【完結】まちカドまぞく/陽夏木ミカン攻略RTA   作:兼六園

33 / 74

初投稿ネタが尽きてきたので初投稿です。



part16

 

 投稿後にエゴサしまくるのに誰も呟いてないゲームのRTAはーじまーるよー。後続が走らないと安心して失踪できないんだ! (ドラえもん)

 

 前回はすき焼きパーティーですき焼きをレモン汁から守っているところで終わりましたね。今回はヨシュアが魔封波された段ボールがミカン姉貴の実家の工場の物だと判明し、例の場所に集合したところから再開です。

 

 シャミ子と桃が魔力修行で使った工場ですが、ぶっ壊れている原因はミカン姉貴のパッパが工場と家族を守るために悪魔を召喚した為でした。

 

 雑な魔法陣に雑な媒体に雑なお供えのジェットストリームアタックをされて召喚された悪魔をコントロール出来ず、声優に対する陰キャオタクがごとき超解釈をして『ミカン姉貴の周りを無差別に破壊する』呪いを掛けたのです。

 

 お゛っ♡やっべ♡工場壊れるッ♡(TNTN亭)

 となって桜に相談したことでミカン姉貴は桃と出会ったとか。

 

 小桃は一言で言うと天使だったらしく、工場の倉庫に閉じ籠ってたら錠前をぶっ壊されたりピンク色の握り飯を食わされたりしてたそうですね。

 

 ピンク色の料理なんてそんな数週間放置してた味噌汁のカビじゃないんだからさ(経験談)

 

 

 ──タイミングよく戻ってきた桃に連れられて、ミカン姉貴が閉じ籠っていた倉庫の方に向かいますが……盛大に破壊されています。

 

 ミカン姉貴の呪いを改善するときに壊れたのではと言われますが、間違いなくその時は無事だったと。呪いの件で破壊したのは機関部とインフラってそれはそれで重要な部分なのでは? 

 

 話が噛み合っていない為、桃がシャミ子からメモ帳とボールペンを受け取って書き始めます。壊れちゃった……私の気持ち……と化した倉庫を見ていると、壁だった一部が桜の花びら状にくり貫かれていますね。

 

 これは……サクラメントキャノン! 知っているのか雷電(ミカン)! 

 

 といった茶番はさておき。

 どうやら時系列を纏めると、この工場は二度ぶっ壊れたらしいですね。一度目がミカン姉貴の呪いで、二度目が桜とヨシュアが共闘したとき。

 

 ここに何かがあることは間違いない……! そういったところで今partはここまで──と言いたいところですがァ! 小倉ァ! 

 

 流石に千文字以下(みじかすぎ)で投稿できないので、このままヨシュアの杖を探すイベントに繋げましょう。これ区切る意味ある? 

 

 

 手掛かりならコアが見つかるのが手っ取り早いとのことですが、コアというのはいわゆる魔法少女の核ですね。

 魔力が減りすぎた時の省エネモードで、動物形態→水晶形態と姿を変えます。

 

 事前にシャベル持ってくればよかったな~とか思いながら適当にその辺を掘り返していると、横でシャミカンが桃について話していました。

 

 昔の桃は普通に笑うこともあったそうですが、今ではめっきり笑わなくなったとか。

 いやこの子、デートイベントで猫カフェに連れてくとめっちゃいい顔しますよ。

 

 腕力で大岩を持ち上げてる桃に呆れていると急にシャミ子がふらふらとどこかに歩いて行きます。地面を掘り返して何かを見つけたのか桃に駆け寄りますが、見せてきたのはフォークでした。

 

 謎の声に従って掘り返したら杖が出てきたのに、見せたときにはフォークになっていたとか。幻聴と幻覚を疑われながらも、一旦帰宅してリリスと清子さんに見せに行くことになります。

 

 

 清子さん曰く、シャミ子が見つけた杖は一族にしか扱えないモノで使う者の魔力を乗算させる事ができるんだとか。

 

 ですが肝心の名前をど忘れしていて思い出せません。何とかの杖とかなんとか。これ十中八九『アロンの杖』ですよね。

 

 本来は蛇に変化できたり蛙を降らせたり水を血に変えたり雹を降らせたりイナゴを大量発生させたりできるわりとやべー杖ですが、この『アロンの杖』は棒状であれば何にでも変えられるだけです(棒状じゃないのが無理とは言ってない)

 

 こんなものに加えてシャミ子本人が夢を使った暗示・洗脳・記憶閲覧が出来るんだから、時代によってはジョジョのボスキャラにでもなれそうなもんですが……いかんせんポンコツ過ぎる。

 

 早速と変化させてみることにしたシャミ子は大雑把に強い武器に変化させます。

 アロンの杖はかびるんるん辺りが使ってそうな等身大のフォークになりますが、あまりの重さにシャミ子が潰されかけました。

 

 咄嗟にフォークを掴んじゃったけど……それなりに重いです。だいたい0.75シャミ子くらいありますね。1シャミ子=35kgとすると、1.5シャミ子=1桃で、1.3桃=1楓くんです。

 

 

 それではアロンの杖がシャミ子の所有物となったところで改めて今partはここまで。えっなんですかシャミ子。一発ギャグ? 虫歯菌? 

 

 ちょっと恥ずかしがってんじゃねえよ!可愛いね♡ギャグは真面目にやれ(豹変)

 

 

 ◆

 

 

 桃が工場の鍵を取りに行って数分、三人で並んでボーッとしていると、シャミ子がミカンにふとした様子で質問をしていた。

 

「聞きそびれていたんですが、工場が壊れる事態って何があったんですか?」

 

「──昔、工場の経営が傾いたことがあったのよ。それでパパが家族と工場を守るために手を出しちゃいけない儀式に手を出したの」

 

 儀式とか召喚とかそういった単語がツボなのか興奮しているシャミ子をなだめながら話を聞く。曰く召喚した悪魔は()ている存在だったらしく、尖った解釈をしてミカンが困ったら周囲を無差別に破壊する呪いをかけたとか。

 

 迷惑千万だが、呪いを掛けた悪魔とは最初は会話できていたようで、次第に破壊したものからエネルギーを吸い取り力を増幅させていったと。

 

 困り果てた時に桃の姉こと桜さんを頼ってどうにかしてもらった際、ミカンは桃とも出会ったのだという。

 

 

 ……かつて話が出来たなら、会話でどうにかすることは出来るのだろうか。

 

「……楓くん、どうかした?」

「ああ、いや。なんでもない」

 

 うつ向いて考え事をしていたら、隣に座っていたミカンが覗き込んでくる。

 それから姿勢を正して前を向き、桃が来るのを待っていた。

 

 暫くして桃が帰って来て、鍵を開けて工場に入ると、そこには凄惨な光景が広がっていた。ミカンが言うには元倉庫だったそれが破壊されていたのだ。

 

 ミカンが居たときはまだ無事だったということと、倉庫の壁の部分が桜の花びらのような模様にくり貫かれている事から、桜さんがヨシュアさんと共闘した際に壊れたのだろうと推測される。

 

「なにか手掛かりが見つかればいいんだけど……一番ベストなのはコアが見つかること」

 

「コアとは?」

 

「魔法少女には核になる部分があるのよ、魔力が散ってもそれだけは残るの」

 

「そんな大事なものがこんなところに転がってたらそれはそれで問題じゃないか?」

 

 シャミ子がセミや軍手のコアだったらどうしようと言っているが、そんなコアの魔法少女が仮に居たら関わりたくないのは確かだ。

 

 ……これならシャベルかスコップを持ってくればよかったな、自分と桃はともかく二人には重労働だろう。場合によっては後日にまた来ることになりそうだと思っていると、不意にシャミ子がふらふらと歩き出した。

 

「……シャミ子?」

 

 熱中症かと思ったが、ふらふらしながらも迷いない動きに警戒する。

 屈んで小さい瓦礫なんかをどかしたシャミ子は、驚いた様子で騒ぎ出す。

 

「もっ、桃! もも桃ももも!!」

「なんて?」

 

 大岩を()()()掘り返していた桃はシャミ子に手掛かりを見つけたと騒がれているが、そんなシャミ子が桃に見せたのは単なるフォークだった。

 

「……フォーク?」

「えっ? あれっ!? さっきまで確かに杖だったのに!」

「お腹すいてるの?」

「違うわ!」

 

 地団駄を踏むシャミ子と本気で空腹なのかと疑う桃の元にミカンと共に駆け寄る。

 

「こらシャミ子、瓦礫を踏んだら危ないからやめなさい」

 

「楓くん! 楓くんは信じてくれますよね?」

 

「なにを?」

 

「なんだか聞いたことのない声に従って地面を掘り返したら杖があったのに、気が付いたらフォークになってて……」

 

「……今何て言った?」

「幻覚……」

「及び幻聴……」

「ちーがーいーまーすー!」

 

 ぽこぽこと怒るシャミ子を横目に、桃たちと視線を交わす。暗黙の了解でとりあえず清子さんとリリスさんに話を聞くこととなり、一旦帰宅することになった。

 

 

 夜になって食事を済ませ、シャミ子の家にお邪魔すると既に桃が部屋にいた。清子さんたちに話を聞くと、シャミ子が持ち帰ったフォークはヨシュアさんが使っていた一族専用の武器で、使う人の価値観に形が左右されるモノらしい。

 

 身近な武器になるものがフォークだったから形がああなったのか。包丁だったりしない辺りがシャミ子らしいというかなんというか。

 

 早速とシャミ子は『なんとかの杖』なるヨシュアさんの武器を変化させることにした。すると巨大なフォークになったそれに潰されそうになり、咄嗟に持ち上げる。身の丈に合わない使い方をしたからか、変化した杖はそれなりに重い。

 

「大丈夫か?」

「強い武器は……重い……」

「だろうね」

 

 シャミ子に杖を元に戻してもらってから起き上がらせる。

 桃に『弾切れしないロケットランチャー』を提案されたり良ちゃんに斬馬刀にしないかと提案されたりしていたけど、話題が終わってから二人はパソコンの方で盛り上がっていた。

 

「大変な目に遭いました……」

「本当にな。ところで、杖を使って体に不調はないか?」

 

「いえ、それどころか魔力を掛け算的に増幅させるのが本当みたいで調子いいです」

 

 またフォークに戻った杖を握りながらそう返してくる。

 

「……楓くん」

「なんだ?」

「桃が笑ったところ、見たことあります?」

「あるわけないだろう」

 

「……ミカンさんが言うには、昔はもっと笑っていたし明るかったらしいです」

 

 回りくどい言い回しだが要するに笑った桃が見たいと。

 

「それにほら、眷属を笑わせるのも魔族の勤めな気がする訳で……その……」

 

「わかったわかった、そう言う事にしておいてあげるよ。可愛い奴め」

 

「──かっ、かわわわわ……!?」

 

 角に引っ掛からないように気を付けながら両手で髪を掻き回す。この子が魔族になる前から何度かこうしてからかってやってた記憶があった。

 

「なんだ、前からよくやってたろ」

「今と昔では状況が違うんです!」

 

 ……なるほど年頃か。

 

 シャミ子の成長に嬉しいやら悲しいやら、複雑な心境になりつつも、桃を笑わせたいという行動には感動する。

 後ろからなるべくフォローを入れてやるとしよう────。

 

 

「桃!」

「なに?」

 

「一発芸…………む、虫歯菌……」

「ごめん、声が小さくて聞こえなかった」

 

 ──やっぱり前言撤回していいだろうか。

 





ヒロインの楓くんへの友愛度

・シャミ子
友/6
愛/1

・ちよもも
友/5
愛/0

・ミカン姉貴
友/5
愛/0

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。