唯一無二の魔剣使いで世界最強   作:モノノ怪

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さっさと魔剣を出したいけど、描写をカットすることが出来ない3流作者です

魔剣に関しては自分の持ってる子達から来ることが多いかも…


それでは本編をどうぞ


異世界への誘い

 

 目を焼いていた光が晴れた事を確認して、目を開いて周りを見る。

 目に映ったのは巨大な壁画。10平方メートルはありそうな壁画で、中央には金色の長髪で後光を背負いつつ中性的な顔立ちの人物が描かれていた。

 その人物は手を広げており、背景には美しい自然が描かれていたが、なんとなく不気味でずっと見てはいたくない。

 

 壁画から視線を逸らし周囲を見ると、ここが広間であることがわかった。

 白い石造りでできた建物で、教会だとかの宗教に関係のありそうな場所だ。

 

 やはりというかなんというか、あの魔法陣でここに召喚されたのだろう。

 混乱してしまいそうになるが、周りのクラスメイトがザワザワとしているのを見ると冷静になる。自分より慌てている人がいると落ち着けるというのは本当らしい。

 

 もう一度周りを見渡して自分達のいる台座を取り囲んでいる者達を観察する。

 その人達は数十人はいてその全員が、まるで祈るかのように、跪いていた。

 服装は白地の法衣を纏い、アニメなどで見る錫杖を傍らに置いていた。

 

 その中でも特に豪華な衣装を着ている老人が前に進み出てくる。

 その老人は今まで見た事の無いような迫力があり、それに呑まれてしまいそうになる。

 そして出てきた老人は落ち着いた声音でこう言った。

 

「ようこそトータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は聖教教会にて教皇の地位に就いているイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、よろしくお願いしますぞ」

 

 イシュタルと名乗った老人がこちらに笑いかけてくるがどうにも自分には嫌な予感しかしない。

 

 

 

 

 

 

 

 ◆

 

 イシュタルに案内されつつ先程言われたことを考える。イシュタルの言っていた、トータスという言葉は十中八九この世界の事だろう。

 そして勇者とは光輝の事で他全員は、そのご同胞ということだろう。

 チラリとイシュタルを見る。纏っている格好を見る限り、ここは宗教の関係する場所。召喚を行ったのは、その神様、もしくはお告げを受けたイシュタルといった辺りだろうか。

 

 ラノベでよくある展開なら、目的が終わるまで帰してくれないだろうし、もし終わったとしても秘密裏に暗殺などもされてしまうかもしれない。

 1番最悪なのは、奴隷のように働かされるかもしれないことだが、召喚してすぐに捕えられなかったのでそれはないだろう。

 

「ねぇ…優樹、これから私達、どうなるのかしら…」

「それは、どうだろうな。俺には分からん」

 

 話しかけてきた雫にそう返す。考えを話してもいいかもしれないが、あくまで推測だし、無駄に不安にさせる必要もないだろう。

 

「そう…よね、分からないわよね…」

 

 そういう雫は、表面だけは落ち着いているがその瞳は、少し泣きそうなのが分かる。こんな顔をしたのは、あの時以来だ。

 

「あ〜、今すぐどうこうされるってのは、ないんじゃないか? 多分…もしそうなら召喚されてすぐに捕えられたと思うし」

「そう…、ありがとう優樹。元気でたわ」

 

 雫に顔に笑顔が戻る。やはり美少女は笑顔が1番である。目の保養にもなるし。

 

 そうこうしているうちに、俺達は部屋に案内される。そこは巨大なテーブルが幾つも並んでいる大広間で、煌びやかな装飾が幾つもある。

 おそらくここは晩餐会などをする場所なのではないのだろうか。そのままイシュタルに勧められるままに、席につく。上座のほうから、畑山先生と光輝達、それ以外は適当で、俺は、ハジメの近くに座る。

 

 そうして全員が席につくとほぼ同時に、 カートを押しながらメイド達が入ってきた。メイドである。しかも思春期男子のロマンを詰め込んだ美少女である。

 

 クラスの男子ほぼ全員がメイドを凝視している。もっともそれを見る女子生徒の目は冷ややかであるが。

 

 かく言う自分もメイドを見る。……が何故か視線を感じる。そちらを見ると、なぜだか先程の笑顔が霧散させた雫が無表情のままにこちらを見ている。

 

 見なかった事にして前を向いて考える。クラスメイト全員と同じ人数いることから考えて、ハニートラップに近しいものだろう。男子から先に落とそうということだろうか。

 

 飲み物を渡されるが何か入っているかもしれないために口には入れずにそのまま置く。

 そのまま全員に飲み物が行き渡ると、イシュタルが話し始めた。

 

「さて、あなた方におかれましてはさぞ混乱していますでしょう。一から説明させていただきますので、まずは私の話しを最後までお聞きくだされ」

 

 そういってイシュタルは話し始める。要約するとこういう事だろう。

 

 この世界は俺が予想した通りトータスと呼ばれており、トータスには大きく分けて三つの種族がいる。それぞれ人間族、魔人族、亜人族である。

 そして、人間族と魔人族は数百年もの間、戦争を続けている。

 

 魔神族は、個人個人の力が強くその強さに対して人間族は数で対抗して、両者の力は拮抗しており、ここ最近は大きな争いは起きていなかったらしいのだが、今になって異常事態が起きているらしい。

 

 それが、魔人族による魔族の使役だ。魔物とは動物がこの世界にある魔力を取り込み変質したもの、と言われている。

 これにより人間族のアドバンテージである数が覆され、人間族は滅びの危機を迎えている。

 

「あなた方を召喚したのはエヒト様です。我々が崇める聖教教会の唯一神にして、この世界を創造した神。このなまでは人間族が滅ぶと分かられたのでしょう。それを避けるために上位世界の強力な力を持つあなた方を呼ばれたのです。あなた方を召喚する前に神託が下ったのです。あなた方にはその力を発揮し我々を救って頂きたい」

 

 恍惚とした笑みを浮かべながらイシュタルは、そういう。あまりにも身勝手な願いに背中が粟立つ。

 

 と__畑山先生が突然立ち上がり猛然と抗議する。

 

「ふざけないで下さい! 結局はこの子達に戦争をさせようってことでしょう! そんなの許しません! ええ、許しませんとも! あなた方のしていることはただの誘拐です! すぐに帰して下さい!」

 

 ぷりぷりと怒る畑山先生。彼女は、高校の社会科の教師で、低身長に童顔、ボブカットが合わさってどうにも幼くみえる。生徒のために動き周り生徒の相談にも親身になって乗ってくれるために生徒から人気もある。

 

 そんな彼女が理不尽な召喚理由に怒り抗議する様は生徒から「また愛子ちゃんが頑張ってる……」と、少しほんわかした気持ちで見られている。

 だがそれは、イシュタルの放った言葉により凍りつくことになる。

 

「お気持ちはお察しします。しかし…あなた方の帰還は現状不可能です」

 

 その言葉にだろうな、と思う。先程言ったことが事実ならエヒトしか召喚ができないことになり、元の世界に還るためにはエヒトの力が必要不可欠だ。

 だが、他の人はそうは思わなかったのか、場に静寂が満ちる。

 

「ふ、不可能ってどういうことですか!? 喚べたなら帰せるでしょう!?」

 

 そう畑山先生が叫ぶ。

 

「先程言ったように召喚を行ったのはエヒト様で、私達人間にはそのような魔法は使えませんのでな」

「そ、そんな……」

 

 イシュタルの言葉に脱力したように椅子に座り込む先生。それが合図になったように口々に生徒達が騒ぎ出す。

 

「嘘だろ? 帰れないってなんだよ!」

「いや! なんでもいいから帰してよ!」

「戦争なんて冗談じゃない! ふざけんな!」

「そんな、なんで……」

 

 周りが叫び出す中、イシュタルを観察する。イシュタルは何も言わずにこちらを観察しているが、その目には「なぜエヒト様に選ばれて喜ばない?」とでも言うような侮蔑の感情が込められていた。

 

 突然光輝が立ち上がりテーブルをバンッと叩く。突然の音に周りは静かになり、光輝を見る。

 

「皆、ここでイシュタルさんに文句を言っても仕方がない。彼にだってどうしようもないんだ。……俺は、戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんてできない。それに戦争を終わらせたら帰してくれるかもしれない…どうですか、イシュタルさん?」

「そうですな、救世主の言葉をエヒト様も無下にはしますまい」

「僕達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が滾ってる感じがします」

「ええ。そうです。この世界の人と比べるとざっと数十倍の力があると考えていいでしょう」

「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。僕が世界も皆も救って見せる!」

 

 あまりにも無責任な言葉を宣言する光輝に目眩がする。だがしかし、彼のカリスマは遺憾無く発揮され、クラスメイト全員が活気と冷静さを取り戻す。

 そして

 

「へっ、お前ならそういうと思ったぜ。お前ひとりじゃ心配だからな。俺もやるぜ?」

「龍太郎……」

「今の所、それしかないわよね。…気に食わないけど…私もやるわ」

「雫……」

「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」

「香織……」

 

 雫達3人が光輝に賛同したために、後は当然と言わんばかりに次々と、クラスメイトが賛同していく。先生が涙目で「だめですよ〜」と訴えているが光輝の作った流れには無力であった。

 

 結局、全員が戦争に参加することになった。おそらく、皆戦争が何を意味するのか気づいていないのだろう。唯一気づいているのは、畑山先生、ハジメ、ギリギリ雫だろうか。

 自分はどうするか考えていたが、これを拒否すると最悪この国を追い出される可能性があったために参加することにした。

 

 これから何が起こるか一切分からないが注意するに越したことはないだろう。

 

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