転生したらネコムスメなんだけどの件   作:にゃんころ缶

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 お待たせしました! 五十九話です。 








五十九話 ワルプルギス(魔王たちの宴)(姉妹逃亡中)リムル視点

 

 

 俺は〝八星魔王(オクタグラム)〟の一人、リムル・テンペスト。

 

 

ミカエルが何処へと潜伏してから、俺達は軍備再編、増強、周辺諸国への防衛ラインなど、多岐に渡って行っていたんだが……。

 

そんな時彼女達が来たんだ――

猫亜神姉妹、カヤとモモカがテンペストにやって来た。

 

 彼女らの力は、とても凄まじく異常だった。

 

 姉妹の一人カヤは、ウルティマと引き分け、ヴェルドラと互角に戦い、姉のモモカはテスタロッサと引き分けたんだ。

 

 そんな突如として現れた来訪者だが、ある魔物を追ってこの世界に来たと言った。

 

 転生者であり、別次元に隔離された世界、フェイリュアワールドからある魔物を追ってこちらの世界に来た魔物だったのだ――

 

 ある魔物、〝ネコマタ〟を殺す為にね。

 

 まあ、色々あったけど俺達の国に現在住んでるわけなんだけども、妹のカヤは自由人ならぬ自由猫娘で何かしらやらかしてくれるんだけど、とうとうギィにその存在を気付かれてしまったんだよなあ。

 

 でだ。

 

 今回、急遽ギィの呼び掛けにより、ワルプルギスが開かれたんだが。

 

 ワルプルギスに呼ばれる際、俺は一つの事を言われた――

 

「お前の所に居る、魔物を連れて来い」

 

 とね。相変わらずギィの一方的によろしくは、あれだよなぁ……。

 

 そこで俺はカヤを捕獲する為に、シュナに協力を頼み新スイーツを一つ作ってもらい、その新スイーツの試食をカヤに頼むと、二つ返事で「やる!」と言い、シュナの専用厨房に来てもらいチョコレートパフェを試食させて機嫌の良いところで、約束を取り付けようとしたんだが……。

 

 結果は。

 

「なあ、カヤ」

「なんだ~ リムル」

「お前、あ――」

 

 ――カチャン、カラカラッ。

 

 スプーンをチョコパフェの器に投げ入れた音がしたと思ったら。

 

「はやっ! もういねえし!」

 

 俺が、「明日、時間あるか?」と聞こうとしたら、マッハで消えやがりましたよ。

 

 とりあえず、カヤの方は見ずにさりげなく切り出したのに、明日の〝あ〟の所で察知して逃げやがった!

 

 なんなんだ、あのミリムばりの感の良さは!

 

 しかも、チョコレートパフェはしっかり完食してるし! シュナが窓の方を指差しながら、「黒猫になって、飛び出して行きましたよ」と、クスリと笑いながら言っていた。

 

 迂闊だった……シュナに言ってもらえばよかったのだ。

 

 シュナなら、カヤの危険察知を掻い潜り約束を取り付けることが出来たと言うのに……。

 

 そうシュナなら「カヤ。明日、ワルプルギスにリムル様と一緒に行って下さいね」と、さらっと言ってのけるあの隙の無さを、失念していたぁ。

 

 もう、しばらくは捕まらないな。

 

 ああなったカヤは、一度潜伏すると、マジに見つけるのに苦労するからなぁ。

 

 特に、最近は隠れ家が何気に増えてるし、まあ、今回はモモカだけに来てもらおう。

 

 そう思って、モモカを探したんだが。

 

 いない……。

 

 マジにいないんだが、どこに行った? あれか? あれなのか? カヤ以上に感が鋭いのか? あー ギィの奴絶対「何、隠してるの~ リムルくん~」とか言いそうで面倒だな。

 

 そんな訳で、シオンとディアブロを連れてワルプルギスに来たんだけど、とりあえず、なるべくカヤとモモカのことは誤魔化しておこう、後々面倒に成りかねないしな。 

 

 それで、ギィの居城に来たわけなんだが――

 

 ラミリスのお供にベレッタと、何とヴェルドラが来ていたのだ。

 

 まあ、ラミリスが付いて来てるだろうと慌てて来た俺のミスだったんだけど、ああ、ルミナスがあからさまに不機嫌になってるし、来てしまったものは仕方ない、何とかなるだろう。

 

 それからダグリュール、ミリム、レオンが来て、とりあえずギィに呼ばれた魔王達はここに揃ったのだ。

 

「おいおい、何か酷い有様になっていないか? もしかしなくても、今回の招集はマジなのかい?」

 

 レインに案内された椅子にドカリと座り、開口一番ダグリュールが言い放った言葉。

 

 あー、ソコ指摘しちゃいますかぁ。

 みんな気付いていたけど、敢えてスルーしていたのに。

 

 なんか厄介そうだから触れずにいたんだけど、呼ばれた者全員揃ったから、本題に入るしかないんだろうなぁ。

 

 うー、カヤとモモカの事をどう誤魔化すべきか、それが問題だ。

 

「まあよ、今回はちょいと面倒な事になってしまってな。マジで皆の知恵を借りたいのさ。特にリムル君には、これとは別に、聞きたいことがあるんだけどな」

 

(ギクッ……ここでソレ言うか―!)

 

「さてと、それじゃあ場所を変えようぜ。とりあえずだな、〝八星魔王(オクタグラム)〟だけで、大事な話と洒落込もうぜ!」

 

 そう言い案内された円卓の広間に来たんだけど、既に料理などは用意されていた。

 

 頂点にギィが座り対面に俺、ギィの右隣がミリムに左隣がラミリス、俺の右手にレオンにその対面がダグリュール、それからラミリスの席だが座面が円卓より上にあったのだ。

 

 

 それから、まずディーノの裏切りに付いての話になったんだけど、俺が説明する羽目になり一応説明をしてからの、〝天使長の支配(アルティメットドミニオン)〟に付いての話になり天使系究極能力(アルティメットスキル)の話をギィが始めた。

 

 

 その話はヴェルダナーヴァと戦った時に、ヴェルダナーヴァは幾多の権能を有していて、世界が安定した後に『正義之王(ミカエル)』だけ残して幾つか譲った後、残る全ての権能を世に解き放ったらしい。

 

 その結果、解き放った権能は輪廻の輪に取り込まれ、資格ある強い〝魂〟に宿り世に現れるようになったらしい。

 

 それで、究極能力のままじゃ強すぎて、究極からユニークレベルまで制限を掛けられてしまったんだと。

 

 そこから、色々なスキルに散らばり、天使系、悪魔系となった感じだとギィが言った。

 

(うーん……なら、カヤとモモカのスキルは間違いなく悪魔系だよなぁ)

 

 そしてもっとも厄介なスキル『正義之王(ミカエル)』の権能、天使系究極能力の保有者への絶対支配の事を、俺は皆に話したんだ。

 

 この話をした時に皆が驚き、嫌な予感が的中……ヴェルザードが敵に回ったと言う事、そう絶対支配の影響化にあると言う事を。

 

 で、皆の保有する究極能力の説明などが始まり、当然俺の究極能力の説明も求められたんだが、ここは断固として拒否、公開しても信じないだろうし、公開してもいい情報とは思わなかったんだ。

 

「そうそう、俺は黙秘で。色々スキルあるけども教えたくないんで、以上!」

「あぁ!? そんなもん通るかっ!」

 

 だよねー、さてどうするかだが……。

 

 そこへミリムが、蜂蜜を寄越せば黙秘でも構わぬとおっしゃいましたよ! 、そこへ矢継ぎ早にラミリスが「ケーキ、三日分ね!」と来たものだから、俺は即二人の要求を了承したのだ。

 

 残る魔王も納得の表情を浮かべ始め、ダグリュールも「お主がワシを信じてくれるなら、ワシもお主を信じるべきだな」と豪快に笑い納得をしてくれた。

 

 さてと、あと一人は……。

 チラリとルミナスを見た。

 

「なんじゃ。(わらわ)まで買収しようとする――」

 

 よし、ここはさっさと畳みかけるに限る。

 

「そうそう。シュナがさあ、水着の新作をデザインしてくれたんだよなぁ――」

「――何じゃと!」

 

 よっしゃー! 食いついたー! 

 

「最近ラミリスと協力してさ、迷宮内に海と砂浜を造ったんだよ」

「そうなのよさ! バッチリ出来上がったのよさ!」

「そこはさあ、完全なプライベートビーチで、しかも解放感溢れるビーチでは、全てを曝け出す美女達が――」

「待て待て待て。その事に付いては、後でゆっくりと話すとしよう。因みにあ奴らも来るのか?」

「ああ。シュナに水着を頼んでたぞ」

「そうか。会議が終わった後でも、お邪魔するとしよう。(わらわ)は、リムルの事を信じておるぞ」

 

 勝った! 思わず心の中でガッツポーズだね!

 

 ギィが何買収してんだと睨むがいいのだ、勝てば官軍なんだよ。

 

 まあ、そこからレオンの天使系スキルの説明も聞き対策としてあろうことか、俺がみんなの所に配下を派遣することになったんだけどね。

 

 ギィはここを片付けてから、レオンの所へ行くらしい。

 

 

 とりあえずワルプルギスも終わりを迎えるはずだったんだが――忘れてなかったよギィの奴。

 

「ところで、リムルくん~ 例の魔物達はどこかな~」

 

 チッ、出たよ、ギィの猫撫で声、ここまできたら忘れろよ!

 

「なんじゃ? 例の魔物とはカヤとモモカのことか?」

 

 あぁー ルミナスがいきなりバラしましたよ。

 

「ほおお~ その魔物はカヤ、モモカと言うのかあ~ で何者なんだよ? リムルくん」

 

 仕方ないここまで来たら、話さねばなるまい。

 

「猫亜神の姉妹だよ。そして、絶賛逃亡中なんだ」

「亜神? ここでは聞かない種族だな。逃亡中とはどういう事なんだよ?」

「連れて来ようとしたら、逃げられたんだよ! 特にカヤはこう言う集まりが嫌いだからな。因みに姉の方も雲隠れ中だ」

「カヤならそうであろうな。しかし、モモカもとは珍しいな」

「おい、ルミナス。何故その魔物を知っている?」

「知れた事よ、ギィ。度々遊びに来てるからのう、その二人」

「なんだと……リムルくん~ 詳しいこと教えてくれるよなあ~」

「リムルよ。もしかしてその魔物は、つい先日イングラシア方面で魔力解放した者ではないか? ワタシも見てみたいぞ」

 

 なんと、ミリムにもバレてたとは、カヤの奴あれほど他国では力を使うなと言ったのに……まあ、あいつだしなぁと諦める他なかった俺。

 

 

「そうだな。俺の話せることは話すよ」

 

 カヤとモモカがこの世界に来た経緯、目的、姉妹である事とネコマタの事などを皆に話した。

 

「おい、ちょっと待て。ネコマタは、ヴェルダナーヴァがフェイリュアワールドに隔離したはずだ。何故この世界に来たんだ? いや、どうやってあの隔絶した世界を出られたんだ?」

「それに関しては本人らも、よくわからないと言ってたな」

「それ、隠してるんじゃないか? なんか胡散臭いな」

「ギィよ。あ奴らはそこまで策士ではないぞ。まあ、隠し事はあるだろうが、それは我らも同じであろう?」

「ほお。ルミナス、何で肩を持つ、お気入りでも居るのか? 姉か? 妹の方か?」

「無粋な邪推をするでない。(わらし)の方など興味は無いわ」

 

 プッ、(わらし)ってカヤの事だよな。

 

 って、ちょっと待て……じゃあ、モモカの方は興味あるのか?。

 

 うーん、確かに猫娘らしからぬ振る舞いも見かけるし、ケモナー? の筈はないよなあ~ おっとルミナスの視線が痛い、やめようこの考えは、危険だ。

 

「で、そいつらは〝覚醒魔王級〟なんだな?」

「ああ、そうだ」

「ちょっと待って。それについては、リムル、報告があるのよさ」

 

 そこでラミリスが口を挟んで来た。

 俺はラミリスに、迷宮でよく手合わせをしているカヤとモモカの調査を頼んでいた事を思い出した。

 

「まず、最初に。あの二人は〝覚醒魔王級〟でも〝超級覚醒者(ミリオンクラス)〟でもないのよさ。しいて言えば……〝規格外覚醒者(ノンスタンダードクラス)〟と言うワケ」

「おい、ラミリス。それは、どう言う事だ?」

「そうね、ギィの疑問も判るのよさ。アタシの迷宮で二人の戦闘能力をずっと調査してたんだけども、この世界と違う法則が見られるのよさ。簡単に言うと、霊子と他の属性を混ぜて複合魔術を一人は編み出したワケ」

「なんじゃそれは? そのような事が出来るのか? (にわ)かには信じられるな」

「ああ、それはモモカの方だな。カヤの方も三種属性攻撃を攻撃を編み出してたぞ。うちのシオンがカヤから喰らって、「冗談じゃないです!」と怒ってた時があったからな」

「リムル。そいつらは、こちらに敵対したりしないんだろうな?」

「ああ、それは大丈夫だよ。レオン」

 

 いきなり複合属性攻撃なんて聞いたら、びっくりするわなぁ……俺も最初びっくりしたし。

 

「おいおい、複合属性攻撃とか。なんだその馬鹿げた発想は、しかもそれが出来るとか――そんな奴らを野放しにしてるのか? 理論的に言えば、混ぜる属性によっては『多重結界』『多次元結界』を貫通出来るんじゃねえのか? リムル」

「はあ!? 野放しにしてねえし! ちゃんとテンペストに住んでるし、面倒は見てるんだぞ。結界はな、部分的だけど、どちらも貫通させてたな」

「チッ、厄介極まりないな、そいつら」

「まあ、ギィのいう事も、もっともよね。あの二人の戦闘センス、というより――知り得た知識から、自分への技に組み込むセンスかしらね。それはまるで、ネコマタを倒す為だけに特化した能力みたいに見えるのよさ」

「ああ、どういうことだ?」

「この二人の編み出した技はね、膨大な魔素量を必要とするから、通常はあまり連発出来ないのよさ。多分カヤの全能力ブースト前提だと、お師匠も言ってたワケ。でもあの子達の魔素量(エネルギー)も桁外れだから、おそらく複合属性の安定制御にかなりの魔素量(エネルギー)が必要なんじゃないかと……ここからは推測なんだけど、カヤの能力ブーストは、モモカにも影響を与えてると思うワケよ」

「なるほどのう、その根拠はなんじゃ?」

「確かに、それは気になるな」

「私としても、その二人は捨て置けないないし、気になるな」

 

 ルミナス、ダグリュール、レオンもラミリスの言葉に興味を持ち次の言葉を待つが、ラミリスは一旦自分の席に着くと、ティーカップを持ちコクリと飲み軽く息を吐き、話を続けていく。

 

「カヤがお師匠と作ったと言うか、アタシが作ってあげたんだけど。よく地下秘密闘技場で、手合わせしてるのよさ――」

「なに! ワタシはそんな事知らないぞ!? なんなのだ、その面白そうなのは?」

 

 あー ラミリス、そこは言っては駄目な所だろう……。

 

 ミリムに知られたら絶対に「いやなのだ! 絶対にワタシも混ぜるのだ!」と言いかねないと言うか、もうあの目は絶対に行く気満々だよな……。

 

 混ぜたら危険――

 いや、混ぜるな厳禁! カヤとミリム。

 

 この二人だけはなぁ、特にカヤがミリムと一悶着起こすのが目に見える。

 

 あぁ~ 何で俺の所にはトラブルばかり舞い込むんだよ! 全く。

 

「でさ。お師匠と手合わせ中に、何度か能力ブーストを使ってるのよさ。その時にモモカもいたんだけど、それに合わせてモモカの能力もブーストされてたワケ。おそらく魂の回廊を通じて、同じようにブーストを掛けてるんだと思うワケよ」

「なに!? そいつらは姉妹なんだろう? 何故、魂の回廊で繋がってるんだ?」

「ギィ、そこまではアタシも判らないのよさ。只、迷宮内で調査した結果とお師匠の推測を掛け合わせて、そう結論付けたのよさ。でもね、アタシ的に一つ引っ掛かるものがあるんだけど……。何か二人の持ってる、魔素と言うか、うーーん……何かが違うのよねえ。性質の違う(・・・・・)何かがあるような」

「ふむ……。やはり一度顔を見ねえとな。リムル、こっちが片付いたら、レオンの所に行く前にお前の所いくわ。そいつらに合わせろ」

「ああ、わかったよ(来る事前提かい! まあ、仕方ないか)」

「リムルよ。ワタシも一度帰ってから、そちらにいくのだ! わっははは」

「ミリム、わかってると思うけど――」

「――まかせるのだ! これがあるから大丈夫なのだ!」

 

 ニカッーと満面の笑みを浮かべながらドラゴンナックルを嵌めて言ってるけど、ほんとに大丈夫か? ミリム。

 

 あー、モモカの沸点だけはわからないんだよなぁ……。

 

 カヤを害したらはわかるんだけども、それ以外で怒るところは見た事ないんだよなぁ。

 

 どっちにしろ、気を付けるのはカヤだけか。

 

 しっかし、あいつ等どこに雲隠れしたんだろう?

 

 《主様(マスター)。意外に灯台下暗しの可能性もあるかと》

 

 おっと、シエルさんがテンペストに居るんじゃないかと、おっしゃいましたよ。

 

 まさかな~ あいつらがそんなへまするか? いやいや待て待て、もしかして裏の裏をかいて居たりするか?。

 

 まー、どっちみち二人を探さないとだから、ソウエイにでも頼んでおくかと思ったが、ソウエイですらあいつ等が本気で隠れたら見つけるのに困難って言ってからなぁ。

 

 まっ、帰ってから考えよう! ルミナスもこの後プライベートビーチを見に来ると言ってたし、それからでいいや。

 

 それからは誰を派遣するかで話し合いをしたのだけど、ダグリュールが最初カレラは「暴れん坊は勘弁!」と拒否権を発動し、レオンもカレラは「絶対にお断りだ!」と拒否権を発動しやがった。

 

 面白いから何が何でもカレラを、レオンの所へ派遣しようと決意したんだが。

 

 ギィの奴が口を挟んできて、「テメエの命令に絶対服従で、全責任を持つなら、オレも考えなくねーよ? だが、無理だろ?」と言われ。

 

 そう、言われると自信なくなるよな。

 

 俺が側にいれば止められるけど、目を離した隙に何するかわからないのが、カレラだもんなぁ。

 

 そこへ、ラミリスが怒り心頭で口を出してきた。

 

「そうなのよさ! アタシの迷宮内で、あろうことか〝どんだけ階層ぶち抜けるかゲーム〟を流行らそうとしてるのが、カレラちゃんとカヤなワケ! アレ、マジに迷惑だから止めて欲しいのよさ!」

 

 あー…… カヤの奴カレラと何してんだよ!

 

 するとミリムが「わはははは! そのカレラとやら気に入ったから、客人で寄越すのだ」と言い、カレラはミリムの所に行く事が決まる。

 

 そして、ウルティマは。

「ワシは断固――」

「よーし! 決定だな。ダグリュール、そう言う事だから。ウルティマ、よろしくな!」

 

 ギィも快くOKを出したので、これで話は纏まった。

 

 ダグリュールが何か言いかけていたのだけども、そんなことは気にしない。

 

 因みに、レオンの所へはディアブロを送ることにした。

 

 ギィが反論したが、そこはゼネコン時代に培った経験と交渉術で、まんまとギィに押し付けたのだ。

 

 うちも今大変でさ、エース級を出すのはほんと辛いわー。

 だからこちらの誠意を汲んでねと、ね。ふっふっふっ。

 

 

 これでワルプルギスも終わりかと思ったところへ、ギィが何かを思い出したように口を開く。

 

「そう言えば、その二人とネコマタは、どうやってこの世界に存在している? オレの知る限りでは、あっちの(ことわり)でしか存在できないはずだぜ?」

「それについては、二人から聞いた事なんだが、ネコマタは進化の過程で理を捻じ曲げて、こちらに存在を確定したらしい」

「はあ? 理を捻じ曲げただと……じゃあ、その二人も同じなのか?」

「聞いた限りではな」

「あ、そのことなんだけど。カヤとモモカは迷宮内で観察調査してる時に、時折不思議な感覚と言うか……あれなワケよ。そう、そこにいるんだけども、そこにはいない、けれどもそこにいるし、どこにでもいる、みたいな感じがするのよさ」

「なんだそれ? 訳わからないなラミリス」

「う~ん、迷宮内での事だから、あの二人が何らかのスキルで観察調査を妨害してるんだろうと思うけど。まあ、ギィの言う事もわかるのよさ。でもね、なんかそんな感じが何度かあったワケよ」

「ますますもって、訳わからない奴らだな。とにかく、早々にそいつ等を見つけ出しておけよな、リムル」

「ああ、わかったよギィ」

 

 そんなに会いたいなら自分で見つけろと言ってやりたいが、俺も逃げられたからなぁ。

 

 しかし、こちらの世界に存在を確定するか――そうなんだよなぁ……ラミリスが指摘した感覚。

 

 俺も、幾度か感じた事があったんだ。

 

 どーにも引っ掛かる所なんだけど、あの二人が話さない限り無理に聞き出すのもあれだし、この件はしばらく保留だな。

 

 そんなこんなでワルプルギスも無事に終わり、テンペストに帰ってきた。

 

 さーてと。

 

 あいつらを探さないとな。

 

 

 




 五十九話を読んで頂き、ありがとうございます!

 次回の更新も、どうぞよろしくお願いします!





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