休息したカルデア一行は道中スケルトンに遭遇しながらも、簡単に撃退してついに大聖杯へと繋がる洞窟に到着した。
「ここを真っ直ぐに行けば大聖杯は奥にある」
「ここは・・・天然の洞窟ですか?」
マシュが洞窟を見て感想を述べる。
「これって昔からあったんですか」
「半分正解で半分ハズレよ」
立香の疑問にオルガマリーが答える。
「これは半分が天然でもう半分が人工よ」
「ということはこの洞窟は魔術師が長い年月をかけて作った工房というわけか」
「ええ、その通りよ」
おそらくこの洞窟は聖杯戦争に参加していた魔術師が拠点として用意していたのだろう。
「おっと、話はそこまでだ。信奉者のご登場だぜ」
キャスターの声に後ろの崖を見つめると、突如白髪の青年が現れた。
「・・・別に信奉者になった覚えはないのだがね」
「信奉者じゃないならただの門番ってわけか?」
「別に門番というわけでもないがね。ただ、つまらん来客を追い払うぐらいをするだけだ」
「はっ!結局は門番じゃねえか。それで何からセイバーを守っているか知らねえが、そろそろ決着をつけようじゃねえか」
キャスターはそう言って前に出る。
「ほら、こいつは俺が相手するからお前らはさっさとセイバーの所へ行きな」
「でも、クー・フーリンは?」
「今は俺のことより自分の心配をしときな」
「え?それは一体」
どういうことと言おうとしたとき、立香の目の前で矢と矢がぶつかりあっていた。
「へっ!?」
「やはりそう簡単にはいかないか」
アーチャーが一瞬で放った矢に対し、ケイローンも同様に矢を放ち迎撃していた。
「マスター、ここは彼の言う通りに我々は先に向かうべきかと」
「そうだな。ここにいてもクー・フーリンの邪魔になりそうだ。というわけで藤丸にマシュに所長、行きましょう」
「え、ええわかったわ」
「は、はい!」
「う、うん」
三人の返事を聞いた葵は我先へと洞窟の中に入る。
そのあとをマシュ、藤丸、オルガマリー、殿にケイローンというふうに中へ進んで行った。
「さて、こっちもそろそろ始めるとすっか」
「ああ、手早く済ませて彼らを討たせてもらうよ」
「ぬかせ!」
そして、クー・フーリンの火球とアーチャーの矢がぶつかり戦端が開かれた。
「ねえ、葵くん」
「何だ藤丸?」
「クー・フーリン一人に任せてよかったの?」
「さあ?」
葵の返事に立香は驚いた顔になった。
「さあって大丈夫なの?」
「そう簡単にクー・フーリンがやられるとは思わないし、彼だって負ける気ないと思うぞ」
「でも、一緒に戦った方が・・・」
確かに立香の言う通りに一緒に戦えば勝てるだろう。
「それを彼が望むと思うか?」
クー・フーリンとアーチャーの会話から、浅からぬ因縁があることは明白である。
となれば自分一人の手で決着をつけたいと思うはずだ。
「今はそっちよりもこっちの方を気にするべきだ」
「そうよ。九条葵の言うようにこっちに集中しなさい藤丸立香」
「・・・はい」
あまり納得できてなさそうな返事が返ってきた。
『話しているところで悪いけど、そろそろ出口だ」
ロマ二の通信に前を見ると、出口と思われる場所から光が見えた。
そのまま進むと葵達は広い場所に出た。
「とんでもない魔力だ」
葵達は巨大な魔力を垂れ流している中央を見る
「何よこれ!超抜級の魔術炉心じゃない!」
「これが・・・大聖杯ですか?」
「何、これ?」
「・・・・・・マスター」
全員が中央に注目する中、ケイローンの声に近づいてくる存在に気づいた。
「ほう、面白いサーヴァントがいるな」
中央の高台から姿を見せたのは、黒い甲冑に身を包みその手に禍々しい気配を放つ聖剣を持つ少女だった。
「あれがアーサー王?」
『こちらでも観測したけど間違いない。彼女は変質しているけどブリテンの王であり、聖剣の担い手であるアーサー王だ』
「その盾・・・面白い。その宝具は面白い」
「(マシュの盾を知っている?となると彼女に力を貸しているサーヴァントは・・・もしや!?)」
アーサー王が注目することで葵はマシュに力を貸すサーヴァントの正体を絞ることができた。
「構えるがいい名も知れぬ娘よ。貴様の守りが真実かどうかこの剣で確かめてやろう!」
「来ます!マスター!」
「うん!一緒に戦おう!」
マシュと立香はやる気満々のようだ。
「ケイローン、すまないが頼む」
「ええ、お任せを。マスター」
一方の葵とケイローンも静かながらもやる気は満々だった。
そうして最後の戦いの幕が開いた。
戦いはマシュが前に出てセイバーの攻撃を防ぎ、ケイローンが後方からセイバーへ矢を放つ。
とはいえ流石はセイバーというべきか、ケイローンの矢を回避または聖剣で振り払って落としていく。
その上マシュへの攻撃はどんどん激しさが増している。
しかし、ケイローンの支援によるお陰かセイバーは攻めあぐねていた。
「ふむ・・・貴様はともかく、そこのアーチャーは邪魔だな」
一旦マシュから距離を取ったセイバーはケイローンを見る。
もし、マシュ一人だけだったらこの戦いを勝利することは厳しいが、ケイローンがいるためどうにか五分五分の状況に持ち込めている。
セイバーの均衡を崩すことができればば勝つことはできる。
「まずは・・・貴様からだ!」
スキルである魔力放出でブーストをかけたセイバーはケイローンへと接近する。
当然マシュが前に出る。
「邪魔だ!」
「っくあ!」
しかし、魔力放出によって威力の増した一撃にマシュは吹き飛ばされる。
「マシュ!」
立香がカルデア制服の応急手当を発動して手当てをする。
「ケイローン!」
葵は向かってくるセイバーからケイローンを支援する為、同様に緊急回避をケイローンへ使用とする。
「マスター」
だが、ケイローンの目には使う必要はないという意思が見えた。
どうすべきか迷った一瞬のうちに、セイバーはケイローンへと肉薄する距離にいた。
そして、ケイローンは持っていた弓を手放し構える。
セイバーは両断する勢いで聖剣を振り下ろす。
対してケイローンは片手で聖剣を持つ腕を掴み、もう片方の手を腹部に添えて地面に叩きつけた。
「失礼、これがパンクラチオンです」
魔力放出の勢いもあってか、すぐさま起き上がって距離をとったセイバーの口元から血が流れていた。
だが、ケイローンも振り下ろした聖剣を肩で受けたためこちらも血を流していた。
「ケイローン、今手当てする」
応急手当を発動して肩の止血をする。
「ありがとうございます、マスター」
「それよりも無茶しすぎだ。冷や冷やしたぞ」
「それは申し訳ありません。ですがここで討たれる気はありませんので大丈夫ですよ」
手当てを受けていたマシュと手当てしていた立香は葵達のところに集まり、オルガマリーも後ろに移動していた。
「ふむ、ここまでやるか。いいだろう、この一撃を持って終わらせよう」
セイバーが聖剣を構えだし、マシュも前に出て盾を構える。
セイバーの黒い聖剣が黒く光り輝き始める。
「
セイバーが宝具の真名を解放し、黒い魔力の奔流が葵達を消し飛ばそうと向かってくる。
それをマシュがただ一人で皆を守るために前に出る。
その背中には絶対に守ってみせるという確固たる強い覚悟が感じる。
そんなマシュの後ろに立香が支えるように立っている。
彼女からもマシュと共に最後まで戦うという覚悟が感じる。
「・・・ケイローン」
「何でしょう、マスター?」
「俺達も彼女に負けてはいられないな」
「ええ、彼女達ならば必ずセイバーの宝具を防ぎます」
「ああ、だから俺たちも必ずセイバーを討つ」
「はい、マスター」
二人はマシュなら必ず防げると信じていた。
「令呪を以て告げる!マシュ!貴女の宝具でセイバーの宝具を防いで!」
「はい!宝具、展開します!」
立香の令呪によって強化されたマシュは地に盾を突き立て、強力な守護結界が展開される。
魔力の奔流を守護結界が防ぐ中、葵はただ見てるだけではなかった。
「令呪を以て告げる!ケイローン、宝具を以ってセイバーを討て!」
「了解しました、マスター」
ケイローンは片腕を天に向けてあげる。
「これこそは、星の
セイバーの宝具をマシュの宝具が防ぎ切った時、天より一条の光がセイバーへ降り注いだ。
射手座より放たれた一射は令呪によって強化され、宝具を放って疲労していたセイバーの心臓部へと命中した。
誰から見ても致命傷であることは明白であった。
こうして特異点F最後の戦いは幕を閉じた。
幕間で召喚するセイバーについて
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やっぱりアルトリアでしょ
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いやいやアルトリア・オルタでしょ
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Apocryphaでモードレッドでしょ
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それとも鈴鹿御前
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いっそのこと柳生但馬守宗矩