U.C.0103
「アムロ・レイとテリー・オグスターが初めて顔を合わせていたのは、ジャブローだったのですね」
「ここには後の戦争で活躍した英雄が、他にも多くいた。……いや、あの激戦で生き残る様な人であるからこそ、なのだろうよ」
センセイの言う通り、公的記録でみても名艦長と名高いブライト・ノアやフリージャーナリストとしての師であるカイ・シデン、この時点では敵ではあったが、赤い彗星のシャア・アズナブルなど、彼ら一人を追った本を一冊作るだけで売り上げを飛ばす“英雄”揃いだった。
ただ一人、“あの男”を除いて、だが。
「英雄と言えば、もう一人の仮面……“血塗りの花嫁”でしたっけ? 噂は耳にしていましたが、まさか二体のガンダムを翻弄する程とは……」
「明らかに採算度外視の改造を施されたスーパー・ロボットだったらしい」
「そんな、アニメじゃあるまいし……と、言えない程の活躍を見せているんですよね?」
「あぁ。そして彼女を……ここからの物語を語る上で外せない要素がある。……ニュータイプだ」
ニュータイプ。
かつてジオン・ズム・ダイクンが提唱した“宇宙に適応した新人類”。
「ジョナサン君。君はニュータイプという存在をどう見る?」
「私はニュータイプだと確実に言える人物をこの目で見た事がないので、はっきりとは。ただ、師が言うには“そう言った区別をしない人”だとか」
「カイ・シデンの言葉か……流石彼はよく見ているよ」
「分け隔てなく平等に接する、という事でしょうか?」
「宇宙に出ても食物連鎖から逃れられなかった様に、ニュータイプはそういった簡単な言葉では表現できんよ。抗えぬ“大自然の掟”というものが存在するのだ……最も“あんなもの”を10年も見ていれば、夢想だと言われてしまうのも、さもありなんか……」
「そうですね……」
窓の外、フォン・ブラウンの街を眺める。
人工の空の向こうに広がる広大な宇宙で、“白い惑星”は間違いなく人類史に大きな爪痕を残す大事件だ。
ただ悲しい事に、たった10年で人々は“アレ”に慣れ始めてしまうのだ。
感情に関わらず、与えられた場所に適応する……。
「……こう言った感覚も、ニュータイプ的と言えるのでしょうか」
「ん?」
「いえ、今のは独り言です。……それはさておき、お話の方を続けては頂けないでしょうか? 次の大きな戦いと言えば、やはりコンペイトウ……ソロモンの戦いでしょうか!?」
「気が急くのは分かるが、これは一年戦争ではなく、テリー・オグスターの物語なのだろう? ならば先に語らなければならない大事な話がある……“めぐりあい”だ」
あとがき。
毎度ありがとうございます、一条和馬でございます。
遂にアムロ達ホワイトベース隊との合流を果たせた“哀戦士篇”こと“ジャブロー攻防篇”だったのですが、如何だったでしょうか?
如何だった、つってもまだ全然出せておりませんがね!
第二幕でしか出番のない08小隊組とは違って、1st組は長く付き合う事になるので、第三幕はその練習の場の様な感じとしてちょくちょく出しつつ、オリジナルキャラメインでお話を進めさせていただきました。
原作キャラをいかに崩さずに出すのか、というのは非常に楽しいのですが、同時に繊細な作業が求められるのが玉に瑕でございます。これから原作組は更に出番増えるし、なんならシャアやララァ・スンも出てくるので色々ヤバいぜ!
原作で言えば、皆さんガンダムG40プロジェクトというPVは##このコメントは 修正してやる! されました##
さて、次回からは遂に、劇場版で言う所の“めぐりあい 宇宙篇”が始まります。
ちゃっかりニュータイプとしての覚醒の兆しを見せたテリー・オグスター君を交えた彼ら彼女らは一体どういった物語を見せてくれるのか。
それでは皆様、次回以降もどうぞお楽しみに!
君は、生き残ることが出来るか?