イズハ提督が着任しました。   作:DELUHI

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青葉の活躍により、無事に班が決まる。

しかし……


束の間

 後日、青葉がまとめたアンケートの結果報告をイズハと野田は受ける。

 

「以上です」

 

 青葉から報告を受けて、艦娘達の内情は分かった。

 イズハが想定していたよりも、仲が悪くはない。

 

「それでですね、匿名アンケートもあるので読んでみてください!」

 

 青葉はイズハにアンケートを手渡し、執務室を後にする。

 

 イズハと野田はそれぞれアンケートに目を通していく。

 

『駆逐艦の班長をやりたい!』

 

『訓練強化であります』

 

 イズハは早速、アンケートを伏せた。

 

 理由は簡単だ。

 

 文面から誰が書いたのか分かるからだ。

 

「匿名の意味があるのか?」

 

 イズハは溜め息を零してしまう。

 

 しかし、アンケートの内容から察するに、艦娘間でのいざこざは無さそうだ。

 

 イズハと野田の2人は、アンケートをもとに班を編成し、部屋割りを決める。

 

 第一班

 班長 長門、龍驤、秋雲、皐月、雪風。

 

 第二班

 班長 陸奥、祥鳳、高雄、阿武隈、時津風。

 

 第三班

 班長 あきつ丸、伊401、まるゆ、熊野、鈴谷。

 

 第四班

 班長 加賀、天龍、龍田、叢雲、夕張。

 

 第五班

 班長 不知火、陽炎、黒潮、時雨、夕立。

 

 第六班

 班長 那智、瑞鶴、翔鶴、浜風、青葉。

 

 第七班

 班長 暁、電、雷、響。

 

 部屋割りも決まった。

 

 後は、訓練内容を決めるだけだ。

 

 イズハは、決めた班をもとに、訓練内容を決めていく。

 

 少し悩んだが、この訓練が妥当だ。

 

「野田大佐。訓練はこのようにしたいのですが、よろしいですか?」

 

 野田は記載された訓練内容を見ると、真顔で紙を突き付ける。

 

『ちょっと待ちなさい。流石に却下だ』

 

「そうですか…」

 

 イズハは落ち込んだように、訓練内容を再確認する。

 

 6時起床。

 

 6時半から7時 一班から三班朝食。

 四班から七班までが清掃。

 

 7時から7時半 四班から七班朝食。

 一班から三班までが清掃。

 

 7時半から8時 身支度。

 

 8時から9時まで座学。

 

 9時から12時まで訓練。

 

 12時から13時まで 昼休憩。

 

 13時から17時半まで訓練。

 

 17時半から23時までは、自由時間とする。

 

 流石に野田は、却下せざるを得なかった。

 

『時間割は、決めておくよ』

 

「そうですか…分かりました」

 

 イズハは肩を落とす。

 これがイズハにとっては、普通の時間割だ。

 

 訓練兵時代の頃は、山に1ヶ月ほど籠り、特訓に明け暮れた。

 

 しかし、当時の生徒の何人かは、厳しすぎて自殺を考えた程だという。

 

『君は、工廠の資材整理を手伝ってくれ』

 

「了解」

 

 イズハは工廠へと向かい、資材整理を手伝う。

 

 すると、けたたましい程のサイレンが鳴り響く。

 

『佐世保鎮守府近海にて、深海棲艦を確認!総員第一種戦闘配備!繰り返す…』

 

「な!?深海棲艦だと…!?」

 

 イズハは、急いで提督室へ向かう。

 

「野田大佐!」

 

『これは不味いよ…』

 

「ええ。ですが、手を打てるだけ打ちましましょう!」

 

 イズハは放送で指示を流すとともに、地図を確認すると、赤い点が多数表示される。

 

 その数は50以上。

 

 現戦力で太刀打ちできるものではない。

 

 艦娘達が戦闘配備を終えて、艦載機が発艦。

 

 射程に入り次第、爆撃をするはずだが、慌ててイズハは無線機で叫ぶ。

 

「全員動くなッ!!」

 

 艦載機は深海棲艦の頭上を素通りする。

 

「どうしたんだ、イズハ少佐」

 

 那智がイズハの肩に触れると、イズハからは鼻血が流れ出ていた。

 

「おい…大丈夫か?」

 

「大丈夫だ…」

 

 イズハは鼻血を拭う。

 

 イズハの能力である把握能力は、地図に予想していた戦力よりも大幅に上回った場合、脳への負担が大きくなる。

 

「それよりも…あれを見てくれ」

 

 イズハは深海棲艦がいる方角を指差すと、野田が双眼鏡で覗くと、白旗が上がっている。

 

 イズハ達が波止場へと向かうと、深海棲艦が二隻、白旗を上げながら近付いて来る。

 

 一隻は資料で見た事がある戦艦棲姫。

 

 もう一隻は、資料にない深海棲艦だ。

 

 艦娘達が艤装を構えると、イズハが手を上げ、警戒を解く。

 

 二隻の深海棲艦が陸に上がると、イズハ達と対面する。

 

「言葉は分かるな?」

 

 イズハが問うと、戦艦棲姫が口を開く。

 

「アア。問題ナイ」

 

「要件は何だ?」

 

「提案ガ、アッテ来タ。聞イテ、損ハナイゾ?」

 

 イズハが野田と顔を見合わせると、野田は頷く。

 

「話を聞こう」

 




深海棲艦の提案とは?
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