走者が増えたので初投稿です。
フッ!! ハッ!! 楓!! どうして告白しない!! なRTAはーじまーるよー。だからレギュ違反になるっつってんじゃねーかよ(棒)
前回は納涼祭デートをしたところで終わりましたね(まだ付き合ってない)
今回はシャミ桃の夏休みの勉強が終わったご褒美にVIPチケットで動物園に向かうところから再開です。ゲーム版はVIP待遇の人数が5人から6人になってるので、安心して参加しましょう。
仮に5人のままなら……残念だが店長には帰っていただく。腰をいわすのでね(親切心)
その場合愛情度が無い時はリコくんも一緒に帰るので、リコくんを攻略するときはそもそもVIPチケットを使わずに別の日に誘いましょう。
元々は弁当を作ってシャミ子と桃とミカン姉貴と楓くんのダブルデート(まだ付き合ってない)で済ませる予定だったのに、弁当の量がどうのこうのと言ってリコくんまで着いてきてしまったんですね。店長は付き添いです。
気合い入れた格好からラフな感じに戻してしまった桃は絶賛不機嫌です。楓くんに対して愛情度が1あるとはいえ、シャミ子にぞっこんラブ(死語)な事には今のところ変わり無いので、威圧感バリバリで店長に問い詰めてますね。
四足歩行動物のクセに無理して二足歩行で活動してる店長は度々腰や背中を痛めますが、シャミ子もミカン姉貴もくっそ善人なので荷物を持ってあげようとします。楓くんも例に漏れず店長を庇う側なので桃に味方は居ません。
ピンク<救いは無いんですか!?(レ)
ないです(無慈悲)
では、シャミ子とのデートを台無しにされて闇堕ちゲージが貯まりつつある桃の挙動に気を付けながら行動しましょう。
主人公くんに対する愛情度がある時に闇堕ちすると、確率で闇堕ちの原因が主人公くんへの気持ちになる場合があります。
そんな時にマッドサイエンティスト眼鏡から『スゲェ嫌だったことを洗いざらい話して♡』なんて言われたら…………友愛度ガバで四人に好かれてる今の人間関係がこわれるわ(課長)
でーすーのーでー。
リコくんが闇堕ち再発寸前の桃にシャミ子に化けた状態で葉っぱ(薬)を食わせようとしている裏で、楓くんには桃の目的である虎の赤ちゃん触れ合いコーナーに行ってもらいます。
闇堕ちした際に楓くんへの想いが原因になると困るので、一人で虎と触れ合うことでそっちにヘイトを逸らしたかったんですね。
トラトラトラ! トラトラトラ!
行くぞォォォォ!! あぇ
ラットゥギャーザラットゥギャーザひんひんほんほほーん(うろ覚え)
ではミカン姉貴にその辺をうろつくと伝えて離脱するので、触れ合いコーナーまで倍速。しっかり手を消毒して……いざ鎌倉。
あぁ^~癒される^~~(ビブラート)
私は犬より猫派ですが、虎やライオンよりはオオカミ派なんですよね。広い家でウルフドッグを飼いたいだけの人生だった……。
楓くんは撮影時のフラッシュはやめなさーい!(飼育員猫)と言われているので、フラッシュを焚かないように気を付けながら写真を撮っていますね。なんだかんだ心労絶えない生活をしてるのでこうして適度に癒しを挟みましょう。
ここで飼育されている虎はアムールトラとホワイトタイガーのようです。
んだらば適当な時間まで倍速しながら虎に潜影蛇手しますか…………なんで等速に戻す必要があるんですか?(最速)
──って、なんでミカン姉貴がここに!? あんたシャミ子と一緒に店長から桃の雰囲気が変なこと聞いておかなきゃ駄目じゃん!
確かに話を聞くのは一人でも出来るけどさぁ。一応VIPのメンバーに含まれるミカン姉貴は楓くんと一緒に触れ合いコーナーで楽しんでいます。
虎の赤ちゃん可愛いね♡お前もだよ!(豹変)そんな背中も脇も丸出しの服なんか着ちゃってさぁ……楓くんを誘ってるんだろ? わかっちゃうよおじさんエスパーだから。RTAエスパー♡
……改めて倍速。愛情度が上がったヒロインは、主人公くんに対して積極的になって行動ルーチンが増えるんですよね。
これが多ければ多いほど関わりも増えて友愛度は上昇しますが、ミカン姉貴に限っては上げすぎると場合によってはガバどころか詰むのでNG
単行本5巻終盤のイベントまでに愛情度を6以上7.4未満にキープしないとタァイムが
──触れ合いコーナーが14時で閉まるので、それを合図に桃たちと合流します。
既に桃の元にリコくんがおり、店長から話を聞いたシャミ子も居ます。最後に揃ったのがミカン姉貴と楓くんですね。
桃に薬の葉っぱを食わせようとしたらしいリコくんがシャミ子に化けて近付いたら秒速でバレたらしいです。はぇ~この子……(戦慄)
リコくんの行動は善意だけどそれはそれとしてちょっとイタズラ心(変化技先制)もあるぞ! 半ギレの桃を気にしながら弁当を完食してお茶をぷはー☆すると、シャミ子が桃に本来の目的があったのではないかと心配します。
それでは触れ合いコーナーが終わってた事実に絶望した桃の顔を画面に映しながら今partはここまで。狐フォームのリコくんも旨そうやな……
◆
「じゃあ、俺もその辺を歩いてるから。何かあったら連絡して」
それだけ言うと足早に楓くんが離脱した。前から思っていたけど、楓くんって異様に歩くのが速いのよね。なんでかしら。
「ねえシャミ子、楓くんって前からあんな風に歩くのが速かったの?」
「そうですね。一時は競歩の選手と間違われてた事もありましたよ」
どうしてそんなに急いでいるのかはわからないけれど、折角の動物園で一人だけというのは寂しいのではないかしら。私はシャミ子に一言伝えて、楓くんを追いかけることにした。
人混みを避けたりしながら数分歩くと、そこは動物を触ることが出来るコーナーだった。確かVIP特典で虎の赤ちゃんを触れた筈よね。
VIPチケット利用者だと分かるリストバンドを見せて中に入ると楓くんはすぐに見つかる。何故なら動物と触れ合ってても姿勢が物凄くピンとしてるから。まるでアルファベットのLみたい。
「楓くん」
「……ん?」
膝に虎の赤ちゃんを乗せている楓くんは私に気が付くと一拍遅れて飛び上がるように驚いた。でも虎に気を遣ってか、あまり動かないようにしている。
「──あのな、ミカン。俺はいいけど動物が驚くからやめてくれ」
「……ごめんね」
横に座り、楓くんの膝に乗っている虎を見る。白い体毛に黒い模様の──ホワイトタイガー……で合ってるわよね。
小さいぬいぐるみのようなホワイトタイガーの子供が、日光を浴びながら眠っていた。我が物顔で楓くんの膝を占領し、耳の裏を指で掻かれている。
ホワイトタイガーを見ていて俯き加減で、頬が緩んで目尻が下がっている。誰がどう見ても楓くんはデレデレだった。
「好きなの?」
「──えっ」
私の方を向いて突然楓くんが固まる。
……なにか変なことを言ったかしら。
「たまさくらちゃんが好きだって言ってたけど、もしかして猫科全般が好きなの?」
私がそう言うと、楓くんはあぁ……と言って空いてる手で顔を覆った。
「……まあ、はい。好きです」
「多分桃も似たような感じよ。じゃなきゃ動物園なんて面倒くさがって来ないもの」
「だろうね」
はぁ──とため息をつく楓くんが、ふと足元に目を向ける。私も視線の先を辿ると、ホワイトタイガーとは違う毛色の虎の赤ちゃんが楓くんの足の間に収まっていた。膝の上で寝ている子を起こさないように、慎重に足元の虎を持ち上げる。
「ほら、抱っこしてみなよ」
「う、うん……」
脇に手を差し込んで持ち上げる。メタ子とはまた違う感触がして、日光を浴びた体毛が暖かい。膝の上で丸くなる虎を撫でながらポツリと呟いた。
「可愛い──」
「……ああ、可愛いな」
小声で言ったつもりだったけど、真横に座っているから聞こえたらしい。
楓くんが私を見ながら言うから、私の事を指しているようで少し恥ずかしかった。
そんなまったりとした時間を過ごし、私と楓くんは世間話をしながら14時の触れ合いコーナーの閉館時間まで座っていた。
──二人で園内を歩いてシャミ子や桃たちと再会すると、なにやら不穏な空気が辺りを包んでいた。不機嫌な桃は置いといてシャミ子と店長さんに聞いた限りでは、桃は以前の闇堕ちの一件でコアが不安定になっているらしい。
それを感じ取ったリコさんが桃に薬を食べさせようとシャミ子に化けたら一瞬でバレてしまったとか。よく分かったわね……。
「それはともかく、とりあえずお弁当食べましょ。シャミ子と楓くんが作ってくれたんでしょう? 楽しみだわ」
「シャミ子が唐揚げを何回黒こげにしたかを数えてたけど聞く?」
「一々数えないでください!」
「ちなみに36回」
「言ーうーなー!!」
「焦げた奴を全部処理したの俺だぞ」
広げたレジャーシートの上に座るシャミ子が楓くんをガクガク揺らす。納涼祭以来ずっと掛けている伊達眼鏡が尻尾で顔を叩かれてずれていた。
顔面を鷲掴みにされて沈静化させられている裏で、桃がそわそわしている。そんなにシャミ子の料理が食べたかったのね。
……いつも食べてる気がするけど言わない方がいいのかしら。
早速食べようとした私の横に座った楓くんが、不意に私に違う段の唐揚げを紙皿に乗せて渡してきた。仄かに柑橘系の香りがしている。
「これは?」
「ミカンがまたレモン掛けようとしてきたら困るし、それならいっそ柑橘系の味がする唐揚げを作ればいいんじゃないかと思ってね」
「もしかして私って何にでもレモンを掛けるような人だと思われてる?」
「流石に俺でもやらない」
「………………そう?」
……でも、そっか。この唐揚げは楓くんがわざわざ私の為に作ったんだ。
それは──悪い気がしない。
「──あっ、楓はんのそれ柚子唐揚げやろ? 一個ちょーだい」
「え」
私が受け取ろうとした紙皿から、リコさんが唐揚げを一つ箸でつまんで持って行く。……別に私は構わないのだけど、楓くんの方が今みたいな事へのマナーに少しうるさいのよね。
「こらリコ、行儀が悪いでしょ。言えば分けるから勝手に人の皿から取らないの」
「……ごめんなさーい」
「ん。どれ食べたい?」
「酢抜きのお稲荷さんがエエわぁ」
「はいはい」
紙皿を持ってあっちこっちに動き回るリコさんは案の定桃にもちょっかいを掛けている。なんと言うか、ある意味勇気があるのね。
「じゃあ、いただきます」
「召し上がれ」
冷めても美味しい唐揚げは、柚子の味も相まってとてもよく出来ていた。
これなら何個でも食べられそう。
「楓くんが料理上手なのって、やっぱり一人暮らしだから自炊してるのもあるの?」
「そうだな。あとはまあ……良ちゃんと清子さんが居ないときに早退したシャミ子の看病してたら、お粥作りとかで腕が上がったんだよ」
「へぇ……そうだったんだ」
「吉田家に碌な材料が無かったときは本気でビックリしたもんだ。お粥は自分の分の米を持ち込んで作ったからなんとかなったけど」
楓くんはシャミ子とリコさんに挟まれて嬉しさ半分な桃を見る。
視線に気付いたシャミ子は尻尾を振って返事をして、楓くんは目尻を緩めて微笑んでいた。本当に大事に想っているのだと分かる表情は、見ているこっちまでいい気分になる。
……それでいて、少しだけ嫌だった。
「……楓くん」
「どうした?」
「何かあったら、私を頼ってね?」
「──ああ、そうするよ」
シャミ子に向けていた微笑が私に向けられる事が優越感なのはどうしてなのかしら。どうして、その顔を他の子に向けてほしくないの?
──それだけが、わからない。
お弁当を食べ終えて、いざ帰ろうとしたとき──シャミ子が思い出したように声をあげる。
「……桃、虎の赤ちゃんの触れ合いコーナーは体験しなくていいんですか?」
「あっ」
……あっ。
「……あー、俺とミカンはもう行ってきたぞ。でも14時で終わってる」
「は…………?」
まるで何が起きているのか分からないかのような声だった。桃の目が動揺から左右に揺れ、今までで見たことがないくらいのショックを受けて崩れ落ちる。
「嘘だぁぁぁぁぁ…………!!」
「──ごめん、確認するべきだったな」
「ウチが狐に戻ればもふもふやで?」
「結構です!」
……なんて言っていたけど、帰り道はずっと狐のリコさんを抱っこしていたのは内緒の話。私も抱っこしてみたかったのに。
ヒロインの楓くんへの友愛度
・シャミ子
友/7
愛/2
・ちよもも
友/6
愛/1
・ミカン姉貴
友/7
愛/2
・リコくん
友/3
愛/0