時を少し遡って、今日の戦車道の訓練も終わった後生徒会に呼び出されて秋人は生徒会室にやって来た。
「失礼します」
「遅いぞ!日向!!」
中に入ると河嶋から叱責をしけるもそこには
「日向殿!?」
「秋山さんも呼ばれていたのか?」
と生徒会室には秋山も来ていた。
「それで、要件は何ですか?みほさん達がいないから作戦会議ではなさそうですね。ところで、一回戦の試合が全て終了したそうですね。結果はどうでした?」
「黒森峰、プラウダ、聖グロリアーナが一回戦突破したそうだよ」
とそこには名だたる強豪校が連なっている。九連覇した黒森峰、去年優勝校のプラウダ、ダージリンがいる聖グロリアーナが一回戦突破当然か。
「日向くんと秋山ちゃんには前にサンダースに潜入偵察に行ってきたじゃん〜」
「はい」
「実はさ、アンツィオがこの大会の為に新型戦車を購入したらしんだよ。だから二人にはアンツィオ校に潜入偵察に行って探って来て欲しいんだよね〜」
「はい!偵察任務ならこの不肖、秋山優花里にお任せください!!」
成る程、それで俺と秋山さんが呼ばれたわけか。
「日向殿、またお付き合いしてもらってもよろしいでしょうか?」
「それは、構わないが、男である俺が行って目立たなく無いか?以前のサンダースの潜入偵察だってかなりサンダースの生徒達から視線を集めていただが」
「それなら心配いりません。なんでも、アンツィオ校の学園艦は観光地として有名なので一般の観光客として潜入すれば大丈夫です」
と秋山がそう言う。そ言う事ならアンツィオの生徒でもない秋人は一般の観光客として潜入すれば問題ないと言うわけだ。
「それで、今回潜入する。アンツィオ高校はどんな学校なんだ?」
「はい、なんでも創始者がイタリア人で、イタリアの文化を日本に伝えようとイタリア風の学校らしいです」
「イタリア風となると、アンツィオが使用する戦車や新型戦車もイタリアの戦車か」
とそう聞くと河嶋が
「そうだ、先の一回戦のマジノ女学園では、CV33とセモヴェンテM41が確認されている」
「この時、一回戦で新型戦車は出なかったです」
だからこその秘密兵器なのだろう。それにしても秋人は、あの戦争でイタリアの戦車を拝む事機会に恵まれなかったのでアンツィオ校が一体どんな戦車を保有しているのか興味があった。
「まぁ、取り敢えず二人ともあんま無茶しないでね〜」
そして、秋人と秋山は生徒会室を退室する。その後二人は、潜入偵察の準備などをしにかかる。
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そして、アンツィオ校潜入偵察の日。秋山の家の前で合流をして、前のサンダースの時と同じくコンビニの制服を着てコンビニの定期船に乗り込んでアンツィオ校に到着した。
「ここが、アンツィオ高校・・・」
秋人が、アンツィオの学園艦の中を見てイタリア式の建築物が立ち並ぶ、創始者がイタリア人って事から本格的な建築物なのも納得だ。秋山は、アンツィオに乗り込んで早々トイレに行ってしまった。そうして、秋人は制服から私服に着替え秋山を待っていると
「お待たせしました、日向殿!」
「ああ・・・・やっぱり着替えてんだ」
とトイレから戻ってきた秋山の方に振り向くと、
「はい、事前に用意したので、それにアンツィオ校の制服はそのデザインから人気があって、一度着てみたかったんです!」
そこには、コンビニ店員の制服からアンツィオ校の制服に着替えた秋山が居た。以前のサンダースの制服の時もそうだったがどこで手に入れたんだ?まぁ。確かに一般の観光客よりもアンツィオの生徒の方が色々と動きやすいだろう。
「それでは、行きましょう日向殿」
「お、おう」
秋山に引っ張られる形でアンツィオの偵察を開始する。そして、秋山は早速持って来たビデオカメラで撮影を開始して行く。
「はい、今日は日向殿と二人でアンツィオ校に来ています。ワンパターンですみませんが、今回もコンビニ船を使って上手く潜入する事が出来ました」
とカメラを回しながら実況していく秋山、
「それにしても平日なのに、屋台が沢山出ていますが学園祭でしょうか?」
「観光客向けだろうが、確かに多いな」
そこには、平日なのに沢山の食べ物の出店屋台が並んで活気に満ち溢れている屋台街だった。
「あの、すみません」
そして、秋山は屋台でジェラートを買っている生徒に話をかける。
「あの、私転校して来たばっかりでよく分からないんですけど、今日ってなんかのイベントでしたけ?」
「いつもの日だよ?」
「随分と出店多いですね」
「うちはいつもこんなもんだって、いろいろな部とか委員会が片っ端から店出してるの。うちの学校貧乏だから少しでも予算の足しにしないとね」
「そうでしたか、どうもであります」
「良いって、ところでそっちの男は?」
「この人は、私の彼氏です!」
「え!?秋山・・・「(日向殿ここは、上手く話を合わせてください)」
と秋山が秋人と腕を組んで、恋人発言をする。この秋山の行動に秋人は、驚くと秋山は小声でそう呟く。そう言う設定で行くらしい。
「今日は、彼氏がわざわざ学園艦に遊びに来てくれたんです。それで、学校内を案内しようとしてたんですよ。そうですね」
「あ、あぁそうなんだ。今日は彼女の優花里とこの学園の観光地でデートしようと思ったな」
と秋人も乗せられる形で秋山を抱き寄せてそう言う。いきなりのことに秋山は少し顔を赤くする。
「へぇ〜女子校に彼氏連れて来るなんて、やるじゃん!!それで、どこ回るかもう決まってんの?」
「いや、まだその辺は決まってなくて・・・」
「それだっら、カップル向けの有名なデートスポットがあったよね」
「そうそう、確かトレビーノの泉って名前の噴水があるらしいよ」
と二人の生徒がアンツィオ校のカップルに人気のデートスポットを秋山と秋人に教える。トレビーノの泉?トレビの泉じゃなくて?
「あ、いえ戦車道チームの練習が見たいですよ。彼が戦車好きなんで・・・」
「へ〜男で戦車が好きなんて珍しいねぇ、お兄さん。戦車道ならこの先のコロッセオでやってるから」
と彼女コロッセオの方に向けて指を指して二人はコロッセオの方を向く。どうやらあそこで戦車道がおこなわれているらしい。
「ありがとうございます」
「感謝する」
と二人はお礼を言ってその場を後にする。
「ここは、サンダースとはまた違ったフレンドリーさを感じますね」
「あぁ、それにしても、いきなり彼氏発言には驚いたよ」
「すみません、その方が都合がいいと思いまして、でも日向殿から抱き寄せられて名前呼びされた時は私もびっくりしたよ」
「恋人のふりとはいえ彼氏なのに苗字呼びは変だと思ってな、もしかして嫌だったか?」
「い、いやではないですが・・・(日向殿に名前で呼ばれましたぁぁ////)・・・・ああ言う不意打ちみたいなのは・・・・ずるいです。日向殿は女誑しです」
「ん?秋山さん、何か言ったか?」
「何でもないです」
と秋山は、顔を赤くしながら頬をもちみたいに膨らましてそっぽを向く。そんな秋山を秋人は、訳が分からない様子だった。そしてしばらく歩いて
「それにしてもここは賑やかで楽しそうですね。あ、日向殿見て下さい!!戦車を飾っているお店があります!」
「もしかしたら戦車道チームの店かもしれないな」
そして、セモヴェンテの形をした屋台を見つけてそこに向かう。戦車のオブジェがある事から戦車道チームの屋台だと推測した。
「アンツィオ名物鉄板ナポリタンだよ〜美味しいパスタだよ〜」
黒髪ショートのコックコートを着た子が俺たちに気付き、
「あ、そこのカップル食べてきな〜」
とコックコートの子に勧められたので二人は遠慮なく頂くことにした。
「まず、オリーブオイルはケチケチしな〜い。具は肉から火を通す〜、今朝取れた卵をトロトロになるくらい・・・ソースはアンツィオ校秘伝トマトペーストを・・・パスタの茹で上がりとタイミングを合わせて・・・・完成!特製鉄板ナポリタン出来上がり!」
とあっという間にナポリタンパスタが出来上がった、何と言う手際の良さだろう。余談であるがナポリタンはイタリア料理ではなく日本発祥なのだ。
「はい、300万リラ」
「うん!?」
「え!?いつの為替ルートですか!?日向殿いくらくらいですか!?」
「いや時代によって貨幣価値が変わるから、1リラがだいたい0.387円だ」
リラって何で日本なのにイタリアの通貨なんだよ!?アンツィオ校はリラで支払いをやっているのか!?すると、
「いや、300円・・・」
「安ッ!」
なんで、そんな回りくどい事するんだ。取り敢えず二人は、パスタの代金を支払いパスタを実食する。
「では、さっそく・・・・美味しいです!」
「確かにうまい!」
「だろ〜」
これは、確かに絶品これで300円は安い破格の値段だ。しかし、こんなに安くて元手は取れるのだろうか?
「ところで、戦車って言えば新型が入ったって聞いたんですけど?・・・」
秋山は、早速今回の潜入の目的である新型戦車の情報を聞き出そうとすると、
「何!どこで聞いた!」
「あ・・・・すみません」
と秋山を睨んで来た。まずい、バレたか!?質問が踏み込みすぎたか
「おめえ通だね〜ここだけの話つうか超秘密なんだけど」
と笑い出して、新型戦車の話をする。だから新型戦車の噂が流れたんだ。
「重戦車を手に入れたんだ!聞いて驚け!えっと・・・イタリアの何だっけ?」
「・・・イタリアの重戦車と言ったらP40ですか?」
「そう、それそれ!P40をそりゃもう気も遠くなるくらい昔から貯金しまくって、あたしらの代で漸く買えたんだ!アンチョビ姐さん・・・・あ、うちの隊長なんだけど、もう喜んじゃって毎日コロッセオの辺り走り回ってるよ。燃料もあんま無えのに」
とベラベラと語り出す。この子口が軽すぎるだろ、これじゃ秘密も何もないだろう。捕虜の尋問ではすぐに口を破りそう。だが、そのおかげで新型戦車の情報は得られた。
「ありがとうございます!!」
「感謝する」
二人は、お礼を言って屋台を後にする。
「なんかすごい街でありますね」
「だな、生徒達も開放的だし外観も悪くないし飯もうまいし言う事ないかもな」
とそう話していると
「あ、日向殿カルロベローチェです!箱乗してますよ!!まるで小さいカバさんチームであります」
大通りをカルロベローチェが走ってコロッセオに向かって走って行く。乗車している彼女達は、道行く人すれ違う人に手を振っている。そして、二人は、コロッセオへと向かって行く。