【仮名】必ず僕達がお前を治す。   作:紅の覇者

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久しぶりです。


14話『久しぶりだな。』

 「狐小僧、今は明治何年だ?」

 

 巨体の鬼は俺に向かって言葉を出してくる。明治?何を言っているんだ?

 

 「今は大正時代だ」

 

 

 ーーーーざわ

 

 

 「ーーーーッッ!?」

 

 正直に鬼の質問に答えると、鬼からは苛立ちの匂いが漂い始め、

 

 「アァアァアーーーー!!!」

 

 唐突に叫び出した。

 

 「年号がぁ!!年号が変わってる!!またた!!また!!俺が閉じ込めてられている間にぃぃぃ!!!」

 

 「アァアァアーー!!許さん!!許さんんんんん!!!」

 

 鬼は俺たちの存在を忘れているかのように1人で怒りの言葉を放つ。その姿を、俺は助けた人と共に唖然しながら眺めていた。

 

 「鱗滝め!鱗滝め!鱗滝め!鱗滝めぇぇぇ!!!」

 

 ーーーーッッ!?どうして鱗滝さんのことを!?

 

 「知ってるさぁ!!俺を捕まえたのは鱗滝だからなぁ!!!忘れもしない四十七年前!!」

 

 「アイツがまだ鬼狩りをしていた頃だ!!江戸時代………慶応の頃だった」

 

 鬼狩り………?慶応時代!?

 

 「嘘だ!」

 

 巨体の鬼の言葉を聞いて、隣に立っていた男の人が震えながらも大声を出す。

 

 「人間を2・3人喰った鬼しか入れてないんだ!選別で斬られるのと鬼は共食いするからそれでーーー」

 

 「でも、俺はずっと生き残っている。藤の花の牢獄で。五十人は喰ったなぁ……、ガキ共を。」

 

 五十人という単語で、俺は過去に鱗滝さんが話していた時を思い出す。

 

 確か………鬼は人を食った数の量で強さを増すって言っていた。つまり、目の前にいるコイツは過去に俺がここで倒した鬼の非にならないぐらい強いということになる。

 

 もっと鼻が利くようになれば、鬼が喰った人の数が分かるようになるって言ってたが…………

 

 「十二………十三でお前が十四だ。」

 

 巨体の鬼は俺に指をさして何かの数を数え出した。一体………、なんの数だ!?

 

 「俺が喰った鱗滝の弟子の数だよ。アイツの弟子はみんな殺してやるって決めてるんだ」

 

 

 ーーーーーーは?

 

 

 「そうだなぁ。特に印象に残ってるのが」

 

 鬼は思い出すかのように、過去に殺したであろう鱗滝さんの弟子の特徴を語り出す。

 

 「珍しい毛色のガキだったな。1番強くて宍色の髪をしてた。口に傷がある」

 

 ーーーーッッ!?

 

 「もう1人は花柄の着物で女のガキだった。小さいし力もなかったが、すばしっこかった。」

 

 この鬼に………殺されていた?錆兎と真菰が?でも、俺は2人と………

 

 「目印なんだよ。その狐の面がな。鱗滝が彫った面の木目は覚えている。アイツがつけていた天狗の面と同じ彫り方」

 

 巨体の鬼は俺の頭に付けている狐の面を注目する。

 

 「"厄除の面"とか言ったか?それ。つけている面でみんな喰われた」

 

 

 ーーーやめろ

 

 

 「みんな俺の腹の中だ」

 

 

 ーーーーこれ以上、話すな

 

 

 「鱗滝が殺したようなものだ。」

 

 

 ーーーー黙れ

 

 

 「フフフフフ、これを言った時、女のガキは泣いて怒っていたなぁ。フフフ」

 

 

 ーーーー当たり前だろ。あの子は…………、真菰は鱗滝さん想いの良い奴だ。

 

 

 「そのあと、すぐ動きがガタガタになったからな。フフフフフ、手足を引きちぎって、それからーーー」

 

 

 ーーーブチン!!!!

 

 

 鬼が話している内容を最後まで聞かず、途中で何かが切れた俺は刀を握って鬼に向かって走り出す。

 

 コイツだけは絶対に許さない!!例え、何があっても俺が倒す!!

 

 鬼は腕を伸ばして対抗するが、俺はそれを見切りながら斬り落として足を止めない。

 

 この時、俺は目の前にいる鬼が鱗滝さんの弟子を殺したという怒りで、呼吸が乱れているということに気付いていなかった。

 

 「しまっーーー」

 

 それのせいで、横から向かってくる腕に気付いていなかった。本来なら気配や匂いやらで気づくが、俺はその攻撃を直接に喰らってしまった。

 

 「がはっ!?」

 

 俺は、そのまま吹っ飛んで大木に背中をぶつける。付けていた狐の面が砕け、そこからタラーっと血が垂れる。それによって、意識が朦朧し始める。

 

 ダメだ………、このままじゃ意識が。

 

 この鬼は俺が倒さなくちゃいけなのに…………。俺を強くしてくれた鱗滝さんと錆兎、真菰のためにも!!

 

 なのに…………なのに!!

 

 クソ!!動いてくれよ、俺の身体!!まだ動けるだろ!!このままじゃ………

 

 「死ねぇ!!」

 

 身動き取れない俺に向かって、鬼は太い腕を何本も伸ばす。

 

 この攻撃を喰らったら確実に死んでしまう!!どうすればいいんだ!?

 

 俺は………このまま死んでしまうのか?

 

 まだ…………禰豆子を人に戻すきっかけすら見つけてもないのに?

 

 ふざけるな………、ふざけるな!!!

 

 俺はこんなところで死ぬ訳には行かないんだ!!

 

 ここから、生き残って鬼殺隊にならなくちゃいけないんだ!!俺は!!禰豆子を人に戻すためにも!!

 

 考えろ!!どうすれば、この状況から抜け出せるのか!!

 

 「うおぉぉ………ぉぉお!!!」

 

 歯が折れてしまうんじゃないか、と思うぐらいまで強く食いしばりながら身体を動かそうとする。しかし、そんなことをしている間にも鬼の拳がすぐ俺の目の前まで迫る。

 

 死んでしまーーーーーー

 

 

 「何勝手に死のうとしてんだ、お前は。」

 

 

 「ーーーーッッ!?」

 

 

 突然、耳に聞き慣れた懐かしい男の声が聞こえてきた。

 

 それと同時に今までに見たことも無い綺麗な蝶が大量に、辺り一面を飛び回る。

 

 そして、その蝶の中で一人の男が刀を握ってスゥゥと息を吸い始めーーー

 

 

 「蟲の呼吸 蝶ノ舞……"戯れ"」

 

 

 「ーーーーッッ、なんだと!?」

 

 その男は、俺に向かっていた腕を鮮やかに全て斬り落とした。

 

 その男は最後に見たときよりもだいぶ身長と藍色の髪の毛が伸びており、幼い顔つきが少し無くなって、前よりもキリッとした目をしていた。

 

 間違いない、間違えるはずがない。

 

 俺はポロポロと大粒の涙を流す。

 

 その男は刃に付着した血を振り払いながら、刀を肩に置いて顔だけ俺に向けながら笑顔で言葉を出した。

 

 

 「よ、炭治郎。久しぶりだな」

 

 

 俺を助けてくれたのは、共に禰豆子を人間に戻すと誓い合った親友………成矢 鈴蘭だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




というわけで、2人が合流しました。
次回もよろしくお願いします。

キメツ学園編読みたいか、どうか。

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