いたみほが指示を出す。

 

 

 

 

「あ!居た先輩!」

 

「はい、落ち着いて!」

 

何とか逃げて来たウサギさんチームと合流し、南東に向かって走っている時前方から2両のシャーマンが現れた。

 

『回り込んで来た!!』

 

『どうする!?』

 

『撃っちゃう?』

 

八九式の磯部典子と一年生驚きながらそう言う。だが、ここで下手に攻撃しても砲弾が命中する確率は低くそれでは、砲弾の無駄遣いだ。それに、この様な森の中では短砲身の方が有利であり砲身の長いティーガー改では木に挟まって回転出来なくなってしまいその隙をついて敵に側面や後面を砲撃されてしまうのだ。

 

『このまま全力で進んで下さい!敵戦車と混ざって!』

 

とみほが指示し、砲撃の中敵陣を強行突破しようと言うのだ。

 

『マジですか!?』

 

『了解!リベロ並みのフットワークで・・・・』

 

みほの大胆な発言に阪口桂里奈は驚き、八九式の操縦手の河西忍は覚悟を決めた様で冷静に言う。

 

「ミーナ、あんこう達の後ろにつけ!!その後煙幕発射装置を作動して煙幕で目眩しをするぞ!!」

 

「了解!」

 

そう秋人が指示しミーナは、ティーガーをみほ達の後ろに着けると、砲塔に装備されている煙幕発射装置から煙幕が流れだしシャーマンの視界を奪う。これで無闇に発砲は出来ないだろう。そして、秋人は、ハッチを開けて身を乗り出しキューポラに設置してある機関銃MG42で前方のシャーマン2両に向けて連射し相手を威嚇する。MG42の発射音に相手がたじろいだのを見て俺達は、戦車を加速させてシャーマンの横や2両の間を通り過ぎて行く。何とか包囲を突破することが出来た。

 

「ふっー」

 

「どうにか抜けられたわね」

 

「あぁ・・・(やはりおかしい、先M3の報告の時もそうだったが、報告から直ぐに発見され囲まれたのも妙だあまりにも早すぎる。そして、俺達が向かっている事も何故分かったんだ?・・・・待ってよ!?ひょっとして!!)」

 

すると、何かに気付いた秋人は空を見上げた。すると、空に小さな気球が上がっていたのだ。

 

(やはりなぁ、あれがサンダースが俺達を早期に発見出来たからくり正体か。成る程随分と悪賢い事をしてくれる)

 

それを見て秋人は、不敵な笑みを浮かべてキューポラの中に入って行く。

 

「どうしたの秋人?」

 

「しっー、如何やら俺達の無線はサンダース側に傍受されているみたいだ」

 

「「「「!?」」」」

 

「M3の報告の時もそうだが先の包囲といいサンダース側の行動が早さといいあまりにも早過ぎるから空を見上げ確認したら思った通り通信傍受機が打ち上げられていた」

 

「汚ねぇ事しやがる!!」

 

「まさか、サンダースの隊長の指示?」

 

「いや、ケイじゃない。彼女はおそらくこの事は知らないだろう。彼女は高潔なスポーツマンシップの持ち主だ、あんなアンフェアな戦い方は好まないだろう」

 

「随分とサンダースの隊長の事を買ってるのね。で、どうするのサンダースの隊長にこの事を言うの?」

 

「いや、取り敢えずみほさんに連絡をしよう。彼女もこの事に気付いた筈だ」

 

そう言って秋人は、携帯電話を取り出して登録されているみほの携帯の番号に入れる。一方のみほ達あんこうチームも包囲から抜け出せた事に安堵していた。

 

「危なかったですね」

 

「うん、まるで私たちを待ち構えてたみたい・・・」

 

すると、みほは何か気付いたのかハッチを開けて空を見上げ小さな気球が上がっている事に気付いた。

 

「みほさん、如何したんですか?」

 

「通信傍受機が打ち上げてある」

 

「え!?そんなの反そ・・・」

 

「しっー!」

 

ハッチの中に戻ったみほは、五十鈴に通信傍受が打ち上げられていると耳打ちでそう言う。そんな時みほの携帯が鳴り出した。みほは、携帯を開いて表示された名前を確認すると

 

「秋人さん!・・・・・もしもし」

 

『みほさん、気付いたのか?』

 

「うん、通信傍受機の事だよね。先、空を見上げた時に見つけたよ」

 

『俺もM3の報告からサンダースの動きの早さに引っかかってな、それで、空を見上げて見たら思った通り通信傍受機が打ち上げられてるのに気付いてな。だから今から通信傍受対策の為に作戦会議をやろう、取り敢えずどこか茂みに戦車を停めよう。いいか・・・」

 

「うん・・・」

 

秋人は、八九式とM3を先に行かせてみほ達あんこうチームに隠れられそうな茂みに戦車を停めさせて秋人は、Ⅳ号の所に行き対通信傍受の作戦会議を開く事にした。

 

「確かに、ルールブックには傍受機を打ち上げちゃいけないなんて書いてないですね」

 

秋山は、戦車道の公式戦のルールブックの項目を見てそう言う。如何やら、通信傍受機を打ち上げる事はルール違反ではない様だが

 

「ひどーい!いくらお金があるからって!」

 

「抗議しましょ!」

 

腹を立てた武部と五十鈴が声を上げる。まぁ、気持ちはわかるが・・・

 

「まぁ、二人とも落ち着け。今更文句言ったて仕方ないこのまま傍受させれば良い」

 

「どういうことですか!?」

 

「日向さん、このまま泣き寝入りしろって言うの!?悔しくないの!」

 

と秋人の言葉にあんこうチームは、驚くが決して泣き寝入りではない。秋人には、考えがあった。

 

「もちろん、このままでは済まさないさ。だから俺達は通信傍受を逆手に利用して相手の裏をかく。犯人にはしっかり報いを受けてもらう天網恢恢疎にして漏らさずさ」

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