日ノ出国、はいふり世界へ           作:冬吉

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第三十四話 辛き記憶を越えて

京原「それ以来、海を見る事が嫌いになったんです」

 

榎本「・・・・」

 

平賀「・・・・」

 

福内「・・・・」

 

志度「・・・・」

 

寒川「・・・・」

 

京原「あ、すみません、暗い話になってしまって・・・」

 

福内「いえ、でも、今は何故、海を愛する様になったんですか?」

 

京原「父を失ってから高校最後の修学旅行の時に私が乗っていた船が事故を起こしたんです」

 

平賀「事故ですか、どのような事故ですか?」

 

京原「船に積んでいた荷物が荷崩れを起こして、船尾から沈み始めたんです。そして、私が救命ボートに乗ろうとした時に船が激しく揺れて、そのまま、海に投げ出されてしまったんです」

 

平賀達「!!」

 

京原「船から投げ出され、海中に入って、もう私、死ぬんだと思い、目を閉じました。その時、何処からか声が聞こえてきたんです」

 

寒川「声?」

 

京原「その声は、何処か懐かしくて、心の温まる声でした、気が付けば、私は、何処かの船の医務室に横になっていました、医務室にいた乗員にここは、何処かと聞いたら、”ここは、航空母艦「あかぎ」だよと答えてくれました」

 

平賀「あかぎ、今、横須賀にいる空母の事ね」

 

京原「はい、後から知ったんですが、私が事故があった年に就役したばかりの新鋭空母で艦隊演習を終えて、基地に戻る途中だったそうです」

 

平賀「当時、最新鋭空母だったのね」

 

京原「それで、何故か海が再び、見たくなって、デッキの方に行ったら、ある人と出会い、会話等をして時間を過ごしました」

 

福内「ある人って?」

 

京原「現在もあかぎの艦長をしている人です」

 

福内「え、それってもしかして、秋沢艦長の事?」

 

京原「はい、そうです」

 

平賀達「え!?」

 

京原「秋沢艦長は、船乗りになる前は、海軍戦闘機隊のリーダー機でありながら、最強エースパイロットだったんです」

 

平賀達は、知らなかったのも仕方のない、まさか、秋沢一佐が艦長になる前は、戦闘機乗りだったという事に驚きを隠せずにいた。

 

京原「私は、秋沢氏に海は、怖くないのですか、と聞いたんです、そしたら、秋沢艦長が答えてくれたんです。実は、言うと私が艦長になったばかりは、海を恐れていたがそれを打ち砕かねば、国の平和が守れない私な、京原さん、我々日ノ出軍に所属している者は、どんな過酷な状況下に起これようとも祖国を守るという強気、意志がなければ、守れないと教えてもらいました、それから私は、父が愛した海を守りたいという意思を持ち、海軍への道を歩む事にしたんです」

                                         続く

 

 

 

 

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