【完結】まちカドまぞく/陽夏木ミカン攻略RTA   作:兼六園

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初投稿じゃないよ。




part6

 

 あともう少しで単行本1巻分が終わるゲームのRTAはーじまーるよー。

 

 長く、苦しい戦いだった……。

 

 今回は不幸にもシャミ先が健康ランドの料金の借金を背負ってしまい、シャミ子が杏里ちゃんからバイトに誘われた所から始めたい……所ですがァ! 小倉ァ!(とばっちり)

 

 私が関与することはないので倍速&フリー行動でさっさと飛ばします。

 

 どうやらシャミ子はTDN薄切り食パンと焼いてすらいないウインナーを昼食にする豪の者に借金を返して、余るお金で良子ちゃんにプレゼントを送りたいらしいですね。

 

 ですが妹というワードに引っ掛かった桃は『借金は50円ローンで返そう、桃シャミ以外はみとめませーん』と言って借金一括返済を拒否します。私はシャミカンもすきです(半ギレ)

 

 食パンに生ウインナーとかいう今日日(きょうび)貧乏学生(シャミ子)でもしないような雑食事をしている桃ですが、実は彼女に両親はおりません。

 義姉である千代田桜に魔法少女適正を見抜かれて引き取られたので、現在は家が広いだけの独り暮らし。

 しかも生活力がほぼ皆無なので、食事もこんなんだし手作りはしたことが無いです。

 

 家族関係という酷い質問をしてしまった事から、シャミ子は桃の食パンを貰いなんでも言うことを聞くこととしました。ん? (お約束)

 

 ──これで1巻の残りのイベントは今回を含めて大きく分けて4つです。

 

 これから軍師のカメラを買うイベント、パソコンを持ち帰るイベント、桃の夢の中で小桃と話すイベント、桃を看病するイベントなのですが……。

 

 この内の真ん中二つは関わりようがないので飛ばします。

 んだらば放課後まで5倍速して、商店街で吉田家の軍師こと良子ちゃんを待ちましょう。

 

 

 ついでに忘れかけてたたまカツらしい行動をしましょうね。

 たまさくらちゃんの石像の写真を撮っておくことで、桃に『この人ガチだ……』と勘違いさせて友情度をちょっと増やせます。

 

 ちなみにこの時点でシャミ子の友情度が5で尚且つ良子ちゃんの友情度が1以上の場合、主人公くんを「お兄」と呼んでいいかと聞いてくるイベントが挟まります。

 

 許可をするかしないかは自由ですが、許可すると友愛度に上昇補正が掛かります。良子ちゃん攻略√の場合は参考にしてください。

 

 まあ良子ちゃん√は高校生が小学生を攻略しようとする若干アレな光景を拝めますが……。

 

 

 ──お、呼んでいいか聞かれましたね。

 特に問題はないのでOKです! あぁ^~癒される^~。良子ちゃんのお兄呼びはそのうち癌に効くようになる。

 

 どうせなので、こちらも良子ちゃんを良ちゃんと呼んであげましょう。

 

 良ちゃんはシャミ子に欲しいものを買ってあげると言われますが、家がボンビーなのを知っているうえに魔法少女と熾烈な戦いをしていると思っているので、兵法書や包帯や医学書を買ってもらおうとします。

 

 ……それはそれでどうなんですかね。

 

 色々と店を回って見てみますが、良ちゃんは時折ある店をチラ見します。それはカメラ店の棚に飾られているトイカメラでした。

 

 

 トイカメラ「おい良子ァ……お前俺が棚に飾られてるとこチラチラ見てただろ」

 

 

 ……となるので、シャミ子にそれとなく伝えます。まあこっそり言ってもド直球で良ちゃんに聞くのですが。

 

 今回ばかりは良ちゃんの為のお買い物なので、楓くんにお金を出させても問題はありません。いざとなったらシャミ子と割り勘しましょう。

 

 ついでに商店街に並んでるたまさくらちゃんガチャを回しておきます。

 ……キター! シークレットの『ターミネーターまさくらちゃん』が出ました。

 剥き出しの骨格がセクシー、エ□い! まるでFNAFみたいだぁ……。

 

 ──なんで良ちゃんは楓くんのターミネーターまさくらちゃんを見てるんですか。欲しいの? やらんぞ。絶対あげないぞ。

 

 ……おっと、買い物を終えたシャミ子たちがトイカメラを持って戻ってきましたね。

 

 良ちゃんが説明書を読み終え、シャミ桃を撮りたいと言い出します。良ちゃん√ではここで主人公くんを撮ろうとするので実は地雷なんですよね(シャミ桃過激派)。

 

 

 ……なんで良ちゃんはターミネーターまさくらちゃんをガン見するんですか。

 

 ブサカワ? ────がああああキレそう!! なにがブサカワだよ可愛いだルルォン!? 公式アカウントにフォロワーが80人しか居ないたまさくらちゃんを悪く言うのはやめないか! 

 

 …………仕方ないのでターミネーターまさくらちゃんを良ちゃんにあげます。カメラにストラップとして繋げましょう。

 

 そんなところで今partはここまで。えっちょっ、良ちゃんこっちにカメラ向けてなにすん…………ンォ゛!!(富竹フラッシュ)

 

 

 ◆

 

 

 お姉と商店街で待ち合わせをすることになって、図書館を出てから歩いていると、たまさくらちゃんの像の前にお姉以外に二人も人がいた。

 

 片方は下の部屋に住んでるお兄さんだったけど、もう一人はピンク髪の女の人で、少なくとも良は知らない。

 

「お姉、先に来てたの?」

「良子。荷物は置いてこなかったんですか?」

「図書館で宿題してた」

「ふふ、良子は勉強できますからね!」

 

 自分の事のように嬉しそうなお姉を見ると良も嬉しい。お姉の後ろで像の写真を撮っている二人が、良たちの話し声に気が付いて振り返る。

 

「良子ちゃん。元気?」

「元気だよ」

 

 携帯を仕舞ったお兄さんは、良のランドセルと肩掛けカバンを受け取った。隣の女の人が気になって、良はお姉に聞く。

 

「お姉、そっちの人は?」

「この人は…………」

 

 お姉が言葉を詰まらせる。ちらっとお兄さんを見るが、首をかしげるだけだった。

 

「こ、この人は……私と楓くんの親友の桃ちゃんです!」

「────!?」

 

 桃……さん? が凄い顔をしているけど、どうしたんだろう。お兄さんは顔を押さえて震えてるし。

 

「お兄さん?」

「く、くく。いや……なんでもないよ」

 

 くつくつと小さく笑うお兄さんは良にも笑いかける。……前を歩くお姉と桃さんの後ろで、良はお兄さんの袖を掴んで引いた。

 

「お兄さん。お兄さんのこと、お兄って呼んでもいいかな」

 

「それは別にいいけど、どうして?」

 

「お姉とお兄さん、歳が一緒だし。それにいつも良たちのこと見てくれてるでしょ?」

 

「そうだっけ」

「うん」

 

 前に良が風邪だったとき、心配をかけたくなくてお母さんとお姉に黙ってたら、お兄さんに階段の下で鉢合わせてすぐバレちゃった事があった。

 

 それに魔族に目覚める前のお姉の体調が悪くなったらすぐに気付いてたし、よく見てるんだなっていつも思ってる。

 

「────お兄」

「なに、良ちゃん?」

 

 ……いいかも。顔が緩む。

 

「良子」

「……ん、なに?」

 

「今日は初めてのバイト代を良子のために使っちゃいます! ほしいものがあったら言ってください」

 

 お姉は私にそんなことを言ってきたけど、良はお姉が熾烈な争いを繰り広げていることを知っている。ここはお姉の為になるものを買ってもらおう。

 

 ……何故か兵法書も医学書も却下された。妥協案で徳用ひじきをお願いしたけど、それも駄目だった。だけど、いざそう言われても何が欲しいかなんて──。

 

 ……あ。

 

「良ちゃん?」

「っ、なんでもない」

 

 ふとカメラ店に飾られてるトイカメラが見えたけど、きっとお姉のバイト代が無くなってしまう。違うもので安いやつを探そう。

 

 そう思っていたけど、お姉とお兄が何かを話していて、戻ってきたお姉がトイカメラを持ってくる。

 

「良子はカメラが欲しいんですか?」

「えっ……いや、別に……」

「嘘はいけません。楓くんが言ってましたよ、さっきからこの店を見てたって」

 

 お姉の言葉に驚いてお兄を見る。お兄は桃さんとお店の横に置かれてるガチャガチャに小銭を入れまくっていた。

 ガチャガチャから出てきた顔半分が機械のたまさくらちゃんを見てお兄は楽しそうだったけど、桃さんに何かを言われて落ち込んでいる。

 

 保存用……とか観賞用? とか言ってた。視線に気付いたお兄と目があって手を振られる。トイカメラを見ているのがバレるとは思わなかったけど、やっぱりお兄は良たちをよく見ていた。

 

 

 

 ──お姉に買ってもらったトイカメラの説明書を、ベンチにお兄と座って読んでいた。

 

「お兄、そのたまさくらちゃんはなに?」

「これはシークレットのターミネーターまさくらちゃんだよ。可愛いだろ」

「うん。変な顔だけど、ブサカワってやつだね」

 

 お兄に物凄い顔をされた。

 

「……よかったらあげるよ。カメラに付けようか」

「いいの? それ、お兄が手に入れたのに」

「いーからいーから」

 

 良のカメラの角にあるへこみにストラップの紐を通して括り付ける。風に揺れるたまさくらちゃんが不気味に輝いていた。

 

「ありがとう、お兄」

「大事に使うんだよ」

「うん──あ、そうだ」

 

 早速とカメラを起動して、お兄に向ける。

 

「はい、チーズ」

「えっ──」

 

 カシャッと音がしてフラッシュが作動した。あれ、オフにしたつもりだったんだけど……。

 

「……お、お兄……大丈夫?」

「……次からは、一言言ってね……」

 

 お兄は桃さんとお姉が戻ってくるまで、ずっと顔を押さえて悶えていた。

 





ヒロインの楓くんへの友愛度

・シャミ子
友/5
愛/0

・ちよもも
友/4
愛/0

・良ちゃん
友/2
愛/0

※人に向けてフラッシュを焚くのは……やめようね!

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