夜天宿した太陽の娘   作:吉良/飛鳥

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よーし、一章が終わったぞ!Byアインス      はぁはぁ……やっと次に行けるわね?Byエステル      此れ、完結に何年かかるんだろうね?Byヨシュア


奇跡42『空賊事件解決とカシウスの手紙』

Side:アインス

 

 

オリビエの策のおかげで、霧降渓谷にある空賊団のアジトに入り込んで、今は首領のドルン・カプアと戦闘中だ――キールはシェラザードに、アホの子はオリビエに任せて、私達はヨシュアと共にドルンにだ。

導力砲を軽々と扱うのには驚いたが、導力砲は一撃の破壊力があり広範囲を攻撃する事が出来るが、発射時の動作が大きい上に発射後は反動で大きく仰け反ってしまう弱点がある。

キールとアホの子との連携が出来たのならばそのデメリットを補って貰えたかもだが、こうして分断してしまえば其れも無理だからね。

 

 

 

「オリビエ、スイッチ!」

 

「了解だ、シェラ君。」

 

 

 

シェラザードとオリビエも、即興ながら良い連携をしている……スイッチで相手を替えたか――剣のキールには銃のオリビエが有利だし、アホの子には、ミストヴァルドでの一件でシェラザードにトラウマ抱えてるだろうからな。

 

 

 

「さぁて、今度こそちゃんと教育してあげようかしら♡」

 

「うわぁ……お前、来るな!近寄るなぁ~~!!」

 

 

「……ヨシュア、シェラ姉絶対楽しんでるよね?」

 

「……ノーコメントで。

 其れよりもエステル、導力砲は反動が大きいけど広範囲を攻撃出来るから、狭い室内で使われると厄介な武器だ……気を引き締めて行こう!」

 

「勿論!ま、アタシ達なら負けないわよ!」

 

 

 

……言われてみればヨシュアの言う様に、狭い室内で広範囲を攻撃出来る導力砲は厄介だったか――だが、逆に言うと誤爆する可能性も高い訳なんだがな。

何となく、ヨシュアは誤爆を誘発させる戦い方も出来るんじゃないかと思ってしまう……正攻法でも充分強いが、搦め手や不意打ちなんて言うモノも得意そうだからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜天宿した太陽の娘 軌跡42

『空賊事件解決とカシウスの手紙』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吹っ飛びやがれ!!」

 

 

 

っと、行き成りぶっ放して来たか。

だが、其れを大人しく喰らってやるエステルとヨシュアじゃない……ヨシュアは最小限の動きで、エステルはバック宙で華麗に回避だ。――着弾時の爆発は回避するのが難しいが、其処は私がゼロ駆動アースウォールを使ったから問題ない。

そして其れだけでなく、ラ・フォルテとクロックアップを二回掛けして攻撃力とスピードを大幅に強化したから思い切りやれ。序にヨシュアの双剣には、右手用に幻属性、左手用に火属性を宿しておいたから、双連撃なら最大で毒+混乱+火傷+封技が可能になる……自分でやっといて言うのもなんだが、悪意しか感じない状態異常のオンパレードだな此れ。

 

 

 

「ヨシュア、アインスが攻撃力とスピード底上げしたから思い切りやれって!それから、ヨシュアの双剣に幻属性と火属性宿したってさ!」

 

「何時の間にって言うのは今更かな?……なら、言葉に甘えて思い切り行くよ!」

 

 

 

うん、矢張り攻撃力を上げたエステルと、スピードを上げたヨシュアのコンビは凄まじいな?

元々一撃の重さではエステルが、スピードと手数ではヨシュアが上だったが、アーツで強化してやると其れがより顕著になるが、だからこそ恐ろしい位に強い。

スピードが強化されたヨシュアは攻撃の反動で仰け反ってしまったドルンに一瞬で近付くと、ストゼロのオリコンでも使ってるんじゃないかと思うレベルの高速コンボでドルンに反撃の隙を与えず、防戦一方になったドルンにエステルの強烈な一撃――地属性と火属性を宿した『爆砕金剛撃』が炸裂して導力砲を粉砕だ。

武器を破壊されたドルンは、チェックメイトだね。

 

 

 

「此れで決めるよエステル。」

 

「OK!」

 

 

 

トドメはヨシュアの五連続絶影とエステルの桜花無双撃のコンビネーションでフィニッシュ……トドメの一撃がドルンの脳天を強打していたが大丈夫だろうか?……あ、完全に伸びてるな此れ。

だがまぁ、此れで終わりだな。シェラザードとオリビエも、キールとアホの子を何とかしたみたいだしね。

 

 

 

「つ、強い……此れが遊撃士か。」

 

「く、くっそ~~!僕達が負けるだなんて~~~!」

 

「ふふん、思い知ったか。」

 

「さてと、決着もついたし、大人しく降伏して貰うわよ。抵抗したりしたら……分かってるでしょうね?」

 

「ヒッ!ヤダ、堪忍してください!」

 

「トホホ……こんな終わり方ありかよ……」

 

 

 

アホの子は完全にトラウマってるなアレは……そしてキールよ、悪事を働いた奴の終わりなど大体呆気ないモノさ。千年の間に、色んな人間を見て来たが、悪事を働いた奴の末路は信じられない程シンプルだったからね。

ある者は夜道で後ろから刺されて財布を奪われ、ある者は家が火事になって焼け死に、またある者は地震で家が潰れて瓦礫の下敷きにだ……悪は結局栄えないんだよ。

 

 

 

「……うーん……あいたたた……如何なってやがる……身体のあちこちが痛ぇぞ……

 何で俺、導力砲なんざ持ってるんだ?…………はて?」

 

 

 

む、ドルンが目を覚ましたようだが……何かさっきまでと様子が違うな?

アホの子がロレントから戻って来た?定期船を襲うなんて大事は出来ない?……どういう事だ?言い逃れではなさそうだが……まさか、一部の記憶が飛んでいるのか?

若しかしてさっきのエステルの脳天への一撃が記憶を飛ばしてしまったのか!!

 

 

 

《嘘、そんな事ってあるの!?》

 

《頭部に強烈な衝撃を受けた場合、その衝撃が記憶を司る海馬体にまで伝わっていた時には、一時的な記憶喪失に陥る事があるらしいぞ?》

 

《一時的って事は、記憶はちゃんと戻るのよね?》

 

《知らん。或いはもう一度同じ衝撃を喰らわせればショックで記憶が戻るかもな。》

 

《……其れ、トドメにならない?》

 

《斜め四十五度で殴れば大丈夫だ。》

 

《大事なのは角度ね。》

 

 

 

そう言う事だ。

とは言え、完全に忘れてるみたいだから如何したモノかと思ってたのだが、其れが隙になってしまったらしく、キールの煙幕爆弾を喰らってしまったか……『此処から脱出する』と言っていたから、飛行艇で高飛びする心算なのだろうな。

だが、そうは行くか……エアロストーム!!

 

 

 

――轟!!

 

 

 

竜巻で煙幕を吹き飛ばしてやった……この短時間で飛行艇に辿り着く事は出来まい――追うぞ!

 

 

 

「ゴホゴホ……た、助かった。あぁ、何たる悲劇……僕のデリケートな鼻腔が……」

 

「オリビエ、急がないと置いてくわよ!」

 

「あわわ……待ってくれたまえ!」

 

 

 

急いできた道を戻って行ったんだが、その途中でアホの子達を無事に逃がそうと空賊の下っ端が現れたが、その程度はハッキリ言って相手ではない――人格交代をして、広範囲アーツで一撃で仕留めてやったさ。

親分格を逃がそうとしたその忠誠心には感心するが、その程度の実力では無理だ……私を止めたいのならば、最低でも高町なのはレベルの実力を身に付けて来るんだな。

さてと、邪魔者共を一掃して、エステルが表に出てアジトの外に到着したのだが……此れ、どういう状況だ?空賊兄妹が王国軍の兵士に包囲されてるだと?

 

 

 

「クソ、まさか軍に此処の場所を知られるとは……あの野郎、話が違うじゃないか!」

 

「こ、こら!気安く僕に触るなよ!」

 

「おいおい……何がどうなってるんだ?」

 

「は~~……あの人達が空賊さんのボスですか。女の子も居るなんて、なんかビックリですね?」

 

「無駄口叩いてないで、とにかく撮りまくれ!こんなスクープ、滅多にあるもんじゃねぇ!」

 

 

 

でもって空賊兄妹は軍に連行され、ドロシーがナイアルの命令で写真を撮りまくっていた……否、お前達なんで居るし。

 

 

 

「如何だナイアル君、良い記事は書けそうかな?」

 

「そ、そりゃあ勿論!連れて来てくれて、ほんっとーに感謝してますよ!つ、ついでですが、大佐も撮らせて頂けませんかね?」

 

 

 

って、リシャールが連れて来たのか!……此れは完全に予想外だったな。

ナイアルはリシャールにも一枚お願いしていたが、リシャールは上官であるモルガン将軍に許可を求めて……其れで好きにしろと言われていたな。

今回の作戦は大佐の功績が大きいと将軍は言っていたが、大佐は情報部の力があったからだと、あくまでも謙虚だ……矢張り出来る男は違うね。

 

 

 

「それと、其処に居る諸君の協力の賜物でしょうね。」

 

「……なに?」

 

「えっと、未だ状況がつかめないんだけど、此れ如何なっちゃってるの?」

 

「お、お前達は!」

 

「わぁ、エステルちゃん達だ!」

 

「ゆ、遊撃士共!何故貴様等が此処に居る!」

 

 

 

何故と言われてもなぁ……今回も一足先に私達が此処に来ていただけであり、アジトは既に制圧済み……逃げた空賊達を追って来たのだが、まさか王国軍の警備艇が来てるとは思わなかったよ。

 

……マッタク同じ事をシェラザードとヨシュアが言ってくれたがな。

 

其れに対して将軍殿は『出過ぎた真似をして』と言ってたが、リシャールが『彼等が居たからこそ、我々の突入も巧く行った……その功績は認めるべきかと』言った事で将軍殿も引き下がるしかなかったみたいだな。

『先に戻って空賊共を締め上げておく』とか言っていたから、カプア一家には合掌だな……将軍のあの性格からして、只では済まないだろうからね。

 

 

 

「相変わらず頑固親父ね~~~。」

 

「悪い人ではないのだがね。些か柔軟性には欠けるな。――ところで、他の空賊達と人質の人々は何処に居るのだね?」

 

「他の手下はその辺に転がってる筈よ、アインスがノシタからね。

 人質達には、監禁されていた部屋で待機してもらってるわ。」

 

「そうか……否、本当にご苦労だった。人質や積み荷の移送を含め、後の事は我々に任せて欲しい。――行くぞ、カノーネ大尉。」

 

「承知しましたわ。」

 

 

 

取り敢えず、事後処理は軍に任せるか。……エステルの横を通る際に、カノーネが鋭い視線を向けて来たが、其れは無視するのが妥当だろうね。

なんだって私とエステルは、カノーネに敵視されているのやら……十年前、まだ子供だったにもかかわらず話しかけられたと言うのが余程彼女の癪に触ったのだろうか?……意味が分からん。

 

 

 

「あ、ちょっと大佐!

 お前さん達にもインタビューしたいんだが、今回ばかりはあっちが優先だ。機会があれば、よろしく頼むぜ!」

 

「まったね~~!エステルちゃん、ヨシュア君。」

 

 

「「「「…………」」」」

 

 

 

何と言うか、実にスマートに仕事をして行ったなリシャールは……流石としか言いようがない――若しかしたら、ボースでのあの会話も、エステルのやる気に火を点ける目的があったのかもしれないな。

取り敢えず、此れで空賊事件は解決だが……カシウス、お前は一体今、何処で何をしているんだ?無事ならばなぜ連絡をくれないのか……空賊事件は解決したが、私達にとっての重要案件は、何一つ解決してないままだな。

……何にせよ、まずはギルドに報告する為にボースに戻るとするか。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:リシャール

 

 

ふむ……確かに空賊の残党は完全に伸びているな?しかも身体に打撃痕等が見られない事を考えると、アーツで一網打尽にされたのだと思うのだが、果たして此れだけの人数を相手にアーツだけで戦う事が出来るのだろうか?

 

「カノーネ君、君は如何思うかね?」

 

「通常であれば不可能……ですが、エステル・ブライトいえ、アインスの方ならば可能なのではないでしょうか?

 エステル・ブライトが表の人格の際に物理とアーツの同時使用をしていると言うのは既に報告に上がっていますし、其のアーツは駆動時間が全くなかった事も分かっていますので、アインスが表に出たと仮定すれば、駆動時間なしのアーツのみで倒す事も可能かと。」

 

「成程、アインス君が表に出ていたのならば確かに可能だな。」

 

だが、仮にそうだとして一体アインス君はどんなアーツを使ったのだろうか?

空賊の残党達が倒れていた場所は、軒並み空間が焼け焦げていたり凍っていたりと、並のアーツを使ったのではありえない状態になっていたからね……其れで一人も死者が居なかったのには更に驚きだが。

 

ふむ……しかし逆に言うのであれば、此れだけの力を持って居るのならば充分かな?

カシウス大佐の養子だと言ったヨシュア・ブライト君も可成りの実力の持ち主のようだしね……彼女達ならば必ずや私の真の目的を達成してくれる事だろう。

その時が来たら、遠慮せずに私を叩き伏せてくれたまえ。――無論その時は、私も本気で行かせてもらうがね。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:アインス

 

 

ボースに戻りギルドに行くと、メイベル市長とメイドのリラもいて、市長さんからお礼を言われたな……何やらエステルが『美味しい所を持っていかれた』とか言っていたが、其れは私も同意する。

ナイアルもどうせなら『新米遊撃士と軍情報部の大佐が旧知の仲!?見事な連携で空賊を逮捕』位の記事を考えてくれれば良かったのに……リシャールとエステルのツーショットを表紙にしたら其れだけで五十万部は堅いと思う。

まぁ、其れは其れとして此度の事件、空賊は捕まえたが湖畔に現れた謎の男と、空賊の首領の奇妙な態度など、幾つかの謎が解決されないまま残ってしまったのもまた事実……若しかしたら、この空賊事件はもっと大きな何かの前触れに過ぎないのかもな。

尤も、空賊の身柄が軍に拘束された以上、そう言った事は軍任せになってしまうのだけれどね。

……黙秘権があるとは言え、あの将軍殿相手に黙秘を貫くのは限界があるだろうから、意外とあっさり吐くかもしれないが。

 

で、メイベル市長は礼として、報酬に少しばかり色を付けてくれたか……本来の報酬の1.5倍になってる上にクォーツまで付いて来た辺り、『少しばかりか?』と思わなくはないが此れは気持ちとして受け取っておこう。

そして、其れだけでなくルグラン老人からは『正遊撃士の推薦状』を貰ったのだから驚きだ――ルグラン老人曰く、『此れだけの事件を解決したのだから推薦しない訳にはいかない』との事……推薦状に負けない働きをしないとな。

 

だが、其の後で定期船のスタッフがギルドを訪れて空賊事件の積み荷の中に遊撃士協会宛の物が――其れもロレント宛の物があったと来た。

しかもそれの送り主はカシウスと来た……手紙と小包か。エステルがカシウスの字だと言うのだから間違いないだろうな。

小包の方は別の誰かがカシウスに送った物らしいが、差出人は不明……取り敢えず、中身を確認する事にしたのだが――なぜ普通に居る子安。

 

 

 

「アインスも言ってるけど、なんでまたアンタがちゃっかり居る訳?」

 

「いやぁ、純然たる興味さ。

 どうして君達の父上が出発前に船を降りたのか……このままお預けを喰らったら、気になって夜も寝られないよ。」

 

「そ、そんな事言われても……」

 

「嗚呼、一緒に冒険したのに、仲間外れとはなんと薄情な……アジトに潜入できたのは誰のおかげだったかな~と。」

 

 

 

――業!!

 

 

 

「……あんまし調子乗ってると燃やすわよ?焼き加減はウェルダンがお好みかしら?」

 

「気持ちは分かるけど落ち着いてエステル。アインスも、そう簡単にエステルの掌に炎を宿さないで。」

 

「「そう言われても、こいつは無性に殴りたくなる!」」

 

「ハモらないでよ……まぁ、オリビエさんには言っても仕方ないだろうけど……でも、内容次第では席を外して貰いますよ?」

 

「ふ、勿論だとも。」

 

 

 

もしも席を外そうとしなかったその時は、『一本足打法金剛撃』で宇宙の彼方にホームランするがな。……とりあえず先ずは手紙の方だが、此れは特にオカシナ所はなかった。

娘と息子に当てた普通の手紙だな……仕事で厄介な事があって女王生誕祭が終わるまで帰ってこられないと言うのは少々気になるが、多少の厄介事ならばカシウスならばサラッと何とかしてしまうから気にはなっても心配はしないさ。

其れに、その厄介事とやらのせいで、出発前に船を降りたと推測する事も出来るからな。

 

それにしても、女王生誕祭はまだ二~三ヵ月先の話だ……となると、結構大きな『厄介事』の可能性なのかもしれないな……そうだとしても、カシウスが関わるのならば、絶対に何とかなると思ってる私が居るんだがな。

『最強お父さんトップ3』を選ぶとしたら、カシウスと、ドラゴンボールの孫悟空、刃牙シリーズの範馬勇次郎が鉄板だと思ってるからね私は。

取り敢えず手紙の方は良いとして、問題は小包だ。

エステルは『父さんあての小包を勝手に開けるのは……』と渋っていたが、オリビエの『父上失踪と時を同じくして届けられた差出人不明の小包だ。

何か関係あるのかもしれないよ?』との意見に取り敢えず開封してみる事に。

確かに何関係あるかもしれないからね。

 

で、小包を開封してみると、中から出て来たのは……何だ此れは?黒い、オーブメントか?

 

 

 

「こ、此れって?」

 

「オーブメントだね。用途は、良く分からないけど。

 メモには、えっと……『例の集団が運んでいた品を確保したので保管をお願いする機会を見てR博士に解析を依頼していただきたい。K』だって。」

 

「こ、此れだけ?」

 

「うん、他には何も書かれていない。」

 

 

 

KとR博士か……また謎が深まってしまったな。――ヨシュアがシェラザードに聞いたが、シェラザードも心当たりがないと言うから、正直八方塞がりと言った所だね。

にしてもこの黒いオーブメントは形状からして一般的な用途に用いられるものではないだろう。――戦術オーブメントに似てはいるが、戦術オーブメントにはクォーツを嵌めるためのスロットがあるが、此れには其れが無いから別物だろうさ。

 

オリビエが『アーティファクト』かも知れないと言ったが、その可能性は否定できないかもしれないな。……ん、エステル?

 

 

 

「……あー、マッタクもう!あの不良親父と来たら!心配ばっかりかけてくれちゃってもう!」

 

「え、エステル?」

 

 

 

爆発したな此れは……心配が積もり積もって大爆発――マルマインもびっくりなレベルで爆発したね。

 

 

 

「ねぇ、エステル、少し考えたんだけどこのまま旅を続けない?」

 

「え?」

 

 

 

ヨシュア?

 

 

 

「父さんの手紙にも書いてあったじゃないか――正遊撃士の資格を目指して旅をするのもいいだろうって。」

 

「其れは、確かにそうだけど……」

 

「僕達はロレントとボースで推薦状を貰ったよね。

 残るは、ルーアン、ツァイス、王都グランセルの三つだけだ――ギルドの仕事をしながらこれらの地方を回っていけば……ひょっとしたら、父さんの行方が判るかもしれない。」

 

「あ……」

 

 

 

成程、一理あるな。

カシウスの実力を考えれば余計な事かもしれないが、それでも只待っているよりは万倍マシだな……お前は如何思うエステル?

 

 

 

《そうね、其れが良いわ!何より、ただ待つとか性に合わないし!》

 

《なら、決まりだな。》

 

正遊撃士を目指して修行しながら、リベール中を歩き回って……序にカシウスが何をしてるのか暴くのも一興だからね。――エステルも同じ事を思っていたらしく、其れを口にしたらヨシュアに『微妙に目的がずれてる』と言われたが、そんな事は些細な事だ。

エステルが其の気になった、大事なのは其処だからね。

 

 

 

そして翌日、発着場でシェラザードとオリビエを見送り、ここからが本当の意味での私達の旅の始まりだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:???

 

 

……何でしょうか、何か懐かしい気持ちが……この感じは、エステルさんとアインスさん?……どうしてこんな気持ちに――若しかして、そう遠くない内にお二人と再会するとでも言うのでしょうか?

ですが、もしもそうであるのならば、アインスさんに十年越しの答えを聞かなければなりませんね……十年経った今もまだ、私は貴女の事を思って居ますよ、アインスさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

新作は何が良い?

  • IS:楯無逆行モノ
  • IS:ハーレム無しヴィシュヌヒロインモノ
  • ガンダムSEEDとISのクロス
  • 作者初の小説である遊戯王小説の再構成モノ
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