もしもアニメのアズールレーンに指揮官が出てきたら〜2nd season 海上の誓い〜   作:白だし茶漬け

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アンケート結果的にこれは修正確定なので取り敢えず一話を修正する事にします。
一応1話~4話ぐらいを大幅改変予定です。
勿論、物語の内容はそのままです!


悪夢と兵器と復活と

夜空の星が煌めき、数々の艦が敵の砲弾によって装甲に穴が開いており、その身を焦がすような炎に包まれながら沈んでいっていた。

そしてそんな中、俺は謎のKAN-SEN【コードG】と戦っていた。

 

「やっぱり…この攻撃…エンタープライズとよく似ている。」

 

コードGと名乗る彼女からの攻撃を避け続けると気づいたことがあった。そう、エンタープライズと似ているのだ。顔も、目も、声もそしてこの攻撃も所々違ってはいたが、何処かエンタープライズと似ていた。

 

「教えてくれ!お前はエンタープライズなのか!?」

 

「…」

 

「黙ってないで答えてくれ!」

 

しかし、コードGは無口のまま黒い矢を俺に向けて撃ってくる。このままでは防戦一方だ。俺は、艤装のミサイルを二発、コードGには当たらない方向に撃った。

ミサイルを撃ったのと同時に俺は二丁拳銃を連結させるように合体させ、一つのライフルを創り出す。

ミサイルの爆風の挟み撃ちでコードGの逃げ場は無い。コードGもその事を分かっているのか、その場から動こうとはしなかった。

このライフルならコードGを狙い撃てる。勿論殺したりはしない。頬を掠める程度だ。 だがコードGは分け目も振らずに片方のミサイルの方に全速力で向かっていった。

 

「はぁ!?何やってるんだあの人は!?」

 

俺はライフルをコードGが向かっているミサイルに狙いを定め直し、コードGがミサイルの爆風に巻き込まれないように素早くミサイルを狙い撃つ。

一発のビーム弾がミサイルに直撃し、ミサイルが爆発する。

爆風がコードGに巻き込まずに済み、コードGは無傷で済んだ。残り一つのミサイルは朽ちた艦にぶつかり、爆発を起こした。

 

「ほっ…良かった。」

 

こんな状況なのに、俺は敵の安否を確認した後に安堵の息を漏らす。

 

「やはり貴方は優しい…だからこそ貴方は破滅する。だからこそ護ってみせる…絶対に!」

 

コードGは弓を引きづつけ、黒の矢を俺の手足を狙って放った。

 

(まただ…また俺の手足だけを狙っている。俺を倒す気は無いのか…?)

 

コードGの攻撃はいつも俺の手足を狙っていた。いや、俺の事を"護る"と言っているので殺す気などさらさらないのだろう。

 

「当然だろう。私は貴方の事を護ってみせるのだから。」

 

「なっ!?」

 

俺の心を読んでいるかのように喋り、俺はつい足を止めた。その隙をついたコードGは俺の右手に持っていた銃をピンポイントに当て、銃を吹き飛ばした。

吹き飛ばされた銃を拾うにも、その隙コードGは俺の足を狙ってくるはずだ。迂闊には拾えない。

 

「…もしも本当に俺の心を読んでいるのならわかるだろう。俺が今やりたい事を。」

 

「…残念ながら私に心を読む技量は無い。貴方の心を読めたらどれだけ良かったのだろう…だが、心を読まなくても分かる。貴方はKAN-SEN達を守る為に自らを犠牲になる。…だからこそダメなんだ!」

 

コードGは遂に本気を出したのか艦載機を発刊させ、波状攻撃で矢を放つ。俺は迎撃機を発艦させようとしたが…

 

「セイレーンの艤装は…ダメだ!やっぱり使えない…!」

 

俺…というより本来の俺であるコネクターが持つ二種類あるセイレーンの艤装である内の一つ【リュウグウノツカイ・空舞】は空母の役割を持つ艤装だが、セイレーンの艤装はあくまでコネクターの力だ。そのコネクターが俺の中にもこの場所にもいないのでセイレーンの力は使えずにいた。

 

「こんな時にどこに行ったんだ…コネクターは!」

 

俺は艦載機を迎撃するためにミサイルを放ち、そのまま朽ちている艦の影に隠れる。ミサイルは見事艦載機と衝突し、その爆発は他の艦載機を巻き込んで全滅をさせ、コードGの矢は艦の装甲に刺さった。

 

「ふぅ…危ない危ない…さて、どうすればいいんだ…」

 

この場所から出ようにも出口らしきものが無く、コードGなら何か知ってるかも思うが、話を聞いて貰える状況では無い。言わば手詰まりだ。

俺の武器は変形式の武器なので片方を無くすとその特性を活かせない。一応、片手銃からなら、片手剣、短剣を数本程度なら変形出来るが…これでは突破は難しい。

 

「貴方は…戦いはいつの日か終わると思うか?」

 

「何…?」

 

打開策を考える中、コードGが突然戦争の終結において問いた。エンタープライズと似てる声だからか俺はエンタープライズとの夜を思い出す。

エンタープライズが初めて自分の本心をぶつけたあの夜を…

その時俺はその答えを持ち合わせてはいなかった。それは今でもそうだ。もしかしたら正解など無いのかもしれない。だが、俺なりの考えならある。あの時言えなかった言葉を今ここで告げる。

 

「…戦いが終わる事は無いと思う。」

 

「な…!?」

 

廃艦の影からコードGの顔を見るとコードGから若干の戸惑いが感じ取れた。まるで俺がこの事を言うのを信じられないと言ってるようでもあった。その事を気にせず俺は話を続ける。

 

「人がいるから犯罪が無くならないように人がいるから戦争は…戦いはもしかしたら終わらないのかも知れない。」

 

「だったら…人はどうやって戦いを終わらせたらいい?」

 

「分からない。…けど…」

 

この後の言葉は全くの無責任な言葉かもしれない。だけど俺は信じている。俺は心の準備を整えるように息を整える。呼吸と鼓動が安定したのを確認すると俺は言葉を繋ぐ。

 

「けど戦いを終わらせたい人だって…それを願ってる人だっている。そんな人達がいる限り…少しづつだけど人は戦いを終わらせることが出来るかもしれない。」

 

「…願ってるだけでは意味が無い。」

 

「そんな事は分かってる。だからその願いを受け取って戦う人達がいるんだ。…KAN-SEN達のように。」

 

「随分と人を信じてるんだな。」

 

「当然だ。」

 

「…だったら尚更だ。」

 

コードGは艦載機をこれまで以上に艦載機を発艦させ、俺諸共この廃艦に爆撃を行う。圧倒的な物量を目の当たりにした俺は迎撃は不可能と判断し、この場を離れる。

圧倒的な物量と威力を見せつけるように廃艦があっという間にただの鉄くずと成り果てた。

役目を終えたように艦載機はコードGの元に戻っていくとそのまま消えていった。

 

「人を信じてる貴方だからこそ貴方は破滅する。だから…もう歩まないでくれ。」

 

「悪いけど今はそうはいかない。」

 

コードGは一心不乱に矢を打ち続けた。一つの矢が五本に拡散し、それが俺に襲いかかる。

俺はその矢の雨の中に突っ込んだ。

 

「っ…!?」

 

俺の行動に困惑したコードGはそのまま動きを止めた。

当然だ、こんな自殺行為を見たら誰だって戸惑う。

だが、相手が狙っている場所さえ分かれば避けるのは簡単だ。狙っているのは手足は武器…充分だ。

服の袖が矢で掠め取られる中、俺は迫り来る矢の雨を掻い潜り、途中で吹き飛ばされた銃を回収した。

そして二丁拳銃をライフルに変形させ、コードGの弓に狙いを定める。ライフルから放たれたビーム弾は見事弓に当たりコードGの攻撃が止んだ。

このチャンスを逃さないように全速力でコードGとの距離を詰める。

 

「とったぞ…!」

 

「…」

 

ライフルの銃口がコードGの額に当たる距離まで近づいた俺は銃口を彼女に向ける。コードGは微動だにせず、寧ろ俺に撃たれたいと願っているかのように目をつぶっていた。

 

「ちょ…何してるんだ!?」

 

「貴方の手で終わらせることが出来るなら私は本望だ。」

 

コードGは銃口から離れる所か銃砲を掴み、そのまま自分の心臓に狙いを定めるように銃口を移動させた。

 

「出来れば…ここを狙って欲しい…」

 

「あ、あんた本当に何考えてる!?」

 

「大丈夫だ。ここにいる私は言わば意識だけの存在…死にはしないさ。」

 

「意識だけ…?という事は…ここは何処なんだ?」

 

「強いていえば貴方の夢の中…そう言った方がいいかも知れない。」

 

「夢…?だったら何でコネクターがいない。あいつは俺と同一人物の筈だろ?」

 

「同じ時間軸と場所で同じ人間なんて存在出来るはずがない。つまり貴方とコネクターは同一人物では無い。」

 

それを聞いて、何故か救われた自分がいた。俺と言う存在が初めて認められたような気分が心を満たしていた。

だが、俺は銃口をコードGに向き続ける。

 

「夢の中ならどうしてお前がいる。」

 

「ここが貴方の夢ならば私は悪夢…言わば予知夢の存在だ。」

 

「悪夢?予知夢?…なんだかよく分からなくなってきた…」

 

「ここがどこだろうと何だうと今貴方がやるべき事は私を撃つ事だ。さぁ…」

 

「……はぁ。」

 

俺はライフルを仕舞い、コードGに背中を向ける。

あまりの行動にコードGはこれまで以上に困惑しながらもまるで俺のこうすることが分かっていたかのように俺の背中を見続けていた。

 

「やはり貴方は優しいな。」

 

「別にそんなに俺は優しくないよ…で、俺はどうやってここから出ればいいんだ?ほっぺたつねるとかするのか?あ痛たた!」

 

ここが俺の夢なら俺が目を覚ませばいいだけの話だが、俺自身はちゃんと目が覚めてる。試しに頬を力強く叩いたりつねったりしたが、虚しい痛みだけが襲いかかる。

 

「そういう純粋な所は相変わらずだな。方法ならある。」

 

「いてて…そ、それを早く言って欲しかった…」

 

俺は引張叩いた頬の傷を癒すように手を添えながらこの場所の脱出方法を聞く。

 

「…私のせいなんだ。元々この夢に誘ったのは私だからだ。だから私を討たなければこの夢は…」

 

「そんな方法しかないならいい。別の方法を考える。」

 

「な…!無理だ!これしか方法が…」

 

「これが俺の夢なら何処か目を覚ます方法があるはずだ。もし俺の事を知ってるのならそんな方法が嫌いなの知ってるだろ?」

 

「…全く。当てはあるのか?」

 

「…無い。」

 

「ほら見た事か。」

 

何の変哲もないまるで日常会話をしてるような会話で俺は思わず笑ってしまった。コードGは無表情のままだったが、さっきよりは雰囲気が和んでいた。

 

「とにかく歩いてみるか。歩ける?」

 

「無論だ。」

 

俺とコードGは朽ち果てた艦を背景にした海の道を歩いていく。まるで艦の墓場のような道を歩き続けていると気づいたことがいくつかあった。

 

「…壊れてる艦…全部同じだな。でも…こんな艦見た事ないぞ…」

 

そう。沈んでいる艦は全て同じなのだ。

しかもその艦がどうにも不思議だ。装甲は白く、艦の先端が尖っていた。砲塔らしきものはあるが、それ以外は何も無い。だが、何故だが親近感が湧き、俺は朽ち果てた艦に触れる。

 

「なんかこれ俺の艤装に似ているな。…確かここは俺の夢であり、悪夢でもあり予知夢でもある。…あぁ、成程。」

 

つまりこの背景は俺の未来を表してるのだ。コードGが言っていた俺はいつか破滅する。これはその事を表してるのだ。

 

「…貴方をこんな未来に進ませたくなはない。だから…」

 

「そうか…本気で俺の事護ろうとしたんだな。」

 

コードGは顔を俯かせ、髪で顔が見えなくなってしまった。

 

「…ありがとう。」

 

「…!」

 

「俺は君の事知らないけど、君は俺の事を知っている…なんだろう。初めて会ったのに初めてじゃないような…」

 

「…ならそれは気のせいだ。さぁ、先に進もう。」

 

コードGがいきなり俺の手を掴むと、そのまま俺を先導した。手は力強く握ってはいたが、俺の手を気づかう様に優しくてもあった。

 

_指揮官!

 

「え…?」

 

突然、エンタープライズの声がしたような気がした。俺は当たりを見渡すが、やはり周りは艦の残骸しかない。

 

「どうした?」

 

「いや、今エンタープライズの声が…」

 

その時、俺とコードGの前に光が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、本当の戦争を始めましょう。」

 

赤城がそう言うと、オロチから出たミサイルはエンジンを点火させ、煙の弧を描きながら何処かも分からない場所へと進んだ。

 

『皆さん!あのミサイルを止めてください!』

 

オセアンの指揮によりKAN-SEN達はミサイルに狙いを定めて砲撃を行ったが、ミサイルはオロチの防壁によって守られており、傷一つつけることは出来ずにミサイルの発射は阻止出来なかった。

 

「あのミサイル…一体何処に…」

 

ウェールズが発射されたミサイルを見つめるとウェールズはミサイルの方角に違和感を感じていた。

やがてウェールズはその方角が自分達の基地がある方角だと気づき次の標的が何なのか気づく。

 

「まさか…ここから届くのか!?ここから…基地まで…!」

 

「そんな!基地には指揮官がいるんだよ!?」

 

今基地にいるのはこの戦闘に参加していないKAN-SEN達とジン、リア、リフォル、そして目が覚めてない指揮官だ。だが気づいた時に…いや発射された時から時は遅く、ミサイルはアズールレーンの基地に向かっていた。

 

「より遠くの彼方から敵を倒す…兵器の進化とはそういうものよ。海を越えて敵の本陣を殲滅する力…」

 

オロチはこれまでの兵器の進化を問いた。長距離ライフルは遠くから一方的に人間を撃ち、ランチャーはより遠くから敵や建物を破壊する。そして今撃ったミサイルもそうだ。遠くから敵の本陣を殲滅する物…遠くから敵を一方的に殲滅する、それが兵器の進化だとオロチは言った。

 

「くっ…!赤城!お前が今撃った兵器の先には貴方の最愛の優海がいるんだぞ!」

 

「…優海が?」

 

赤城はエンタープライズが言った"優海"という名前に反応した。一瞬だが赤城の目に光が灯ったが、オロチがそれを良しとしないのか直ぐに赤城を唆す。

 

「そんな訳無いわ…だって優海ならあそこにいるじゃない。」

 

オロチは優海では無く、マーレに指を指した。マーレもこの事を予想外なのか、オロチを見つめ返した。

 

「ちっ…心外だな。」

 

優海とマーレでは性格が大分違うが、オロチにとっては顔さえ似ていれば良かった。赤城はマーレを優海として認識してしまい、またオロチに支配されてしまう。

 

「くっ…!間に合え!」

 

エンタープライズは艦載機を出し、その上に飛び乗り、ミサイルを追いかける。だが、ミサイルの速度が圧倒的に速く、ミサイルはどんどんエンタープライズの目線から離れる。

 

「指揮官…!貴方を必ず…護ってみせる!」

 

その想いに応えるようにエンタープライズの瞳と艦載機は黄色に輝き、その速度をあげた。艦載機はまるで閃光のように眩くミサイルに迫っていく。

先程からはるか遠くにいたミサイルはエンタープライズの射程距離まで近づき、エンタープライズは弓をひく、だがそれを邪魔するように一筋の光がエンタープライズの艦載機を撃ち抜く。

 

「何っ!?」

 

「アッハッハッハッハッ!遊ぼうよ!エンタープライズ!」

 

「セイレーン!今はお前たちに構ってる場合じゃ…!」

 

エンタープライズは突如現れたピュリファイヤーを無視し、すぐ様艦載機をもう一つ呼び出しミサイルに近づこうとしたが、やはりピュリファイヤーに邪魔をされる。

 

「そんな連れないこと言うなよ〜!後ろを見てみろよ〜!」

 

「何っ…!?」

 

エンタープライズの背後にピュリファイヤーの艤装の一部がエンタープライズの艦載機に銃口を向けていた。

その艤装は無慈悲に艦載機に弾を当て、エンタープライズの艦載機を撃沈させた。自分が乗った艦載機を撃ち抜かれたエンタープライズは、そのまま海に落下する。

 

「あれれ〜?どうしたのエンタープライズ?だ〜い好きな指揮官に目が眩んだのかな〜?」

 

ピュリファイヤーは煽るようにエンタープライズを横目で見ていると、エンタープライズの目線は未だにミサイルを見つめていた。

 

「ん?」

 

「…撃ち落とす!」

 

エンタープライズの目に基地に突き進むミサイルに狙いを定め、止まらぬ連射射撃をミサイルにうち尽した。

まるで矢は槍のように突き進み、ミサイルをうち落とそうとした。だが、それはある嵐によって遮られてしまう。

 

「悪いな。」

 

「なっ…」

 

矢の射線にマーレが遮り全ての矢がマーレのビームによって全て焼き尽くされてしまう。

 

「そんな…指揮官…指揮官…!」

 

エンタープライズはミサイルの先にある基地にいる指揮官を呼びながら海ち落ちていく。護れなかった後悔と絶望を胸に抱えながら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…俺、行かないと。」

 

あの光が出口だと直感的に感じ、俺は光に手を伸ばす。だが、その手はコードGがつかみ直す。

 

「…ダメだ。ダメなんだ…貴方は必ず…」

 

コードGは震えながらも力強く俺の手を離さないように握っていた。その震えから感じるのは…悲しさ。それだけであった。

 

「…大丈夫皆がいるから。」

 

俺はコードGの手を両手で包むように握り返す。コードGの震えが止まり、コードGからは安心したような顔が捉えられた。

 

「…絶対に護ってみせる…」

 

「うん。その時はよろしく。」

 

コードGから手を離すと、俺はもう一度光に手を伸ばす。光は暖かく俺に差し込み、現実へと返してくれる。

 

 

 

 

目を開ける。そこにはいつも見る天井があった。遠い耳に聞こえるのは俺の名前を呼ぶ声が数人。

 

「優海!目が覚めたのか!」

 

「…ジン…さん?」

 

「あぁそうだ!」

 

俺は身体を起こし、身体の様子を見た。服は肌着で近くの椅子にいつもの軍服がかけてあった。俺はベッドの近くにある靴を履き、軍服に着替える。

 

「ちょ…ちょっと!何する気?」

 

「…」

 

リアさんの言うことを無視し、俺は軍服に着替えた。

うん…やっぱりいつも着てるとしっくり来る。

 

「ねぇ…本当に優海なの?」

 

おかしな事を言うリフォルさんに俺は顔を合わせる。するとジンさん達は驚いたように俺の顔を見ていた。

 

「お、おい優海…その目…」

 

ジンさんに言われ、俺は窓を見る。窓の反射で俺の顔が移り、そして俺の目は片方が黄色くなっていた。それはまるでセイレーンのように…

 

「あぁ…そういう事か。」

 

コネクターが力を貸してくれると納得した俺は、勢い良く窓を開ける。強い浜風がKAN-SEN達の戦ってる空気を運んできたように、俺は今KAN-SEN達がどうなっているのか予測する。

 

(…感じる。マーレさんが戦っているのを。)

 

マーレさんが数年間俺の中にいたせいか何となくだがマーレさんの存在に気づくことが出来た俺は、戦いに出る心構えをする。

 

「おい優海!待てよ!」

 

ジンさん達が俺の事を止めるが、浜風の逆風によって俺に近づくことが出来ずにいた。俺は振り返りジンさん達に笑顔を見せる。後悔のないように全力の笑顔で…

 

「…ありがとうございました。」

 

「っ!お前…!」

 

俺は風と共に窓から飛び降り、セイレーンの艤装を呼びだす。セイレーンの艤装の上に乗り、そのまま最大出力で戦闘に向かう。雲がまるでどこかに吸われていくかのように速く動いてる様子から、俺は想像絶する速さを移動してるのかと薄々実感する。

 

_良いのか?

 

「良いよ。俺は恵まれてる。」

 

_そうか…前方に戦術ミサイルが来る。

 

「わかった。レールガンを使う。弾道計算頼める?」

 

_了解。

 

俺はレールガンを構え俺の中にいるコネクターの弾道計算が頭の中に入ってくるようだった。

 

_計算終了。

 

コネクターの計算が終了し、どこに撃つか頭の中で理解した。レールガンの反動に負けぬように、左膝を曲げて体勢を固定する。だが撃つにはまだ速い。

 

「…今だ!」

 

ミサイルが目視ギリギリで捉えた俺はレールガンの反動に堪え、レールガンを放つ。

 

 

 

 

「…来たか。」

 

マーレ何かを察知すると、突如この場から離れる。

 

「おい!何でお前は逃げてるん…ん?」

 

ピュリファイヤーも何かに察知したが、遅かった。

一筋の弾がミサイルを貫き、そのまま紫の爆風を起こす。

 

「な!?何!?」

 

ピュリファイヤーはその爆風に巻き込まれ、今度はエンタープライズがその餌食になろいとしていた。

 

「何だ…?だが、これで指揮官は…護られ…た。」

 

エンタープライズは自身の死よりも、指揮官が助けられた安心感と喜びに浸っていた。エンタープライズは潔く爆風に呑まれるように目をつぶった。

 

「エンタープライズ姉ちゃん!」

 

ホーネットが艦載機でエンタープライズを助けようとするが、どう足掻いても間に合わない。

 

「ホーネット…すまない。ヨークタウン姉さんを…頼む…」

 

「諦めるな!」

 

「え…?」

 

爆風から人影を見つけるエンタープライズはその影に手を伸ばした。やがて爆風は徐々にエンタープライズに近づき、エンタープライズはその影に手を掴まれた。

爆風が消え、エンタープライズは目を開ける。

その目の先には護るべき人の姿がエンタープライズの目に映っていた。

 

「…指揮官…?」

 

「そう。指揮官だよ。」

 

優海はエンタープライズをお姫様抱っこのまま抱えると静かに海に着地した。

 

「立てる?」

 

「え、あ…あぁ。」

 

優海はエンタープライズを下ろすと、エンタープライズはよろめきながら海に立った。まだ信じられない光景にエンタープライズは戸惑っていた。いや、この場にいるKAN-SEN達誰でも皆そうだった。

 

「指揮官…その目は…?」

 

「あぁこれ?…コネクターが力を貸してくれる。」

 

「コネクター!?止めろ危険だ!」

 

「大丈夫。今だけは絶対に大丈夫だから。」

 

エンタープライズは指揮官が暴走した原因となったコネクターの存在に嫌悪感を抱いたが、指揮官の目を見たエンタープライズはその気が失せてしまう。

 

「指揮官…?」

 

「さぁ行くぞ…俺がこの戦いを終わらせる…!」

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