もしもアニメのアズールレーンに指揮官が出てきたら〜2nd season 海上の誓い〜 作:白だし茶漬け
アニメが終わりました終わってしまいました。延期やらなんやらありましたが兎に角最終回お疲れ様でした!
さて、こっちも頑張りますよ〜!
第23話【水練と宣戦布告と変化と】
目に映るものは白い砂浜に青い海。太陽の光に晒され続けている砂は熱さを持ち、灼熱の砂浜と化す。
今日は愛宕お姉ちゃんと高尾お姉ちゃんと一緒だ。天城お姉ちゃん達は大事な話があるからって行けなかった。
_いいお天気ね。絶好の海水日和ね。
_言っておくが、遊びに来た訳では無い。水練の為に来ただけだ。
_そんなこと言って高雄ちゃん本当は楽しみだったくせに。
_そ、そんなこと思っていない!
_ずっと耳をピコピコ動いてたのに?
_〜っ!!
高雄お姉ちゃんが顔を真っ赤にして何かを訴えてたでも愛宕お姉ちゃんはそれをからかう様にしている。でも気になることがあった。
ねぇねぇ高雄お姉ちゃんに何処に耳があるの?そんなもの無いよ。
_んー、確かにちょっと分かりずらいわよね。高雄ちゃんの耳はここよ。
愛宕お姉ちゃんは僕を抱っこして僕を高雄お姉ちゃんの顔に近づけさせる。目と鼻の先にはもう高雄お姉ちゃんの顔があった。すると愛宕お姉ちゃんは僕の手を掴みそのまま高雄お姉ちゃんの耳に手を伸ばした。耳に手が当たると柔らかな感触があってとても気持ちが良かった。
ぷにぷにしてて気持ちいい。
_そ、そんなに良いのか...?
_高雄ちゃんもしかして照れてる?
_も、もう良いだろう!とにかく早く着替えるぞ!
僕達は水着に着替えるために一緒に脱衣場に行く。僕は一人でも着替えられると行ったけど愛宕お姉ちゃんがまだ子供だからって聞かず、一緒に着替えることになった。僕は白い海パンと日焼けをしないようにって天城お姉ちゃんから白いラッシュガードって言うのを貰った。泳ぐのに服を着るなんて変な感じだけど。
_ねぇねぇ、どうかしら?私達の水着は。
愛宕お姉ちゃん達は白くて綺麗な水着に着替えていた。それを見て何だかムズムズしてきた。
うん。とっても綺麗!
_綺麗だって。良かったわね高雄ちゃん。
_べ、別に褒められることでは無い...
高雄お姉ちゃんは顔を背け耳をピコピコと無意識に動かしていた。
嬉しいって事なのかな?
_とにかく!準備運動をしてから水練を始めるからな!
こうして準備運動をした後高雄お姉ちゃんの水練が始まった。
しかし、愛宕お姉ちゃんの介入でほとんど海水浴みたいになった。
でも楽しかったから良いや。
天城お姉ちゃん達とも遊びたかったな....
_おい、いい加減その歯ぎしりと血涙をどうにかしろ。
_だって、あの子と愛宕が海水浴よ?私でさえまだなのにああ憎たらしい憎たらしい...
_何処までもあいつの事ばかりだな...
_頭まで真っ白な貴方より他の人の事を考えてるからマシだと思うけど?
_何だと...!?
_もう...なんで喧嘩するんですか。これから大事な話なんだから仲良くしなさい。でないと...?
_わわ分かりましたわ天城姉様、
_すすすみませんでした...
_そう。これから年に一度の大演習...【重桜連合艦隊の大演習】について...
目覚ましの甲高い音が部屋中に鳴り響く。
その音に意識を起こされ、止めるために目覚ましの所に足を運ぶ。目覚ましの音が止んだが、まだ眠気が残っていてぼうっとする。とにかく就寝服を脱ぎ、軍服に着替える。そして今日はこの基地に新しくKAN-SENが来るため、その資料を忘れずに手に取る。
「今日から正式に秘書艦が配属かぁ...確か今回はイラストリアスだったかな。」
プリンツ・オブ・ウェールズの提案の元にベルファストが秘書艦募集の広告をもう基地中に知らせていた為、他のKAN-SEN達が秘書艦になると殺到した。おかげで秘書艦の取りやめが出来ず、正式に秘書艦が配属出来ることになった。今回の秘書艦がイラストリアスなのはあの時のお茶会の権利を使ったからだ。
「さて、今日はどうなる事やら。」
そう考えてながらドアを引く。すると噂をすれば...と言っていいのか、目の前には白いドレスに鍔が大きい白い帽子を被った女性であり、今回の秘書艦のイラストリアスが前に立っていた。
「おはようございます。指揮官様。」
「お、おはよう...何時からいたんだ?」
まるで俺が何時出てくるのが分かったような感じだった。
まさかとは思うが朝早くからずっと待っていたと考えていたがそんな感じはしない。立ち疲れた様子も寝不足の様子もない。
「ついさっきですわ。指揮官様がそろそろお部屋を出るかと思いまして。」
いやカンが凄いな。しかし、嘘をついてる様子もない。
事実を述べているのだろう。俺はただ、納得するしか無かった。
「そ、そうか...」
「さぁ、まずは食事と致しましょう。」
イラストリアスは食事を催促し、そのまま一緒に食堂へと足を運んだ。
食堂に着くとまだ食堂は空いていた。まばらに席が埋まっているが半分程度だった。
朝食の食堂は基本的にバイキング形式だ。朝から無理なく自分が食べられるペースで食べるのは良い。俺は、トースト一枚に卵にハム、レタスにトマトで彩られたサラダを小皿に取り分ける。
これで良いだろう。
イラストリアスも食事を取り終えたようだ、更には白いパンにサラダ、目玉焼きにソーセージがあった。
「おや?指揮官様、トーストにジャムやバターは付けないのですか?それにしてもその量だけで大丈夫なんですか...?」
「...あぁ付けないんだ...それに、朝は食欲がわかないから。」
本当は付けたい。だけど付けられない。もう甘味と辛味が感じられなくなった。辛味は正確には味覚ではなく痛覚だが...それでも喪失感がある。
トーストを一枚食べる。...トーストの焦げの苦味だけが感じる。パンにある元々の甘みが感じられない。サラダの方は...うん。まだ塩味、酸味、旨味、苦味はまだ生きているので何とか味は感じる。
「指揮官様?お顔が優れませんが大丈夫ですか?」
「え、あぁ...大丈夫だ。」
イラストリアスが心配そうにこちらを見て食べる手を止める。心配をかけないように味の無いパンを頬張り、サラダも一緒に食べる。
それでも、イラストリアスは最後まで此方を気にかけてくれた。その日の朝は少々気まずい食事になってしまった。
食事を終え、執務室では無く、外に出て少し移動している最中にイラストリアスが今日の予定の確認をする。
「では、指揮官様。本日はどのような予定がありますか?」
「そうだな...今日は新しく基地に来るKAN-SENが来るから。先ずは挨拶を、その後軽く基地を案内して、また執務。取り敢えず今日はこれくらいかな。」
予定通りなら、今日の10:00には着くはずだ。時間はあるが余裕を持って行動したい。
「どういう子が基地には来るんですか?」
俺は、手に持っている資料をイラストリアスに見せた。歩きながらだと危ないので道中にあったベンチに座り、イラストリアスに資料を見せた。
「まだまだ来るけど...今日はこの子達だけ。先ずはロイヤルの方は...【ダイドー】【シリアス】【ヴィクトリアス】【フォーミダブル】次にユニオンの方は【ノースカロライナ】【ワシントン】【エセックス】【ミネアポリス】取り敢えず今日来るのはこの8人だ。」
「まぁ!ヴイクトリアスにフォーミダブルが来るのですか!」
イラストリアスはこの二人が来るのが嬉しいようだ。あ、そう言えば確かこの二人は...俺が答えを言うよりも早くイラストリアスは嬉しさを交えた声をあげた。
「二人とも私の姉妹艦ですわ!まさか一緒になるなんて嬉しいですわ!」
ここまで喜んでくれるとなるとこちらも嬉しい気分になる。
まぁ、来るのはたまたま何だが...これは上層部に感謝だな。
「あ...すみません。ちょっと興奮しちゃって...」
「いやいや、良いよ。面白い物見れたし。」
「もう!指揮官様たら!」
イラストリアスは頬を赤らめ、ポカポカと俺に危害なくダメージゼロのパンチを俺の胸に向けて何度も打ってきた。
「よし、じゃあそろそろ行こうか。」
「はい。では、エスコートをお願いしますね。」
イラストリアスは俺の腕を組み、そのまま密着した状態を続けた。
彼女の豊満な胸が腕を通して伝わって来る。いやいや待てこんな風になったの前に一度あったな。
「ふふ、今日は私の独り占めですわ。さぁ、エスコートをお願いします。ふふっ。」
「あ、わざとだな。むぅ...妹たちの前には見せるなよ。」
さっきの仕返しだろうか。イラストリアスはすこし強めに腕を組んで来る。前よりもずっと胸の感触が強く伝わってくる。
そして、少し歩きづらくなった中、俺たちは新しく配属するKAN-SEN達を出迎える為に待ち合わせの場所まで一緒に歩いた。
「...それで?指揮官様とイラストリアス姉様はどういったご関係で?」
銀髪のツインテールのKAN-SEN、フォーミダブルにツッコまれた。俺は早口でこう言った。
「誤解です説明させてください。」
結局最後までイラストリアスは離してくれず、基地に来たKAN-SEN達に誤解を招いてしまった。そしてイラストリアスは不敵な笑みをこぼしたことは俺は知るよしもなかった。
_現時刻 重桜 横須賀鎮守府
相も変わらず街並みは人で賑わっている。私は赤城姉様と一緒に街並みを歩く。そして、何時しか雑貨店へと足を運んでいた。
「やっぱりこの色は加賀に似合うわ。」
姉様は私に青の花が描かれた髪飾りを付け、小鏡で私を映す。
しかし、このような物は私には似合わない...それを自覚しているためか少しの気恥しさを感じる。
何か気を紛らわそうと店の中を見渡す。すると一つの筒、万華鏡が目に止まった。
「そういえば、姉様は昔あいつに万華鏡を贈っていましたね...」
あの時、あいつが来て一年と言う記念で赤城姉様は万華鏡を贈った。あいつは至極喜んでいた。しまいにはずっと見ていたな...
「えぇ...懐かしいわね。」
赤城姉様はあの時のことを思い出しているのか万華鏡をじっと見つめた。
「さて、じゃあこれも買っていきましょうか。後...これも。」
赤城姉様は万華鏡の他にも私に着けた髪飾りと同じような形をした白い花の首飾りを手にしていた。
「姉様、それは?」
「これはあの子の分よ。あの子の髪は黒だけど少し青みがかっているから中々似合いそうなのが無くてね...でも、これなら良ければと思ってね。」
姉様はここにはいない奴の分の首飾りも買っていった。
...それはつまり今度の作戦であいつを連れ戻そうとしようとしてるのだ。そうでなければわざわざ首飾りなんて買わない。
「加賀...今度こそあの子を連れ戻しましょう...」
「はい...それが姉様の望みなら...」
姉様の目には決意の炎が見えるようだった。
決戦の日は近い...【大時化】にやられた戦力も大分持ち直した。
そろそろ向こうに伝わってる筈だ。待っていろ...
_現時刻 アズールレーン基地
取り敢えずイラストリアスとの関係の誤解を解いた後、軽く基地の案内をした。その後ロイヤルメイド隊である、ダイドーとシリアスはメイド長であるベルファストに任せ、ユニオンの四人はクリーブランドとホーネットに任せた。残りの二人、ヴィクトリアスとフォーミダブルは引き続き、こちらで案内をすることにした。
何故この二人だけはと言うと、二人はイラストリアスの姉妹艦だ。つもる話もあるだろうと思ってのことだ。
「まさか二人共がここに来るなんてこれも聖なる光の導きですわ。」
「姉さんはいつもそう言ってるわね。」
「でもそれでかなり勘が働きますから...」
俺には何を言ってるのか分からなかった。聖なる光の導きって何だ?俺の頭の上にはきっとはてなマークばかり浮かんでいることだろう。俺の疑問に気づいたのか金髪の長髪で頭に月桂樹...いや、オリーブかな?その冠を乗せ、しかもかなり大胆な服装をした彼女、ヴィクトリアスが俺の疑問に答えた。
「あれは姉さんの口癖みたいな物よ。そのおかげで姉さんはかなり感が当たるの。」
心当たりはある。朝の時、ドアを開くとそこにはイラストリアスが立っていたことだ。まさかアレもそうだと言うのか...凄いな。聖なる光の導きとやらは。
「他に質問は無い?」
強いて言えば貴方は何でそんなパンツ丸出しの服装をしているのですかと思いっきりツッコミたい。だけど何だか面倒事が起こりそうなので心の中で閉まっておこう。
「そうですわ。折角会えたからお茶会にでも...」
しかしそれは一人の英雄によって遮られた。
「指揮官ちょっと良いか。」
「エンタープライズか?どうした、何かあったのか?」
「あの黒いメンタルキューブについてだが変化があった。至急着いてきてくれ。」
いつになく表情が強ばっている。それに黒いメンタルキューブ...重桜から奪取した奴だ。あれは、【オロチ計画】の重要な物だ。それに変化があるのなら見逃せない。
「すまない、急務ができた。悪いが先に行く。」
俺は三人と一旦別れ、そのままエンタープライズに着いていく。
少しの早歩きで執務室に着き、そこにはウェールズ、ヴェスタル、明石、ベルファスト、最後に俺とエンタープライズがいた。それを囲まれている様に机の上には黒いメンタルキューブがしまわれている装備箱があった。
「ん?ベルファスト案内はどうした?」
「申し訳ございません、それはニューカッスル様にお任せ致しました。こちらの問題が気になった故...」
「いや、大丈夫だ。それより、変化ってのは何だ。」
おれとエンタープライズは空いているソファーに座った。その後、俺たちに囲まれている装備箱が開けられ、中は禍々しいオーラがうっすらと帯びている黒いメンタルキューブが姿を表した。
「何故かいきなり黒いメンタルキューブがうっすらだがオーラを帯びているにゃ...」
確かに俺が見た時にはこんな風にオーラは無かった。と、すると何かに反応しているのだろうか...確認する術は無い。今出来るのはこれに変化があったということが認識できることだけだ。
「これを使って向こうの量産型セイレーンを無力化は出来ないのか?」
「無理にゃ。あくまで制御しているのはオロチ本体にゃ。これは補助に過ぎないにゃ。」
「ということは、これはオロチのパーツなのか...」
つまり分かっているのは、これはオロチのパーツであり、これはセイレーンから与えられた物、そしてこれを使って赤城が何かをしようとしてることだな。
「これが赤城と加賀の独断でセイレーンと手を組んでいるなら重桜全体が騙されているということになります。」
ヴェスタルがそう言った。確かにそれが一番有り得る。...何をしようとしているんだ...一体。
「赤城...何考えてるにゃ...」
同じ重桜の者の明石も疑惑の顔を浮かべる。身内がセイレーンと組んでいることを知って、ショックを受け続けているのだろう。いつもの店で見せる顔は今はない。
すると、外が何やら騒がしい。誰かが廊下を走っているのだろうか足音が近づくと勢い良くドアが開けられ、走り続けたせいで荒い息遣いが大きく聞こえる。ドアを開けたのは白い長髪で丸メガネを掛けているメイド服を着ている。エディンバラだった。
「た、大変です!重桜から...宣戦布告です!」
また新たな戦いの幕が開かれようとしていた。その場に緊張感が部屋を支配する。重桜...いや赤城は本気で戦争を起こすつもりだ。
「内容と日にちは!?」
「日にちは四日後...内容は指揮官の引渡しと黒いメンタルキューブの引渡しです。応じなければ基地への攻撃を開始すると...」
まだ諦めてないのか...いや、待て。そもそも何故俺が生きていることが知ってるんだ?あっちの視点からすれば俺はあの時死んだ事を目にしてそのまま死んだと思ってるはず...いや、1人だけいる。綾波だ。彼女なら俺が生きていることを知っている。最悪、俺の艤装の事だって知られているかも知れない...いや、今はそれはどうでもいい。
「この事を基地全体に通達しろ。勿論、その宣戦布告の内容には応じない。今すぐ補給物資の確認と編成の確認を行う。ベルファスト、通達は頼む。ウェールズとエンタープライズは編成の構成を手伝ってくれ。ヴェスタルと明石は補給物資の確認任せられるか?後で書類に報告書をまとめてくれ。」
「かしこまりました。」
ベルファストはすぐ様、基地に宣戦布告の件を知らせるために部屋を出た。エディンバラもついて行くように部屋を出ていった。
「明石もやるのかにゃ!?」
「お前はもうここの一員だ。頼む。」
「分かったのにゃ...」
「明石さん。では、行きましょう。皆が安心して戦える準備をしないと。」
ヴェスタルと明石も早速補給の見直しの為に動いてくれた。
さて、残るは編成だ。新しく入ったやつとの連携も四日間だけで何とかしなければいけない。演習をやることも出来ず、思ったより難航しそうだ。
「指揮官...新しく配属した奴もいるが行けるのか?」
ウェールズがこちらを見つめている。無理もない。俺は新しく配属した奴の能力や戦い方なんて知らないのだから。だが、俺はずっと考えていたんだ。俺はベルファストのおかげで綺麗にまとめられたファイルの中から戦術のことをまとめたファイルを取りだした。
「やるしかない。とりあえず有効そうな戦術をいくつか考えていたんだ。これを基に、又は改善して編成しよう。」
こうして、皆は新たな戦いに向け準備を行った。もう既に宣戦布告が知れ渡り、基地全体に緊張感が巡る。
_数時間後
時間は午後を回った。編成が大方固まった中、ノック無しで急にドアが開かれる。
「指揮官様...私にも何かできることは無いでしょうか?」
「イラストリアスか?妹たちの方はどうしたんだ。」
「今の私は秘書艦です。私情を挟むことではないと思いますわ。」
さっきの宣戦布告の事を知ったのだろうか。イラストリアスの顔にも緊張感が漂う。彼女の雰囲気に不思議と圧倒され、今彼女にして欲しいことを探す。
「じゃあ、もうすぐで補給の確認が終わるはずだ。その際にこの書類と同じように装備の数を合わせてくれ。足りない場合は本部を通して要請してくれ。」
俺は数枚束ねられた紙をイラストリアスに渡す。編成が大方固まったので、欲しい装備の数や物資のリストだ。そろそろ二人共が戻ってくるはず...
「補給物資の確認から戻りました。こちらがその際にまとめたリストです。」
噂をすればとヴェスタルと明石が帰ってきた。渡されたリストを見てみると予想以上に装備が足りなかった。期限は四日後だ、間に合うかどうか...
すると電話音が部屋中に響く、俺は電話の所に向かい、電話をとる。
「はい。こちらアズールレーン基地 指揮官のマーレです。」
『おお、マーレか!?俺だ、ジンだ!』
受話器の向こうには昨日別れたジンがいた。声以外にも何やら別の人の声や何やら忙しなく足音が鳴り止まない。
『宣戦布告の事は聞いた。四日後って相当短いな。だが、今日補給の要請をしてくれれば急ピッチで二日で基地に届かせる。』
「それは、量関係なくか?」
『あぁ。どんな量でも二日には絶対間に合わす。これでも結構偉い地位にいるからな。人員のほとんどをそっちに回す。』
光明が見えてきた。これで何とか補給面は問題ない。しかし、それとは関係無く気になることがある。それは何故ジンが宣戦布告の事を知っているのかだ。俺たちは宣戦布告を今日の午前に知ったはずだ。何故こんなにも早く知られているんだ?
「だったら補給の要請を今日中にする。それより、どうしてお前達が宣戦布告の事を知ってるんだ?」
『えーとなんだっけかかなそうそう。メイドのベルファストって人が教えてくれたんだよ。だからこうして急ピッチで動いている。』
ベルファストか...大したやつだよ。手際良すぎて怖いぐらいだ。
「じゃあ、補給の要請はこれからする。俺ではなく、秘書艦のイラストリアスと言う人が連絡する。頼んだぞ。」
『任せろ。お前こそ頼んだぞ。指揮官!』
その言葉を最後にし、俺は電話を切る。頼んだぞ。その言葉で託された事を身をもって知る。
「よし、イラストリアス。直ぐに補給の要請をしてくれ、ヴェスタル、明石は他に必要そうな装備があったらそれも追加していい。今要請すれば二日でこちらに届くはずだ。」
「分かりましたわ。」
「では、イラストリアスさん。こちらとこの装備も追加で要請を...」
イラストリアスはヴェスタルと明石と共に補給物資の要請の確認を行った。あっちはもう大丈夫だ。残りは編成を決めなければならない。
「指揮官、鉄血は動くと思うか?」
エンタープライズが鉄血の動向についての質問を投げかけてきた。
確かに重桜が宣戦布告をしたのなら鉄血も何か動きがあるとは思うが...
「いや、鉄血はこの戦いには介入はしないだろう。」
「根拠は?」
「拉致された時に分かったと言うか...重桜と鉄血はそこまで関係が良くはない。それに、重桜はこの戦いでセイレーンの力を全力で使うはずだ。その理由に宣戦布告では、黒いメンタルキューブの引渡しと言った。【オロチ計画】が赤城とセイレーンによって計画されているならわざわざ鉄血に黒いメンタルキューブは見せないはずだ。」
「成程...」
俺の推測にエンタープライズは納得してくれた。しかし、今度はウェールズからの質問が来た。
「では、指揮官。もし、テンペストが戦闘に介入してきたらどう対処する?あいつはあの時島の外にいた艦隊や島の内部にいた部隊を全て圧倒する力を持っているわよ。」
考えたくはないな...もしテンペストが来たらこっちも向こうも全滅は必須だ。その場合はこの方法しかない。
「もしテンペストが来たら、重桜に呼びかけて一緒にテンペストを迎え撃つ。生半可な戦力じゃあいつには勝てないからな。」
「応じてくれるのだろうか...」
「くれなければやられるだけさ...」
しかし、それでも奴に対抗出来るかどうか分からないのが本音だ。あいつには底知れない力がまだ隠されていると感じるから...
そして戦いの日は近づいていった....
_現時刻 ????
重桜が宣戦布告か、思ったよりも焦っているのか重桜だけでアズールレーンと戦うとはな。
「でも、これで計画が大分進むとしたら悪く無いと思うわ。」
俺の心が分かるように話し、後ろから無数の触手がはいよってくる。気味悪さに声の主から少し遠ざかり、正面に振り向く。
「あら、つれないわね。」
タコ娘....いや、オブサーバーが何やらモニターをする。映し出されたのはアズールレーンに奪取された黒いメンタルキューブだった。
メンタルキューブの周りにはうっすらと黒いオーラが帯びている。
「黒箱もここまで変化したわ。オロチが目覚めるのもあと少し...」
「どうでもいい事だ。それより、今回俺は介入するのか。」
「そうね...余程の事がない限り介入はしないでね。」
「余程のことだと...?」
逆に言えば余程の事があれば介入をしろということだが...
「あの戦いでエンタープライズが覚醒したわ。」
意味が分からない。まだ戦いが始まってもないのにまるでそうなったかなのような言いぶりだ。俺は呆れてため息をつく。仮面越しなので息の温かさが顔に直撃する。
「
「並行世界と言うやつか...」
オブサーバーは、いや、セイレーンは並行世界を確立していた。セイレーンはある目的の為に様々な世界で実験をしている。
例えば、今の話だとこの世界じゃない他の世界にも【オロチ計画】があり、そこには指揮官がいなかったらしい。結果、オロチはKAN-SEN達の手によって破壊され沈んだ。その後は興味が無いので知らないがな。
そして、今回は少し計画を補足した。それが俺だ。いや、
「じゃあ、エンタープライズが覚醒したら介入するって事で良いのか。」
「ええ。そうすればあの子は戦うしかないのだから...」
まるで分かっているかのように笑うオブサーバーであった。
面白い...覚醒したKAN-SENがどれほどの物か分かるチャンスだ。
この艤装にも慣れてきた。あとは待つだけだ。
俺は...誰よりも強くなる。俺の計画の為にな...
決意を込め、時を待つ。
「じゃあ、私たちの予想以上の事を期待してるわ
_前回の続きのようだ...
他にもKAN-SEN達と出会った。ゆーちゃん探しに出た時、教官みたいなKAN-SEN、アマゾンの他にもそう言ったKAN-SENがいた。
緑の髪に眼鏡をかけており、背丈は小さいKAN-SEN、ラングレーだ。どうやら彼女はここの先生みたいなものらしい。
この基地には学校と同じく教室みたいな物があるらしい。後で見てみようと思う。小さいかららって舐めてはダメだ。チョークを思いっきり投げられるぞ。子供扱いするのも同じ様にされる。実際されたから分かる。
痛かった...
もしもの話(R-18)を観測しますか?
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Yes
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NO