少し変わった一般人のGrand Order   作:ボートマン

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プロローグ3

あれから筋トレも始めた葵は怠けずに続けたおかげか、多少だが筋肉がついてきた。

 

とはいえ色々と大変だった。

 

BからDまでのチームに所属する魔術師は、貴重な魔眼を持っただけで補欠枠といえAチームに加入した葵が目障りそうにしていた。

 

実際訓練中に流れ弾にたまたま当たったように見せかけて殺そうととするほどだ。

 

その時は文字通り命懸けで回避してどうにか生き延びている。

 

葵はこの時ばかりは魔術の世界は恐ろしいと実感した。

 

だが、そんな時はよくフォウと呼ばれる謎の動物をもふもふしていた。

 

犬なのか何なのかよくわからないが、葵は可愛いから別にいいやと気にしなかった。

 

そんな葵にオルガマリーが約束していた物よと言って眼鏡を自室に持ってきてくれた。

 

最初は何故眼鏡なのか分からなかったが、葵は渡された眼鏡をかける。

 

するとこれまで見えていた線が見えなくなったのだ。

 

その上、オルガマリーはケースとスペアも用意してくれていた。

 

葵はオルガマリーにありがとうと感謝し、流石所長と褒め称えた。

 

「ふ、ふんっ!これぐらい当然よ!」

 

褒められたオルガマリーは嬉しそうにしていた。

 

そうして続けて時が経ち、所長からAからDまでの全チームが招集された。

 

中央管制室に全員集まるとオルガマリーがこれから行うことの説明が始まった。

 

オルガマリーが説明する中、最前列の橙色の髪の少女が立ったまま寝ていた。

 

少女はオルガマリーから強い平手打ちを食らっていた。

 

「(痛そうだな)」

 

それからも説明は続行される。

 

オルガマリーの説明が終わると、Aチームはコフィンと呼ばれるカプセルに入りレイシフトと呼ばれる転移の準備に入る。

 

当然補欠枠とはいえAチームである葵もコフィンに入ろうとしたが、ある物を忘れてレイシフトルームを出る。

 

自室に戻った葵は忘れていた物をすぐに見つけた。

 

「念のために持っていこう」

 

葵が忘れた物はケースとスペアの眼鏡だ。

 

これから行われるレイシフト先で何が起こるか分からないため、念のためと思い取りに来たのだ。

 

「よし。戻るか」

 

自室を出てレイシフトルームに戻ろうとすると、明かりが消えてその後に何かが爆発する音が聞こえた。

 

「な、何だ!?」

 

そして、警報が鳴り始め管制室で火災が発生していることがアナウンスされる。

 

突然の緊急事態に葵は慌てていると、橙色の髪の少女とこのカルデアの医療部門のトップであるロマニ・アーキマンが管制室に向かう姿を見つけた。

 

「ああ!もう!」

 

この場でじたばたしても意味が無いので葵も管制室に向かう。

 

管制室に葵が入ると、そこは爆弾によってか管制室は炎が燃えさかっていた。

 

中では橙色の髪の少女がマシュの名前を呼んでいた。

 

だが、葵はこの状況で無事なはずが無いと思っていた。

 

「葵君!?なんで君がここにいるんだ!」

 

ロマ二が入ってきた葵に近づいてくる。

 

「ここは直に隔壁が降りる。君もここを出て避難するんだ、いいね?」

 

そう言うとロマニは管制室を出て、急いで何処かに走り出した。

 

「避難・・・か」

 

確かにロマニの言うとおり避難するべきだろう。

 

だが、葵は避難する気はなかった。

 

あの少女がマシュを心配するように、葵もぺぺやオフェリアにカドック達が心配なのだ。

 

「ぺぺ!オフェリア!カドック!芥!誰でもいい返事をしてくれ!」

 

大きく声を上げて呼びかけるが返事は無い。

 

「ペペ!オフェリア!カドック!芥!」

 

もう一度呼びかけるも返事は無く、遂には隔壁が降りた。

 

もうダメかと諦め火が無いところに座り込む。

 

「もうダメなんだな」

 

隔壁が降りてしまい、此処へ救助に来るとしても時間がかかるはずだ。

 

その時まで葵は無事であるか分からない。

 

周りを見渡すと、どうやら少女はマシュを見つけたようだ。

 

だが、マシュは瓦礫で動けない上負傷していて助かるとは思えない。

 

「退いてくれ」

 

「貴方は?」

 

「あ・・・おい・・・さん?」

 

眼鏡を外し、折りたたみ式ナイフを取り出す。

 

それを見た少女は何か勘違いしているのかさせないと言わんばかりに立ちはだかる。

 

「安心してくれ。殺すきは無い」

 

そう言って少女を押しのけ、葵は瓦礫を視る。

 

そして、瓦礫にある線を折りたたみ式のナイフで切る。

 

瓦礫は容易に切れて左右に割れ、下敷きになっていたマシュを引き寄せる。

 

「これでいいだろう」

 

瓦礫をどかしても、あの傷では助かるとは思えない。

 

マシュを引き寄せた葵は、せめて最後は二人きりにすべきだと思いこの場から離れる。

 

「あの誘いがこんなことになるなんてなあ」

 

思い出すのはオルガマリーが自分を訪ねたあの日。

 

彼女の誘い(脅し)を受けてカルデアに所属することになった。

 

「これで終わりか」

 

管制室のスピーカーが何かアナウンスしているが、葵にはどうでもよかった。

 

マシュも自身の傷の具合から諦めていたが、少女だけは諦めていなかった。

 

しかし、どれだけ諦めないと言ってもこの現状をどうすることは出来ない。

 

諦めて目を閉じると、次の瞬間葵は意識を失った。

 




深海水塊様、スケア・クロウ様、この度はこの作品を評価していただきありがとうございます。
これからも楽しく読めるように頑張ります。

アンケートは今日の18:00に締め切ります。

葵が召喚するサーヴァントアンケート

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