アナキンの親友になろうとしたら暗黒面に落ちた件 作:紅乃 晴@小説アカ
短編描きたい…!!
「目を覚ましたか?ドゥーラン、私だ」
「いや、誰だよ」
ジェダイとなって幾星霜。趣味がライトセーバーの鍛錬とフォースの瞑想ですと胸を張って言えるほど毒された俺は、久方ぶりのフォースの瞑想に唖然としていた。
おいおいおい、誰だよフォースの世界に金髪藍色の目をした美人さんを連れ込んだのは。しかもこれ…あ、どこかで見たなと思ったら前世で少し知ってるキャラじゃねぇか。瞑想のおかげで記憶の深淵へ潜りやすくなってるのか、前世の記憶が驚くほど蘇ってくる。
え、ついに俺は瞑想に飽きて新たなるフォースの扉を開いちゃったわけなの?なにそれ胸熱。
「余が分からんか?ドゥーラン。パルパティーンだ(顔FGOジャンヌ CV/坂○真綾)」
「いや、誰だよ(真顔)」
いやホントアンタ何してんのマジで(白目)
「仮にアンタとしてもどうしたんだよついに痴呆がはじまったか?または馬鹿なのか?頭が逝かれちまったのか?」
フォースの瞑想中なのか…普段では顔を合わせても社交辞令と張り付いた笑顔で右へ左へとダークサイド勧誘ワードを躱している相手になんの臆面もなく本音をぶつけてしまった。
いや、けど冷静に考えてみてくれ。優しげなおじさま風スターウォーズラスボスことパルパティーンが、美少女になって目の前にいるとか普通に考えて頭おかしいことを疑うだろ。
「何をいうか、これはそなたの願望を投射した姿であるぞ?」
なん…だと…?
ゾクリと背筋に嫌なものが走る。
え、議長って人の瞑想に勝手に入ってきてしかもその人の記憶遡って見れるの?ネタバレとかそんな話超えてSAN値削れない?俺の記憶覗くとかMAXのSAN値100として、1000D1のダメージ比率くらい洒落にならんよ?え、なにそれ知らん…怖。
「ふむ、しかし、なかなかそなたも強欲な部分があるのだな、こういった女性が好みだとは」
「勝手に人の記憶のぞいて投射したくせに何そのいい草。というか目の前でくるくる回るのマジでやめろよ、オイ」
「ルーラー、シーヴ・パルパティーンですよ!!(ジャンヌ外見andCV/坂本真○)」
「貴様ァ、坂本○綾さまの声で喋るなこの野郎!!!」
俺のSAN値がガリガリ削られるわそんなもん!!
ああやめてスカートひらひらさせないで。霊器再臨しないで。ジャンヌお姉ちゃんの格好になるとかほんとに気が狂ってるんじゃない?なにやってるのこのラスボス怖いんだけど。
「なんだ、面白くない。では、もう一人の候補を投射するか」
「え゛」
時のオカリナとか何とかの仮面とかで有名なゲームの効果音と共に眩い光に包まれたパルパティーン(外見ジャンヌ)。そしてアニメチックな演出が終わると、目の前には再び金髪赤目の美人さんが立っていた。
下から上に目をやる。その格好が何というか…ほぼレオタードに近い際どい格好をしていた。
「これも…またなんというか業が深いのぉ」
「なぜそれをチョイスした貴様ぁあああ!!」
CV水樹○々まで変わっとるやないかい!!
思わず頭を抱えて地面なのか何なのかわからない場所でのたうち回りたくなるが耐え忍ぶ。ジェダイとは忍耐なのだ(白目)。
た、たしかに金髪美人さんは好きだし、見てるだけ目の保養になる!!その中身がパルパティーンことシディアス卿とか知らなければなお良いがな!!くそったれ!!
「身長的にもそなたと並んだらちんちくりんなのが目に見えて」
「おい身長のことを言うなよ殺すぞ」
「すいませんでした」
一気に青白く光った眼光を元の色へと戻してゆく。危ない危ない。身長のことになるとすぐに頭に血が上ってしまう。落ち着け俺、まだフォースに身を委ねる場合ではない。ヒッヒッフーと呼吸を整えてから、目の前にいるパルパティーン(?)に呆れた目で言葉を投げた。
「え、これマジでパルパティーン、アンタなのか?」
左様と、金髪赤目の美人さんが頷く。とにかく何か別の格好になってくれない?テラテラしたレオタード風の衣装がチラチラ見えて気になってしょうがないんですマジで。そんな俺の懇願など知ったことかとパルパティーン(金髪美人)は腕を組んで語り始めた。
「余のフォースの力を得ればこういった事も可能。そなたの記憶にある〝嫁〟と言うものもダークサイドの知識があれば創造する事も可能なのだ、ドゥーラン」
っべーわ。
ダークサイドの叡智やべぇーわ。
これ現実の世界で証明したらシス・オーダー時代とは比べものにならんくらいの信者集まるんじゃね?ダークサイドの居心地は気持ちいいぞ(ねっとり)とか?いや、ダメだ。人間の業はやばいぞ?ドラゴンカー○EXとかまであるんやで?下手するとダークサイドより暗黒なものが誕生しかねん。
「さぁ、ドゥーラン。そなたは余の弟子となりダークサイドの知識を学ぶのだ」
そう言って手を伸ばしてくるパルパティーン(CV水○奈々)。瞑想中なのか、思考がかなり残念なことになっている俺は、差し出されたパルパティーンの手を……
「ログ!!」
「んがっ!?」
気がつくと目の前にアナキンの顔があった。その背後には無骨な鉄材の天井が見える。寝転がっているのか?そう思って、俺は体を起こした。座している足元には、フォース瞑想のための魔法陣が描かれていた。
どうやらフォースの瞑想中に寝入ってしまったようだ。
「うなされていたが大丈夫か?」
クローン戦争の最中だ。休息なしに戦い続けてきた無理が祟ったのか。ブリーフィングの時間になっても現れない俺はを心配して、アナキンは様子を見にきたのだろうが、寝入っていた脳が覚醒した瞬間に俺は両手で顔を覆った。
「あ……ぁあーー…これは…あぁああー」
そして唸るしか無かった。
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「ドゥーラン様はどうなされたのですか?」
瞑想室から一人で出てきたアナキンに、ついてきていたC-3POが問いかけたが、アナキンはなんとも言えない顔をして肩をすくめた。
「何か頭を抱えて俺を殺せって言ってたよ。落ち着いたらそろそろブリーフィングをするって伝えてくれ」
そういって去ってゆくアナキンの後ろ姿を見て、C-3POは電子音を響かせたR2と顔を見合わせるのだった。
これが夢だったのか、それとも別の何かだったのかはわからない。ただひとつわかっていることはある。
「夢の詳細はよく覚えていないが、思い出したらライトセーバーで切腹するので、オビ=ワンかアナキン、介錯を頼む」
瞑想室から出てきたログが開口一番にそう言ったことを聞いた二人は、顔を見合わせることしかできなかったとか。