夜天宿した太陽の娘   作:吉良/飛鳥

146 / 152
剣帝……此れまでの執行者と比べるとシンプルだが、強い!Byアインス     シンプルなほど強い!そう言う事ね!Byエステル


軌跡146『立ちはだかる最強~剣帝・レオンハルト~』

Side:アインス

 

 

レンを退け、アクシス・ピラーをサクサクと攻略しているのだが、こうもサクサク進んでいるのはユニゾンエステルが強いだけではなく、ジョゼットの盗みのスキルが大きいだろうな。

一般的には褒められ他のモノではない盗みスキルだが、戦場に於いては其れは敵の武器を盗むと言う、極めて効果的なスキルだからね――まぁ、盗んだ爆弾で敵を爆殺すると言うのも、実に見事ではあるがな。

 

 

 

「行くよ、エステル!」

 

「合点承知!」

 

 

 

そして其れ以上に、エステルとヨシュアの連携が見事なのも大きいだろう。

パワーのエステルとスピードのヨシュアの連携は塔のガーディアン程度では対処する事は出来ず、其処に更にアガットとジンのバリバリ近接型の重い攻撃とシェラザードの鞭とアーツを使った中距離攻撃、レイピアによる近接攻撃とアーツによる遠距離攻撃を行うクローゼ、完全遠距離型のシュテルとケビンとオリビエ、遠距離型ながら盗み限定で近距離最強のジョゼットが加わったとなれば負ける要素は何処にもないな。

 

 

 

「此の一撃で……星になりなさい!!」

 

 

 

――カッキーン!

 

 

 

うむ、実に見事な場外ホームランだ――内部で爆発が起きてもビクともしなかった塔の壁をぶち抜いて相手をホームランしたエステルのパワーは凄まじいとしか言えんな……如何にユニゾン状態で、私の力でステータスを倍加しているとは言っても、このパワーは驚くしかないだろうね。

恐らくパワーだけならば、ユニゾン状態であれば剣帝すら越えているかも知れん――その他のステータスはユニゾン状態であっても剣帝の方が上だろうから勝つのは難しいかもしれないが。

 

だが、この塔での戦いを経て、私とエステルの融合率は最高の99%に達し、新たな力を得る事が出来た……エステルにも話していない究極の裏技と言うのを披露するには剣帝は此の上ない相手と言えるかもしれんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜天宿した太陽の娘 軌跡146

『立ちはだかる最強~剣帝・レオンハルト~』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、遂に辿り着いた塔の最上部……此処まで来ると、最早グランセル城を目視する事すら出来ないか――正に大空に浮かぶ浮遊都市の最高峰までやって来たのだと実感させてくれるよ。

 

 

 

「来たか。」

 

 

 

そして其処で私達を待っていたのは、執行者最強と言っても過言ではない剣帝だった……矢張り最後に待ち受けていたのはお前だったか。

 

 

 

「……意外と早かったな。もう少しばかり待たされるかと思っていたぞ。」

 

「ま、アタシ達も少しは成長してるって事よ……流石に貴方のお仲間には手こずらせて貰ったけど。」

 

「其のようだな……だが、エスエル・ブライト、随分と容姿が変わったな?俺の記憶ではお前の髪の色は栗毛で、目は火耀だったと思うのだがな?」

 

「此れはアインスとユニゾン……アタシの魂とアインスの魂が融合した状態になってるからよ。そんでもって、アタシとアインスの融合率は99%になったって事みたいよ?」

 

「魂の融合とは興味深い話だが、その融合率が99%になったからと言ってどうなるのか……」

 

 

 

それは私が説明するよ剣帝。

魂の融合率が99%になったと言う事は、私とエステルの魂がお互いの魂と馴染んだ事を意味し、其れは此れまで私だけにしか出来なかった事がエステルにも出来るようになった事でもある。

例えばそれは、こんな事だったりな。

 

 

 

――バシュン!

 

 

 

ユニゾン状態を解除し、エステルと交代してやれば容姿は私のモノになるのだが、融合率が99%になった今は其れだけではない。

 

 

 

「えぇ、アタシが半実体化してる!?」

 

「此れは一体……」

 

 

 

此れまではエステルが表に出てる時に私は半実体化していたが、私が表に出たその時はエステルは完全に引っ込んでいた――だが、此れからは私が表に出ても、エステルは半実体化する事が出来るようになったのだ!

 

 

 

「其のようだが、其れで何か変わるのか?」

 

「あぁ、変わるぞ剣帝。

 ユニゾンとは、半実体化した私がエステルと融合する事なのだが、エステルが半実体出来るようになった今は、半実体化したエステルが私と融合する『リバースユニゾン』が可能となる。

 通常のユニゾンは、エステルの力を私の力で倍加するのだが、リバースユニゾンの場合は私とエステルの力を足した上で十倍にし、更にエステルの力で倍加する……仮にエステルの戦闘力が千で、私の戦闘力が一万とした場合、通常のユニゾンでは千×一万でユニゾンエステルの戦闘力は一千万だが、リバースユニソンの場合は千+一万×十×千=一億一千万と通常のユニゾンの十倍以上だ。大凡比べ物にならんよ。」

 

「其れは、確かに比べ物にならんな……その状態のお前とならば、久々に少しばかり楽しめるかも知れん。」

 

 

 

あぁ、楽しませてやるよ……エステル、リバースユニゾンだ!やり方は分かるだろう?

 

 

 

「えぇ、分かるわ!行くわよアインス……リバースユニゾン!」

 

「イン!」

 

次の瞬間、半実体化したエステルが球体となって私に入り込む……同時にリバースユニゾンによる強化が行われ、身体の底から力が湧いてくるのを感じられる――全盛期には及ばないモノの、それでも全盛期の六割程度の力には達しているか……此れならば、騎士達の武器を具現化する事も出来るだろう。

 

「融合完了。太陽の祝福、今此処に。」

 

「アインスが、金髪碧眼に……」

 

「此れは、物凄い力を感じます……身体の周囲に稲妻が走っていますし……」

 

 

 

リバースユニゾンした私は金髪碧眼になって周囲に稲妻が走っているのか……まさかのスーパーサイヤ人2状態になってしまった訳だが、其れは其れとして、先ずは私が剣帝とサシで戦わせて貰っても良いか?

 

 

 

「待ってアインス、グランセル城で戦った時は君が表に出ていたにも拘らずレーヴェに勝つ事は出来なかったんだよね?」

 

「あぁ、勝てなかったよヨシュア……だからこそだ。

 私もエステルも負けず嫌いなのでな、負けっ放しは好きじゃないんだ……此のリバースユニゾンも、剣帝との再戦の為に会得を目指していたモノだからな……あの時の雪辱は、果たさねば気が済まん。

 お前も思う所はあるのだろうが、最初は譲ってくれないか?納得する戦いが出来たら、其処でバトンタッチすると言う事で。」

 

「確かに君もエステルも負けず嫌いだったからね……分かった。でも絶対に無理はしないで。」

 

「善処する……それと、この棒術具は預かっていてくれ――今回は、私の得物で戦う心算なのでな。」

 

「え?……取り敢えず預かっておくよ。」

 

 

 

さてと、待たせたな剣帝……グランセル城での戦いの続きを始めようじゃないか?今の私はあの時とは比べ物にならないからな……今度は負けんぞ。

 

 

 

「確かにあの時とは比べ物にならんが……まさか俺に素手で挑む心算か?」

 

「まさか、そんな無謀な事はしないさ……今回は、私の得物で行こうと思っているだけだ――来い、グラーフ・アイゼン!」

 

「アレは鉄槌の……成程、アインスは元々闇の書の完成人格だったのですから、守護騎士達の武器を再現する事は可能であり、その武器の使い方も熟知していると言う訳ですか。」

 

 

 

其れで正解だシュテル。

それでは、行くぞ剣帝!

 

 

 

「棒術具ではなく槌か……面白い武器だが、お前の真髄を見せて貰うぞ!」

 

「腹が膨れるほど御馳走してやるさ。」

 

先ずは踏み込みからのアイゼンの振り下ろしは、此れは普通に防がれたのだが、其処でラケーテンハンマーを発動して、ロケットブースターを吹かして強引にぶっ飛ばす……が、剣帝は点をずらした上で自ら後ろに飛んでダメージを逃がすと、即体勢を整えて切り込んで来た。

其処からは激しい近接戦での攻防になったのだが、パワーだけならリバースユニゾン状態の私の方が圧倒的に上なので、そのパワーを持ってして強引にぶっ飛ばして、其処に追撃の鉄球攻撃『シュワルベフリーゲン』を放ってやったが、剣帝は其の鉄球を全て切り裂いて見せた……流石だな。

 

 

 

「こんな子供だましの技が俺に通用すると思ったか?」

 

「いや、通れば御の字と思っていたさ……そして子供だましではなく、子供が考えた技だ此れは!子供が考えた技を大人が使った事に関してお詫び申し上げます、まことに申し訳ありませんでした。」

 

「詫びる必要はないが、よもや此れで終わりではあるまい?」

 

 

 

華麗にスルーした上であくまでも冷静にか……あぁ、確かに此れで終わりではない――と言うか、アイゼンはウォーミングアップに過ぎんからな……此処からが本番だ!

来い、レヴァンティン!!

 

 

 

「ほう、剣帝たる俺に剣で挑むか?」

 

「此れが、私には一番馴染んでいる武器なのでな……本番は此処からだ!」

 

其処からは激しい剣劇になったのだが、矢張り剣帝は強いな……攻撃の全てに於いて一部の隙も無い――此れは、若しかしたら将でも勝てるかどうかというレベルなのだが、此方は鞘を使った疑似二刀流も出来ると言う事を忘れるなよ?

 

 

 

「矢張り鞘も使って来たか……鞘を使った疑似二刀流は、片方が殺傷能力が低くなるとは言え、達人レベルになれば其れは本来の二刀流と遜色ないと聞くからな――こちらも全力で応じさせて貰うぞ。」

 

「全力で来なければ私は倒せん……こちらも、全力で行かせて貰う!」

 

剣劇は更に激しさを増し、それこそ剣閃が見えないレベルなのだが、此方の疑似二刀流に一刀流で完璧に対処している剣帝の実力は本気で底が見えんな?果たしてコイツはドレだけ強いのか、それすら想像出来んよ。

強引に間合いを離して、ブラッディダガーを大量に放っても、剣帝は其れを全て切り落として見せたからな……マッタク持って呆れた強さと言うのは此れの事かと思うな。

だが、ならば此れは如何だ!

 

 

 

「刀身が分割して……チェーンエッジか!」

 

「その通り……鞭と剣の双方の特性を併せ持つチェーンエッジは、触れただけでも身体を切り裂かれるぞ!

 更に、レヴァンティンは私の魔力で作り出した剣ゆえ、チェーンエッジ状態での間合いは無制限……最早逃げ場はないぞ剣帝?無限刃の嵐に斬り裂かれるが良い……舞え、神風!!」

 

「刃の嵐とは、厄介だな流石に。」

 

 

 

そう言いつつも、致命傷となる一撃は確実に避け、其れ以外の攻撃も弾いているのだから本気で恐ろしいなコイツは……此れは、前のグランセル城での戦いの時も手心を加えられていた可能性が高いな。

少しずつ剣帝が間合いを詰めて来たと思ったら、一気に向かって来たのでレヴァンティンを通常形態に戻し、再び剣劇に……此のままでは埒が明かんから、先に仕掛けさせて貰う!覇ぁ!!

 

 

 

「……!!」

 

 

 

良し、至近距離での蹴り上げに虚を突かれて一瞬ではあるが動きが止まった……その一瞬の隙が、この攻防では絶好の好機!……と思って振り下ろした踵落としをギリギリで避けただと!?

脳天に喰らわせてやる心算だったのが、肩口を打つに留まったか……しかも利き腕ではない左肩に……多少はダメージになっただろうが、今の感じでは骨は無事だろうね。――今のは身体が勝手に反応したと言う感じだったが、逆に言えば剣帝は其れだけ戦いと言うモノが体に染み付いていると言う事なのだろう。

蹴り足を下ろし、レヴァンティンを斬り上げれば、剣帝も斬り下ろしで対処して鍔迫り合いにだ……!

 

 

 

「今のは良い一撃だった……俺でなければ頭蓋を砕かれていただろう。」

 

「実際その心算だったのだがな……マッタク、呆れた強さだな剣帝よ。」

 

「ふ……正面からの対決に於いて、俺を凌駕する者はそうは居ない。

 例えS級遊撃士や、《蛇の使途》と言えどもな。」

 

「あぁ、お前の強さは現在進行形で実感中だが……此方にも退けない理由がある――《輝く環》による異変と戦火を防ぐために、数え切れない人達に支えて貰って此処まで来たのだ、必ずや此れを止めて破壊する。

 大した建造物だが、こんな物が空に浮いたままではお天道様を拝む邪魔になるのでな。」

 

「ふ、退けない理由としては悪くない……そして、俺と戦いながらも軽口を叩くその精神力は大したモノだが、お前が行った事はこの場に乗り込んで来た者達の総意とも言えるのだろうな――ただ一人……ヨシュア、お前を除いてな。」

 

 

 

っと、此処でヨシュアの名を出して来たか……此れは、私の出番は此処までかもしれんな。

自ら後ろに飛んで間合いを離すと、其れを見計らったかのようにヨシュアが前に出て来た。

 

 

 

「お見通し……みたいだね。

 僕は……自分の弱さと向き合う為に此処まで来た――あの時、姉さんの死から逃げるために自分を壊したのも……教授の言いなりになり続けたのも……全部、僕自身の弱さによるモノだった。

 其れに気付かせてくれた人に報いるためにも……大切なモノを守るためにも……僕は、正面からレーヴェや教授に向き合わないといけないんだ。」

 

「ヨシュア……」

 

 

 

如何やら覚悟を決めたみたいだな……ならば、矢張り私の出番は此処までか……リバースユニゾン、反転!!

 

 

 

――バシュン!!

 

 

 

「あれ、ユニゾン状態の私に戻った?」

 

「此れもまたリバースユニゾンが出来るようになった事によるショートカットだな。ユニゾン状態で人格交代を行う事が可能になったんだ。」

 

それはさておき、此処からはヨシュアと剣帝の戦いか……ヨシュアは覚悟を示したが、その覚悟を貫き通せるだけの力が伴っていなければ剣帝を納得させる事など出来まいからな。

 

 

 

「だからレーヴェ、此処からは僕が戦う!」

 

「ほう?」

 

「ちょっと、ヨシュア!?」

 

「大丈夫だよエステル……アインスとの戦いで消耗はしてるし、左肩へのダメージもある……今は大丈夫かも知れないけど、あのダメージは戦いが長引くほどジワジワと効いて来る筈だしね……だから、任せて。」

 

「ヨシュア……分かった。でも其れなら歯を食い縛りなさい。」

 

「えっと、如何して?」

 

「良いから。」

 

「えっと、うん。」

 

「それじゃあ、気合注入!!」

 

 

 

――バッチーン!!

 

 

 

そして此処でエステルがまさかの闘魂注入ビンタと来たか……いやまぁ、確かに気合が入るほどの一撃だったが、此れは色んな意味で効いただろうな間違いなく。

 

 

 

「如何、気合入った?」

 

「思い切りね……マッタク、相変わらずの力技だけど、其れすらも愛おしいって思うのは、惚れた弱みって奴なのかも知れないね……うん、此れは絶対に負けられないよ。」

 

 

 

だが、効果は充分だったらしく、ヨシュアの闘気は大きく膨れ上がったか……此れならば剣帝とも遣り合う事は出来るかも知れん――総合力では剣帝の方が圧倒的に上だが、スピードと敵の死角に入り込む事に関してはヨシュアの方が上だ……己が勝る部分を最大限に活かす事が出来ればヨシュアが剣帝に勝つのも不可能ではないか。

そしてこの戦いは執行者同士の戦いとも言えるからな……人知を超えた戦いになるのは、間違いなかろうな――お前の覚悟と五年の間に培った力を剣帝に存分に見せつけてやれよ、ヨシュア!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continuity 

 

 

 

 

 

 

新作は何が良い?

  • IS:楯無逆行モノ
  • IS:ハーレム無しヴィシュヌヒロインモノ
  • ガンダムSEEDとISのクロス
  • 作者初の小説である遊戯王小説の再構成モノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。