日ノ出国、はいふり世界へ           作:冬吉

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皆さん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


第十一話

はまぎく乗員「さくらは、みくらの盾となりました」

 

山田「はまぎくからブルーマーメイド全艦へ我が艦隊は、さくらの救助に当たる。潜水艦の追撃は、中断する」

 

福内「了解しました」

 

無線での交信を終えた後、福内は、自らの拳を壁にぶつけた。

 

平賀「福内、どうしたの!?」

 

福内「(私達を守ってくれたさくらが被弾したのに我々は、何も出来なかった。何なのこの無力感は・・・!」

 

福内は、自分を庇ってくれた駆逐艦さくらが被弾したのに潜水艦を取り逃がしてしまい、人生で一番の屈辱を味わった。

 

魚雷を左舷に受けたさくらは、火柱を上げた。艦内では、懸命な消火活動及び救助が行われていた。その数時間後、はまぎくを経由し、さくらの被害状況の報告が入った。

 

山田「こちら、はまぎく艦長の山田だ、みくら、聞こえるか」

 

福内「こちら、みくら艦長の福内です」

 

山田「さくらの被害状況を報告するので、艦内放送で頼む」

 

福内「了解しました」

 

山田「先程、さくらから報告があった。我が艦、左舷に魚雷攻撃を受けて、現在、総力を挙げて消火及び救助活動を行っている。今回の攻撃による被害は、軽傷者が多数、重傷者、20名・・・」

 

ここで山田は、口が籠もる。

 

平賀「山田艦長、どうしたのですか、何か言えない事でも・・・」

 

山田「いや、言っておくべきであろう、しかし、相当、ショックな事だ。」

 

福内「相当、ショックな事って、何ですか!」

 

福内は、その答えがほしかった。そして、山田の重い口が開く。

 

山田「分かった。先程の魚雷攻撃でさくらの乗員、5名が死亡した」

 

福内「!!」

 

自分達を魚雷攻撃から庇ってくれた艦から5名の尊い命が失われた。

 

平賀「う、嘘ですよね・・・」

 

寒川「そんな・・・」

 

志度「私達は、何も出来なかった・・・」

 

平賀達も動揺した。自分達のせいで5人の命が失われてしまったという罪悪感に襲われた。

 

山田「我が艦は、これより残存している僚艦と共にさくらの救助に向かう。現時刻を以って通信を終了させてもらう。それでは、」

 

そう言って、山田艦長は、みくらとの通信を切った。

 

みくらを含む隊員達にとって、日本の海を守るべくブルーマーメイドに入り、多くの命を救ってきた。なのに、身近の仲間を守る事が出来ないなんて、彼女にとって屈辱的でありながら罪悪感でもあった。

 

その後、雷撃を受けたさくらは、はまぎくに曳航されながら、横須賀に帰還し、ドックに長期の修理に入った。みくらを含むは、ブルーマーメイド隊員達に対して、大きな処罰は、なかったものの彼女達にとって一生の傷となってしまった。

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