唯一無二の魔剣使いで世界最強   作:モノノ怪

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昨日ブキダスでアイギスに出会いました。何だこの可愛い生物。これは浮気せざるを得ない。


ようやくあの子が登場します。長いかったなって。
他の魔剣ももう少ししたら出せるかな?


それでは本編をどうぞ。


封印少女

「おらぁ!」

 

 巨大な顎門を開いて襲ってくる壁を泳ぐサメを何度目かの交錯で倒し、剥ぎ取る。

 もうサメ自体は食べたので、取るのは魔石のみだ。

 

 気配を消す技能を持っていたために、初めは苦労したのだが、今では慣れたものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 あれから五十階層ほど進んだだろうか? 迷宮の中で時間の感覚が狂ってしまったが、かなりのスピードでは無いだろうか。

 少しづつではあるものの魔物が強くなり、初見殺しの敵も多くいた。

 

 例えば、薄い毒霧で覆われた階層では、毒の痰を吐き出してくるカエルの魔物やこちらを麻痺させてくる蛾と戦った。息を止めて走り抜け、炎で焼き払わなくては死んでいただろう。

 

 当然二体とも喰った。虫を食べるのは生理的に抵抗があったが、強くなるためだと割り切った。

 

 他にも密林のような階層に出たこともあった。一番精神的に疲労したのはこの階層だろう。

 

 密林を歩いていると、突然巨大な百足が上から降ってきたのにはブロードソードと共に悲鳴を上げてしまった。

 

 一瞬で燃やしたので分かりづらかったが、体を分裂させてきていたような気がする。

 

 他にも樹の魔物がいたのだが、この魔物はピンチになるとわっさわっさと頭を振り、赤い果実を投げつけてきた。攻撃力も無く、気配感知などにも反応しなかったために試しに食べてみたところ。とてつもなく美味かった。スイカのような味で、水分も補給できた。

 

 そこからは、ブロードソードの制止も聞かずに狂ったように樹の魔物を狩り続けた。満足して迷宮攻略を再開した時には、全滅仕掛けていたが時期に復活するだろう。

 そんなこんなでここまで攻略を進めてきたが、未だに終わりが見えてこない。

 

 今俺は、この階層で見つけた穴を整え拠点とし、魔力解放等の鍛錬をしながら少し足踏みをしていた。というのも、既に下に下る階段を見つけたのだが、明らかに今までと違っていた。

 

 脇道の突き当たりにある開けた場所には高さ3mの装飾された荘厳な両開きの扉がありその扉の脇には二対の一つ目巨人の彫刻が半分壁に埋め込まれるように鎮座していたのだ。

 

 その空間に足を踏み入れるとともに悪寒が走り、ブロードソードと共に一度撤退したのだ。もちろん十分に準備をするためで、避けるつもりは無い。脱出への道かもしれないのだから。

 

「ふ〜、ブロードソード、準備はいいか?」

『はい。大丈夫です』

 

 思えば中々に長い間ブロードソードと過ごしてきた。最初は中々使いこなすことが出来なかったが、今では魔力にも余裕ができ。剣の扱いも上手くなっただろう。

 

 覚悟を決め、扉の前に進む。トラップ何かあるかと思ったが、何事もなかった。近くで見れば更に見事な装飾がなされているのが分かる。そして中央に二つの窪みのある魔法陣もあることがわかった。

 

「うーん? わかるか?」

『いえ、分かりません。魔典系の子がいれば分かったかもしれないんですが……』

 

 地上にいた間、魔剣のことが分かるかもしれないと少しだけ勉強をした影響で使えない魔法陣もある程度分かるのだが、これは全く分からない。

 

「もしかしたら、神代に作られたやつか?」

 

 一応扉を押したり引いたりしてみたがビクともしない。仕方なく魔力解放で吹き飛ばして道を作ることにする。

 

 しかし、魔力を流した途端、

 

「うおっ!?」

 

 魔力に反応したのか扉に赤い放電が走り。更に異変は続いた。

 

 突然、部屋中に野太い声が響き渡る。

 

 バックステップで距離を取り、ブロードソードを構え奇襲に備える。

 

 雄叫びが響く中、声の正体が動き出した。

 

「ベタだなぁ……」

『ベタですねぇ……』

 

 そうつぶやく俺たちの前で、扉の両側にあった巨人の彫刻が周囲の壁を破壊しながら現れた。いつの間にか肌は暗緑色に変色していた。

 

 見た目はファンタジーに出てくるサイクロプスで、どこから持ってきたのか大剣を持っていた。壁から出てきながらこちらを睨みつけてくるが、律儀に待つ必要もない。

 

「しぃっ!」

 

 魔力解放を使い、破砕音を響かせ右のサイクロプスに急接近。その勢いのままブロードソードを振り抜く。

 

 ズズンッと音を立て倒れるのを聞かずに壁に着地。もう一度魔力解放で跳ぶ。

 

 左にいたサイクロプスは怒ったように吠えるが付き合う義理は無い。大剣でガードをしようとしている上から叩き切る。

 

「いっちょあがりっと」

『待ってあげなくて良かったんですか?』

「アニメとかじゃあるまいし、命かかってるんだから待つ必要もないでしょ」

 

 サイクロプスもこの奈落の中でずっと挑戦者を待っていたのかもしれない。そう考えると少し可哀想になるが、もう過ぎたことだ。

 

 ナイフを使って肉を剥ぎ取り、両方から魔石を取り出しす。魔石を扉の窪みに合わせるとピッタリハマった。

 

 直後、魔石から赤黒い魔力が迸り魔法陣に流れ込む。そして何かが割れるような音がひびき、光が収まった。同時に周囲の壁が発光して、久しく見なかった程の明かりに満たされた。

 

「やっぱり魔石が鍵だったか」

 

 呟きながら、扉をそっと押す。

 

 扉の奥には光一つない真っ暗闇で大きな空間が広がっているようだった。"夜目"と手前の明かりのおかげで少しづつ部屋の全容が見えてくる。

 

 中は、聖教教会の神殿で見た大理石のように艶やかな石造りで出来ており、何本もの太い柱が規則正しく奥へ向かって並んでいた。そして部屋の中央に巨大な立方体の石が置かれており、部屋に差し込んだ光に反射して光沢を放っていた。

 

 中に入ってその立方体に近づく。何かが立方体から生えて、光を反射しているのが分かる。

 

「……だれ?」

 

 いきなり生えていた何かから声をかけられビクリとして注視する。

 

 掠れた、女の子の声だ。ゆらりと生えている何かが動き差し込んだ光がその招待を暴く。

 

「人……か?」

 

 その生えていたものは人であった。

 

 上半身から下と両手を立方体の体の中に埋められ顔だけが出ており、薄汚れた長い金髪が垂れ下がり、ホラー映画のようになっていた。長い髪の隙間からは低高度の月のようは紅眼の瞳が覗いていた。年齢は十二、三ぐらいだろうか。随分とやつれているし垂れ下がった髪のせいで分かりづらいが、本来は美しい容姿をしていることが分かる。

 

 あまりに予想外な出会いに硬直し、少女を見つめる。女の子の方もジッとこちらを黙って見つめている。しばらくの硬直から回復した時にブロードソードが語りかけてくる。

 

『あまり女の子の裸を見つめちゃダメですよ!』

「いや、さすがにこれは不可抗力だわ」

 

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