見ててください、俺の……初投稿!
思ったより早く単行本2巻分が終わりそうなゲームのRTAはーじまーるよー。
前回はシャミ子の危機管理フォームにドン引きしたところで終わりましたね。
それではシャミ子と共にミカン姉貴と待ち合わせて映画館に向かうところから再開です。テスト? なんのこったよ(すっとぼけ)
楓くんの成績は……んまぁそう、平均くらいですかね……。
それでは平日朝という贅沢な時間帯に映画館に向かいましょう。バイトをしていて所持金に余裕があるシャミ子がリリスの分も買っていますが、シニア扱いは事実でもやめてさしあげろ。
余談ですが、リリスは攻略ヒロインに入ってないんですよね。
まあ生身になってからはご近所掃除おばさんと化していてイチャつく余裕が無いからでしょうけど。だってリリス、毎日三貫のゴミ掃除しないと死ぬ体になりますし。
……この件は単行本5巻の話なのでまた後程。
気を取り直して、ポップコーンや炭酸飲料を購入していざ鎌倉。
楓くんはともかく私はしょっちゅう外出先で腹を下すので映画館は天敵ですね(半ギレ)
貸切状態の部屋で映画を鑑賞する事になっていますが、忘れてはならないのが今回の目的です。これはミカン姉貴の精神修行でもあるので、一応ホラー映画を見ることになっていますね。
驚いたり泣いたりすればそれで呪いが出るので下手したら病院送りにされかねませんが、これも攻略のため……(葦名おじさん)
シャミ子の尻尾がもげたら大変なので、シャミ子・楓くん・ミカン姉貴の順で座り、ミカン姉貴と手を握りましょう。ここまでで友情度が1でもあれば手を握れるのでご安心を。
寧ろ注意しないといけないのは手ではなく咄嗟に手首を握られることで、ミカン姉貴は桃に劣らず魔法少女としての力が強い方なので驚いた拍子にマジカル筋力で握り潰されます。
──お、暗くなりましたね。ようやく映画が始まり…………マ゜ッ!!
……部屋が暗くなる合図のブザーに驚いたミカン姉貴に思い切り手を握られました。
骨が砕けるかと思うくらいのダメージを負いますが、謝られながら改めて手を重ねます。ナチュラルに恋人繋ぎとかこいつすげぇ天然だぜ?
ほんとに天然ゆえの行動なので勘違いしてはいけない(戒め)。さて、映画が始まりましたね。それではご覧下さい(KBTIT)
内容は……んにゃっぴ、よくわからないゾンビアポカリプスモノですね。ゾンビ系ならゾンビランドが面白いですねぇ! 実写バイオなら1と2だけ見ておけば問題ないです。原作キャラの雑な扱いはもう許せるぞオイ!
──あっそうだ(唐突)。
数値で言うとシャミ子が5.8で桃が5.4くらいまで貯まってますからね。恐らくシャミ子は次のイベントで6になり、愛情度も1増えます。
しかしこのゲーム、友情度を0から5に上げるのと5から6に上げるのでは後者の方が難しいです。ぼくものやルンファクよろしくプレゼントしたりイベント参加でポンと上げるのを前提としているため、ただ一緒にいるだけでは中々上がらないんですよね。
幼馴染補正で上がりやすい杏里ちゃんなどは特に気を付けないといけませんが、彼女はそもそも他ヒロインの登場に伴い出番が徐々に減るのでまあ平気でしょう。単行本3巻なんかでは1……か2回くらいしか出てきませんし。悲しいかな……。
なんて言ってる間に映画が終わりましたね。いやぁ、ラスボスが溶鉱炉に親指を立てながら沈むシーンは涙無しには見られませんでした。
中盤のレーザートラップのシーンなんて手に汗握りましたよ。
ミカン姉貴は呪いがでなかった事に喜んでいますが、そら驚く前に失神してたらそうなるよ。何はともあれ、シャミ子とも仲良くなったようでなによりです……(保護者目線)
いつかゆるキャラ映画を見てみようと約束していると、奥から桃が現れました。
頭にたまさくらちゃんのサンバイザーを被っていますが呪いの影響ではありません。
……なんか桃が楓くんを見てますね、恐らくはたまさくらちゃん好き同士の癖になんでこの映画を見てないんだとでも思っているのでしょう。
シャミ子にたまさくらちゃんが好きなのかと聞かれていますが、極めて好きというわけではなく、むしろ買い支えないとという義務感しかないらしいです。私もまちカドまぞくの単行本を買って売上に貢献してるのでよくわかります。
──自分抜きで楽しそうだと言う桃がサンバイザーの電池を理由に帰りました。その後ろで、またやらかしたと涙目のミカン姉貴が呪いを出してポップコーンを膨れ上がらせています。
あーっ困りますお客様困りますあーっ困りますあーっお客様あーっ!(店員)
……時間が過ぎてお昼のご飯時。
桃宅で鍋を囲んでキャベツや豆腐を茹でていますが、桃がどことなく不機嫌ですね。自分が陰の者だと自覚しつつもハブられたらそれはそれで複雑だと言うことですか。千代田さんさぁ……。
まあ良いでしょう。桃とミカン姉貴のプチ修羅場めいた光景を見ながらシャミ子に煮込まれたキャベツをよそって貰います。
膝の上で喉を鳴らすメタトロンの重さを感じつつポン酢に付けて……旨い! (ねるねるねるね)
ミカン姉貴曰く桃は昔はもっと元気そうだったようですが、ここ数年で目が死んで元気も無くなったらしい。姉が消えたり町を守らないといけなかったりと色々ありましたしねぇ。
それではシャミ子が補習の為に離脱したところで今partはここまで。
メタトロンが膝の上で『
◆
私ことミカンは、いつもの河川敷で朝から待ち合わせをしていた。ボーッとしていると、制服姿の二人が現れる。
「お待たせしました、ミカンさん!」
「……桃は居ないのか?」
「今日は無理を言って休ませたわ。それじゃあ早速だけど、ちょっと付き合ってくれる?」
私の精神修行の為に楓くんと優子を巻き込んでしまうのは申し訳ないと思っているけど、桃の負担を減らすためだからしかたないわ。せめてもと思い三人分のチケットを買ったら、優子がご先祖様の分を律儀に買っていた。
平日の朝早くから訪れた映画館でチケットやポップコーンなんかを買ってスクリーンのある部屋に向かうと、そこには誰もいなかった。楓くんが廊下で別の映画の看板を見ていたけど、もしかしてそっちの方がよかったかしら。
「貸切状態だな」
「この時間なら誰もいないの。これで呪いが出ても安心よ?」
「私たちは安心ではないのですが……?」
優子の正論にたじろぐけれど、チケットを買った以上後戻りは出来ない。楓くんを挟んで優子と私で座ると、楓くんの袖を引いて言う。
「楓くん、手を握ってもいいかしら」
「……………………はい」
妙な間のあとに、座席の手すりに腕を置いて手を差し出してきた。自身の手を重ねると、男の子のゴツゴツした手の感触が伝わってくる。
「固いのね、それに大きい。私の手が収まっちゃうわね」
「…………はい」
反応が薄い楓くんの手のひらを触っていると、急に鳴り響いたブザーに驚いて思い切り握ってしまった。横から聞こえてくる呻き声に、咄嗟に手を離す。
「ぴいっ!?」
「──いっ……!」
「ご、ごめんなさい! 大丈夫!?」
「楓くん、どうかしました?」
何事かとこちらを覗き込んできた優子を、楓くんがなんでもないと言い視線をスクリーンに戻させる。楓くんはもう一度腕を置くと小さく笑った。
「ほら」
「……ごめんね」
今度はゆっくり、優しく手を繋ぐ。
強く掴まれたら怒って当然なのにそうしない楓くんにやや甘えている節はあるけれど、男の子とこうして触っても緊張しないのは珍しい事だと思っている。
顔をスクリーンに向けながら、私は自然と自分の手の指を楓くんの指と絡ませていた。
──きっとこの時、楓くんを見ていたら顔が真っ赤なことが分かっただろう。
……尤も、映画が始まって数分で気を失っていたのだけど。それでも呪いが出なかったのは、右手から伝わる固い感触と暖かさがじんわりと伝わっていたからだと、そう思っているの。
……気が付けば映画は終わっていて、私は楓くんと手を絡ませたまま気絶していたらしい。内容の殆どが記憶に残らないまま私は部屋を出ていた。
「……あの映画はどういう話だったの?」
「なんだか……凄かったです」
「色々と詰め込まれてたな」
そう言われると気になってしまうし、その内もう一度見に来ようかしら。
「ここに来てからは桃以外に知り合いなんて居なくて不安だったけど、これならどうにかなりそう。楓くんと優子のお陰ね」
「私のことはシャミ子と呼ぶが良い! 一応魔族ネームですからね。アダ名ですけど」
「とうとう優子呼びをするのが清子さんだけになったな、シャミ子」
「楓くんが名前で呼べばいいのでは?」
「なんかやだ」
そんな軽い会話を耳にすると、優──シャミ子と楓くんがご近所さんな事がよく分かる。だから私も最初は兄妹と勘違いしたのだけど。
「次来るときは違う映画も見ませんか? ほら、このゆるキャラ映画なんてどうですか?」
「良いんじゃないか」
「そうね──あら?」
廊下の奥から、見覚えのある顔が変なものを被って現れた。
「も、桃!? その頭はいったい」
「まさか私の呪いで……!?」
「違う。自分の意思で被ってる」
「そのサンバイザーはまさかたまさくらちゃんグッズ……!」
楓くんのテンションが突然高くなって驚いていると、シャミ子が桃に話しかける。
「好きなんですか? たまさくらちゃん」
「極めて好きという訳じゃないよ、寧ろ買い支えないと……という義務感しかない」
「帽子を光らせてるのに……?」
「だってたまさくらちゃんは頑張ってるのに、マイナーでフォロワーも80人しか居ないんだよ」
「フォロワーってなんですか?」
横でうんうんと頷いている楓くん、もしかしてこのゆるキャラが好きなの? さっき見てた看板もこれのものなのかしら。
「それにしても三人で遊んでたんだ。仲良くなっててよかったよ」
「えっ、違っ、遊んでた訳じゃないのよ! 桃に心労掛けさせたくなくて、これは修行の一環で──!」
「わかってる、私も毎日修行修行ばっかりだったのが悪いよ」
「……桃、ミカンは悪くなくてだな」
「サンバイザーの電池が切れるから帰るね」
「なにその理由!?」
どんよりとした空気を出しながら、桃はそそくさと帰ってしまう。
自然と涙が溢れて、心の平静を保てず呪いが溢れてしまった。
「どうして良かれと思った行動がいつも裏目に出てしまうの……!」
「あわわわ……ポップコーンが!!」
「これ弁償コースか……?」
涙が引っ込むまで、ずっと楓くんに背中をさすられていた。
やさぐれ気味の桃を追いかけて家に行くと、あれよあれよと鍋を囲むことになった。向かいにシャミ子と桃がいて、私の隣に膝にメタ子を乗せて撫でている楓くんがいる。
「私は遊びたくて桃をハブったわけじゃないのよ!?」
「だからもう気にしてないって」
「嘘! 露骨に元気が無いじゃない!」
「あの、キャベツ食べられますよ?」
「シャミ子、俺にくれ」
「この数年で何があったのよ! 目が死んでるし!」
「色々あったんだよ、ミカンは知らなくて良い」
「豆腐も食べられますけど……」
「よそってくれるか」
鍋を挟んで黙々と食べている楓くんとお皿によそうシャミ子を余所に、私と桃の会話が白熱して行く。徐々に黙り始めたシャミ子が、とうとうお玉を楓くんに渡して席を立った。
「……夕方から補習があるから帰りますね」
「シャミ子、送っていこうか?」
「待って二人とも行かないで!」
立ち上がって帰る寸前のシャミ子は無理でも、メタ子が膝にいて動けない楓くんだけでも残って欲しい。
「せめて、せめて楓くんだけでも残って! この空気で桃と二人は無理よ!」
「……だそうだ、一人で平気か?」
「大丈夫ですけど、多分それは私の台詞ですよね」
メタ子を持ち上げてどかそうとしていた楓くんの肩を掴んで押し留める私と、鍋の中身をよそって食べ始めた桃と、申し訳なさそうに会釈して出ていったシャミ子。
メタ子の喉を撫でながら、楓くんは深くため息をついていた。
「
ヒロインの楓くんへの友愛度
・シャミ子
友/5
愛/0
・ちよもも
友/5
愛/0
・ミカン姉貴
友/4
愛/0