夜天宿した太陽の娘   作:吉良/飛鳥

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60話まで来たかByアインス      だけどまだFC第2章!Byエステル      FC終了までに100話とか……Byクローゼ       若干否定出来ないのが悲しいねByヨシュア


軌跡60『Falllösung und zur nächsten Stufe』

Side:アインス

 

 

ダルモアはヨットで逃げたが、ボートはもう一隻あるので其れでダルモアを追跡だ……千年を生きて来た私としても、あれ程の外道に出会った事は記憶にない。奴は、徹底的に潰す以外の選択肢はないな。

なので……

 

 

 

「ヨシュア!もっとスピード出ない?」

 

「エンジンはフルスロットルだよエステル……だけど、此のスピードなら、もうすぐ市長のヨットに追い付けるはずだ。」

 

「追い付けるのね……なら上等だわ!!!」

 

 

 

エステルもフルスロットだな。

ヨットは風の力を受けられるが、風が無いのならば帆のない船の方が軽い分だけ機動力は上だからな……なので、ダルモアに追い付くのは難しい事ではないんだな此れが。

 

 

 

「あ~見えた!だるもあのよっとだーー!!よっしゃー、ぶった切ってやるーーー!!」

 

「待ってレヴィ!そんな大きな剣を振り回したらこっちの船がバランスを崩して転覆しちゃうわ!」

 

「そうだよレヴィ、エステルの言う……「だから、ぶった切るのは振り回さなくても良い位に近付いてから!良いわね!!?」……通りだって言おうと思ったのに、君も過激だねエステル?」

 

「確かに少し過激かもしれませんが、此れがアインスさんだったらダイヤモンドダストで運河を凍らせて強制的にヨットを止めていたのではないでしょうか?」

 

 

 

クローゼ……うん、全然否定出来ないな。

『凍結』の状態異常は起こせずとも、水をダイヤモンドダストの超低温で凍らせる事は出来るからね……まぁ、其れをやったら運河の生態系が滅茶苦茶になりそうだから絶対にやらないが。

さて、そろそろ追い付くな。エステル、手に炎は宿しておくから好きなようにやると良い!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜天宿した太陽の娘 軌跡60

『Falllösung und zur nächsten Stufe』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「追い付いたわよ、Mデコちょび髭オヤジ!!」

 

「にがさないぞー、このMデコ~~!!」

 

「うふふ……ご覚悟くださいね、ダルモア市長改め、『次期女王と言うかそもそもにして女の子が口にしちゃいけないような言葉で構成された渾名っぽい何か』♡」

 

「クローゼ?」

 

「うふふ、ちょっとした冗談です。」

 

 

 

嘘だ、絶対本気だったろ今のは。

矢張りクローゼもテレサ先生を酷い目に遭わせたダルモアを許す事は出来ないみたいだな……もしもダルモアがクローゼの正体を知ったら、それこそ驚きで卒倒してしまうかもしれんが。

 

追い詰められたダルモアは銃を撃って来たが、其れは全てエステルの炎とレヴィの雷、そしてクローゼの水属性アーツでシャットアウト!エステルは、大分手に宿した炎の扱いが巧くなって来たな。

 

 

 

「うおりゃー!ぶっとべぇ!!」

 

 

 

レヴィもバルニフィカスをブレイバーフォームにして斬りかかるが、ダルモアは巧みな操縦で其れを避ける……ブレイバーフォームは攻撃力と攻撃範囲は凄まじいが、攻撃が大振りになって見切られやすいか。

そして、攻撃が当たらなかったからってブレイバーフォームの刀身を更に巨大化させるな?其れは逆効果だからな?『お前を殺すぞ、セル』のトランクス状態だからね其れは。

 

 

 

「こんの……ヨシュア船寄せて!直接乗り込んでとっ捕まえてやるわ!」

 

「了解!」

 

 

 

此のままでは埒が明かないので、エステルは直接ダルモアのヨットに乗り込む事にしたか……だがそれで良い。其れがベストだ。

エステルがダルモアのヨットに乗り込めば、ダルモアはエステルに意識を割かれてヨットの操縦も此れまでと同じには出来なくなる……そして、そうなれば隙が出来て、今度はヨシュアがヨットに乗り込んで後ろからダルモアを拘束する事が出来るからね。

 

と思ったのだが……

 

 

 

――グン!!

 

 

 

ここに来てダルモアのヨットのスピードが上がっただと?此れは……ヨットにとっては良い動力となる追い風か!!しかも可成り強い……!!

 

 

 

「ハハハ!如何やら運はまだ私に有るらしい!さらばだ遊撃士諸君!!」

 

「あ~!待ちなさいよ!!」

 

「く……こうなると帆のあるヨットの方が有利か。」

 

 

 

確かに風の力を借りられるのならばヨットの方が有利だろうが、だからと言って奴の事は絶対に逃がさん……代わってくれエステル!!

 

 

 

――シュン!!

 

 

 

「レヴィ、バルニフィカスを貸してくれ!」

 

「ほえ、クロハネ?えっと、よくわからないけどわかった!」

 

「レヴィちゃん、其れはどちらなのでしょう?分かってるの?分かってないの?」

 

「どっちだろうね?其れよりもアインス、レヴィから其れを借りてどうする心算?」

 

「如何って……こうする!!」

 

バルニフィカスを逆さまに持って、そして水に突っ込んで、そして思い切り漕ぐ!

ダルモアのヨットが風で加速したのならば、こっちはオールを使って加速すればいいだけの事……人力でエンジン+風力の加速に追い付くと言うのは少し無理があるかも知れないが、私ならばその無理を通して道理を蹴り飛ばす事が出来るからな。

 

 

 

《今更だけど、マジで何でもありよねアインスって。》

 

《すまんな、私は少々常識外れな存在なのでね。》

 

《その常識外れを宿してるアタシも常識外れって事よね……って、よくよく考えたら父さんがそもそも常識外れなんだから、その娘であるアタシが常識外れでもおかしくないわよね~~!》

 

 

 

ホント其れな。

本気でカシウスは常識外れこの上ないからね……エステルの身体であるとは言え、私と互角に戦えるって本当に人間かと思ってしまうよ。カシウスは本気でスーパーサイヤ人3の悟空と互角に戦いかねんからな。

さてと、全力で漕いだことでダルモアに追い付き、そして一足飛びでヨットに乗り移ってやった……助走なしの跳躍だが、エステルが表に出てる時でも助走なしで2アージュは飛べるから、私が表に出ている時は助走なしで3アージュは余裕だからね。

 

「さて、オーラスだなダルモアよ……如何足掻いても逃げる事は出来ん。

 マッタク、貴様は自分がドレだけの事をしたか分かっているのか?テレサ先生達を焼き殺そうとし、先程はヨシュアを殺そうとした……大凡真面な神経を持って居る人間ならば出来る事ではないぞ?

 何故だ?何故平然とこんな事が出来る?貴様には人の心がないのか!!」

 

「愚問だな。」

 

 

 

返答は銃弾だったか……銃弾程度ならば掴み取れるが、こうも躊躇なく轢鉄を引けるとは、コイツは可成りぶっ飛んでしまって居る様だな?目が大分ヤバい感じになっているからね。

 

 

 

「邪魔する奴は全て始末してしまえば良いのだ。そうすれば、後は『彼』が何とかしてくれる!!」

 

 

 

『彼』だと?そいつは一体……って、ダルモアがヨットを急発進させてバランスが崩れ……クソ、水の中に転落か。

其れだけならどうと言う事は無いのだが、ダルモアを追跡している今では最悪だ――ヨシュアとクローゼとレヴィは、落ちた私達を助けようとすると思うが、其れはダルモアに逃げる時間を与えてしまうからね。

だが、私達を助けずにダルモアを確保したとなれば、其れは其れでギルドで問題になってしまうからな……クソ、手詰まりか。

ダルモアもすっかり勝った気で居るみたいだな。

 

 

 

『ピュイ~~!』

 

「え、ジーク?」

 

何故ここにジークが?と思った次の瞬間、目の前に巨大な飛空艇が着水して来た……そして、ジークは私の頭に停まった――ジークがラドンレベルの大きさだったら、此のまま持ち上げてくれと言う所なのだが、其れは流石に無理だよな。

しかし、この船は一体?

 

 

 

「この船は、王室親衛隊所属の高速巡洋艦『アルセイユ』。」

 

 

 

王室親衛隊……女王陛下直属の部隊か!まさか、そんなモノが参上するとは……成程、クローゼが一時離脱したのは王室親衛隊に支援を要請してたからだったんだね。

今は未だ王女の身ではあるが、しかしリベールに於いてはアリシア女王に次ぐ権力を持ってるのがクローゼだからね……次期女王の要請があれば王室親衛隊は動くか。

 

 

 

「自分は王室親衛隊中隊長、ユリア・シュバルツ。

 ルーアン市長、モーリス・ダルモア殿!放火及び強盗の容疑で貴殿を逮捕する。」

 

 

 

ユリア……そう言えばクローゼの手紙の中で、そんな名前の奴が新たに王室親衛隊の中隊長になったと書いてあったっけか。クローゼにとって、城内で唯一対等な付き合いが出来る相手とも書いてあったな。

 

 

 

「君は遊撃士のエステル――いや、銀髪だから、アインス・ブライト君かな?」

 

「あぁ、其の通りだ。」

 

「怪我などしてないか?」

 

 

 

大丈夫だ。

この身体は自分でも驚く程に頑丈なのでね、脳天に石の塊が落ちて来たとしてもビクともせんよ……だから大丈夫だ。なので、こっちは任せろ。

市長の身柄を確保するからな。

 

 

 

「……君は、そんな所で何をしてるのかね?」

 

「……は?」

 

「と言うか……大丈夫かね!早く船に上がりなさい!」

 

「……はい?」

 

なんだ?如何して自分を追っていた者を自ら船に上げる?――いや、其れ以前にこのダルモアは若しかして今まで何があったのかを覚えていないのか?

まさかとは思うが、あの悪辣な市長と言うのは誰かにそうなる様に操られていたとでも言うのか?――水に落ちた私達を心配するダルモアには、先程までの邪悪さは微塵も感じなかったからね。

船の上のヨシュア達も、思わずポカーンとしてしまったくらいだからな。――取り敢えず、先ずはルーアンに戻るか。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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ルーアンに戻れば、市長は逮捕されたのだが、濡れたままと言うのは気持ちが悪いので、火属性と風属性のアーツを複合してドライヤーを再現して速攻で乾かした。ふぅ、此れでさっぱりだ。

 

 

 

「エステル、大丈夫かい?」

 

「大丈夫よヨシュア。アインスが、風属性と火属性のアーツを使って濡れた服も髪も乾かしてくれたから。だからだいじょう……ブェクション!!

 わは、ごめんヨシュア!!」

 

「全く君って奴は……」

 

「悪気があった訳じゃないの!そうよ、アタシきっと風邪を引いて……」

 

「風邪なんて、君には一生無縁のモノでしょーが。」

 

「あんですってーーーー!?」

 

「ふふふ、本当に羨ましい位に仲が良いんですね、エステルさんとヨシュアさんは。」

 

「そうそう、スッゴクなかがいーんだー!」

 

 

 

ま、お互いにお互いの事が好きだからなコイツ等は……だから、もうどっちからでも良いからさっさと告って付き合え。付き合ってしまえ。家族であっても血が繋がって無ければ問題ないからな。

其れでだ、ユリアと話をしたのだが、如何やらダルモアは記憶が曖昧になってるらしく、犯行もぼんやりとしか覚えていないらしい。

今後も厳重な取り調べをして、何か分かれば遊撃士協会に連絡を入れてくれるとの事だ……此れにて事件は解決!!――と行きたい所なのだが、どうにも腑に落ちんな?

 

 

 

《アインスもそう思った?やっぱり似てるわよね、あの時と……》

 

《あぁ、そっくりだ……空賊事件の時のドルンとな――あの黒装束も空賊事件に関わっていたし、もしかして今回の事と空賊事件は無関係でないのかも――》

 

 

 

「お手柄だったようだね、シュバルツ中尉。」

 

 

 

っと、考えていた所に登場したのは――

 

 

「「リシャール!!」大佐!!」

 

 

リシャールと、副官のカノーネだった……如何やらギルドからの連絡を受けて来てくれたようだが、タッチの差で犯人は逮捕した後だったみたいだな――リシャールが来てくれたと言う事は、ジャンはエステルが言った事を伝えてくれたと言う事なのだろうが。

そのリシャールは、ユリアに『女王陛下をお守りする親衛隊が他の仕事をするのは感心しないな。』と言って、事件の捜査を引き継いだか……まぁ確かに、アリシア女王を守るのが親衛隊の最優先任務であり、他の事にかまけてアリシア女王が危険な目に、何て言うのは冗談にもならないからな。

其れは其れとして、睨むなカノーネ。

 

 

 

「大佐、カノーネさんが睨んで来るんだけど?」

 

「……カノーネ君、いい加減エステル君とアインス君に対抗心を燃やすのはやめたまえ……君は軍人で、彼女達は遊撃士なのだから夫々に役割があり、ならば当然私が求めるモノも違う。

 私は君には軍人としての本分を求めているだけで、彼女達を特別している訳ではない……まぁ、期待はしているがね。

 だが何よりも、軍人である君が遊撃士とは言え民間人である彼女達を睨むと言うのは、些か問題が有るとは思うが、如何考えるかな?」

 

「……軽率な行動でした、以後気を付けます。」

 

「やれやれ、君達とはもう少し話をしたかったのだが、ダルモア市長の取り調べもあるし、其れはまた次の機会になりそうだ。

 それでは、失礼するよ遊撃士諸君。」

 

 

 

去り際もあくまでスマートに……十年前は、マダマダ青さがあったが今ではすっかり大人の魅力溢れる男性になったなリシャールは。……去り際にクローゼを見ていた様なのが気になるけどな。

 

 

 

「あの方が、リシャール大佐……」

 

「クローゼ、大佐が気になるの?」

 

「あ、リベール通信にとても力の入った彼のインタビューが載っていたので。」

 

 

 

エステルもクローゼも、クローゼの正体に繋がる様な事を言わなかったのはお見事……クローゼはこう答えておけば不自然ではないからな。

 

 

 

「リベール通信か……民衆に絶大な支持があるだけに、プロパガンダに囚われない記事を書いて欲しいモノだが……」

 

「ユリアさん?」

 

「いや、なんでもない。

 では、我々もそろそろ失礼する。機会が有ったらまた会おう。」

 

 

 

そしてユリアとも此処でお別れか。

彼女が危惧している事も分かるが、其れはきっと杞憂と言うモノじゃないかな?もしも、政治的な力がリベール通信をプロパガンダに利用しようしたその時は、きっとナイアルがクビを覚悟で其れに抵抗するだろうからな。アイツの記者魂は本物だよ。

 

さて、事件も無事に解決してギルドに戻って来てジャンに報告だ。

 

 

 

「お疲れ様、大活躍だったね。」

 

「ジャンさんこそ、まさか王国軍の情報部を本当に動かしちゃうだなんて!すっごーい!」

 

「ふっふっふ……市長を逮捕出来たのは、僕のおかげ……と言う事になるのかな?」

 

「ううん、ジャンさんだけじゃないわ!

 ヨシュアやクローゼ……其れに此れまで出会った色んな人達に助けてもらったから、アタシ達は事件を解決できたのよ!」

 

 

 

そうだな、其の通りだ。良い事を言ったぞエステル――ヨシュアが『アガットさんの協力も大きかったしね』と言った時に苦虫を嚙み潰した様な声を出してしまったのは仕方ないか。まぁ、ファーストコンタクトでの印象が最悪だったからな。

だが、ジャンの話によるとあの黒装束はカシウスからの頼みでアガットがずっと前から追ってる連中だったらしい……クローネ峠で言ってた事はこの事だったのか――成程、確かに厄介事だな。

取り敢えず、連中の事はジャンの言う様にアガットに任せておけば良いだろうが……問題はアレだな。

 

 

 

「父さんと言えば、父さんが送って来たこの黒いオーブメントは一体何なのかしら?

 市長の杖も出鱈目な力だったけど、其れを一瞬で打ち消した此れの方が気になるわ……そもそもこれは本当にオーブメントなの?」

 

「少なくとも戦術オーブメントではなさそうですね……クォーツを嵌めるスロットも見当たりませんし。」

 

「これ、ぶんかいできないの?シュテルンは、わけわからないものをかいせきするとき、まずぶんかいしてるけど?」

 

「分解は多分難しいと思う。

 戦術オーブメントとは違って此れは一本もビスが使われてなくて、接合部分は全て溶接されてるから、中を見るには外装を壊すしかないんじゃないかな?

 でも其れも無理だと思う……一度、アインスが此れを力任せに接合部を剥がそうとしたけど、アインスの力でも剥がす事は出来なかったから。」

 

「よっしゃー!それじゃあこんどは僕がちょうせんす――」

 

 

 

――バゴン!!

 

 

 

……例の黒いオーブメントにレヴィが突撃しようとした瞬間に、何かにぶつかってしまったようだが、一体何にぶつかった?見たところ何も無いのだがな?……相変わらず、良く分からん事が有るなレヴィは。

取り敢えず何か分かる事はないかと、此れに添えられていた手紙をジャンにも見せたのだが……

 

 

 

「Kは送り主であるカシウスさんで間違いないだろうけど……R博士か。……若しかして。」

 

「ジャンさん、何か心当たりが?」

 

「いや、心当たりと言うほどじゃないんだけど……この黒いオーブメントの由来を調べたいのなら、君達は工房都市ツァイスに向かった方が良いかも知れない。」

 

 

 

ツァイス……リベール王国の中でも特に導力技術が発展した都市だったか?

確かにそこならば、この黒いオーブメントの事も何か判るかも知れんし、手紙に記してある『R博士』とやらに会えるかもしれないしな……ならば次の目的地はツァイスで決まりだね。

しかし『R博士』……『R』か。……極悪無敵対空技を搭載してる自爆オチ野郎と同じイニシャルなのが若干不安だな。……せめて、コザッキーの様なマッドサイエンティストでない事を祈るとするか。

 

そしてその夜は、ルーアン最後の夜と言う事で、クローゼも一緒に船着き酒場で宴会を行った――流石に未成年だからアルコールはNGだが、ソフトドリンクと食事ならば問題ないからな。

酔っぱらった船員にせがまれて、クローゼが一曲披露する事になったのだが、クローゼの歌声はその場に居た者全てを魅了したな……クローゼの歌声は、ローマの船乗り達を虜にしたセイレーンの歌声に匹敵するかもしれん。

だが、其れ以上に驚きだったのは、ヨシュアが実は音痴だったと言う事実だ……ハーモニカの演奏は完璧でも、歌はまるっきりダメとは予想外だったよ。あまりに酷い歌唱力にエステルも爆笑していたからな。

だが、其れが逆に良い……人間、少しばかり欠点があった方が人らしいからね。欠点のない人間など、其れはもう人間ではないと思うからね。

取り敢えず、こうしてルーアン最後の夜は更けて行ったよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

Side:アガット

 

 

黒装束の連中を追って、そして追い詰めた所までは良かったんだが……クソが、赤覆面の奴が出て来て状況は変わっちまったか。

コイツの方が持ってる情報は多いと踏んで、戦ったんだが……クソッタレが、黒装束共とは比べ物にならねぇ強さだ――まさか、俺が力比べで負けちまうとはな……!!クソ……!

 

 

 

「太刀筋は悪くないが、いまだ迷いがあるようだな。

 修羅と化すなら、全てを捨てる覚悟が必要だ……人として生きたいのならば、怒りや悲しみは忘れるがいい……それでは、さらばだ。」

 

 

 

ヤロォ、『己の無力に打ちのめされた事がある』だのなんだの好き勝手言いやがって……それに、忘れろだと?……そんな事、出来る訳がねぇだろうが!!クソッタレェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

新作は何が良い?

  • IS:楯無逆行モノ
  • IS:ハーレム無しヴィシュヌヒロインモノ
  • ガンダムSEEDとISのクロス
  • 作者初の小説である遊戯王小説の再構成モノ
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