シス湖に繋がる大きな川しか明記されていません。原作にも無かったです。
それで、今回話を作るにあたり明記されてなくても、支流や小さな川はあるのではと推測(でっちあげともいいます><)で書いてます。
※作中に出てくるスマーティシュという魚名がありますけど、作者オリジナルなので、原作にはありません。
それではお待たせしました! 四十四話です。
イリア達三人の、最後の枷外しは何とか無事に終わった。
あれから数日たったけど、予想外に
まあ、暗殺組織は乗っ取るわ、子供達の最後の枷外しはするわで色々疲れたのよねぇ。
でさ、いい資金源ができたと思ったら、モモカが音速より早く組織の帳簿を牛耳りやがりましたよ! くそー 〝エルフのお店〟はお金がかかると言うのに、無駄遣い厳禁だと言いましたよ! いいじゃん、ボスをやってる間だけお金回してくれても、いいと思わない? 思うよね!? 確かにボスを悪魔族の誰かに引き継ぎまでの代理だし、あれだけど……でも一応はボスなんだからさぁ。
あ、お手当は結構な額貰ってるんだよ、うん。
でもね、〝エルフのお店〟は高いの! 他に行きつけのお店もあるし、大変なんだよ!美味しいお酒に美味しいお肉料理を食べ歩くのは……食べ過ぎ? 飲みすぎ? だよね、ってあたしは精神生命体だから、いくら飲もうが食べようが太らないんだよ! だから、いいのだ! モモカに聞かれたらお話しまっしぐらだね……。
とりあえずこれで依頼の件は片付いたから、ぽかぽかしたお日様の下でのんびり釣りをしてるんだ。
テンペスト近くに流れる小川に鮎に似た魚が泳いでるのを、偶然見つけたのよ。
『解析鑑定』の結果、非常に鮎に似た魚でありちょうど今が産卵期でさ、脂がのってすこぶる美味なのよ~。
意外にこの魚をテンペストに住む住人は、あまり食べてはいなかったのよねぇ。
見た目が細くて美味そうに見えないからだと、聞いたよ。
そうそう、この魚ここではスマーティシュって言うのだけど、あたしはアユモドキって呼んでるんだ。
そして、リムルに譲ってもらった釣り竿で、釣りをしてるのだけども……。
なんだ、このお子様たちは……最初は二人のハイオークの男の子、しばらくして人間の女の子三人、それから更にゴブリナの女の子が、三人来やがりましたよ!
ヌワッアアアア! なんだ、このガキんちょ軍団はあああああ!
「なあなあ、なに釣ってんの?」
「ああ、ほらほら引いてるよおねえちゃん」
「うん、わかってるから、その魚入れ弄らないでね。って、ダメだって、こらー」
「なにこの、細っこい魚、へんなのー、キャハハ」
「おねえちゃんの尻尾、毛が短いね。あ! いがいにモフモフだー」
「ちょっ! フニャニャ~ 尻尾さわっちゃダメ! こら、そこ! 釣りの餌箱弄らない! だーーーーっ! エサ喰うな!」
ああああぁ、疲れる……魚入れの網は勝手に開けるわ、餌箱はひっくり返すわあたしの尻尾は掴むわで、うぬれー 親は何放し飼いしてんだよ! ほんとこの国のガキんちょは物怖じしないというか、馴れ馴れしいというか、あれだな、頂点のリムルの影響じゃね? と思うあたしだが、うーむ。
そう言えばラコルも物怖じしないよなあー しかし本当に魔物と人間が共存してんだな子供同士魔物も人間も無く仲良くしてるし、これがリムルの望む世界なんかな。人間か、元人間だけど魔物になって良かったと言うか、神様グッ、ググッ? グッ、なんて言うんだっけ? えーと、グッジョブだ! よし多分間違ってない……合ってるよね?
さてと、おてんとうさまも真上に来たし、アユモドキでも焼いて食べようかね。
炭で焼きたいから釣り竿など片付けて、三十匹入った魚入れを担いでネコマンマに来たけど……なんで、こいつら付いて来るんだ?
「あら、カヤ姉さんいらっしゃい」
「にゃほー ディーナ、仕込み中に悪いけど焼き台貸してくれる?」
「構わないけど。その子供達カヤ姉さんの子供?」
「はあ!? んなわけあるかい! 釣りしてたら勝手に付いてきたんだよ。ほら、あんたら、もうお昼だから家に帰りな」
「そのお魚、おいしいの? 食べてみたいなぁ」
「オレも食べてみたいぞ。おねえちゃん」
「わたしもー」
付いてきた子供達が口々に勝手言いやがりますよ! 親どこだ、出てこい―! はぁ~帰れ言っても帰らんし……仕方ない一匹づつ食わせて、帰らすか。
「じゃあ、これ食べたら家に帰るんだよ、いいね」
「「「「「「「「は~い」」」」」」」」
さっそく塩をアユモドキに振って焼き台に並べて行くと、皮に焦げ目がつき始め身の油が焼けた炭に垂れてきて、ジュウジュウ音を立て香ばしい匂いが店に漂うこの感じ、うにゃー たまらんこの焼けて行く香り、懐かしいな~ そろそろ、いいかな。
焼けたアユモドキをみんなに分け終えたので、食べ方を教えてやるのだ。
「カヤ姉さん、この箸っていうので食べるのかい?」
「そだよー まず、背びれ、尾びれなど手で取ってー 取り終わったら、箸を使って身全体を優しく
「へえー 上手いもんだね~」
「後は丸かじりでもいいし、お好きに食べればいいよん。うまーー!」
「どれどれ……うまっ! 中々に美味しいですね、これ!」
「だろー ところでザーバ達は?」
「イリア達と買い出しにいってるよ」
「そうなんだ。じゃあイリア達の分も置いていくから、帰ったら焼いてあげてよ」
さて、ガキんちょどもはどうかな。女の子は……おおー、意外に上手く箸を使ってるねぇ、男の子のほうは、ありゃりゃ、頭から骨ごと食べてるよ。流石ハイオークの子供、豪快にたべるねー。
あたしはアユモドキの塩焼きを食べて満足したので残りをディーナに渡し、また付いてこようとするお子様たちを撒くため、空間転移で娯楽地区に移動した。
ゴイザ達が野外賭場を開いてる通りに行ってみるといたよ、相変わらずやってんなぁ。凄い人だかりだわ。
ん? モモカいるじゃん。
だからかー モモカの丁半博打に集まってるのね。
しかし、小袖の片側を
あら? ゴイザがこっちに来るよ? なして?
「お久しぶりです、カヤの
「おお、相変わらず繁盛してるね~」
「はい、お陰様で。そうそう、モモカの
「ああー…… そう。(か-- やっぱり読まれてるじゃんかー なんでだ!?)」
ゴイザは伝言を伝えるとそそくさと帰って行き、あたしも今日の避難場所を考えつつ、即座にそこから退避したのだ。
逃げたんじゃないよ! 退避だからね!
しかし、モモカめー しっかり小遣い稼ぎしてるよなぁ。
まあ、あたしもヴェルドラの所の地下秘密闘技場で、ウルティマ達相手に稼いでるけど最近増えたんだよねぇ、手合わせする奴。
なーんか面倒な奴がちらほらと来始めてるというね、クマラとかアピトとか。
クマラはなぁ~ けしからん胸してるんだよ、あたしより年下なのに……ぐぬぬぬ。
しかもかなり厄介な使役する八部衆とかいるし、ほーんと何なんだろうね、リムルの配下の女どもは!
あとびっくりしたのが、
って、そんなことはいいんだけど、アピトはスピードもさることながら、毒針が厄介だね。
そしてゼギオン、こいつはほんと別格だわ。
あたしが
しかもだよ、外骨格が
が、ヴェルドラが嬉々として鍛えてるからなあ、相手頼むと頼まれれば、嫌とは言えないしねぇ。
今のところ全戦引き分けだけど、ゼギオンだけは正直マジ勘弁してほしいのよ。
実はねぇ、勝つと面倒だから、全部引き分けにしてるんだけど……バレてるくさいんだよなぁ。
だって、あいつめっちゃストイックで、いつも全力で来るんだもん!
あたしの身が持たないってーの! まあ……オトワと決着つける前の鍛錬としては、いいんだけども。
オトワ、ほんと何してんだか一向に行方が掴めないな、ドワルゴンやファルメナス王国、ブルムンドとかにも行ってみたけど、なーんも手掛かりがないという……気長に捜すとかできないしなぁ、かといって焦ってもどうもならないしで、ちょっと八方ふさがりみたいな? あーあ マジどうしよう……いいや、やめ! 今日はポヤャーッとしよう、考え込んでも仕方なしだわよねぇ。
ん? リムルから『思念伝達』がきたよ。
『カヤ、ちょっと今時間あるか?』
『ん~ なにー 暇してるけど』
『そうか。なら、今から執務室へ来てくれ』
『わかったー 今からいくよー』
何も悪さしてないんだけどな~ もしかしてあれか? いやいやあれかな? んーひょっとしてあれか? とにかくなんか言われたら速効謝ろう、よしそれでいこう。
で、執務室に来たわけだが。
「ごめんなさい」
「は?……なに言ってんだ、お前」
「へ? お叱りではないと?」
「あー、また何かしたのか、カヤ」
「えーと(クソッ! 違うじゃないかー 早とちり? マズイ! ごまかさないとー)」
あああああー ジト目でこっち見てるぞー 考えろー 考えろーあたしー ああーシオンの手料理だけはごめんだぞーないか、妙案はないのかーー。
「はぁっ。全くお前はどこでなにしてるか、ほんとわからないな」
「えへへー 猫は自由で、気まぐれなのよ?」
「なんで変なとこで首傾げて疑問形になるんだよ! まあいい、話は変わるけど今日の夜に、ちょっとした花火大会やるんだが、お前も来いよ。モモカと一緒にな」
「花火大会? なんなのそれ? 祭りでもするの?」
「いや、そんな大層なものじゃないよ。ここの所クレイマンとの戦争、そして帝国との戦争で、今ミカエルとの決戦前に備えての準備もしてるが、それだけじゃ国民も疲弊するしな。ささやかな息抜きみたいなものだよ、これは。主に出店を中心に花火大会をやるからな」
「ところで花火って、なんなの?」
「そうか、お前らの時代には観賞用の花火はまだ無かったな。まあ、夜を楽しみにしておけよ。びっくりするぞ」
ニヤニヤしながらリムル言ってるけど、そんなに凄いものなのか花火。と、そこへヴェルドラが来たよ。
「リムルよ! 注文してたあれは出来たか?」
「ああ、出来てるよ、ヴェルドラ」
「おお! そうかそうか。前回より多くのたこ焼きが焼けるな!」
「ヴェルドラ、たこ焼きってなに?」
「カヤよ、美味いものだ! お前も我のたこ焼きを食べに来るがよいぞ!」
「ほー 何か知らんけど食べに行くよ。不味かったら逆に金もらうよ。ウキキッ」
「フフッ。我のたこ焼きに恐れおののくがいいぞ! ハーハッハッハッ!」
ヴェルドラが屋台をやるとはね~ ハハッ、なんかびっくりしたわ。そんなこんなで、とりあえず、用件は聞いたので執務室を後にしたんだけど。
しかし食い物に恐れおののくとか意味わからん! でも、ヴェルドラだしいいか。
夜の出店か~ だから今日は通りにいつも以上に、出店が出てたのか~。
準備中の出店もあったしな~ モモカには既に伝えたと言ってたな。そういえば浴衣で来るといいって言ってたし、金魚柄の浴衣着て行こうかな。
なんか、楽しみだねぇ夜が。
「カヤお姉ちゃん~」
お! ラコルがいたよ。
「何してんの? ラコル」
「ママのお使いの途中だけど。カヤお姉ちゃんは何してるの?」
「ん~ プラプラポヤャーっとしてる、みたいな?」
「カヤお姉ちゃん……意味わかんないよ?」
「ニャハハ、気にしない気にしない。お! そうだラコル、リムルが言ってたけど。今日の夜、花火と言う物があるってよ。一緒にいく?」
「え!? いいの?」
「もちろん! モモカと三人で行こうよ!」
「わーい! やったーー!!」
うーん、三人で行くならラコルも浴衣がいいよね~ と言うことで、ラコルがお使いを済ませてから、シュナの工房に行って、ラコルの浴衣を探しに行ったんだよ。
そしたらさあ、ラコルがお揃いの浴衣がいいと言って、ある? と聞いたら生地はあるからすぐ作ると言って、ラコルの寸法取ってあっという間に作ってきたんだけど、あれもスキルで作ったのかなぁ。
まあ、どうでもいいか、ウキキ。
それで夕方には、ちょっと早いけどお風呂行こうとなって、シュナと三人で温泉に向かったら、途中シオンも合流して四人でお風呂だー。
モモカは後から来ると、『思念伝達』が来た。
うーん、久しぶりのテンペストの温泉だー。
かぁーっ このお風呂での一杯もいいよねー 温泉に浸かりながらの一杯は、やめられないよ! シオンが欲しそうに見てるから、酒蔵君を投げて渡すとシュナが、飲み過ぎはダメですよと釘を刺していた。
シオン、ああ見えて酒あまり強くないんだよねー毒耐性ないのかな? あたしはさ、飲むときは毒耐性ギリギリまで下げてるんだよねぇ。
ニャフフ、元々お酒強いんだよん。
うやゃ、ラコルの視線があたしの胸に来てるような。
「ん? ラコル、なにあたしの胸みてるの?」
「え? えーとね。カヤお姉ちゃん。いつもモモカお姉ちゃんに、お胸のことで絡んでるからぁ。シオンお姉ちゃんくらいあれば、いいのかなーって」
「あー ラコル、そんな正直に言ったら、あたしゃ泣くよ? いい、よくお聞き、シオンの胸は、暴れ度百の暴れ乳なんだよぉ。動くたびにゆっさゆっさ、暴れるんだよ~動くと邪魔になるんだよ~フッフッフッ」
「カヤ! それは酷いです! 言い過ぎです……コレデモリムルサマニハ、ゴニョゴニョ」
ニヤハハ、シオン顔真っ赤にしてて、あれで中々可愛いとこあるんだよねぇ。
しかし、ラコルはけしからんな、今度ちゃんと教えないとな! 何をって? それは大きいだけが、胸じゃないんだとね! 程よくがいいんだと、教えねば、うん。
「ふふっ。ねえ、カヤ。私は何度に、なるのかしら?」
え?……なんちゅうこと聞いてくるんだよ……あんた。
あれか、天然なのか? これ、何言ってもあたしヤバくない? あーどうしようーー。
「え、えーと、あ、じゃない、かー、かー、可憐度百かな?」
「まあ、可憐ですか。フフ」
「そそ、シュナはさあ、どことなくこう、可憐さが漂う鬼人と言うか、モモカとは
全然違うよ。モモカなんて可憐どころか、あざとさ百、いや二百だよ! ウヒャヒャヒャ」
あら? ラコル、犬かきならぬ猫かきで何故にあたしから離れていく。
え? シュナ、いつの間にそんなに離れたの? 隣にいたのに。
シオンも、どんどん距離取ってるし。
ほんと、どうしたのよ、ラコル達……たち、あぁ~~~~ ハハッ、ハハハハハ。
あざとさ百の御方が後ろにいるじゃん、気配を完全に消して来やがった!
浴槽の縁に頭乗せてたから、上を見たの……あぁぁ、上からあたしを覗き込んでますよ……。
「ねえ、あざとさ百って、なにかしら?」
「あ、アハハハ、いやだなぁ、お姉ちゃん。空耳だよ、それ」
「へー、シュナに可憐度百って、言ってたわよね?」
「いたの?」
「しね」
「フギヤアアアアアァァッ!!」
モモカの奴、あの如何わしい呪符使いやがりましたよ。
激しい水柱と電撃の嵐、あたしの周りだけな!
見事に結界であたしを囲んでのピンポイント攻撃。
もうね、体が動きません、うつ伏せでプカプカ浮いてる状態で、何もできません……。
あー あたし放置で四人でにこやかにお話し始めてるよ。楽しそうだね……酷い! 放置すんなーー! よし、もう少しで体動くから、報復してやるわ! プチ発破・鳳仙花、お見舞いしてやるぞ。
あら……なんで、もう一枚呪符が頭の上に、あれか、報復を見越してるのか!? えげつないね、マジえげつないよ、モモカ!
『ねえ、そろそろやめないと、マジに怒るわよ』
『あー はい。ごめんなさい』
とりあえず、謝っておこう。
マジに怒らせたらヤバいからねぇ、あたしのお姉ちゃん……。
最終手段で〝G〟を放り込んでもいいんだけど、流石のあたしでもここら一帯、焼け野原になるのは見たくないしねぇ。
それより荒れ狂ったモモカを止めるのだけは、勘弁なのよ――ええ、マジにいや。
なので、何事もない顔で話しの輪に入りましたよ。
へたれたわけじゃないのよ? これはね、世の中を渡る処世術なんだからね!
だから、いいのよー。
温泉から上がって一旦ラコルを連れて我が家に帰り、軽く食事を済ませるとラコルの浴衣の着付けをモモカがして、これでお出かけ準備完了なのだ。
あら、よく見るとラコル少し髪が伸びて肩に付きかけてるな。栗色の綺麗な髪にクリクリッとした目が、ほんと可愛い子だね。尻尾もあたし達と同じ短毛だけど、獣化できるのかな? う~ん、ちょっと見てみたいかも、ニャフ。
日も暮れて、そろそろ行こうかとあたしが声を掛け、観光娯楽地区に空間転移したら、うへー 凄い人だかりと言うか、魔物だかり? やっぱりこうして見ると魔物が多いよね。
いろんな種族の魔物に人間か、こんな国作るなんてやっぱりリムルは凄いな。
ああ~ ほんわり吹く夜風が気持ちいい~ いい夜だわ。
炬燵の季節です。(炬燵、それは魔の暖房器具……
ここまで読んでくださった皆様に感謝です!
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