2015年12月9日 昼時
平賀「もうお昼ね。手短に済ませようかしら」
その時、ドアにノックの音がした。平賀は、昼休みに誰でだろうと考え、ドアを開けると、
平賀「秋沢司令に磯口副長、どうされましたか?」
秋沢「昼休み時にすまない、ちょっと気になる事があってね。いいかな」
平賀「あ、はい・・・」
平賀は、秋沢達と話し合いをするため、控え室に案内し、双方ともソファーに座った。
平賀「それで気になる事って、言うのは・・・」
秋沢「実は、今日の午前中に君の同僚の福内監察官と会ったんだが、30日の戦闘で被弾した「さくら」を呆然と見ていたんだが、最近、変わった事は、ないかい?」
平賀「最近、変わったですか、実は近々、秋沢司令にお伝えしようと考えてました」
秋沢「なるほど、では、平賀監察官、最近の福内監察官の様子は、」
平賀は、今日までの事を詳しく話した。昨月末の出来事の後、福内の様子がおかしい事に気づいた。訓練の時、判断が遅かったり、自らが彼女の側にいても尋常じゃない汗と震えが出ていったりしていたからだ。福内は、「大丈夫だから」と言っていたがこれは、彼女に何かあったんだと考え、秋沢達にも言うべきか悩んでいた時に秋沢達が異変に気付いてくれたおかげ、話す事が出来たという。
平賀「と言う訳なんです」
秋沢「訓練の時、判断が遅い、そして、尋常じゃない汗と震えか、」
磯口「判断が鈍ったり、尋常じゃない汗と震えと聞くと何に脅えているという事ですね」
秋沢「福内本人に聞いてみる必要があるな」
磯口「平賀監察官、福内監察官を読んでいただけないですか」
平賀「分かりました」
平賀は、すぐに同僚の福内を呼び出した。
福内「あの、何でしょうか・・・」
秋沢「福内監察官、最近、様子が変なのだが、何かあったかな」
福内「い、いえ、大丈夫です。私は、いつも通りですよ」
福内は、いつも通りの自分だと誤魔化したが、秋沢は、その誤魔化しを容易に見抜いていた。
秋沢「最近、訓練で判断が遅れたり、尋常じゃない汗と震えがあるとそうだな」
福内「!?、何でそれを知っているんですか?」
秋沢「君、今日の午前中、修理中の駆逐艦「さくら」を呆然と見ていただろう」
福内「・・・すみません、ちょっと忘れ物を取りに」
秋沢「逃げるのか」
秋沢から「逃げるのか」という言葉に福内は、立ち止まった。
秋沢「ここで逃げたら、もう誰も君の事を気にしなくなるぞ」
福内「・・・・(困惑)」
秋沢「此処に留まって、自分の心情を話すかそれとも話さず逃げるのか、どっちなんだ?」
福内「う.......」
秋沢は、痺れ尽かしたのか、テーブルを強く叩く
平賀・磯口「!?」
秋沢「はっきり言え!助けてほしいのか助けられたくないのか、どっちだ!」
秋沢は、心を鬼にして言った。
福内「う、うく、助けて、ほしい、です。ひく」
福内は、苛立っている秋沢に泣きながら、助けてほしいと言った。
秋沢は、福内に歩み寄った。
秋沢「よく言った。誰にも言えず、辛かっただろう」
福内は、安心したのか本泣きしてしまった。
続く