青年Aのカルデア録   作:向柑

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Q.「暴走のいざない」では無く「デスパレード」?

A.君には僕が何をしたように見えていたんだい?(ため息)


僕がどこにいるのかが重要なのさ

契約だ、我は汝


血飛沫の跡

レクリエーションルームの前に見覚えのある顔が居た。

 

「…Aチームのカドック・ゼムルプスだったかな。」

「お前はレイシフト調整班のG.アケチだな。」

 

 

おや、と思う。

僕はAチームにそれ程関わった事はなかった筈なのだが。

 

彼をよく見て合点がいった。

 

「成る程。君があのサーヴァントのマスターか。

君の召喚予定のサーヴァントはキャスターだったかな」

 

右手に一画も欠けていない令呪。

 

「冷気を扱うとなるとやっぱりあのサーヴァントもキャスターかな。北か南か…

…一年を通して寒い国というと僕はカナダやロシアを想像してしまうのだけれども…真名にかすってたりしないかな?」

 

「…聞きたいことがある。」

 

なんだ、無視か。

冥土の土産にでも教えてくれたらいいのに。

 

 

「君は、このレクリエーションルームで何をしようとした?」

「質問の意図がわからないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕はさっきのアナウンスでレクリエーションルームに入った。」

 

 

「でも、ただ白い画面を流しているだけ(・・・・・・・・・・・・・・)じゃないか」

 

 

 

 

 

 

僕は咄嗟に口を覆い目を見開く。

あり得ない、とでも言いたげに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニヤリと、

口角が上がるのを抑えられないからだ。

 

 

成功(・・)だ。

 

 

素養の無い人間には何も見えなくて当然だろう。

 

 

だって彼はただの人間だ(・・・・・・・・・・・)

 

マスターであるとか、魔術師であるだとかも関係ない。

 

 

素養があった者は既にカルデアにはいないだろう。

 

見つかっていたら即座に壊されていただろうしね。

 

 

口元から手をゆっくり下ろす。

 

「魔術師が痕跡を残さずに死ぬ為にいくつか手段を用意しておくことはよくある事だろう?僕の手段の一つさ。監査が入るとなって装備を剥ぎ取られたからね。」

「君がさっき言っただろう。僕があのサーヴァントのマスターだと。

そうだ、僕がマスターだ。

だから君がサーヴァントを目に映らないほど素早く無力化(・・・・・・・・・・・・・・)した事も知っている。」

 

あ、

 

そうだった、そうだった。

 

彼はマスターだった。

 

「火事場の馬鹿力さ」

 

 

言葉と同時に自然に手を軽く振る。

ただのボディランゲージだ。

でも彼にはこれで(手足の拘束)十分だ。

 

「⁈」

「自決するだけだよ。君の手間が省けたと思っていい。

他人に殺されちゃ、自分の死体がどうなるかわからないからね。」

 

ここにいるのがオフェリアだとしたら不味かった。

殺してでも進まなければならなかった。

それ以外のAチームのマスターでも危ないがオフェリア程では無い。

 

 

ドアを蹴り飛ばして破壊。

いわゆるヤクザキックというものだ。

 

即座に視界遮断の結界を張る。

 

スクリーンが垂れ下がり、発光している。

映写機も回ってはいるがフィルムは無い。

 

 

集中する。

別に失敗しても良いとは思っていた。

でも、ここまで来たら決めたい。

 

 

 

カチカチと回る音がする。

 

 

 

カラカラと音がする。

 

 

 

カチ.カチと音がする。

 

微かに足音。

 

 

「さようなら、2017年(人類史)

 

「“(アケチゴロウ)の生きた年月に感謝を”」

 

僕は、隔てる全てを踏破する…‼︎

 

 

 

 

轟音と衝撃

 

 

 

 

 

 

 

外に転がされていた魔術師は爆発の瞬間に拘束が解け、彼の使い魔(サーヴァント)に守られた。

 

 

彼が見たのは崩壊したレクリエーションルームと

 

 

「痕跡、残しているじゃないか…」

 

 

人1人分の血飛沫と細かな肉塊

 

 

 





※カドックはカルデア襲撃時にアナスタシアのマスターとしてカルデアにいた。という解釈でお願いします。

今回、「なんか様子がおかしい」と思っていただけたら自分の拙い文章で伝わってくれたら嬉しいです。

いいだろう、その契約を受けよう。
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