アナキンの親友になろうとしたら暗黒面に落ちた件   作:紅乃 晴@小説アカ

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スカリフの戦い 2

 

シタデル・タワー周辺の戦いは、まさに苛烈を極めていた。

 

反乱軍でルークが率いていたブルー中隊が帝国軍の航空部隊と熾烈な空中戦を繰り広げる真下では、送り込まれた増員と共にトルーパーと対峙するローグ・ワンの姿がある。

 

「将軍!背後に敵機が!!」

 

ブルー中隊長であるアントック・メルシ将軍のXウイングが、TIEストライカーに執拗に狙われる。軌道を細かくずらしながら、ストライカーからの攻撃を避けるが、直撃は時間の問題だった。

 

「機体を右にずらせ、将軍」

 

ふと、負荷に耐えていた将軍の元へそんな通信が入る。アントック将軍がすぐさま機体を右へずらすと、肉薄していたストライカーが頭上からレーザーで穿たれ、火を噴きながらトルーパーたちの元へと墜落してゆく。

 

「全く、賞金稼ぎに助けられるとは思ってもなかったぞ」

 

「これもクライアントからの依頼だ」

 

そう言って将軍が頭上を見上げながら笑みを浮かべると、旋回しながら現れたのは古びた外装を特徴とするスレーブIだ。

 

スカリフへ駆けつけたのは、ルークだけではない。反乱軍の中核を担うレイアから、正規ルートで依頼がかけられたボバ・フェットも同じくだった。

 

「操縦は任せるぞ」

 

「了解」

 

そう言ってボバは、操縦を同乗してきたレックスに任せてスカリフの地へと飛び降りる。突然現れたマンダロアのアーマーを身につけた賞金稼ぎに、トルーパーはたじろぐ。

 

その隙をボバは見過ごさない。ホルスターから抜いた父譲りのブラスターの二丁を撃ち放ちながら、見当違いな場所へブラスターを放つトルーパーたちを撃ち抜いてゆく。

 

老齢を迎えるレックスが操るスレーブIも、帝国軍の戦闘機を叩き落としており、戦況は彼らの側に傾きつつあった。

 

地に降り立ち、背中に背負うミサイルを敵が密集しているところへ撃ち込むと、コムリンクから通信が入った。

 

「状況は?」

 

「こっちはマスタースイッチのコントローラーへたどり着いたところだよ、ボバ。そっちは大丈夫そうだね」

 

通信先にいるのは、マスタースイッチの場所を制圧したルークだった。コムリンクに応じながら、飛来する光弾を弾き返し、ボバへ軽快な言葉を送る。

 

「俺はそっちがのたれ死んでいるかと期待したのだがな」

 

「よく言うよ、レイアに頼まれたからって通常料金の半額で受けたんだから。君も僕とおあいこさ」

 

「それをレイアに言ったら、お前を炭素冷凍にして部屋に飾るからな」

 

そんな言葉を交わしながら、ボバはこちらに向かって破砕性グレネードを投げようとしているトルーパーを打ち抜く。スイッチが押された破砕性グレネードは手から抜け落ち、その場で幾人かのトルーパーを巻き込んで爆発した。

 

そんなボバを、コードを背負ったボーディが見つめている。

 

「早く秘密兵器とやらのデータを送るぞ。そのあと、この船で脱出するのだからな」

 

ボバの言葉に無言で何度も頷くボーディを見てから、背中のジェットパックで次の標的を倒すために飛び上がる。

 

時間は刻一刻と迫っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デス・スターがスカリフの軌道にハイパースペース・ジャンプした。

 

それを指揮するターキンは、宙域で戦闘している反乱軍の相手を後で到着する「者」に任せて、デス・スターのハイパーレーザーを起動させた。

 

星を破壊するまでもない。ターキンは邪悪な笑みを浮かべながら、威力を下げたハイパーレーザーを射出。

 

その光線は、シタデル・タワーで倒れているクレニックがいる最上部を吹き飛ばし、基地周辺の沖合に着弾。

 

眩い閃光は昼間だったスカリフの空を、茜色に染め上げるほどだった。

 

「ブルー中隊!離脱せよ!」

 

アントック・メルシ将軍の号令と共に、茜色に染まるスカリフの空へ、XウイングとUウイングの編隊が離脱してゆく。

 

その様子を、誰にも気づかれることなく海岸線へ辿り着いたジンとキャシアンが見つめている。遠くの沖合では、デス・スターが放った閃光がまるで朝日のようになっていて、足を負傷したキャシアンと、満身創痍のジンはその膨らんでゆく光をぼんやりと眺めていた。

 

「届いたかな」

 

ジンは溢れてゆく光を見つめながら、隣にいるキャシアンへ語りかける。

 

「きっと届いているさ」

 

キャシアンは、そんなジンに笑いかけながら答えた。シタデル・タワーは粉砕されたが、ローグ・ワンの尽力や、ジンの言葉に突き動かされて援軍にきてくれた反乱軍の誰かが、きっと打ち上げたデータを受け取ってくれているはずだ。

 

ジンとキャシアンは迫りくるであろうスーパーレーザーの衝撃波を待ちながら互いを抱きしめ合い、ゆっくりと運命を…。

 

「諦めるにはまだ早いぞ?」

 

二人しかいないはずの場に、くぐもったマスクから言葉が聞こえた。気がつくと、キャシアンとジンの体はふわりと宙へ浮いていた。何事かと目を向けると、体は砂浜からみるみる遠ざかってゆき、やがて二人は柔らかな砂浜から硬い鉄の床へと降り立った。

 

「出せ!!」

 

目を向けると、そう叫ぶベイズと傍に黙って立つチアルートが居た。ベイズの言葉よりも先に、操縦桿を握るボーディは乗ってきた輸送船を最大出力にしてスカリフのシタデル・タワー周辺から離脱を始める。

 

閉まって行くハッチからは、光に飲み込まれて行くシタデル・タワーと帝国軍の施設が見えた。

 

「間一髪、だったな」

 

再びくぐもった声が聞こえる。見上げると、ジンとキャシアンを抱えていたのは、銀色のマンダロアのアーマーを身に纏った戦士だった。

 

「ボバはうまくやったようだな。上出来だ」

 

共に大気圏外へ脱出するスレーブIを眺めながら、老齢となった一流の賞金稼ぎ「ジャンゴ・フェット」は、立派に成長した息子の姿に満足した様子で頷く。

 

ハット族から依頼された輸送任務達成後に、血相を変えたボバがスカリフへ向かうと言ってきた時は何事かと思ったが、その発信先が旧友の娘と息子だと知った以上、ジャンゴもただ見ているだけなのは心苦しかったようだ。

 

「こちらジャンゴ。任務は達成した。ただ重傷の者もいる。俺たちは先に離脱するぞ」

 

「ありがとうございます、ジャンゴさん」

 

通信を投げたのは、隣を飛んでいる赤いXウイングだ。コクピットからR2と共に合図を送るルークを見つめて、ジャンゴとボバ、そしてジンたちを乗せた船は船団と分かれてハイパースペースへと入った。レイアからの依頼はローグ・ワンの援護と救出だ。単独で離脱したのちに、彼らをヤヴィンへ送り届ける手筈となっている。

 

ルークはそのまま、妹がいるプロファンディティへと合流し、反乱軍と共にヤヴィンへと帰投する予定だった。

 

だが、そこでルークは何かを感じ取った。

 

デス・スターからは反対側に位置するこちらに、何かが向かってくる。Xウイングをコルベットの「タナヴィーⅣ」へ懸架しながら、そのざわつきを感じ取っているルークの視界に、離脱しようとしていた反乱軍の正面を陣取るようにスターデストロイヤーが現れたのが見えた。

 

そこでルークは直感する。

 

そのざわつきは、確実に自分を捉えていると言うことを。

 

 

 

 

 

 

シナリオを練り直すのを許せるか?

  • 細かい描写も見たい
  • ログの心の移り変わりを見たい
  • とりあえずエンディングまで突っ走れ
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