少し変わった一般人のGrand Order   作:ボートマン

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今年最後の投稿です!
来年もよろしくお願いします!


特異点F 炎上汚染都市 冬木
第1節


「ん・・・ここは?」

 

意識を失っていた葵が目を覚まして見たものは、燃えさかる管制室ではなく燃えさかる街だった。

 

「街・・・なのか?」

 

しかし、街と言っても所々が破壊されている上に炎が燃えさかっており、正直ここは戦場ですかと聞きたいぐらいの状況だ。

 

「もしかして・・・レイシフトか?」

 

自分がここにいる原因を思い当たることがあった。

 

あの時何かアナウンスしていたが、もしやレイシフトを実行するアナウンスだったのかもしれない。

 

「待てよ。なら彼女達もここにレイシフトしているかもしれない」

 

自分がレイシフトしたならあの少女達もレイシフトしたかもしれない。

 

「だけどマシュは大丈夫なのか?」

 

いくらレイシフトしたと言ってもあの傷では無事とは言えない。

 

「まずは彼女達を探そう」

 

ここであれこれ考えても仕方ないため、今はあの少女達と合流することに決めた。

 

「おーい!誰かいたら返事してくれー!」

 

まずは叫んで反応を確かめてみる。

 

すると物音が聞こえ葵は振り返るとそこにいたのは。

 

「嘘でしょ・・・」

 

そこいたのはマシュでも橙色の髪の少女でも無く骸骨の魔物であるスケルトンだった。

 

しかも一体や二体では大多数だ。

 

「マジかーーー!!」

 

こうして葵と骸骨集団の逃走劇が始まるのであった。

 

そして、今に至る状況になる。

 

「はぁ・・・はぁ・・・。叫ばなければ・・・はぁ・・・よかった」

 

葵は再び廃墟に身を潜めて息を整える。

 

だが、それでも葵の危機は去ったわけでは無い。

 

今も近くでスケルトンが葵を探しており、カタカタと音を鳴らしていた。

 

此処に気づくのも時間の問題だ。

 

「どうする、一か八か戦う?いや無理だ、一体ならいけるがあの数は無理。なら逃げる?これも駄目だ、さっきの繰り返しになってしまう」

 

次々とプランを考えるも、どれもこの状況を打破できないため却下する。

 

「あの制服と同じように作られているコレがあってもな」

 

今自分が着ているこの服にはカルデアの制服にある“応急手当”“瞬間強化”“緊急回避”の3つの魔術が使える。

 

普通ならカルデアが支給する制服に使えるよう作られている。

 

葵はその魔術を自分の服に使えるようにオルガマリーに頼んだ。

 

当然却下されたが、葵が所長でも出来ないんですねと言ったら、出来るに決まってるでしょと言って快く引き受けてくれた。

 

そうして出来た特製服を今着ている。

 

「とはいえどうしよう・・・」

 

服の説明を長々としていたが、それでも状況を一向に悪い方向に進んで行く。

 

チラッと外を覗いたら、スケルトンの集団はその数を増やして近づいていた。

 

あれほどの数のスケルトンの集団に太刀打ちできる方法を考えていると、葵はあることを思い出した。

 

「あった・・・あの数をどうにか出来る方法」

 

そのために葵はナイフで自分の手首を切る。

 

切った手首から血が流れ、葵はその血でペペ達から教えて貰った魔法陣を描く。

 

この魔法陣は英霊と呼ばれる存在を召喚するための魔法陣だ。

 

本来なら葵を含めたAチームが、レイシフトした後にそれぞれ英霊を召喚する予定だった。

 

だが、それも何者かの破壊工作によって、その予定は水の泡になった。

 

「あー少しくらくらするけど急がないと」

 

召喚するための魔法陣を描くために血を大量に流したせいか、葵は貧血気味になっていた。

 

「よし!後は教えて貰った詠唱をやるだけだ」

 

準備が出来、葵は深呼吸して始める。

 

「素には銀と鉄。礎に石と契約の大公。我が手に持つは砕けぬ朱槍。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路(さんさろ)は循環せよ」

 

スケルトンの集団が此方に気づいたようで向かってきている。

 

閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)閉じよ(みたせ)。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる(とき)を破却する」

 

血を流しすぎたせいか頭がくらくらするも、葵は詠唱を続ける。

 

「――――告げる。(なんじ)の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この(ことわり)に従うならば応えよ」

 

この召喚が成功するかわからない。

 

失敗する可能性だってある。

 

だが、成功しなければ葵はあのスケルトンの集団によって殺されて終わる。

 

そのため葵にはもう後が無いのだ。

 

「誓いを此処に。我は常世(とこよ)総ての善と成る者、我は常世総ての悪を()く者」

 

スケルトンの一体が室内に入り込み、葵を殺そうと剣を振り上げる。

 

それでも葵は逃げようとせず詠唱を続ける。

 

「汝 三大の言霊(ことだま)(まと)う七天、抑止(よくし)の輪より来たれ、天秤(てんびん)の守り手よ―――!!」

 

詠唱を唱え終えたと同時に荒れ狂う暴風に葵は手で顔を覆い、剣を振り下ろそうとしたスケルトンは暴風に後ずさる。

 

次に魔法陣から眩い光が溢れ、光が減退していき魔法陣を見ると、そこに誰かが立っていた。

 

そこには草色の服に身を包み、弓と矢を手にした青年が立っていた。

 

「サーヴァント、アーチャー。ケイローン、参上しました。貴方が私のマスターですか?」

 

ケイローンと名乗った青年は見た目は普通の人間に見えるが、近くにいるだけでやはり普通の人間とは雰囲気や存在感違うとわかる。

 

「ああ。そうだけどぉぉ!」

 

返事をしようとした葵にケイローンは弓に矢をつがえて射った。

 

矢は葵に剣を振り下ろそうとしたスケルトンに命中して粉々に砕いた。

 

「失礼。あのままでは危険でしたので」

 

「いやありがとう。色々と説明したいんだけど・・・」

 

葵は視線を廃墟に入り込もうとするスケルトンに移る。

 

「なるほど。ではまずは眼前の敵を排除しましょう」

 

そう言うとケイローンは葵の前に出る。

 

「マスター、危険ですので下がっていてください」

 

「わかった。すまないが頼む」

 

戦闘に関しては自分よりケイローンの方が確実に上なので、葵は大人しくしたがって下がる。

 

そして、そこからは圧倒的な蹂躙と言っても過言ではなかった。

 

向かってくるスケルトンを先程と同じように弓に矢をつがえて射る。

 

それを矢継ぎ早に行い、時には一度の射撃で何本もの矢を射っていた。

 

そうしてあれほどいたスケルトンの集団は呆気なく殲滅された。

 

「凄い・・・」

 

その光景に葵はこの一言しか出なかった。

 

 




というわけで召喚するサーヴァントはケイローン先生に決まりました!
メディアも多かったですけど僅差でケイローンが多かったですね。
小次郎もちょっと入っていたけど、呂布は全然でしたね。
皆様アンケートのご協力ありがとうございます!
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