もしもアニメのアズールレーンに指揮官が出てきたら〜2nd season 海上の誓い〜 作:白だし茶漬け
その名も連合演習編が始まります。連合演習はクロスウェーブでやっていた演習を元にしており、勿論あの二人も登場します。
アイリスやヴィシア、サディアの人たちも出てくるので、お楽しみに!
それと、アンケートの件が結構イエス寄りですね。これはもう書くのは確定ですかね〜?残り1話ぐらいでアンケートは続くので、まだの人はぜひ!
連合演習の狼煙
春がもうすぐ終わり、夏の始まりを予感させるように太陽の日照りがいつもより強くなった今日、ある演習の件について話し合いをすべく、ここアズールレーン基地の会議室には、全ての陣営の代表KAN-SENが集まっていた。
今この会議室の大きな円卓のテーブルには、人類の殆どの戦力がいると言っても過言では無く、それ故に独特な緊張と圧が感じられ、思わず息を飲み、息苦しくなってつい上着のボタンを緩め、首元に風を通した。
勿論顔ぶれのKAN-SENもいるにはいる。ユニオンにはヨークタウン、ロイヤルにはエリザベス、重桜には長門、鉄血にはビスマルクがいて、北方連合にはソビエスキーがわざわざ来てくれた。
次に東煌にはハルビン、アイリスにはリシュリュー、ヴィシアにはジャンパール、サディアにはヴィットリオ・ヴェネトと、一応交流した事あるメンバーだ。
そして、アズールレーン指揮官としての俺合わせて計10人と、進行役にリアさんを足して11人がこの会議室にいた。
「どうやら揃ったようね。では、今回の議題……というより、来月開催される大型合同演習……【連合演習】についてこの場で意見を固めます」
連合演習とはユニオン、ロイヤル、重桜、鉄血、サディア、アイリス、ヴィシア、東煌、北方の全陣営が一同に集まって行われる大規模演習の事だ。
この演習は前々から計画されたものではあったけど、俺が北方連合での任務があったりと計画が延期していたのもあり、ようやく開催の目処が立ったという訳だ。
演習、それも全ての陣営ともなるとその規模は大きく、島を丸ごと巻き込む程のスペースが無ければ出来ない。どの陣営もそれ程のスペースがある場所があるわけでも無いが、ただ1つだけ使える所があった。
その場所とは……重桜海域内にある一つの島、オロチさん……いや、正確にはそれを操っていたマーレさんの手によって破壊され、その名の通り姿形が無くなった海域があり、そこなら問題なく演習に使える。
それに都合良く近くに島があるから、そこを改装して連合演習の時だけ使える停留所にも使える計画が進んでおり、来週辺りで完成するらしい。
「では、まずは出場KAN-SENの規定を……」
「ちょっと待て、その前に1つ指揮官に尋ねたい事がある」
リアさんの説明を遮ったのは、ヴィシアのジャンパールだった。
「納得いかない。今はマーレとやらが鉄血や北方陣営に攻撃されたって聞いている。現にオレ達は上層部を全滅寸前まで追い込まれたんだ。そんな状況で全ての陣営で演習なんてこれを決めた上層部何を考えてるんだ?」
「それは……」
「こんな時だからこそですよ」
すると会議室の扉を躊躇い無く開かれ、そこからオセアンさんが登場した。
「オセアンさん!?どうしてここに……」
「いやぁ、優海君が心配で少し足を運んだら上層部に疑問を持った質問があってね。折角だから、上層部である私がその質問に答えようと」
「ふん……」
オセアンさんはジャン・バールに目を向け、目を向けられたジャン・バールは変わらない態度で足を交差させてふんぞり返るように座り、オセアンさんは改めて質問に答えた。
「確かに、状況は好ましくはありません。上層部の襲撃はニュースにもなっています。混乱を避ける為にマーレでは無くセイレーンの襲撃にしています。ですが、市民の不安は今でも増大しています。そこで、貴方達の力が必要なのです」
「私達の……ですか?」
ジャン・バールの隣にいたリシュリューがそう疑問を持っていた。
「そうです。貴方達KAN-SENは人類の希望。ですが市民はその勇姿を見てはいません。それはそうです。貴方達は命懸けで戦っているのでそれを映したりショーのように見せることは出来ません。なので、市民を安心させる為、演習という形ならお見せ出来るわけです」
「なるほど……人類に私達の力を見せて安心させるという事ですね。そういう事なら断る理由はありませんね」
オセアンさんの言う通り、KAN-SENの戦いを人類は見ている訳では無い。偶にニュースで1部の画像を見せられているだけであり、全容は知らない。
そこで、KAN-SEN達の勇姿を交流するという形で見せる事により、市民を安心させる+他陣営の戦力把握や親睦を深める……という魂胆が上層部にはあるらしい。
何だかもう少しやり方が無かったのかなという方法だが、目的は頷けるし疑問は無い。
それに、俺も他の陣営の戦力とかは把握したかったし、丁度いい機会だ。
「質問は以上だったら、話を進めるわよ。……では、まずは各陣営の出場KAN-SENの規定よ。各陣営は、戦艦、空母で合計3機を編成した主力部隊と、駆逐、軽巡、重巡で3機を編成した前衛部隊、そして潜水艦1機を加えた計7機の艦隊を2つ作って貰います」
リアさんが説明すると、中央の空いている穴からホログラムが映し出され、口頭で言っていた内容がデフォルメされたオフニャの絵柄で再現されていた。
「まぁ、やはり可愛いですね……オフニャ」
「おや?アイリスの姫君はあのような物がお好きで?」
「はい。もふもふしてて、何よりもつぶらな瞳がとっても……」
「コホン、話を続けても?」
リアさんが咳払いするとリシュリューは照れながらコクリと頷き、話を進めた。
「編成自体は規定以内だったらどんな編成でも良いわ。戦艦のみの主力部隊や駆逐のみの前衛部隊でも認めます。ここまで質問は?」
すると東煌のハルビンが手を挙げた。
「質問だ。東煌は訳あってまだ潜水艦や主力部隊を組める程の数がいない。この場合はどうなるんだ?」
「その場合は特例として、運送艦1機の編成を認め、7機までの編成なら制限は無しとします。他の陣営の制限は変わらないわ」
「恩に着る」
「では次は……武器の規定ね。武器は明石が制作した模擬弾をしようする事と、接近戦用の武器にも特製のコーディング剤を塗る事。模擬弾は直撃しても衝撃だけでダメージは受けないし、コーディング剤も衝撃だけでダメージは無し。試合前には、これを義務付けます。魚雷も同様です」
「直撃しても無害の模擬弾……爆発はするのね。中々の技術力ね……」
ホログラムでの模擬弾の出来にビスマルクは関心を寄せていた。研究家としての側面も持っているから、やはり明石の技術力を気にしているんだろうか?少し考えていると、ビスマルクがまた質問をしてきた。
「少し質問するわ。その模擬弾を装填できる物であれば、兵装……武装は何を使ってもいいのかしら」
「えぇ。模擬弾を装填できるのならば使用可能よ」
「なるほど……」
「次はダメージの規定よ。さっき言った模擬弾には、直撃すると見た目だけ損傷したような傷を付ける事も可能よ。もしその損傷が大破以上だった場合、そのKAN-SENはその戦闘から離脱。その戦闘に再度参加する事は出来ません」
「ふむ、大破で離脱か……これは注意しなければならんな」
確かに、長門のような戦艦は機動力の問題で真っ先に狙われる可能性がある。そこは、チームワークが物を言うという事だ。
「ルールはこんな物ね。ここまでで質問のある方は?」
すると、一番最初に北方連合の代表。ソビエスキーが手を上げた。
「指揮官、貴方はこの演習に参加するのでしょうか?」
「そうだ、そう言えばその指揮官は艤装が使えたんだったな。アンタはどの陣営に所属するんだ?」
最もな意見だ。そもそも、当初は俺もこの演習に参加する催促があったのだが……
「俺は出ないよ。あくまで俺は指揮官なんだ。KAN-SEN同士の演習には混ざれない」
「指揮官の言う通りだ。そもそも此奴は戦うべきじゃ無い。皆もそう思うであろう」
長門の問いに頷くものも居れば、それに否定的な意見があった。それを先行するように、ビスマルクが最初に言葉を発した。
「どうかしら。指揮官の艤装は現段階で最強。正直、指揮官はやめて前線にでも行って貰いたい限りよ」
「ビスマルク……お主、本当にそう思っておるのか?」
長門は静かに怒りの炎を灯したかの様な怒りを机に叩きつけながら、じっとビスマルクの方を睨んでいた。あんな長門は見た事が無かった。
「思ってるも何も、オロチの時や北方連合の時だって、指揮官の艤装が無ければ全滅していたかも知れなかったじゃない。それに、テネリタスに対抗出来るのは指揮官のみ。一刻も早く連携をとるために指揮官には演習に出てもらいたい限りよ」
「オレもその口だ。大体オレはアンタの事を指揮官と思ってはいない。そんな奴の命令を聞くのはごめんだ」
「私も同じ意見です。四大陣営や北方連合。それに東煌は指揮官と共に過ごしたからこそそのような意見が出るのです。しかし、私達サディアやヴィシアは違います。元はセイレーンで私達の力を凌駕する最強の艤装……信じろと言う方が難しいです」
「そもそもそいつはセイレーンなんだ、いつまたオレたちの敵になるか分からない」
ジャン・バールとヴィットリオから手痛い意見をくらってしまった。だが最もな意見でもある。最強の艤装を持っているという事は、この世界の中で一番危険な事を示しているのだから、不安がるのも無理は無い。
それを聞いた長門は更に怒りを表すかのように机を叩き、ジャン・バールやヴィットリオを睨んだ。
「此奴が謀反を起こす様な事はしない!」
「何だ?随分と肩入れするじゃないか。……あぁ、そう言えば指揮官は元々重桜出身だったな。肩入れも当然か」
「無論じゃ、友を侮辱する行為はこの長門が許さん」
「長門……」
まだ友達と思ってくれて嬉しい反面、少しヒートアップしている長門が明らかに冷静さを欠いており、心配の側面もある。ここは指揮官として一言止めようとすると、隣にいたエリザベスが長門の前に手を出し、止めに入った。
「そこまでよ2人とも。下僕の前でみっともない真似をするのはよしなさい。……確かに、下僕は情けない所もあるし、判断は遅いし、ちょっと鈍臭いところがあって指揮官とは言えない器かもしれないわ」
「え?そんなに言う?」
「だけど、KAN-SENとの絆は絶対に守る。そういう奴なのよ、指揮官は。とんでもなくお人好しよ、お人好し」
「ですがそれが指揮官なのです。それに、指揮官の代わりはいない……それはビスマルクさんも分かっているのでしょう?」
ヨークタウンが諭すようにビスマルクにそう訪ねると、ビスマルクは肯定の意味を持っての沈黙を貫き、ヨークタウンは素直じゃないビスマルクを誰かに重ねて見えたのか、ビスマルクを見て微笑んだ。
「ジャン・バール、ここは1つ指揮官様を信じて見ませんか?」
「はぁ?」
「あの方からは、なにか不思議な物を感じるのです。おおらかなで優しい光のような何かを……」
「はっ、オレにはいつ爆発するか分からない不発弾見たいな物しか見えないがな。……話は終わりだ。先に準備しておく。心配しなくても演習には参加してやる」
そう言ってジャン・バールはこの会議室から去っていってしまった。
「はぁ、困ったKAN-SENもいたものね。とにかくこれで大体のルールは終わりです。細かな裁定は後で連絡するので、今日はこれにて解散です」
「ふぅ、終わった……」
少しのいざこざがあったが、何とか終わった。肩の荷が落ちてKAN-SEN達は各々に解散した。
「お疲れ様ですリアさん」
「えぇ。……ホント、何でこんな事を私に任せるのかしらね。立場的にジンにやらせるべきなのに」
「言っちゃ悪いんですけど、ジンさんがこれを真面目にやると思いますか?」
「えぇ、そうね。ぜっっっったいにやらない。めんどくさがるし読み違えるかもね。はぁ……どうしてアレで後方支援のトップなのかしら……」
「あはは、ジンさんもかなりやる人ですからね」
ジンさんの事について談笑していると、アイリスの代表としてここに来ていたリシュリューが俺の元にやってきた。
「指揮官、少しよろしいでしょうか?」
「ん?確か、リシュリューだっけ?」
「はい、自由アイリス教国、枢機卿のリシュリューです。今後ともよろしくお願いしますね」
「すうききょう……?」
「簡単に言えば、アイリスの副大統領的なものかしら」
「そのような認識で構いません。指揮官、ジャン・バールが御無礼を働いてしまい、申し訳ありませんでした」
「ん?あぁ、別に気にしてないから良いよ」
「ですが、あれでも私の姉妹艦なのです。何とかして関係を良好にしたいと思っていますが、中々上手くいかなくて……」
「姉妹艦?あぁ、そう言えばどっちもリシュリュー級だったっけ」
リシュリューとジャン・バールは、どちらも同じリシュリュー級の姉妹艦だ。あと他にもいるらしいし、初めて知った時はあまり似てないからびっくりした。
「所詮は他人……という事なのでしょうか。あの子の心の中が、少しでも見えたらいいのに」
「じゃあ、ぶつかって見たら?」
「と、言いますと……?」
「連合演習では、絶対に全てのチームと当たるようになっているんだ。だから、ジャン・バールと戦う時、自分の気持ちをぶつけて見たらどうかな?ぶつかる事で、相手の本当の気持ちが見えるかも知れないし」
「指揮官もそういう経験が?」
「俺も昔しょっちゅう姉さん達と喧嘩してたし、最近も結構派手にしたから」
本当に命懸けで戦った訳だけどね。
「戦いで想いをぶつける……出来るのでしょうか?」
「やってみなくちゃ分からないよ」
「やはり、指揮官は不思議な人ですね。おおらかな光のような、慈愛に満ちたような……」
「えぇ?そうかな?」
「ふふ、では私もこれで失礼します。それでは、連合演習でまた会いましょう」
リシュリューは一礼して会議室から去っていった。
「ふぅ、ともかくこれで一段落はついたかな」
「頑張りましたね優海君、元気なKAN-SENもいたものです」
「あはは、オセアンさんもフォローしてくれて助かりましたよ」
「上層部の威厳という物が見せられたら幸いなんですがね」
「……あの、今って上層部ってどうなっているんですか?」
今現在の上層部は、マーレさん達によって大量に殺害されてしまい、未だに混乱状態になっている。
情報操作でこの事はセイレーンによる襲撃となっていてマーレさんの存在を隠してはいるが、上層部を壊滅寸前まで追い込まれた事実は消えず、人類は不安に苛まれている。
オセアンさんはそんなアズールレーンの上層部の1人なので、状況を知りたい物だ。
「そうですね、人員は補充出来ていますが、やはりまだ不安定な所ですね。テネリタスも補充を見越してか、後任の人達まで手にかけています。何とも、残酷な出来事になったものです」
オセアンさんは話す事さえ辛そうな目をしていた。
それはそうだ、オセアンさんもテネリタス、しかも9代目だ。という事はつまり、オセアンさんはご先祖さま達と戦っているという事になり、血筋的にお母さんと祖母、そして……10代目のマーレさんという息子にまで相手しているのだから、辛いに決まっている。
「ですが、今は『連合演習』に集中して下さい。私達もそれを無事に終えるまで精一杯のサポートはします」
「は、はい!」
強いな、オセアンさんは……
「では、私は仕事に戻ります。優海君も、頑張ってね」
ポンと俺の肩に手を乗せて応援をしてくれたオセアンさんは、そのまま笑顔で会議室から出ていった。
「オセアンさんも辛いでしょうに……よくあそこまで堂々と出来るわね」
「はい。だからこそ、俺も指揮官として堂々としなくちゃなりませんね」
「頼りにしてるわよ、指揮官様?という事で、この後の執務作業はキッチリとやって貰うわよ」
「は、はい……」
「じゃ、私も私の仕事があるからこれで失礼する。くれぐれもジンの様にサボっちゃダメよ」
急に現実に戻されて書類に押しつぶされた気分になりつつも、これも指揮官の仕事だと言い聞かせて会議室から出ていき、執務室へと戻っていく。
戻っていく中でKAN-SEN達の話題は連合演習についてで持ち切りになり、自分が出ると張り切って鍛錬に費やす者もいれば、逆にギャラリーとして誰が出るんだろうかと楽しんでいる者もいた。
場所や時間の都合上連合陣営に出場出来るのは一部を除くと最大で12人だ。しかも編成に制限が出るので、そこから選抜されるとなるとかなり狭い門と言えるだろう。
「ねぇねぇ聞いた?連合演習ではMVPていうのがあって、それを取ると指揮官との1日デートが出来るんだって!」
「え〜!?じゃあ出場出来るように頑張らないとね!」
「うんうん、MVPね。皆もそれを取るために必死にって…………ん?何て?」
MVP……?しかもそれ取ったら俺と1日デートって何?聞いてないんだけど。渡された連合演習の資料を捲っては見直し、捲っては見直すのを繰り返すとやはりMVP制度という物はなかった。
一体何がどうなったらこんな制度があって俺との1日デートが出来る話になるんだ?
というか何で俺がまた賞品見たいな形に撮られてるの?俺の人権はどこに行ったの?皆はそれでいいの?もっと欲しいものとかあったら今すぐにでもそれと変えるよ?
疑問が増殖して訳が分からなくなり、これは他の代表達にも確認を取るしか無くなった。変な事になったなと思いつつも、執務室の前まで辿り着き、中に入ると奥にある机の上には大量の書類がわんさかとあった。
「あぁ〜やっぱり連合演習前だから結構あるなぁ……」
「そんなに嫌ならサボっちゃえば〜?」
来客用のソファーの上にはオロチさんが寝転びながらポテチを食べ、そのまま携帯でアニメやらネットサーフィンを楽しんでいた。
まるで休日の綾波やロングアイランド見たいな生活だ。ここにもしベルファストが来たら不衛生やら言われて矯正される事は間違い無いだろう。
「あの、一応ここ執務室なんですけど?そんなにグータラするんだったら隣の空き部屋に行ってくださいよ」
「え〜だってあそこ日当たり悪いから嫌なのよねー」
「だからってこんな所でぐーたらされたら汚れるんですよ。シェフィールドとかにグチグチ言われるの俺なんですよ?」
「私には関係ないですし〜」
「それ以上言うんだったら、指揮官の権限でまた長距離遠征とかさせますよ?」
「ちょ!?私つい最近もきっっつい任務をこなしたのよ!?横暴よ!職権乱用!ブラック企業反対!」
「いやどの口が言うんですか!?しかもそれ俺のお菓子じゃないですか!返してください!」
「いーやーよ!これは辛い任務をこなしたご褒美なんだから!」
「同じ奴買えばいいでしょうが!」
「めんどくさいから嫌〜!!」
半分程残っているポテチの袋を取り上げるとオロチさんは負けじと袋を引っ張ってきた。そもそも元は俺のなので渡す気は無く、俺も思い切り引っ張ると……袋からキリキリと音がなり、真っ二つに袋が破けると中に残っていたポテチが袋の中身から飛び出し、ポテチが執務室の赤い絨毯の床にばらまかれた。
ポテチが宙を舞う中で、引っ張る力がオロチさんの方が上だった為か、そのままソファーの方に体の重心が向き、ソファーに寝転がっているオロチさんを押し倒してしまう形に覆いかぶさってしまった。
「ってて……あ、オロチさん大丈夫……で……」
「おー、ラッキースケベ〜♡」
押し倒した体勢までは百歩譲ったとしても良い。だがその後が問題だった。俺の右手が……オロチさんの胸を掴んでいた。
ムニッと柔らかい官能な感触が俺のある記憶を蘇らせた。
_指揮官、私を抱いてくれ
あの時の夜のエンタープライズを思い出す。はだけた服に、微かに見た胸の膨らみが脳裏に支配され、目の前にいるオロチさんがあの時見たエンタープライズに重ねて見てしまう。
同じぐらいの髪色のせいなのか分からないが、とにかくオロチさんから離れた。
「んー?なーんか恥ずかしすぎじゃないの?貴方の周りに私よりもおっぱいが大きい子なんていくらでもいるでしょうに。ほら、イラストリアスとか、樫野とか」
2人の名前を聞いて思わずその胸の事について頭に浮かべてしまい、その煩悩を頭を振って消し去った。
「貴方って本当にうぶよね〜。というか、貴方エンタープライズとヤったんでしょ?」
「は?」
「だから〜。エンタープライズと○○○したんじゃないのかって」
「は……はぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
絶対に言ってはいけないというか、公の場で話したら絶対に規制音が鳴る単語を言った。
「な、ななななな何を言ってるんですか!?」
「え?貴方ヤってないの?エンタープライズの部屋に夜行ったくせに?」
「え、見てたんですか?」
「私夜行性だから。夜に散歩していたら貴方がエンタープライズの部屋に行ってたから……それで、その反応を見るに……しちゃったの?」
「や……その、それは……えと……」
「まっ、どっちでも良いわよ。それよりも、貴方に話があるの。その為に長い時間ここに居たんだから」
「えぇ……じゃあさっきのやり取りなんだったんですか」
「私が気になっただけよ。それで、ここから結構真面目な話になるわよ」
オロチさんが敵対していた様な威圧感を顕にさせ、目元も鋭くなった。
「……貴方、このままだとセイレーンに戻るわよ」
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