夜天宿した太陽の娘   作:吉良/飛鳥

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高町なのはもそうだったが、この年頃の女の子は無茶しがちなのか?Byアインス      無茶を無茶と思わないのよねきっとByエステル      エステル、君が其れを言う?Byヨシュア


軌跡64『紅蓮の塔での攻防と予期せぬ情報』

Side:アインス

 

 

教授から『紅蓮の塔』で不審な事が起きている事を聞かされた私達は、すぐさま紅蓮の塔に向かい、中に入ったのだが……この魔獣達は只の魔獣ではないな?

野生ではなく、明らかに訓練をされている感じだ。

 

 

 

《魔獣に訓練って、そんな事出来るの!?》

 

《難易度は高いだろうが、出来ない事ではないだろう……魔獣とは言え獣である事に変わりはないからな、やり方によっては訓練も可能だろうさ。》

 

《マジかい……》

 

 

 

本気と書いてマジだ。――もっとも、この程度の魔獣では準備運動にもならないだろう、アガットとヨシュアには特にな。と言うか、今更ながらにこの四人は割と良いチームなのではなかろうか?

パワー型のアガットとスピード型のヨシュア、スピードとパワーの両方を併せ持つレヴィに、広い攻撃範囲を持つエステルと無駆動でアーツを使う私と、バランス的にも可成り良い筈だ。……何を言うなら、回復役のクローゼを入れた灯台の時のチームが最高なんだがな。

 

 

 

「いっくぞー!雷神滅昇龍剣!!」

 

「……オイ、この水色のガキンチョはマジで何モンだ?此れだけの魔獣を一撃でぶっ倒しやがるとは……」

 

「アインスによると、『パワーは凄いが頭が残念な、愛すべきアホの子』らしいわ。」

 

「なんだそりゃ?」

 

「レヴィを的確に表現してはいるね。」

 

 

 

実際にレヴィを端的に表現するとそうなるからな。

しかしまぁ、あの魔獣の六割をレヴィが倒してしまうとはね……アガット曰く『黒装束共の調査を始めてから何度もこの魔獣の襲撃を受けた』と言っていたが、以前にクローネ峠の関所で出くわしたのもそうだったと言う訳か。

だが、逆に言うのならばその魔獣が居る以上、黒装束達がこの塔の中に居るのは確実……恐らく魔獣を放ったのは自分達が逃走するまでの時間稼ぎなのだろうが、残念ながら時間稼ぎにはならなかった様だな?

ティータの泣き顔を笑顔に変える為にも、博士は取り戻す。必ずな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜天宿した太陽の娘 軌跡64

『紅蓮の塔での攻防と予期せぬ情報』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔獣共を蹴散らして塔の屋上に着くと、直ぐに黒装束達の姿は見つかった……まぁ、塔の屋上は開けているから当然だが、まだ迎えは来て居なくて、連中は呑気に談笑していた。

博士の事を見張ってる様子がないのを見ると、博士は物理的に気絶させられた訳じゃなく、とても強力な睡眠薬を嗅がされた可能性が高いな。

 

其れを見たエステルとレヴィは、案の定飛び出そうとしたのだが二人纏めてアガットに止められてしまった……同じ身体を共有しているから、私までひっくり返る感覚を味わう事になってしまったが。

当然エステルとレヴィは抗議しようとしたが、其れを隔てる形でアガットに『今この状況下で俺達が最も優先すべき事項はなんだ?』と言われて、少なくともエステルは状況を理解したらしく、博士の救出が最優先と気付いたな――レヴィは、ヨシュアが懇切丁寧に説明してくれた事で納得したみたいだがね。

此処でアガットが、『爺さんの奪還が最優先……なら、如何動く?』と聞いて来たのだが……

 

 

 

「黒装束と遣り合うのはアタシとアガットの二人だけの方が良いと思うの。

 ヨシュアはアイツ等に見つからないように様子を窺いながら博士の救出に専念してもらって、レヴィはヨシュアと一緒に行動してもらって、博士の救出が妨害されそうになった時には其れに対処してもらうってのは如何かしら?」

 

「まぁ大体セオリーって所か。

 確かに小僧はスピードがあるし、小手先のテクニックも期待出来る。水色のガキンチョも邪魔者をブッ飛ばす位は容易いだろうから、この中では適任か。」

 

「うん。其れに、工房で……黒装束はアガットの姿を見てすぐにエレベーターで移動したでしょ?

 一緒に続いたアタシ、って言うかアインスは兎も角、後から来たヨシュアと、エレベーターの扉が閉まる直前に突撃したレヴィの姿は黒装束から見えて無かった可能性もあると思うのよね。

 だとしたらヨシュアとレヴィはノーマークで動けると思うのよね。だから、一番重要な役割をお願いするのが良いと思うの。」

 

「「…………」」

 

「おー、いーさくせん!」

 

「ちょっと、レヴィは兎も角ヨシュアもアガットも、何で鳩が豆鉄砲喰らったような顔をしてるのよ?」

 

 

 

いや、そんな顔にもなるだろう?

こう言っては何だが、アガットがセオリーだと言った作戦は兎も角として、お前がヨシュアとレヴィを博士の奪還の方に回したのに確りとした此の上ない理由があったのだからな。

正直私だって驚いているんだ。

 

 

 

《ちょっと、人の事を普段は考え無しに行動してるみたいに言わないでくれる!?》

 

《お前と出会って十年になるが、お前が私の忠告を聞かずに行動して、結果として痛い目に遭った回数がドレ位あると思ってるんだ?私やヨシュアが居なかったら、お前は確実に十回は死んでるからな?》

 

《う……で、でもアタシだってこんな状況では流石に色々考えるわよ!シェラ姉にだって、『遊撃士たるもの、常に状況を見極めて最善の一手を考えろ』って言われたし。》

 

《……適当に聞いていたように見えて、本当に大事な事はちゃんと聞いてたんだなお前は。》

 

まぁ、最大限ぶっちゃけて言うのならば、遊撃士の歴史とかその辺は最低限覚えていればいい事であって、本当に大事な事は遊撃士として現場でどのように最善の一手を打てるかと言う事だからな。

シェラザードの教えを確りと覚えていたエステルは、此の土壇場で其れが発揮された訳か……エステルは、普段は其れなりの力しか出せないが一度噴火すると誰よりも凄くなるタイプと言う所か。尤も噴火は一年に一回有るか無いかと言った所かも知れんが。

だが、エステルが噴火した事で提案された案は、アガットが『上出来だ』と言うレベルのモノで、即座に行動開始となった。

 

 

 

「其処までだ!とうとう追い詰めたぜ黒装束共!

 

「あの時の遊撃士!まさか此処まで鼻が利くとは……」

 

「ハッ、テメェ等が無い知恵絞った所で所詮はこの程度だったって事だ。

 あのスカした仮面野郎が居ないのは残念だが……まぁ、仕方ねぇ。テメェ等雑魚で我慢してやるよ。」

 

 

 

私達はあくまで陽動なので、出来る限り派手に動く事が重要になるのだが、アガットの煽り方は中々だな?流石は元レイヴンのリーダーと言うか何と言うか、レイヴンのリーダーだった頃もこんな感じで敵対するチームを煽っていたのだろうな。煽り方に年季を感じるしね。

 

 

 

「ふざけるな!」

 

「バカにしやがって!……って、そっちのツインテール、工房で見た時は銀髪じゃなかったか?」

 

 

 

そう言えば、あの時は自動で人格交代して私が表に出ていたのだったな……混乱させるのも悪いし、代わってくれるかエステル?

 

 

 

《ん、OK。》

 

 

 

――シュン!

 

 

 

「失礼、工房でお前達の前に現れたのは私の方だったな。」

 

「髪の色が変わっただと!?」

 

「私は二重人格でね、茶髪の方が主人格なのだが、お前達が工房で見たのは私の方だったのでね……私が相手になってやる。来い、三下にもならないやられ専門の雑魚共。」

 

「この、邪魔者は排除するのみ!」

 

 

 

コイツ等、プロにしては煽り耐性低くないか?

黒装束の一人がアガットに向かうが、アガットは其れを重剣で迎え撃つが、黒装束はその一撃を難なく躱して見せた……『パワーはあるが、その分動きが大味になる』とか言っている――仮面で顔は見えないが、きっと物凄いドヤ顔をしているのだろうな。

だが、偉そうに相手の解説をしている暇があるのか?

 

 

 

「え?」

 

「隙だらけだ阿呆が……お別れです!ハハハハハハハハハハハハ!!」

 

虚を突かれた黒装束をアイアンクローで持ち上げてからエアロスパークを喰らわせる疑似『真八稚女ЯМИДОКОКУ(やみどうこく)』を叩き込んでKOしてやった。

偉そうに人の解説をしていたが、そう言うのは己の状況を把握してから言うんだな。

 

 

 

「この!!」

 

「中々出来る様だが、貴様程度の攻撃などカシウスの攻撃に比べれば児戯に等しい。」

 

両手に装備した爪での攻撃は中々の鋭さがあるが、カシウスに比べればハエが止まりなそうな程にノロい……この程度、私にとっては目隠しをしても対処出来るレベルだ。

ほらほら如何した?貴様如きならば足だけで充分だ。

敢えて棒術具を使わずに足だけで対処し、近距離での蹴り上げで一瞬動きを止め、両手の爪を蹴りつけて両手を弾き上げる……今だアガット!!

 

 

 

「おうよ!!」

 

 

 

其処にアガットの一撃が炸裂……如何に刀身の腹の部分を叩きつけたとは言え、鉄塊の如き重剣の一撃を真面に喰らったら戦闘不能は免れないだろう。今の一撃は、20㎏の鉄塊が時速50kmで叩きつけられたようなものだからね。

 

「さて、残るは貴様だけだな?

 そんな隅っこで縮こまってないで掛かってきたらどうなんだ?其れともその銃は只の飾りか?」

 

「其れとも、俺達を見てビビったか?

 なら、爺さんを置いて汚いケツ見せてサッサと逃げ帰りな。俺達の目的は爺さんの身柄の確保なんでな、そうすりゃ今回は特別に見逃してやる。」

 

「なんだ、博士を置いて行ったら見逃すのか?意外と優しいなアガット?私はてっきり半殺しにするモノだと思ったのだが……」

 

「だよな……やっぱし半殺しにすっか?遊撃士は殺しは御法度だが、其れは逆に言うなら殺さなきゃ何しても良いって取る事も出来るからな?」

 

「だろう?特にこいつ等は何の罪もないテレサ先生と孤児院の子供達を焼き殺そうとしたんだ、その報いは受けさせねばなるまい?」

 

「あぁ、そう言えばコイツ等はそんな胸糞悪い事しやがったんだったな……俺は、この世でテメェより弱い奴を力で傷付けるってのが何よりも嫌いなんだ、腕の一本は覚悟しろよテメェ?」

 

 

 

どちらが悪役か分かったモノではないが、私とアガットの迫力に圧されたのか、残った黒装束は及び腰だったのだが……

 

 

 

――ガガガガガガガガ!!

 

 

 

其処に銃撃が!……此れは飛空艇か!

最悪のタイミングで逃走用の足が到着した訳か……黒装束は『形勢逆転だな』と勝ち誇っているが、そんなお前にこの言葉を送ろう。『勝利を確信した時、既にそいつは負けている』ってな。

隙だらけだ……ヨシュア!レヴィ!!

 

 

 

「ふ……」

 

「よっしゃー!!」

 

 

 

よし、最高のタイミングだ!此れならば黒装束が気付いたとしてもレヴィが其れを無力化出来る――

 

 

 

――ドッガァァァァァァァン!!

 

 

 

と思っていた所で謎の一撃が!……今のは導力砲か?と言う事は、まさか!!

 

「ティータ!!」

 

なんて事だ、私達に付いて来てしまったのか……!くそ、アガットにアレだけ言われたらショックを受けてツァイスに戻ると思っていたがまさか此処まで来てしまうとは!

だが今の一撃でヨシュアとレヴィの存在も気付かれてしまった……黒装束共は慌てて博士を飛空艇に運び込もうとするが、其処にティータが更に狙いを付けて砲撃しようとするが、其れよりも早く黒装束がティータに発砲し――

 

 

 

「クソが!!」

 

 

 

そのティータを庇う形でアガットが割って入り、代わりに銃弾をその身に受けた……流石のアガットも銃弾を喰らっては無傷とは行かなかったらしく、その場で膝をついたが、其れが決定的な隙となって、その間に黒装束達は博士を飛空艇に乗せて飛び去ってしまった。

レヴィもアガットを心配して事で追撃が出来なかったからね。

残ったのは博士が攫われた事を嘆くティータだが……

 

「ティータ。」

 

「アインスお姉ちゃん?」

 

「この、大馬鹿者!」

 

 

 

――パァン!!

 

 

 

嫌われる事を覚悟でティータの頬を張ってやった。

アガットに言われただろう、足手まといは付いて来るなと!お前が邪魔したせいで博士を付けるチャンスを失った!この責任を如何取る心算だ?

 

 

 

《アインス、ちょっと言い過ぎじゃない!?》

 

《だろうな……だが、今回ばかりはハッキリ言ってやった方が良い。後はアガットが何とかしてくれるだろうしな。》

 

《どういう事?》

 

《見ていれば分かるさ。》

 

 

 

「アインスの言う通りだ……この責任如何取る心算だ!?

 オマケに下手な脅しをかけて命を危険に晒しやがって!お前みたいなガキがこの世で一番ムカつくんだよ!力もないクセに出しゃばりやがって!

 別にあのまま撃たれて死んじまっても、其れはお前の自業自得だ。ガキが一人如何なろうが、其れは俺の知った事じゃねぇ……けどな、お前がそこまで爺さんを大事に想ってる様に、爺さんにとってもお前は大事な家族なんだろ?

 そんなお前が自分の為に命を落として……其れで爺さんが本気で喜ぶと思ってんのか?」

 

 

 

厳しい事を言いながらもアガットはティータの想いを汲んでくれているからね。

そのアガット見てティータも泣きながら自分が何をしてしまったのか理解した様だ……理解出来たのならば良いさ、今度は同じ間違いをしなければ良いだけの事だからね。

 

それにしてもティータを叱責するアガットの目には悲しみが宿っていた……アガットもまた、大切な人を護る事が出来なかった過去を背負っているのかも知れないな――そうでなくては、あんな目はできないからな。

 

 

 

「爺さんを助けたいんだろ?

 だったら腑抜けてないでシャキッとしろ……泣いても良い、喚いても良い……先ずは自分の足で立ち上がれ――テメェの面倒も見れない奴に、人助けなんぞ出来る筈がねぇんだからな。」

 

 

 

アガット……深い一言だな。

取り敢えず今はツァイスに戻ろう……今回の一件はギルドに報告しておかねばだからな――時にアガット、撃たれて大丈夫だったのか?

 

 

 

「あぁ、掠り傷だこんなもん。」

 

「派手に血を流してる様に見えるが……お前がそう言うのならばそう言う事にしておこう。」

 

掠り傷どころではなく確りとクリーンヒットしていた筈だが、その傷をものともせずに平然と立ってるとは、マッタク持ってドレだけ頑丈なんだろうなコイツは……頑丈さだけならば全盛期の私とタメ張れるレベルかも知れないな。

そんな訳でツァイスに戻ってギルドに報告した所で本日は解散と相成った――ヨシュアは工房長と話があると言っていたが、だからと言ってティータを一人にする事は出来ないので、私とエステルがティータと一緒に居る事になった。それとレヴィもな。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

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・・・

 

 

 

そして翌朝、先ずは朝食作りだ。

昨日は流石に動き回って疲れたのか、エステルはまだ寝てるので又しても私が作る訳だが……今日は、オムライスとソーセージ入りのトマトスープで良いか。

 

作ってる間にティータとレヴィも起きて来て、いざ朝食なんだが……

 

 

 

「アインスお姉ちゃん……其の、ごめんなさい。私のせいで、あの人達に逃げられちゃて……皆の足を引っ張っちゃって……」

 

 

 

ティータが謝って来た……博士が攫われた事以上に、アガットに言われた事が響いたと言う所だろう――昨日のティータは、博士を助けたいと言う思いが先走って、自分が傷ついたら博士がどう思うかまで気が回っていなかったからね。

 

 

 

「いや、私の方こそ殴って悪かった。其れとキツイ言い方をしたのもな。」

 

「アインスお姉ちゃん……」

 

「確かに、昨日のお前の行動は褒められたモノではないが、だからと言ってお前の『博士を助けたい』と言う思いは間違っていない。

 アガットの言う様に、お前には連中を何とか出来るだけの力はハッキリ言って無い……だが、完全に無力と言う訳ではない――今の自分に出来る事を精一杯やってみろ。存外事態は好転するかも知れないぞ?

 だが、先ずはその前に其れをなす為にしっかり食べねばだ。いただきます。」

 

「いっただきまーす!!」

 

「アインスお姉ちゃん、レヴィちゃん……い、いただきます!」

 

 

 

ふふ、笑顔が出て来たか、良かった。

ティータは頭は良いんだ、自分が間違っていたのは何処だったのか気付けば二度と同じ間違いは犯さないだろうさ。……で、食事中にエステルが目を覚ましたのでそのまま交代して貰った。

自分で言うのもなんだが、ティータは私よりもエステルの方が気持ち的に一緒に居て楽そうだしね。

 

 

 

その後、ヨシュアと合流して、エステルが『手掛かりは見つかった?』と聞いたのだが、如何やら断片的な話を聞けただけで、特に有益な情報を得る事は出来なかったみたいだ。

更にアガットも合流……エステルが『撃たれたんでしょ?』と心配していたが、昨日と同様に『大した怪我じゃない』と言った上に『気合いで治る』と来たモンだ。――アガットに限っては其れが出来そうで何とも。

ただ、血染めのシャツが痛々しいので何とかしろと言う話になった所で、ティータが昨日庇ってくれた礼をアガットに言った上で、『洗濯や裁縫って得意ですか?』と聞き、アガットが得意でない事を知ると、自分は其れが得意だと言う事を告げ、『私にその服直させてください!』と来た。

……『自分に出来る事』をティータなりに見つけたって事か。

アガットもアガットで、ため息をついてから『とっとと済ませてくれ』と言った辺り、ティータの気持ちを汲んでやったと言う所だろうな。

 

なので、ティータとアガットとは此処で一旦別行動だ……さて、何から手を付けるか……って、何か近付いて来るぞエステル!!

 

 

 

「へ?何かって……」

 

「エステルちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!

 聞いて聞いてエステルちゃん!ナイアル先輩が酷いの!いじめっ子なの!仕事の鬼なの!ヤニ臭いの!!」

 

「ちょ、ドロシー!?」

 

 

 

突撃して来たのはドロシーだったか……此れは、またポカやらかしてナイアルにコッテリと絞られたか?それと、ヤニ臭いのはあまり関係ないと思うぞ?喫煙者ってのは大抵ヤニ臭いモノだからな。

そして、ナイアルも来たんだが、如何やらお互いに状況は芳しくないか……ナイアルは『あの大ボケカメラマンがやらかしさえしなければな』と嘆いるが、ドロシーは一体何をやらかしたのか気になるな?

ドロシー自身は『先輩の言う通りにしただけなのに~~!』と言ってるが、言う通りにしたんだが何かやらかしたんだろうなきっと。

 

 

 

「だいじょーぶだぞドロシー!僕だっていっぱいしっぱいしちゃったけど、だけどそのつぎはせいこうしてるから!ときどきシュテルンや王様に『いい仕事をした。』ってほめられるから頑張ろう!」

 

「そうよドロシー!いい仕事をして先輩をぎゃふんと言わせてやるのよ!!」

 

「えへへ、私もそう思って雑誌用の写真を撮って来ちゃった。さっき現像したばかりなの。」

 

 

 

そう言ってドロシーが見せてくれたのは見事な夜景の写真だ。この要塞と月が良い感じだが、此れ何処で撮ったんだ?

 

 

「ドロシー、アインスが『何処で撮ったんだ?』って。」

 

「この近くのレイストン要塞だよ♪」

 

「い、何時の間に……」

 

「きょ……許可なしに軍事施設を撮影したら拙いんじゃ……」

 

「まずいってドレくらい?アミタがまえにつくった『マロンケーキのりゅうにくつつみやき』くらい?」

 

 

 

なんだそれは……聞いただけでとても不味そうだ。『マロンケーキの牛肉包み焼き』のノリを感じるが、まずい違いだからなレヴィ。この場合の『まずい』と言うのは『あまり宜しくない事』の意味だ。……今回も例によってヨシュアが分かり易く説明してくれたがな。

 

 

 

「あれ?」

 

 

 

如何したエステル?

 

 

 

《ねぇ、アインスこの写真に写ってるのって……》

 

《……此れは、まさか……だが、だとしたらなぜこんな所に……》

 

エステルが何かに気付いたらしく、改めてドロシーが撮った写真をよく見ると、トンデモないモノが写っていた……若しもこれが私達の思った通りだとしたら、事態は予想以上に大きな事かもしれないな。

此れは、ヨシュアと相談して其れから如何動くか決めるか……場合によっては腹を括る必要があるかも知れないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 To Be Continued… 

 

 

 

 

 

新作は何が良い?

  • IS:楯無逆行モノ
  • IS:ハーレム無しヴィシュヌヒロインモノ
  • ガンダムSEEDとISのクロス
  • 作者初の小説である遊戯王小説の再構成モノ
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