ファンタジーなヒーロー   作:UFOキャッチャー

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お気に入りが100件超えた!ありがとうございます!!
文章に関する感想頂きました。ありがとうございます(∩´∀`)∩
「読んだらわかることまで地の文で説明しなくてもいいと思います」
「何か同じ文章を繰り返す意味はあるんでしようか?」などセリフのシーンをまた地の文で書いていたことに関するご指摘でした。ありがとうございますm(_ _)m
これに関しては作者はあまり深く考えずにやっていて、こんな感じかな~と思いながら書いていました。でも確かに言われてみれば、読む方からするとくどい感じになってしまいました…ごめんなさいm(_ _)m
今後はこうならないように皆様に面白く読んでいただくために気を付けます。
あと個性の設定について少し説明を加えました。

それでは長くなりましたが本編をどうぞ!

      【注意】小説そのもの初めて書くので色々とご了承ください。【注意】
              それでもいいという方はどうぞ。


2020年4月2日に文章の構成・編集をしました。



第8話 治療とちょっと修行…そして入試!おや3人目?…

     オールマイトにずっと言われたかったことを憧れの人から言ってもらえた緑谷。オール

     マイトは泣いている緑谷を見ながら言葉を続ける。

 

(オ)マイト「君なら私の力を受け継ぐに値する!!」

 

緑谷  「………えっ?」

 

(オ)マイト「ハッハッハ!なんて顔をしているんだ!?提案だよ!本番はここからさ、いいかい少

      年…私の力を受け取ってみないかという話さ!!」

 

緑谷  「ちからを……?オールマイトなにを…」

 

     頭の理解が追いつかない緑谷。

 

(オ)マイト「私の個性の話をしよう少年…ネットや週刊誌には私の個性は【怪力】など【ブース

      ト】だの書かれ、インタビューなどでは常に爆笑ジョークでお茶を濁してきた…

     《平和の象徴》オールマイトはナチュラルボーンヒーローでなければならないから

      ね、私の個性は聖火の如く引き継がれてきたものなんだ!」

 

緑谷  「引きつがれ…て…きたもの!?……」

 

(オ)マイト「そう…そして次は君の番ということさ」

 

    ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ

    ツ えっ?ちょっと待ってください…確かにオールマイトの個性は世界七不思議として喧々囂々(けんけんごうごう) ブ

緑谷  ブ と論議されてきました、それこそネットじゃ見ない日はないくらいに…でも…あの個性を  ツ

    ツ 引き継ぐってそれはちょっと意味が分からないというか…そんな推測は今まで聞いたこと  ブ

    ブ がないし、議論のなかからも出てこなかったし有史以来確認されてないわけで…     ツ

    ツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブ

 

     緑谷はブツブツ言いながらオールマイトの個性について話すが…

 

(オ)マイト「君はとりあえず否定から入るんだね…ナンセンス!!

 

緑谷  「ナン…!」

 

(オ)マイト「私は隠し事は多いけど嘘はつかない!!私の個性は個性を譲渡する個性…冠された名

      は…」

 

       \\\「 ワ ン ・フ ォ ー・ オ ー ル 」///

 

緑谷  「ワン・…フォー・オール……」

 

(オ)マイト「この個性(チカラ)は1人が力を(つちか)いまた1人へと譲渡し…また1人へと培い救いの声に答える

      ために繋いできた力の結晶!」

 

緑谷  「なんで…そんなすごい力を僕に…?」

 

(オ)マイト「もともと後継者は探していてね、そして君になら渡しても良いと思ったのさ!!他の

      ヒーローが躊躇しているあの場で飛び出した君は誰よりもヒーローだった!!」

 

緑谷  「……」じわ…

 

(オ)マイト「まぁしかし君次第だが…どうする?」

 

緑谷  「…(憧れの人にここまで言ってもらえて断る理由なんてあるか!?…ないだろ!?)《ゴシゴ

     シ》…お願い…します!!」

 

(オ)マイト「即答…そう言ってくれると思ったぜ!…あぁそうだ少年、君に聞きたいことがある

      んだ」

 

     オールマイトの秘密を知り提案を受ける緑谷。そんな自身の提案を受けてくれた緑谷

     にオールマイトは気になっていたことを聞き出す。

 

 

緑谷  「?…なんですかオールマイト?」

 

(オ)マイト「屋上で君が言った言葉…『個性のおかげで目覚めた個性』…あれはどういう意味だ

      い?」

 

緑谷  「あっ!あれはですね…えっと(はっ!)…」

 

     ここで緑谷はクラフトの言葉を思い出す。

 

    《個性が出た場合この事は秘密にしてもらいたい。理由は目立ってしまうからだ、そんな

     ことになったらクソ面倒くさいこと極まりない》

 

緑谷  「………オールマイトこれから話すことは誰にも話さないでもらえますか?」

 

(オ)マイト「えっ?あっあぁ分かった…(まさかオールフォーワンが関わっているんじゃ…)」

 

緑谷  「実は…………」

 

     緑谷は自身の個性の秘密をオールマイトに話した。

 

緑谷  「……ということです」

 

(オ)マイト「なるほど、そういうことか…(聞いた限りじゃオールフォーワンではない…一度

      会ってみたいな…)」

 

緑谷  「…どうしましたオールマイト?」

 

(オ)マイト「ん?あぁ少年そういえば名前はなんていうんだい?」

 

緑谷  「ぼっ僕は緑谷出久といいます」

 

(オ)マイト「ふむ、緑谷少年…もしその彼がよかったら一度私に会わせてくれないか?」

 

緑谷  「機神くんをですか?」

 

(オ)マイト「うむ、少しその機神少年と話をしたくてね」

 

緑谷  「分かりました、連絡をしておきます」

 

(オ)マイト「頼んだよ!(もしかしたら彼の個性なら私の傷も…)」

 

     秘密を聞いたオールマイトはオールフォーワンではないことに安堵し、クラフトの事が

     気になったため緑谷に会わせてもらえるようにお願いする。その後2人は後日また会う

     ための予定を決め別れた。

 

     ・

     ・

     ・

 

     ――クラフト宅――

 

クラフト「あ˝ぁ~疲れたー、何もできなかったヒーローがなんであそこまで偉そうに言えるんだ?

     あんな風にはなりたくねぇな~」

 

     自宅のソファでくつろぎながらヘドロ事件のヒーローについて愚痴るクラフト。そこに

     一件の通知が入る。

 

クラフト「さーて軽く飯でも《ブゥーブゥー》ん…なんだ?」ピッ

 

緑谷  『機神くんお昼は助けてくれてありがとう!あと君に話があるんだ…実は……』

 

クラフト「緑谷からか、えーと何々~…………はいはいなるほど…了解っと、まさかあっちから会

     おうとは…世の中どうなるか分からんもんだな(笑)」

 

     緑谷からのメッセージに返信しその内容にテンションを上げるクラフトであった。

 

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

 

     ~~4月某日/朝6時~~

 

     ――多古場海浜公園――

 

     クラフトは朝早くから待ち合わせをしていた。

 

クラフト「う~4月と言っても朝はまだちょっと寒いな」ブルル

 

緑谷  「あっ機神くん!おはよう!!」タッタッタッ…

 

クラフト「お~ぅ緑谷~おはよう」

 

緑谷  「機神くんごめんねこんな朝早くに!」

 

クラフト「いやーいいってことよそれよりオールマイトは?」

 

緑谷  「あぁオールマイトもすぐに「ハ―ハッハッハッ!」あっ来た!」

 

(オ)マイト「私が普通に走りながら…来たっ!!」

 

緑谷  「オールマイト!」

 

クラフト「朝からすごい元気ですね…」

 

(オ)マイト「ハッハッハッ!おはよう緑谷少年!そして君が機神少年だね?…ん?もしかしてどこか

      であったことある?」

 

クラフト「去年の夏に起きた銀行強盗…と言えば分かりますか?」

 

(オ)マイト「!…思い出したよ、そうか…あの時の少年か!」

 

緑谷  「えっと…お二人は面識があるんですか?」

 

(オ)マイト「あぁ、去年の夏に起きた銀行強盗事件の時にちょっとね!」

 

緑谷  「去年の夏…もしかして中学生が(ヴィラン)を倒したという…それって機神くんだったの!?」

 

クラフト「ああ、そうだぞ」

 

緑谷  「ええぇぇぇ!?すごいね機神くん!」

 

     (ヴィラン)を倒した中学生が俺と知ると声を上げて驚く緑谷。

 

クラフト「緑谷、驚くのもいいが今はやることがあるぞ」

 

緑谷  「あっそうだったね機神くん!ごめんなさいオールマイト!」

 

(オ)マイト「ハッハッハッ!な~に緑谷少年が驚いてしまうのも仕方ないさ!」

 

クラフト「それでオールマイト…俺をここに呼んだ理由は聞いてますが、先に緑谷の方からやりま

     しょう。俺の事は後でも問題ないでしょう?」

 

     早朝の海浜公園で緑谷とオールマイトと合流し軽い自己紹介?とかをして3人は話を進

     める。

 

(オ)マイト「うむ、そうだね!早速だが緑谷少年、服を脱いで体を見せてくれるかい?あぁ上だけ

      でいいからね」

 

緑谷  「はっはい分かりました」ゴソゴソ

 

(オ)マイト「ふむ…(まだまだあれだが思っていたより鍛えられている)」

 

緑谷  「あのオールマイト…どうしました?」

 

(オ)マイト「ん?あぁいや君に力を継承するとは言ったが生半可な体では四肢が爆散してしま

      うからね!」

 

緑谷  「四肢が!!」

 

     オールマイトの爆散カミングアウトに驚愕する緑谷。

 

クラフト「あーということは緑谷の体を入試までに鍛えるわけですか?」

 

(オ)マイト「そういうことだ機神少年!…って待って待って違和感なく話してたけどもしかして

      私の事情知ってる!?」

 

クラフト「はい…てか今気づいたんですか?」

 

(オ)マイト「緑谷少年どういうことだい(;^^)!?」ぐわっ!

 

     クラフトが秘密を知っていることに慌てながら驚くオールマイト。そして即座に緑谷を

     問い詰める。

 

緑谷  「えっとこれはその…」あたふたっ

 

クラフト「俺が無理やり喋らせました、だってオールマイト俺と緑谷の秘密知ってるんでしょ?

     そっちだけ知って俺だけ知らないのはちょっと不公平じゃありません?」

 

(オ)マイト「うっうぅむ…確かにそうだが…機神少年くれぐれも私の秘密は洩らさないように

      ね!」

 

クラフト「分かっています」

 

(オ)マイト「うんマジでよろしくね!…さて私の事を知っているなら話は早い、先ほど機神少年

      が言ったように緑谷少年の体を私の力を譲渡できるように体を鍛えるんだ、入試ま

      でにね!そしてその方法はこの浜辺のゴミを片付けることだ!!」

 

緑谷  「このゴミを…」

 

クラフト「なるほどー(知っていたけどすげぇ量…)」

 

     オールマイトはクラフトに秘密に関することに釘をさしながら緑谷を鍛える方法を話

     す。

 

(オ)マイト「緑谷少年と機神少年は雄英志望であっているかな?」

 

クラフト「あってますよ」

 

緑谷  「はい!雄英はオールマイトの出身校なので…いくなら絶対雄英と!」

 

(オ)マイト「くーこの行動派オタクめ!!」

 

(オ)マイト「ネットで少し調べたんだけどこの海浜公園、一部の沿岸はもう何年もこのままのよ

      うだね?」トン…メコッ!

 

緑谷  「ええ、何か海流が関係しているせいか漂着物が多くて、それに付け込んで不法投棄も

     あって…」

 

クラフト(軽く叩くだけでへこむって…すげぇ力(笑))

 

緑谷  「もしかして体を鍛えるためにゴミ掃除を?」

 

(オ)マイト「YES!!だがそれだけじゃない…最近の若いヒーローってのは派手さばかり求め

      るけど本来ヒーローってのは奉仕活動!地味だなんだと言われてもそこはブレては

      いかんのさ!!そしてこの区画一帯の水平線を蘇らせる!!それが君のヒーローへの第

      一歩だ!!」メコメコ…バゴンッ!!

 

     緑谷の問いにアムズアップしながら答え、大型冷蔵庫を片手一本でペシャンコにして

     ヒーローの本質を語るオールマイト。

 

緑谷  「このゴミを…全部!?」

 

(オ)マイト「そう!先ほども聞いたけど緑谷少年は雄英志望、だが雄英はヒーロー科最難関…生

      半可な鍛え方じゃいけない。そこでこれ!!私が考えた《目指せ合格アメリカンド

      リームプラン!!》、ゴミ掃除を達成するためのトレーニングプラン!入試までの生活

      をこれに従ってもらうよ!!」

 

緑谷  「寝る時間まで…」

 

クラフト「うはーこれはなかなか…」

 

(オ)マイト「ぶっちゃけねこれ超ベリーハードだから大丈夫?」ヒソ

 

緑谷  「そりゃぁもう僕は他の人の何倍も頑張らないといけませんから!」

 

(オ)マイト「その意気だ緑谷少年!!」

 

     オールマイトと緑谷の話が終わったようだ。俺と会って話をしたいと言ってい

     たらしいがなんだろうな。そんなことを考えているとオールマイトがこちらに

     話しかけてきた。

 

(オ)マイト「さて待たせたね!機神少年!」

 

クラフト「そんなに待ってませんよオールマイト」

 

(オ)マイト「ハッハッハッありがとう機神少年!、さて緑谷少年にお願いしてまで君に来ても

      らったのはちょっと聞きたいことがあってね」

 

緑谷  (オールマイト…機神くんになにを?)

 

クラフト「何でしょうオールマイト?(俺に聞きたいこと?なんだ…?)」

 

(オ)マイト「君に聞きたいことは…君の個性のことだ…」

 

クラフト「俺の個性についてですか?…(ははぁ~なるほど…)」

 

     クラフトに聞きたいこと…それは個性に関することだった。

 

緑谷  (機神くんの個性…そういえばどういう個性なのか全然知らないな…)

 

(オ)マイト「君の個性は一体どういうものなんだい?」

 

緑谷  「………」ドキドキ

 

クラフト「これから話すことは秘密にしてもらえるなら話してもいいですよ」

 

(オ)マイト「!!…それほどかね?」

 

クラフト「自分で言うのはあれですけど、俺の個性は強力ですからね」

 

(オ)マイト「なるほど…わかった約束しよう!緑谷少年もそのように!」

 

緑谷  「はっはい!」

 

クラフト「わかりました…では俺の個性について話しますね…」

 

     クラフトは自身の個性についてオールマイトと緑谷に話す。2人はクラフトの個性の

     事を聞くと驚愕の顔をしていた。ちなみに緑谷に個性を授けたことは秘密にしている。

 

(オ)マイト「……まさかそれほどの個性とは…君が(ヴィラン)じゃなくてよかったよ!ハ―ハッハッ

      ハッ!」

 

緑谷  「すごい個性だ…まさかそんな個性が世の中にあるとは、だけどその分使い分けとかが…

     ブツブツブツブツ…

 

クラフト「おーい緑谷~?戻ってこーい」

 

緑谷  「えっ!?あぁごめん機神くん!」

 

クラフト「分析はいいけど、あんまり他で出さないようにな…それでオールマイト、俺の個性の事

     を聞きに来た理由はそのお腹の傷ですか?」

 

(オ)マイト「!?…あぁその通りだよ、君の個性ならもしかするとって考えてね」

 

クラフト「なるほど…結論から言うとあなたの傷を治すことはできます。加えてすでに失った臓器

     もね」

 

(オ)マイト「おぉっ!!それはなんと!!ではさっそく「だけど今すぐにはやらない」!!…それはどう

      してだい?」

 

緑谷  「機神くんどうして!?」

 

     驚く緑谷とオールマイトだが…

 

クラフト「あぁすいません言葉が足りませんでした。いやオールマイトあなたの負った傷はちゃん

     と治します。ですが今この場で治したら色々混乱とかあるでしょう?あなたの秘密を

     知っている関係者や主治医とかが…」

 

(オ)マイト「あっ…」

 

緑谷  「…確かにそうだね(苦笑)」

 

     オールマイトはなんかどこか1つ抜けているのでは?と感じながら傷を治す約束をする

     クラフトであった。

 

(オ)マイト「うっうん!確かに機神少年の言う通りだ!では関係者とかに事情を話して予定とか調

      整をして、こちらから連絡してもいいかな?」

 

クラフト「俺はそれでいいですよ、でも話す人は出来る限り少ないようにお願いしますね」

 

(オ)マイト「うむ!わかっているさ!君の個性は超強いからね!」

 

緑谷  「よかったですね!オールマイト!!」

 

(オ)マイト「ハッハッハッ!ありがとう緑谷少年!!でも君はこれから頑張らないといけないぞ!!」

 

緑谷  「はいっ!!!」

 

クラフト「オールマイト…傷を治したい気持ちが強すぎて関係者のこと忘れてたでしょう?(笑)」

 

(オ)マイト「そそそっそんなことないぞ!?ちゃんと考えていたさ!!」

 

クラフト「緑谷どう思う?めっちゃ動揺してるぞ(笑)」

 

緑谷  「すいませんオールマイト、これはフォローできません(苦笑)」

 

(オ)マイト「そんなっ!?」ガーン!!

 

     最後はオールマイトをイジリながら終わりクラフトはオールマイトからの連絡を待っ

     った。そしてあれから約1カ月たった5月上旬…オールマイトからの連絡がくる。

 

     ~~5月某日~~

 

クラフト「オールマイトから…えーっと日は△日で場所は…東京?あぁオールマイトの事務所か…

     んで当日に送迎の為の車を向かわせるか…」

 

     クラフトは日程を確認する。そしてオールマイトの傷を治療する日を迎える。

 

     ~~5月△日~~

 

クラフト「車の迎えが来るって書いてあったけど…お?」

 

     ブウゥゥゥ…キィィ…

 

     自宅のマンションの前で待っていると1台の黒い乗用車タイプの高級車が止まる。

 

クラフト「これ…か?」

 

????「お待たせしたね…あれ君は…」

 

クラフト「あれ…あなたは確か塚内警部」

 

塚内警部「まさか聞いた話の少年が君だったとはね!」

 

クラフト「こっちもまさか迎えに来る人があなたとは思いもしませんでした」

 

塚内警部「ははっ、とりあえず車に乗ってくれたまえ、簡単な話は移動中にするよ」

 

クラフト「分かりました今日はお願いします、にしても中々の高級車ですね…」

 

塚内警部「あぁオールマイトが用意したんだお礼なら彼に言ってくれたまえ」

 

クラフト「なるほど…流石No1といったところか(笑)」

 

     その後、車に乗ってオールマイトの事務所がある東京に移動する。

     あと俺は座席の座り心地が良いため途中から寝てしまう。

 

塚内警部「機神くん、機神くん、事務所に着いたよ起きて(笑)」ゆさゆさ

 

クラフト「んぁ…ぉ…ふあぁぁああ!……あっすいません塚内さん、座り心地が良くてつい…」

 

塚内警部「ははっ(笑)気持ちはわかるよ、さぁ早く降りて案内するよ」

 

クラフト「はい!」

 

     車から降りてオールマイトの事務所に入る。まず思ったのはデカい…事務所っていうか

     ビルじゃん!あっ…ビル全部が事務所じゃなくて一部のオフィスが事務所なのかな…

     そんなことを考えていたらオールマイトが待っている部屋に到着する。

 

塚内警部「着いたよ機神くん」

 

クラフト「あっこの部屋に…」

 

塚内警部「オールマイト、彼を連れてきたよ」

 

(オ)マイト「おぉっ入ってくれたまえ!

 

     クラフトと塚内警部はオールマイトがいる部屋に入室する。

     

(オ)マイト「おぉっ機神少年よく来てくれた!塚内くんも迎えありがとう!」

 

塚内警部「事が事だからね、これくらいどうってことないよ」

 

クラフト「オールマイト、だいだい1カ月ぶりですね」

 

(オ)マイト「ありがとう塚内くん、すまない機神少年!日程の調整に手間取ってしまってね」

 

????「あんたが機神って子かい?」

 

     オールマイトに軽く挨拶していると後ろから声をかけられ、振り返るとそこには注射器

     の杖をもった初老の女性がいた。他にも以前お会いした根津校長もいた。

 

クラフト「あなたは…リカバリーガールですね」

 

(リ)ガール「おや私を知ってるのかい?」

 

クラフト「あなたの個性は数少ない治癒系の個性ですからね、それに自分は雄英受けるんで」

 

(リ)ガール「あぁなるほどそれなら私を知っていてもおかしくないね」

 

     リカバリーガールと話しているとそこに以前お話したことがある人物が来る。

 

根津校長「やあ少し久しぶりだね機神くん!」

 

クラフト「あのお話以来ですね校長先生」

 

(リ)ガール「おや根津、あんた知り合いかい?」

 

根津校長「あぁ、彼はここ数年いなかった特選に選ばれた子だよ、先月、彼が通っている中学校に

     話をしに行ったのさ」

 

(リ)ガール「ほぉーこの子があの特選の…それなら納得だね」

 

クラフト「?…それは一体どういう…」

 

     リカバリーガールの言葉にクラフトは質問する。

 

(リ)ガール「ん?あぁ、私は今回の話はあんまり信じていなかったのさ。まぁ今も半信半疑だが

      ね」

 

クラフト「まぁ普通はそうですよ」

 

根津校長「君の個性に関しては入試が終わった後にでも聞こうと思っていたが、オールマイトから

     話を聞いたときは驚いたよ」

 

クラフト「校長先生ご存じかと思いますがこのことは一応秘密の方でお願いします」

 

根津校長「分かってるのさ!君の個性は強力だからね。だけど雄英に入ったらメディアとかに映る

     ことも多々ある。それはどうするんだい?」

 

クラフト「その時は上手く誤魔化したりしますよ。メディアにあまり出ないヒーローもいますし。

     それにオールマイトも出来ているでしょう?」

 

(オ)マイト「ハ―ハッハッハッ!機神少年も言ってくれるじゃないか!!大丈夫!君なら何とかでき

      るさ!!」

 

(リ)ガール「さて…そろそろ本題に入ろうかね?」

 

     リカバリーガールがオールマイトの治療の話に切り替える。

 

クラフト「あぁすいませんリカバリーガール、えーと治療はどこで?」

 

(リ)ガール「治療はこの部屋と繋がっている別室でやるよ、こっちだよ」

 

オールマイト「よろしく頼むよ、機神少年!」

 

クラフト「期待に応えられるよう頑張ります」

 

     治療を行うため別室に移動しオールマイトの傷の治療を始める。

 

塚内警部「治りますかね?…」

 

根津校長「今は彼の力を信じるしかないさ」

 

     ――別室――

 

     ピッ…ピッ…ピッ…ピッ…(心電音)

 

(リ)ガール「さて治療を始めようかね…といっても今回私は治療中の体のバイタルを注意したりす

      るだけだがね」

 

クラフト「よろしくお願いします」

 

(リ)ガール「はいよろしくさね、じゃああんたのタイミングで始めておくれ」

 

クラフト「分かりました、オールマイト体はマッスルフォームのままでお願いしますね」

 

オールマイト「あぁ、了解した」

 

クラフト「今回の治療ですが、すでに失っている臓器も復活させるので時間をかけてゆっくり治療

     します。時間をかけずにやることもできますが体への負担を考慮してゆっくりと治療し

     ます」

 

(リ)ガール「わかった」

 

(オ)マイト「よろしく頼む、機神少年」

 

クラフト「スゥ―…ハァァ…では始めます!」

 

     クラフトは仰向けに寝転がっているオールマイトの左脇腹に両手を当てる。そして目を

     閉じて集中し治療を開始する。

 

     ・

     ・

     ・

 

     ~~約2時間後~~

 

塚内警部「もう2時間になるな…」

 

根津校長「傷を治すだけならそんなに時間は掛からないだろう…しかし既に失っている臓器を新た

     に再生させるとなると違ってくるのだろう…私たちがいま出来るのは彼を信じて待つ

     ことさ!」

 

     2人がそう話していると別室のドアが《噂をすればなんとやら》と言うようにタイミン

     グよく開いた。

 

     ガチャ…

 

塚内警部「!!」

 

根津校長「!!」

 

(オ)マイト「……」

 

(リ)ガール「……」

 

塚内警部「オールマイト…治療はどうなったんだい?…あと彼は?」

 

(リ)ガール「あの子なら今寝てるよ、これだけのことをしたんだ無理はないさね」

 

根津校長「ということは治療は無事、成功したんだね?」

 

(オ)マイト「えぇ…機神少年には一生かけても返せないと言ってもいい程の恩が出来ました」

 

(リ)ガール「あの子の力はすごいもんだね、今まであんな個性は見たことはないよ」

 

根津校長「僕もそうさ…まぁ今はそれよりもオールマイトの傷が治ったことを喜ぼうじゃないか。

     彼へのお礼は目覚めた後でも遅くないさ!今はゆっくり休ませてあげよう」

 

(オ)マイト「えぇ、彼が起きたら力いっぱい抱きしめてあげます!」

 

塚内警部「君が力いっぱいやったら彼の骨が折れてしまうよ(笑)」

 

根津校長「確かにそれはやめた方がいいかもね!」

 

(オ)マイト「そっそんな!!」

 

(リ)ガール「バカなこと言ってないで!、ほらオールマイトあの子が寝ている間に体の検査しとく

      よ!」バシッ!

 

(オ)マイト「あいたっ!」

 

     オールマイトの傷の治療が無事終わったあとクラフトは疲れで約3時間ほど寝てしま

     う。

 

     ~~約3時間後~~

 

クラフト「……《ぱち…》っ…んん…っとここは…あぁそうか確かオールマイトの治療にきて……」

 

     ガチャ…

 

(リ)ガール「おや起きたかい?」

 

クラフト「……リカバリーガール、自分どのくらい寝てました?」ゴキキッボキッ(骨を鳴らす音)

 

(リ)ガール「だいだい3時間ほどだね、よく寝てたよ」

 

クラフト「けっこう寝てましたね…オールマイトは?」

 

(リ)ガール「外で待ってるよ、あとあんたが寝ている間に検査をしたが体に異常はなし、再生した

      臓器も正常に機能してる。後遺症のほうもきれいに治っているよ」

 

クラフト「そうっすか…まぁ上手くいってよかったっす…」ふぅ

 

(リ)ガール「そうかい…あぁちょっとごめんよ」

 

     リカバリーガールは俺の体を軽く診察する。

 

(リ)ガール「…うん、なんともないね、若いから回復も早いね」

 

クラフト「ありがとうございます」

 

(リ)ガール「立てるかい?外でオールマイト達が待ってるよ」

 

クラフト「はい、大丈夫です」

 

     クラフトはゆっくりと立ち別室を出る。

 

(オ)マイト「おおっ!機神少年目覚めたかい!!」

 

クラフト「オールマイト、調子よさそうですね?」

 

(オ)マイト「ハ―ハッハッハッ!わかるかい?君のおかげで全盛期までとはいかないが、体に力が

      みなぎっているのだよ!!」

 

クラフト「これでメシが食えますね(笑)」

 

(オ)マイト「おっそこに気づくかね!そうなんだよ今まで流動食だったからね!それに!これで時

      間を気にせずヒーロー活動が出来る!!」

 

クラフト「……オールマイト、これは素人の考えなんですが…」

 

     クラフトはこの機会に自身の考えをオールマイトに話してみることにする。

 

(オ)マイト「ん?なんだい機神少年?」

 

クラフト「今の社会はあなたにの存在が大きくでている。だがあなたも人だ、いつかは引退がく

     る。そうなった時、次のNo1はエンデヴァーになるでしょう。あくまで予想ですが。」

 

(オ)マイト「………」

 

クラフト「現在活躍しているヒーローにあまりこういう事は言いたくはないですが、あなたとエン

     デヴァーとでは差がありすぎる。実力とかではなくいわゆるカリスマ性。あなたが今ま

     で抑えていたものが溢れてしまい世の中に混乱がくるでしょう。ヒーローをするのは

     いいですが…その後の事をそろそろ考えておいた方がいいと思います」

 

(オ)マイト「機神少年…」

 

(リ)ガール「……」

 

     オールマイトに自分の考えを話しているとそこに塚内警部と根津校長が部屋に入ってき

     た。

 

     ガチャ…

 

塚内警部「彼が目を覚ましたって?…」

 

根津校長「?…どうしたんだい?」

 

クラフト「いえ…まぁオールマイト今話したのは素人の考えですが一応参考程度に(笑)」

 

(オ)マイト「あぁ…」

 

クラフト「塚内さん帰りはまたあの車ですか?」

 

塚内警部「そうだよ、もういいのかい?」

 

クラフト「えぇ、お願いします」

 

塚内警部「分かったよ、じゃあ彼を送ってくるよオールマイト」

 

(オ)マイト「あぁよろしく頼むよ!」

 

     オールマイト達に帰りの挨拶をし塚内警部に送ってもらい帰路についた。

     ちなみに帰りの車の中で塚内警部が今回の治療に対する報酬が自分の口座に振り込まれ

     ると伝えられた。後日いくらなのか確認したら通帳に8桁の額が振り込まれており驚愕

     した。一応お金には困ってはいなかったがさらに余裕ができた。やったね!!

 

     ~~クラフトが帰ったその後~~

 

根津校長「なるほど…彼がそんなことを」

 

(リ)ガール「だけどあの子が言ったことは間違っちゃあないね」

 

(オ)マイト「まさかあのような事を言われるとは」

 

根津校長「まぁ彼の言うことは考える価値はある。少しずつ考えていこうではないか」

 

オールマイト「そうですね…我々は今できることをやりましょう!」

 

     クラフトが言った考えに静かに驚きながら気持ちを新たにするヒーロー達であった。

 

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

 

     オールマイトの傷を治してから約5カ月が経過した。その間も緑谷の入試修業は順調に

     進む。入試まであと4か月。

 

     ・

     ・

     ・

     ・

 

     それからあっという間に4か月!!(修行シーン?カットします!ごめんなさい)

     雄英高校入試試験2日前。

 

       ~~朝6時~~

 

     ――多古場海浜公園――

 

(オ)マイト「ふぅ…」バタン…

 

     オールマイトは乗ってきたトラックから降り緑谷が掃除をしている浜辺に向かおうと

     すると声が聞こえてくる。ちなみに体はもちろんマッスルフォーム。

 

緑谷  「うおおおああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああっ!!!」

 

     オールマイトが駆け寄るとそこには綺麗さっぱりになった浜辺があった。

 

(オ)マイト「おいおいおい…指定した区画以外まで綺麗さっぱりじゃあないか!マジかよ!…しか

      も2日も早く予想以上に!仕上げちゃったよ!!…」

 

            「オーマイ…オーマイ…グッネス!!」

 

     オールマイトが緑谷が予想以上に仕上げたことに感動する。すると積み上げたごみの山

     の上に立っていた緑谷が落下する…がオールマイトは持ち前のスピードで落ち切る前に

     受け止める。

 

(オ)マイト「おつかれ!!」

 

緑谷  「オールマイト…僕…やれました…できました」

 

(オ)マイト「ああっ!驚かされた十代って素晴らしい!!素晴らしすぎるよ!!、ほら見なよこれ」

 

緑谷  「えっこれは?…」

 

(オ)マイト「掃除(とっくん)を始める前の君さ、この時よりさらに君は成長した!!よく頑張ったよ本っ当

       に!!」

緑谷  「なんか…ズルだな僕は…機神くんのおかげで個性を持てて…オールマイトにここまでし

     てもらえるなんて恵まれすぎてる…」うるうる…

 

(オ)マイト(何を今更…君の頑張りだろーに)

 

     オールマイトがそう思っていると突然声が聞こえる。

 

????「おーすげぇめっちゃ綺麗になってる!」

 

(オ)マイト「むっ!この声はもしや…やはり機神少年か!!」

 

クラフト「おはようございますオールマイト、おはよう緑谷」

 

緑谷  「機神くん…おはよう…あとなんでここに?」

 

クラフト「いや入試まであと2日だから一応様子を見に来たんだわ。だけど見た感じ終わったみた

     いだね」

 

緑谷  「ははっ…なんとかね…」

 

(オ)マイト「さて!授与式だ緑谷出久!!」

 

緑谷  「はい!」

 

(オ)マイト「これは受け売りなんだが、最初から授かっているものと、認められ譲渡されたもの

      ではその本質は違ってくる!肝に銘じておくんだ!この力は君が勝ち取ったんだ

      と!!」プツン

 

緑谷  「…はい!!」

 

(オ)マイト「よし…では…」

 

「 食  え 」

 

     オールマイトはちぎった自分の髪の毛を差し出す。クラフトは何の説明もなしに言う

     オールマイトを見て顔を上に向け天を仰ぐ。

 

緑谷  「へぁ…」

 

クラフト「オールマイト…いきなり食えって言われても混乱するだけです…」

 

(オ)マイト「すっすまない!…ウォッホン!私の個性を受け継ぐにはDNAを取り込む必要があるん

      だ!さぁっグイっと!」

 

緑谷  「思ってたのと違いすぎる!…」

 

     思っていたのと違いすぎたが緑谷は髪の毛を水で流し込み飲んだ。そして次の日オール

     マイトがOFAの扱いを指南するが感覚で説明するためクラフトが代わる。ちなみにオー

     ルマイトは説明が下手なことに落ち込んでいた。そして…

 

     ~~入試当日~~

 

クラフト「…緊張するなぁ~」

 

耳郎  「そんな風には見えないけどね」

 

クラフト「えーそうかな?そういう響香は?」

 

耳郎  「ちょっと…ね」

 

クラフト「ほんとは?」

 

耳郎  「めっちゃしてる…」

 

クラフト「手でもつなぐ?(笑)」

 

耳郎  「~~//…こんなところで何言ってんの//」バシバシッ

 

     耳郎が恥ずかしさのあまりクラフトの背中を叩く。その光景を他の受験生は嫉妬の混

     じった目で見ていた。主に男子が。その時1人の女子が声をかける。

 

????「あっもしかして機神ー?」タッタッタッ…

 

クラフト「ん?おー拳藤か?久しぶりだな!」

 

拳藤  「あんたも雄英受けるんだね!」

 

クラフト「あぁ、今日はお互い頑張ろう」

 

拳藤  「そうだね!!…耳郎も久しぶり…」

 

耳郎  「うん、久しぶりだね拳藤…」ぎゅ…

 

     互いに挨拶をすると耳郎は俺の腕に自信の腕を巻き付ける。その行動に拳藤はあまり顔

     に出さないようにしながら驚く。

 

クラフト「ん?急にどうした響香?」

 

拳藤  「きょっ…機神と耳郎はその…そういう仲…なの?」

 

クラフト「えっ…あぁ拳藤と知り合ったその後にね」

 

拳藤  「へっへぇ~…そうなんだ…」チラッ

 

耳郎  「!……」ドヤッ

 

拳藤  「!!…(やられた!)」ギリリ…

 

耳郎  (ウチが何もやらないと思ったら大間違いだよ!拳藤!)

 

     クラフトの知らないところで女同士の見えない戦いが繰り広げられる。その戦いに一時

     的に停戦させるかのようにクラフトが声を出す。

 

クラフト「まぁ話は試験が終わってからでも出来るし早く行こうぜ」

 

耳郎  「そうだね!」

 

拳藤  「うん!」

 

     バチバチバチ…

 

     見えない黒い火花を散らしながら試験会場に向かう2人であった。ちなみに緑谷は倒れ

     そうになったところを指に肉球っぽいものがある女子に助けられていた。

 

     ――実技試験説明会場――

 

(プ)マイク『今日は俺のライヴにようこそー!!エヴィバディセイヘイ!!

      (YoKoSo(ヨーコソ)ー!…)』シーーン…

 

     ボイスヒーロープレゼントマイクが挨拶をするが誰も返事を返さない。その後自分で自

     分の挨拶を返したあと実技試験の説明が始まる。試験内容は10分間の《模擬市街地演

     習》であり、演習場にはそれぞれポイントが違う3種類の仮想敵(かそうヴィラン)を行動不能にしポイン

     トを稼ぐことが目的と説明される。もちろん他人への攻撃、アンチヒーローな行為は禁

     止である。そこまで説明されると1人の受験生が挙手をする。

 

????「質問よろしいでしょうか!?プリントには4種の(ヴィラン)が記載されています!この4種目は誤載

     でありましょうか!?もしそうであるならば最高峰である雄英において恥ずべき痴態!!説

     明をお願いします。それからそこの縮れ毛の君!」

 

緑谷  「!?」ビクッ

 

????「先ほどからボソボソと気が散る!物見雄山のつもりなら即刻この場から去りた

     まえ!」ギロッ

 

緑谷  「すみま「お前にそこまで言う権利はないだろ」!?」

 

????「なっなに!?」

 

緑谷  (この声…機神くん!?)

 

爆豪  (あいつは!?)

 

     クラフトの声だと緑谷と爆豪が気づく。

 

クラフト「そこまで言う権利はないと言ったんだ、確かに気は散るかもしれないが我慢くらいでき

     るだろ?その程度で気が散っていたらプロになんかなれないね。それにそんなに強く注

     意したら彼が委縮してしまうじゃないか?まぁ彼も少し周りのことを考える必要はあっ

     たけどね」

 

????「確かに…すまない!!試験だったので気がたってしまっていた!!」

 

緑谷  「ぼっ僕の方こそごめんなさい!」

 

(プ)マイク『オーケーオーケーもう大丈夫かな?あとナイスなお便りサンキューな受験番号7111

      君!4種目の(ヴィラン)は0Pそいつはいわゆるお邪魔虫よ!レトロゲームのマリオブラザーズっ

      てやったことある?それに出てくるドッスンさ!各試験会場に1体ずつ配置されている

      いわばギミックよ!リスナーたちには避けることをおすすめずるぜ!』

 

他受験生「なりほど避ける障害物みたいなもんか?」「まんまゲームみてぇだな」

 

????「ありがとうございます!失礼いたしました!」

 

 

     ひと悶着あったがプレゼントマイクが4種目について説明し終わると最後に受験生に向

     けてある言葉を贈る。

 

(プ)マイク『俺からは以上だ!!最後にリスナーへ我が校の校訓をプレゼントしよう!!かの英雄ナポ

      レオン=ボナパルトは言った!!【真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者】だ

      と!!』

 

『 更に向こうへ!! Plus Ultra(プルス ウルトラ)!! 』

 

 

(プ)マイク『されでは皆、良い受難を!』

 

クラフト(やばっ鳥肌たった)ざわわ

 

耳郎  「クラフトあんた会場どこ?」

 

クラフト「俺はCだな、響香は?」

 

耳郎  「うちはD、会場違うけど頑張ろうね!」

 

クラフト「おう!」

 

     その後バスに乗って各々の試験会場に向かう。

 

     ――試験会場C――

 

他受験生「街じゃん…」「さすが雄英だな…」

 

クラフト「でか…さて(変身しとくか…LBX、ジャンヌD!)」シュインシュイン(変身音)

 

他受験生「なんだ変身した!?」「ロボットの個性?」「ちょっと女性っぽいね」

 

     他の受験生がクラフトの個性を見て驚いていると…

 

(プ)マイク『はいスタートォ!!』

 

     唐突に試験開始の合図がされるが、ほとんどの受験生たちはいきなりの開始に動けない

     でいた。

 

     ガシャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!…(走行音)

 

クラフト(わかってても動くっていうのは遅れるもんだな…さてロボットは…)

 

(プ)マイク『どうしたぁー!?実戦にカウントなんてないんだよ!!(さい)は投

       げられてんぞ!!すでに何人かは走ってるぞぉ!!』

 

     プレゼントマイクに言われて他の受験生たちもようやく走り出す。

 

     ダダダダダダダダダダダッ!!…

 

他受験生「くそまじかよ!」「あいつもうあんなところに!」「出遅れたぁ!!」

 

クラフト「さてロボットはどこに…《ドゴォンッ!》うおっ!!」

 

仮想敵(かそうヴィラン)〘ターゲット補足!〙〘ブッ殺ス!〙〘ヤッチマエ!!〙

 

     ロボットを探そうとした矢先向こうから登場してきた。物騒な言葉を言いながらこち

     らに突撃してくる。しかも10体まとめて…

 

クラフト「全部1Pか…まぁいい…いくぜ必殺ファンクション!!」

 

!!アタックファンクション!!

【 サイドワインダー8(エイト) 】

 

 

     クラフトは腕を胸の前で交差させたあと、回転しながら上に跳び上がり上空で体の

     回転を止め、両腕に装備してある合計8本のミサイルを仮想敵(かそうヴィラン)に向け一気に発射する。

     8本のミサイルは勢いよく10体の仮想敵(かそうヴィラン)に向かっていきバラバラに破壊する。

 

     ドシュドシュドシュドシュッ!!…シュワアアァァァァ……ドオォォォオン!!

 

他受験生「なっ一気にあんなに!!」「なんだあいつ!!」「強すぎだろ!!」

 

クラフト「ふぅ…さてこの調子でどんどん狩りましょうかね!!」ガシャシャシャ…

 

     その後も順調にポイントを稼ぎつつ乱戦になってきたので機体を変えて仮想敵(かそうヴィラン)を探

     しては倒した。ちなみに機体はジャッジである。

 

     バゴンッ!!

  

クラフト「ふぅ…これで何体目かな?結構倒したけど途中から数えてないせいで分からん…」

 

(プ)マイク『あと5分だぜぇー!!』

 

     残り時間があと5分となったところで試験をカメラ越しに見ている雄英教師陣がいる

     モニター室では…

 

     ――試験モニター室――

 

雄英教師「この入試は仮想敵(かそうヴィラン)の配置も数も伝えられていない」

 

雄英教師「限られた時間と広大な敷地、そこからあぶりだされるのさ」

 

雄英教師「情報力・機動力・判断力・そして戦闘力…市井の平和を守る為の基礎能力がP数という

     形でね」

 

雄英教師「あの特選の子すごいな、圧倒的じゃないか?」

 

雄英教師「ロボットの個性かと思ったが明らかに別の個性と思われる場面もあったぞ?」

 

(オ)マイト(機神少年…きみ凄すぎ(汗)…緑谷少年は…なかなか頑張ってるね2つの個性を上手く

      使っている!それも機神少年のおかげだな)

 

雄英教師「今年はなかなか豊作じゃないか?」

 

雄英教師「いやーまだわからん、真価が問われるのはこれからさ」ポチッ

 

     教師の1人が【YARUKI SWITCH】と書かれたボタンを押す。すると各試験会場に爆

     発が起きると同時にギミックが現れる。

 

!!ボオォォォォォォォォォォォオン!!

 

 

     ゴゴゴゴゴゴゴ……

 

他受験生「もしかしてあれギミック!!?」「はあっ嘘だろ!?」「あんなん逃げるしかねぇじゃん!!」

 

クラフト「うはーでっけぇー(笑)…よ~しあのデカ物にどこまで通じるか試してみるか!!」

 

     他の受験生が逃げ出している中1人巨大仮想敵(かそうヴィラン)に挑むクラフト。巨大仮想敵(かそうヴィラン)に攻撃を

     与えるため近くまでくると、1人の女子が足を引きずりながら逃げていた。

 

クラフト「あら?おいあんた大丈夫か(ん?ピンク色の肌に髪?)」ガシャッガシャッガシャッ…

 

????「えっ?なにロボット!?」

 

クラフト「ノンノン!ちゃんと人間だし!同じ受験生だよ!それより足引きずってるけど?もしかして

     怪我してる?」

 

????「そうなの、さっきの爆発で落ちてきた瓦礫に当たっちゃって…たはは…」

 

クラフト「自力で逃げるのは無理そうだな(治してる暇もないな…仕方ない、変身アキレスディー

     ド!)」シュインシュイン(変身音)

 

????「えっなになに!?」

 

クラフト「よしじゃあ「うはーなになに!?別のに変身したぁ!!」うん驚くのは後でね…では恥ずか

     しいと思うけど失礼」ひょい

 

????「えっ?…うわっ!ちょっ///」

 

     クラフトは足を怪我している女子をお姫様抱っこし安全な場所まで空を飛んで運ぶ。

 

????「えーすごい!?空飛んでる!」

 

クラフト「降りるぞ」

 

     足を怪我している女子を降ろし俺は再び巨大仮想敵(かそうヴィラン)の元へ向かおうとする。

 

クラフト「ここなら安全だ、じゃ俺は戻るからな」

 

????「えっまさかあれ倒すつもり!?無理だよ!?下手したら大怪我しちゃうよ!」

 

クラフト「無理かどうかはやってみないとわからんこともある…それにあんなデカいのは倒しがい

     がある!」ニヤ…

 

????「!?……//」ゾワッ!

 

     興奮せいかクラフトの口がまるで三日月のように笑う。それを見た女子は鳥肌が立つと

     同時に興奮をすこし覚える。そしてクラフトは空を飛んで巨大仮想敵(かそうヴィラン)の所へ向かい目

     の前に立つ。

 

クラフト「さ~てブッ倒してやる!いくぞ必殺ファンクション!!」

 

     クラフトはジャッジのクレイモアを取り出しかまえる。

 

!!アタックファンクション!!

【 パワースラッシュ 】

 

 

     クラフトはクレイモアを居合切りの様に構え、刀身にエネルギーを溜める。そしてその

     エネルギーを切り裂くように下から上へ振り上げ解き放つ。

 

     ギュウゥゥゥゥン……ズバアアアアアアアアッ!!

 

     エネルギーの刃は近づくごとに大きくなり、巨大仮想敵(かそうヴィラン)に一直線に向かう。そして…

 

!!!ズッッガアァァン!!!

 

     凄まじい轟音とともに巨大仮想敵(かそうヴィラン)が縦に真っ二つに切れる。

 

他受験生「「「「「ええええええええええええええええええええ!!!」」」」」

 

(プ)マイク『終っ~~了~~!!』

 

     巨大仮想敵(かそうヴィラン)を真っ二つに切ったあと試験終了の合図が響き渡る。

 

クラフト「終わったー!…あ~疲れた」

 

他受験生「あいつ規格外すぎるだろ…」「ちっ運よく強個性なだけだろ……」「あれを切るってすげぇな

 

     巨大仮想敵(かそうヴィラン)を切ったクラフトに驚愕する受験生もいれば嫉妬の声を出す受験生もい

     た。そんな声を気にせずクラフトは先ほど助けた女子の元へ向かった。

 

クラフト「へい先ほどぶり」

 

????「………」

 

クラフト「?…おーい」

 

????「えっ!?あぁごめん!さっきのすごいね!私びっくりしちゃったよ!!」

 

クラフト「あーまぁ俺もあそこまで出来るとは思わなかったわ」

 

????「えーそれ嫌味にしか聞こえないよ(笑)」

 

クラフト「んーホントの事なんだけどな…まぁいいやそれより足大丈夫?」

 

????「あぁ足ならもう…っ!…あははやっぱだめみたい」

 

クラフト「あーじゃあ足だして、治すから」

 

????「えっ?治すって君の個性ってロボットの個性じゃないの?」

 

クラフト「あーなんて言ったらいいのかな、まぁいいや裾めくるぞ」

 

????「あっちょ//……」

 

     負傷している足のズボンの裾をめくると足首の辺りが腫れておりクラフトは個性を使っ

     て腫れを治す。

 

クラフト「これでよし…どうだ痛みとかまだあるか?」

 

????「うっうんもう大丈夫//ありがと…///」

 

クラフト「ならよかったんじゃ俺はこれで」

 

????「あっねぇねぇ!」

 

クラフト「なに?」

 

芦戸  「名前聞いていい?わたし芦戸三奈!よろしく!」

 

クラフト「俺は機神クラフトよろしく」

 

芦戸  「ねぇねぇよかったら連絡先交換しない?」

 

クラフト「まぁいいけどとりあえず戻ろうぜ」

 

芦戸  「あっそれもそうだねー(笑)」

 

     試験が終わったためあとは帰るだけなので2人は更衣室に戻る。

 

     ・

     ・

     ・

 

クラフト「ふー…さて響香はどこかな?」

 

芦戸  「あっ機神ー!」タッタッタッ…

 

クラフト「おー芦戸」

 

芦戸  「もー連絡先交換しようって言ったじゃん!」

 

クラフト「ははは~すまんすまん、試験終わったからボーっとしてしまって(笑)」

 

芦戸  「もーほら携帯出せー(笑)」

 

     芦戸と楽しく話しているとそこに耳郎がやってくる。

 

耳郎  「あっいた…おーいクラフ……」

 

クラフト「ん?…おー響香!試験お疲れさま、どうだった?……響香?」

 

耳郎  「クラフト…その子はだれ?」

 

クラフト「えっ?あーすまん紹介するよ、試験会場が一緒でまぁ色々あって知り合ったんだ」

 

芦戸  「初めまして、わたし芦戸三奈!よろしくね!」

 

クラフト「芦戸紹介するよ、彼女は俺の恋人の耳郎響香だ」

 

耳郎  「初めましてウチは耳郎響香よろしく…(こここっ恋人って言った///)」

 

芦戸  「!…へえー機神って彼女いたんだ」

 

クラフト「まぁな、てか芦戸は彼氏とかいないのか?可愛いんだし普通にいそうなんだけど?」

 

芦戸  「かっかわっ//…へへっありがと!でもまだいないんだよね!」

 

     3人で話をしているとそこに拳藤がこちらを見つけやってくる。

 

拳藤  「おっ機神ー!」

 

クラフト「おー拳藤、試験おつかれ~」

 

拳藤  「機神も試験お疲れ!…えっとそっちの人はどちら様?」

 

クラフト「あぁ彼女は「わたしは芦戸三奈!よろしくね!機神とは同じ会場だったんだ!(また別の女

     子が!機神ってモテるのかな?)というわけだ」

 

拳藤  「へー…私拳藤一佳よろしく!(まさかこの子、機神に気があるんじゃ…)」

 

耳郎  (やばい…なんか増えてる気が…クラフトの我儘は受け入れるけど今は独り占め

     したいな…)

 

     耳郎は恋敵が増えるのではないかと不安になる。その後、駅まで4人で一緒に行き芦戸

     と拳藤を見送る。

 

芦戸  「じゃあ次会うときは合格してたら雄英だね!」

 

クラフト「おう、全員合格してるといいな!」

 

拳藤  「……またね機神、それに耳郎…」コッコッコッ…

 

耳郎  「またね芦戸に拳藤…」

 

芦戸  「うんまたねー機神に耳郎!じゃあね!」タッタッタッ…

 

クラフト「んじゃ俺らも帰るか…響香?」

 

響香  「………」ぎゅっ…

 

     帰ろうとすると耳郎が腕の裾を掴む。

 

クラフト「………何か食べていく?」

 

耳郎  「〇×カフェの限定パフェで許す……」

 

クラフト「近くにある美味しいって評判のカフェだね、いいよ行こっか」スッ…

 

耳郎  「うん//…」

 

     猫が拗ねたような耳郎の手を握りカフェに向かう。

 

     ――〇×カフェ――

 

店員  「お待たせしました季節限定パフェとメロンソーダでございます!」カチャ、カタ…

 

クラフト「ありがとうございます」

 

耳郎  「どうも…」

 

店員  「それではごゆっくりどうぞ、失礼します!」コッコッコッ…

 

クラフト「さっ響香、食べなよ」

 

耳郎  「うん…いただきます…」カチャ…ぱく…モグモグ…

 

クラフト「おいしい?」

 

耳郎  「うん…」

 

クラフト「おーそれはよかった♪」

 

     そうしていると耳郎があることを聞いてくる。

 

耳郎  「……ねぇウチってさ…」

 

クラフト「ん?」

 

耳郎  「その…面倒くさい女…かな?」

 

クラフト「……なんで?」

 

耳郎  「いやクラフトがさ…他の女子と一緒にいるのを見てさこんな…」

 

クラフト「ん~…別に普通なんじゃない?」

 

耳郎  「えっ?…」

 

クラフト「要するにさ…俺が他の女子といたことに響香がヤキモチとかを抱いたってことで

     しょ?」

 

耳郎  「うっ…うん//」カァァ

 

クラフト「それって裏を返せば俺の事をすごく想ってくれているってことになるよね(笑)まぁ流石

     に他の女性とまったく関わるなって言われたら俺も困るけど(笑)」

 

耳郎  「想って!?…~~~~////」カァァァァァァ

 

クラフト「それに俺も我儘言ってるし響香のヤキモチは可愛いもんだと思うよ」

 

耳郎  「かっ可愛い…~~///」

 

クラフト「それにさ…」

 

耳郎  「それに?//」

 

クラフト「今は2人だけじゃん、いろんな意味で(笑)」

 

耳郎  「!!?~~~~//////…それはズルい///」ゴニョゴニョ

 

クラフト「まぁヤキモチをやいていた響香も猫みたいで可愛かったけど(笑)」

 

耳郎  「んなっ!猫みたいって///クラフトのバカー!//」ヒュンヒュンッ!

 

クラフト「わっごめんて!(笑)」

 

     ヤキモチをやいた耳郎であったがクラフトと一緒にいる時間を楽しみ心を満たすので

     あった。

 

     ・

     ・

     ・

     ・

     ・

 

     ――拳藤宅――

 

拳藤  「やられた…耳郎を甘くみていた……」ボフン…

 

     ベッドに倒れこみながら己の甘さを呪う拳藤。

 

拳藤  「いやまだだ…別に彼女が2人いちゃいけないなんて決まりはない!まずは機神に私の想い

     を伝えなきゃ…伝えてOKだったら私は機神の…///うおああぁぁ~想像したら恥ずかし

     さが!///」ジタバタッ!

 

     ・

     ・

     ・

 

     ――芦戸宅――

 

芦戸  「ふへぇ~疲れたぁ………」すりすり…

 

     試験で怪我を負ってクラフトが治したくれたところをなんとなく撫でる芦戸。

 

芦戸  「助けてくれる優しい男子かと思ったら戦闘狂っぽい一面もあって…容赦なく裾まくっ

     て…//ぬあぁぁ~!なんか扉が!開いちゃう!ってかよくよく思い出したら私お姫様抱っこ

     されてんじゃん///!!…《カアァァァ》しかも可愛いって言われたし///……ふお

     あぁぁぁぁぁ~////!!」ジタバタッ!

 

     1人の女子は自分の想いを伝えようと決心するが勝手に自爆もし、もう1人はまだ好意

     かどうか微妙だがモヤモヤし、なにかの扉が開きかけるのであった。

 

 

 




アニメ版 僕のヒーローアカデミア 文化祭編のOP・ED最高でしたね!
耳郎が主人公じゃね?ってくらい映ってた。うれしい!

第8話いかがでしたでしょうか?

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