やっぱり夏はいいですね。
私たち3人が部屋に着くとすぐに
「ところで魔理沙と蓮の出会いと言うか馴れ初めを教えてくれないかしら?」
と、幽香が聞いてきた。
「な、馴れ初めって言ったってただあいつが魔法の森で死にかけてたから助けただけだぜ」
「そこで一目惚れしたってわけね」
「ち、違うぜ!」
「あら? 違うの?」
「いや……違わないこともないけど……」
私がゴニョゴニョ言っていると
「翠ちゃんから見て魔理沙たちはどんな感じだったの?」
「え? そうですねぇ……」
幽香が翠にそんなことを聞いていた。
「一緒にご飯食べてるときとか家に帰ってるときの魔理沙さんの顔は完全に恋する乙女でしたね」
「あらぁ〜」
「その後お風呂から出てきた魔理沙さんとお風呂に入ろうとしていた蓮さんが鉢合わせしたときも完全に蓮さんを意識してましたね」
「あら、蓮が魔理沙のお風呂を覗こうとしたわけね」
「ち、違うぜ! たまたまだぜ!」
翠は私と蓮のことをどんどん話す。
「で、魔理沙。見られてどうだったの?」
「み、見られてって……ちょっと嬉しかったぜ……」
そう言うと幽香は驚いた顔でこっちを見てきた。
「何故かしら?」
「……蓮が私の裸を見て女の子らしいって言ってくれたのが嬉しくて……そんなこと今まで言われたことなかったし……」
「甘すぎて胸焼けしそうね、翠ちゃん」
「全くです。幽香さんあんまり見てないからいいかもしれませんが翠は毎回こんなやり取りを見てるんですよ」
あのときのことを思い出して話していると恥ずかしくなって顔が赤くなってきた。
「あらぁ? 魔理沙顔が赤いわよ?」
「う、うるさいぜ! そう言う幽香こそどうなんだ!? あんなに小次郎にベタつくなら理由があるだろ!」
私は反撃しようと幽香に聞き返した。
「私? そうねぇ……あれはまだ小次郎が小さかった頃かしら……小次郎はね、能力のせいで他の妖怪から嫌われていたの。それでね、ずっと私の花畑にいたのよ。そして私が一緒にいて小次郎のお世話をしてあげてたの。そしたら小次郎「幽香お姉ちゃん、幽香お姉ちゃん」ってしたってくれてそんな小次郎を可愛いと思って今に至るわね」
「幽香が子供の世話……?」
「何よ 、そんなに以外かしら?」
「い、いや別に……」
「そう、それでね私もその時は1人だったから随分可愛がったわ。一緒にご飯を食べて、お風呂に入って一緒に寝て……そして何年かたったあと蓮と小次郎が出会ったの。そしたら小次郎「幽香お姉ちゃん友達ができた!」って嬉しそうに言ってきたわね……そして小次郎が大きくなって家を出るって言ってきたときは寂しかったわね。だってその時にはもう小次郎のことが大好きだったんだもの」
「そうだったのか……」
幽香と小次郎がそんなに長い付き合いだとは思ってもいなかった。
「幽香さんは小次郎さんが大好きですもんね」
「そうよ、翠ちゃん。でもね私が小次郎のことを好きなのは能力のせいだと思ってるのよ」
「能力……?」
「そういえば幽香、小次郎の能力ってなんなんだ?」
「能力はね『催眠する程度の能力』よ。どんな相手でも自分の思う通りに操っちゃうの」
「またあいつに持たせちゃダメそうな能力だな」
「ふふ 、でもね魔理沙。小次郎は1度たりとも悪意を持ってその能力を使ったことがないのよ。……私は1度だけ使われたことがあるけどね」
「どんな催眠かけられたんだ?」
「それはね、自分のことを好きになる催眠よ」
「え? じゃあ幽香の小次郎への思いってまさか……」
「最初はそうだったけど今はもう違うわ。でも小次郎まだ催眠が解けてること知らないから私の好意は受け入れてくれないの」
「そうなのか……」
「私はこんなにも好きなのにね。ふふ、なんだかしんみりしちゃったわね」
幽香と小次郎の間にそんなことがあったなんて全く知らなかった
「あいつも優しいとこあるんだな」
「そうよ、でもちょっと変態なのが玉にキズね」
「全くです。この前だって蓮さんの部屋にいくって言って翠の部屋のタンスを漁ってましたからね」
翠から爆弾発言が飛んできた。
「翠ちゃんちょっと詳しく教えてくれないかしら?」
「なんでも翠くらいの女の子の下着はどんなのか気になったらしいです。あ、もちろんその後ボコボコにして家から追い出しましたけど」
「……ありがとう翠ちゃん。さてと、食事が楽しみになったわね」
「はは……そうだな……」
私はこれから起こるであろう悲劇を想像して乾いた笑いが出た。
小次郎ェ…ダメだ小次郎に感動できる設定をつけたけどあいつは勝手に暴走する。
さてさて次回は男衆の話を書きましょうかね。