ファンタジーなヒーロー   作:UFOキャッチャー

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更新が遅くなってしまい申し訳ございません!
最近暖かかったから桜が一気に咲き始めましたね!



2020年4月4日に文章の構成・編集をしました。


第15話 G対H 適材適所は大事!

     ――地下モニター室――

 

(オ)マイト「よし!それでは機神少年の戦闘訓練を除けば4対4の訓練は最後になる!最後はGチー

      ムがヒーロー!Hチームが(ヴィラン)だ!」

 

     ――グラウンドβ――

 

(オ)マイト『それでは屋内対人戦闘訓練スタート!!』

 

      ――ビル5階――

 

常闇  「黒影(ダークシャドウ)!」ズアッ!

 

(ダ)シャドウ『アイヨ!』

 

黒色  「ひひ…深淵を覗いているときが相手の隙…」

 

常闇  「ほほう…深き闇の中から審判を下すのか?」ソワ…

 

黒色  「審判…!」ソワ…

 

蛙吹  「盛り上がってるわね常闇ちゃんと黒色ちゃん」

 

小森  「2人とも楽しそうなんだノコ!」

 

     同じ者同士で静かに盛り上がる男2人を見守る女子2人であった。

 

     ――ビル1階――     

 

拳藤  「どう耳郎?」

 

耳郎  「5階の西側、4人一緒にいるみたい」

 

     耳郎がイヤホンジャックを壁に差し込み索敵をし情報を集める。

 

上鳴  「んじゃーパパっと5階に上がって核ゲットしようぜー!」

 

骨抜  「いやここは慎重に周りを警戒しながら進んだ方がいい」

 

上鳴  「えーなんでだよ?」

 

耳郎  「あんたねぇ相手の個性もよくわかんないんだよ?なのに警戒もせずに進むなんて相手に

     何してもいいですよーって宣言してるようなもんだよ?」

 

上鳴  「むぅ…それもそうだな!さっすが耳郎ー!」

 

耳郎  「あんたねぇ…」

 

拳藤  「話はそこまでにして早く進もう。もたもたしてると時間切れになっちゃうよ」

 

耳郎  「ごめん拳藤!もー上鳴がアホなこと言うから」

 

上鳴  「俺のせいかよ!」

 

骨抜  「まぁまぁ」

 

     ヒーローチームは耳郎の索敵で早い段階で核と敵の居場所を知ることができたが、それ

     でも死角からの奇襲や個性による攻撃を警戒しながら5階に向かう。

 

     ――ビル3階――

 

拳藤  「耳郎、このフロアは誰かいる?」

 

耳郎  「ちょっとまって…」

 

     耳郎はイヤホンジャックを床に刺し込んで索敵をする。

 

耳郎  「……いやこのフロアにもウチら以外は誰もいな…!…上鳴足元!!」

 

上鳴  「うぇっ!!?」

 

     耳郎が拳藤の方に振り返ったとき上鳴の影に何かがいることに気づく。突然のことに驚

     く上鳴だが、その際に足を咄嗟に上げたことにより回避する事が出来た。

 

黒色  「ちっ……」トプン…

 

     相手チームの黒色が顔を半分だすとすぐに影に潜る。

 

骨抜  「今のは黒色か!?」

 

拳藤  「あいつの個性!?まさか影に!?」

 

耳郎  「もしそれだったら超厄介だよ…うちでも流石に音が拾えないよ…」

 

上鳴  「うえぇマジかよ!?どうすんだよ!そんな相手じゃどうしようもなくね!?」

 

骨抜  「まぁ落ち着け上鳴、まだ相手が影に潜める個性なのか決定したわけじゃない」

 

拳藤  「骨抜の言う通りだ、さっきは偶然とはいえ耳郎のおかげで確保されずにすんだ。逆にこ

     ちらが警戒することで相手は慎重にならざるをえなくなった訳だ」

 

耳郎  「まったく男のくせにウダウダと…もっとしっかりしてよ男でしょ?」

 

上鳴  「なんか俺に厳しくね!?」

 

     予想もしない奇襲を回避できたとはいえ奇襲を受けたことは事実であり、さらに周りへ

     の警戒を強め進むことになったヒーローチームであった。

 

     ――ビル5階――

 

黒色  「みんな…」

 

常闇  「黒色か」

 

小森  「のこ!」

 

蛙吹  「黒色ちゃん奇襲は上手くいったの?」

 

黒色  「いや…上鳴の足元にテープを巻こうとしたが…」

 

常闇  「気づかれてしまったか」

 

黒色  「ああ…あと少しだったんだが…」

 

蛙吹  「気にすることないわ」

 

小森  「そうノコ!」

 

常闇  「だがもう奇襲は難しいな、相手もより警戒するだろうからここで迎え撃った方がいいだ

     ろう」

 

黒色  「そうだな…次はやって見せよう」

 

常闇  「ふっ…頼もしいな」

 

     (ヴィラン)チームは奇襲が失敗したことを鑑みて下手に奇襲せず、あとはここで核がある自分

     たちがいる部屋で迎え撃つことにした。

 

     ――地下モニター室――

 

瀬呂  「黒色さっき影から出てきたよな?」

 

葉隠  「影に潜れる個性?」

 

クラフト「影だけじゃなく暗い所に潜れるとか?」

 

飯田  「なるほどその可能性もあるな。俺たちが見たのは影に潜るところを見たから影に限定し

     てしまい他の可能性を捨ててしまっていたな」

 

     モニター室で黒色の個性について考察していると…

 

緑谷  「影に潜れる個性…いや機神くんが言ったように暗い所ならどこでも潜れる個性なのかもしれない…もしそ

     うなら通気口などを利用すればかなり便利な個性だ。オールマイトが(ヴィラン)による事件は屋内の方が多いと

     言っていたから立て籠りなんかじゃ相手に気づかれずに……ブツブツブツブツ……

 

     ブツブツと小さく喋りながら緑谷が分析モードに入っていた。

 

クラフト「おーい緑谷~…緑谷」トントン

 

     緑谷の肩を軽く叩いて呼びかける。

 

緑谷  「……ブツブツ……えっ?あっ!ごめん機神くん!僕またしてた?」

 

クラフト「分析はいいけどそのブツブツ言うのは直さないとな(笑)」

 

緑谷  「ははっ…気を付けてはいるんだけどね(苦笑)」

 

飯田  「緑谷君は分析するのが得意なのか?」

 

緑谷  「う~ん…ヒーローが好きだから個性についても色々考えるようになっちゃって…はは

     はっ…あんまり役には立たないかもね」

 

飯田  「何を言う!相手の分析が出来るということは様々な状況に対応できるじゃないか!プロに

     なれば必要になってくることだ!恥じることはない!!」

 

緑谷  「!!…ありがとう飯田くん」

 

     飯田に自分の事を褒められ嬉しく思う緑谷であった。黒色に奇襲されたヒーローチーム

     は警戒を強めながら進むが相手は奇襲をやめたので当然奇襲はなくヒーローチームは何

     事もなく5階フロアに到着する。

 

 

     ――ビル5階――

 

拳藤  「何もなかったわね…」

 

耳郎  「1回失敗したからやめたとか?」

 

骨抜  「ありえるな…奇襲はバレずに成功することに意味がある。最初でバレたら意味がないし

     逆に警戒されるから相手が動いてこなかったのは説明がつくね」

 

上鳴  「なんだよーじゃあ相手は核の部屋で待ってるってことか?」

 

骨抜  「恐らくそうだろうけどただ待ってるだけじゃないだろうね」

 

拳藤  「ああ…確実に待ち伏せや罠を張ってるだろうね」

 

耳郎  「みんなこの先の廊下をまっすぐ行って左の部屋に相手がいるよ。動きは…少ないな」

 

拳藤  「あんまり動かずにいるって感じかね~…」

 

上鳴  「じゃあちゃちゃっと核回収しようぜー!骨抜の個性使えば一発っしょ?」

 

骨抜  「確かに使えば核と相手を捕まえることはできると思うけど、下手に使えばビルの安全性

     に問題が生じるかもしれないから…できればあまり使わずにすめばいいんだが…」

 

耳郎  「ちょっとは自分で何とかしようと思わないのアンタは?」

 

拳藤  「そうだよなんか他人任せな感じするけど?」

 

上鳴  「なんか俺に厳しくね!?」

 

骨抜  「まぁまぁ」

 

     女子にまたもやダメ出しをくらう上鳴であった。

 

     タッタッタッタッタッ…

 

耳郎  「ちょっとまって…」スゥゥ…カチッ!

 

     核がある部屋の前に着くと耳郎が壁にイヤホンジャックを刺し込み、部屋の中の状況を探る。

 

耳郎  「心音が3つ…たぶんさっきの影の奴はどこかに隠れていると思う…」

 

骨抜  「伏兵として隠れているんだろう…」

 

     ヒーローチームが部屋の内部を探っているのと同時に…

 

蛙吹  「けろっ…来たわね…」

 

常闇  「ああ…」

 

小森  「緊張するノコ!」

 

黒色  「ひひ…はたして俺たちに勝てるかな?」

 

     (ヴィラン)が待ち構えていると扉がゆっくりと開く。

 

     キイィィ……

 

拳藤  「いたわね…大人しく核を渡してくれるかしら?」

 

常闇  「素直に渡すとでも?」

 

耳郎  「まぁそりゃそうだよね」

 

骨抜  「1人いないようだけど…」

 

蛙吹  「さぁ何の事かしら?」

 

上鳴  「へっへ~そんなに余裕こいてていいのかな?」

 

小森  「のこ?どういう事ノコ?」

 

上鳴  「どういう事って?そりゃあ俺の放電で君ら一網打尽に…」

 

蛙吹  「あら?そんなことしていいのかしら?」

 

上鳴  「えっ?」

 

蛙吹  「この核は本物として扱うように言われているわ。ならそんなことしたら核がどうなるか

     分かってるのかしら?」

 

上鳴  「あっ……」

 

常闇  「そういう事だ、さらにそんなことしたら仲間も傷つくぞ」

 

上鳴  「みんなごめん!俺使えないわ!!」

 

耳郎  「なに堂々と言ってんだよ!!」

 

常闇  「さて来ないなら…こちらから行くぞ!!ダークシャドウ!!」ズアッ!

 

(ダ)シャドウ『アイヨ!!』

 

     コントのようなやり取りをしていたら黒い影のモンスターが攻撃してきた。

 

拳藤  「ちっ!」ズムッ!ドガッ!!

 

常闇  「むっ受け止めたか…だがどこまで耐えられるかな?」

 

拳藤  「あいつは私が相手するからアンタらは今のうちに核を!!」

 

耳郎  「分かった!」

 

骨抜  「無理はするなよ?」

 

上鳴  「気を付けろよ!」

 

拳藤  「ああ!そっちもね!!」

 

     拳藤が常闇と戦っている間に3人は核を回収しようと動くが相手はそうはさせてく

     れない。

 

蛙吹  「あら?ここは通さないわよ。大人しく捕まってくれるかしら?」

 

耳郎  「分かりましたって言うと思う?」

 

小森  「思わないノコ!!」

 

蛙吹  「されより足元は注意しとくべきと思わない?」

 

上鳴  「へっ?まぁそりゃあ…」

 

骨抜  「……!?…」バッ!!

 

     骨抜がすぐさま自身の足元を見る。

 

黒色  「ひひ…まずはひとr…」

 

骨抜  「上鳴危ない!!」どんっ!!

 

     骨抜が上鳴の背中を勢いよく前に押す。

 

上鳴  「うぇっ!?…《グラッ…ドシンッ!》ぐえっ!」バチチッ!

 

黒色  「えっ?」パッ…

 

     上鳴が前に倒れた拍子で個性が少し発動し電気が少し放電される。その放電で影が照ら

     され無くなってしまい黒色の体が本人の意思に関係なく出てしまう。

 

     黒色 支配【個性:黒(ブラック)】

     名前の通り"黒"に溶け込むことができ、かなり早い速度で移動できる。ただし黒い場所

     がなくなると強制的にその場に出てしまう。

 

     蛙吹 梅雨【個性:蛙】

     蛙っぽいことができる。舌は20mくらい伸びる。壁に引っ付くこともできるぞ!。

 

黒色  「………あれ?」

 

耳郎  「えっ?」

 

蛙吹  「黒色ちゃん!?」ビッ!

 

     唖然としている黒色を助けようと舌を伸ばすが…

 

骨抜  「はい確保」

 

オールマイト『黒色少年確保ーーー!!』

 

常闇  「なにっ!?」

 

拳藤  「やった!!」

 

     骨抜が蛙吹の舌が届く前に確保テープを黒色に巻き付ける。

 

蛙吹  「ケロッ…遅かったわ…」

 

小森  「黒色―!ごめんのこー!」

 

耳郎  「今のうちに…」

 

蛙吹  「そうはさせないわ耳郎ちゃん!」ばっ!

 

耳郎  「やっぱ簡単にはいかないか」

 

     そう耳郎が言葉を発したとき…

 

     ぽこっ…

 

骨抜  「ん?…きのこ?…」

 

     ぽこっ…ぽこぽこ…

 

耳郎  「ちょっ!?どんどん生えてくるんだけど!!?」

 

     骨抜と耳郎の体のあちこちから突然キノコが生えまくる。

 

     小森 希乃子(きのこ)【個性:きのこ】

     キノコの胞子を放出できる。湿った範囲であればその分キノコをいくらでも生やせるこ

     とができ種類もいろいろある。生やしたきのこは2~3時間で消えるためブッパ癖がつ

     いてしまっている。

 

小森  「のこのこのこ(笑)」

 

骨抜  「なるほど彼女の個性か。実に厄介だね」

 

耳郎  「あんたはいつまで寝てんだ!!」ドスッ!

 

上鳴  「ぐえっ!?」

 

     床に転がっている上鳴の背中を踏みつける耳郎だがあることに気づく。

 

耳郎  「……ってなんであんたキノコ生えてないの?」

 

上鳴  「えっきのこ?ってうわっ!?2人ともなにそれキモっ!!」

 

耳郎  「あ˝ぁ˝!?」

 

上鳴  「あっいえ!何でもないです!!大変だ―なんとかしないとー」

 

耳郎  「…まあいいや、それよりなんであんたキノコ生えてないの?」

 

上鳴  「えっいやそう言われても俺にもよくわからん」

 

耳郎  「なんでだよ!!」

 

     耳郎が切れのいいツッコミを入れる。その時、骨抜が推測を立てる。

 

骨抜  「……たぶん上鳴の個性だと思う」

 

耳郎  「えっ?骨抜どういうこと?」

 

骨抜  「上鳴の体にある電気でたぶん胞子が焼けてしまっているんだ。だからキノコが生えてこ

     ないんだと思う」

 

耳郎  「なるほど…じゃあ上鳴あんた2人の相手よろしくね」

 

上鳴  「うえぇっ俺1人で2人も!?しかも相手女の子じゃん!!やりずれぇー…」

 

耳郎  「現状アンタしか動けないでしょーが!!ウダウダ言ってないでやる!うちもサポートするから!」

 

小森  「のこ~私の胞子が~」

 

上鳴  「女の子相手にあんまり暴力的なのはやりたくはないけどやるしかないか…」

 

蛙吹  「こっちも手加減はしないわよ上鳴ちゃん」

 

上鳴  「俺に触ったら痛いじゃすまないぜ」Bzzz!!

 

     上鳴が個性を発動させ体にそって電気が少し走り明るく周りを照らす。その頃、拳藤と

     常闇はというと…

 

     ドカッ! ガッ! ズドドッ!

 

拳藤  「くっ!…なかなか痛いわね!」

 

常闇  「それはこちらも同じだダークシャドウと渡り合うとはな」

 

拳藤  「それは誉め言葉として受け取っていいのかな?」

 

常闇  「誇っていいだろう…だがそろそろ終わらせてもらうぞ!」

 

拳藤  「ちっ!(まずいな…このままじゃ)」

 

     常闇が決着を付けようと動いたその時、常闇の後方が明るく光る。

 

常闇  「なっなんだ!?」

 

(ダ)シャドウ『ヒャッ!?ナンダヨ!?』

 

     常闇の体から出ているダークシャドウがなぜか怯んでしまう。

 

     常闇 踏陰(ふみかげ)【個性:ダークシャドウ】

     様々な個性があるがその中でも珍しい個性。伸縮自在の鳥っぽい形の影のようなモンス

     ターをその身に宿している。闇が深ければ深いほど凶暴になり強力になるが制御が困難

     になる。昼間などの日光下では攻撃力が中の下となるほど弱体化するが制御しやすくな

     る。日光以外にも電光や爆破による閃光などの強い光も弱点であり、黒影の体力(蓄え

     られた闇)が無くなれば、無力化される。やや癖が強い個性。

 

拳藤  「!!(この隙に!)…隙ありだよ!!」ダダッ!

 

常闇  「しまっ!?…」

 

     ダークシャドウが怯んだ隙に本体の常闇に素早く近づき自身の個性で体を拘束する。

 

     拳藤 一佳(いつか)【個性:大拳】

     自身の両手を巨大化させることができる個性。最大で人間1人をすっぽり覆えるくらい

     まで大きくなり、大きさに比例してパワーが上がりそのパワーはかなりのもの。

 

拳藤  「…私の勝ちだね」

 

     拳藤の大拳に捕まれてしまって動けない常闇。

 

常闇  「油断した…」

 

オールマイト『常闇少年!!確保ーーーー!!!』

 

蛙吹 「けろっ!?常闇ちゃん!?」

 

小森 「捕まっちゃったの!?」

 

常闇 「すまない…」

 

上鳴 「これでそっちは後2人だぜ~!降参した方がいいんじゃね~の?」

 

    上鳴が数的有利になったことで調子に乗る。しかし常闇との戦闘が激しかったせいか拳藤

    が…

 

拳藤  「ごめん…私あんまりこの後は活躍できそうにないわ…」

 

耳郎  「どうかしたの拳藤…!?」

 

     キノコまみれの耳郎が拳藤のほうに振り向くとそこには掌や腕が傷だらけになっている

     拳藤がいた。

 

耳郎  「大丈夫なの拳藤!?」タタタッ!

 

     耳郎が拳藤の元に駆け寄り傷だらけになっている掌をやさしく持ち上げる。

 

拳藤  「っ!…」

 

耳郎  「ごっごめん!痛かった!?」

 

拳藤  「大丈夫ちょっと痛むだけだから…」

 

耳郎  「…わかった拳藤は後ろで控えてて」

 

拳藤  「ありがたいけどいいの?」

 

耳郎  「人数的にもこっちが有利だし無理な時は無理しちゃだめでしょ?」

 

拳藤  「…わかったじゃあお言葉に甘えて後ろで控えておくよ。もしっていう時は出るから」

 

耳郎  「分かった!」

 

拳藤  「…だけどそんなにキノコだらけじゃあんまり締まらないね(笑)」

 

耳郎  「そっそれはあんまり言わないで//」

 

     拳藤との話が終わると再び前に出る耳郎。

 

蛙吹  「お話が終わったなら仕掛けさせてもらうわよ!」

 

耳郎  「上鳴っ!出番だよ!」

 

上鳴  「俺かよっ!?」

 

骨抜  「俺と耳郎の個性じゃ周りへの被害が大きいからこの場で闘えるのはお前だけだからな。

     心配するなちゃんとサポートする」

 

上鳴  「うへぇー!俺のポジションしんどい!」

 

耳郎  「男なら少しは体張りな!」

 

上鳴  「なんか俺に厳しくない!?」

 

骨抜  「来るぞ!」

 

     骨抜が2人に叫ぶ。

 

蛙吹  「ケロォッ!!」ビョンッビョンッ!!

 

     蛙吹が天井や壁に張り付きながら素早く移動する。

 

耳郎  「くっ!意外に速くて攻撃ができない!」

 

上鳴  「これじゃどうしようも…ぐえっ!?」ベシッ!

 

骨抜  「上鳴!?」

 

     蛙吹の長く伸びる舌に背中を叩かれ再び前に転倒してしまう上鳴。

 

     ドタッ!…

 

     その倒れた所には倒れた上鳴に確保テープを巻こうと構えていた小森がいた。

 

耳郎  「まずい!」

 

骨抜  「いや大丈夫だ耳郎」

 

耳郎  「えっそれはどういう…」

 

     耳郎が骨抜に聞き返そうとしたその時

 

小森  「ノコォォォォォォォ!!?」バリリリリリッ!!

 

蛙吹  「小森ちゃん!?」

 

     個性を発動していた上鳴に触ってしまったため触った瞬間感電してしまう小森。

 

拳藤  「仲間を心配するのはいいけど動きを止めたら命とりだよ?」

 

蛙吹  「しまっ!…もごごっ!!」

 

     動きを止めた蛙吹を後ろで控えていた拳藤がその隙を見逃さず大拳を使って蛙吹を確保

     する。そして(ヴィラン)チームは全員テープを巻かれてしまったため訓練終了となった。

 

(オ)マイト『ヒーローチーム…WIIIIIIIIIIN!!!

 

     ――地下モニター室――

 

(オ)マイト「お疲れっ!!8人ともよく動けていたと思う!しかし上鳴少年はもう少し相手の行動を

      読んだりする力を付けた方がいいだろう!!」

 

上鳴  「うえー俺っすか!?結構頑張ったと思うんすけどー!」

 

(オ)マイト「最後の辺りは前に出たりしてたけど漁夫の利で勝利した感じがあるから近接におけ

      る体術などを今後考えてみるといい!!」

 

上鳴  「了解っす」

 

(オ)マイト「骨抜少年は個性も使っていないからあんまり評価はよくないと思っているかもしれ

      ないけど、実は君の動きは結構よかったよ!」

 

骨抜  「マジっすか?」

 

葉隠  「えーなんでー?」

 

芦戸  「あんまり活躍できてなかったけど?」

 

     個性を使ってもおらずあまり活躍できていなさそうな骨抜の評価が良いことに不思議に

     思うクラスメイトたち。

 

(オ)マイト「確かにあまり活躍出てきてないと思う!訓練中の骨抜少年はサポートに徹してい

      た。だけどこれって中々できる事じゃないんだぜ皆!プロになってくると現場で自

      分が何が出来て出来ないか見極める必要がある!しかしこれが意外にも難しいんだ!

      適材適所!これはプロになってから必ず必要になるよ!その点において今回の骨抜少

      年はそれが出来ていたということさ!皆もよく覚えておくように!!」

 

A組B組 「「「「「はいっ!!」」」」」

 

     オールマイトによる講評が終わり次はいよいよ最後の訓練である。その前にクラフトは

     拳藤の元に行く。

 

クラフト「拳藤」

 

拳藤  「あっ機神!どうだった私?よくできていたでしょ?」

 

クラフト「ああっ初めての訓練であれだけ動けるのはすごいと思うぞ」

 

拳藤  「へへっ//…ありがと…//」

 

クラフト「あとその手…見せてみろ」

 

拳藤  「えっ?」

 

クラフト「どうした?」

 

拳藤  「いや…傷だらけだし…その汚いし…」

 

クラフト「いいから」グイッ…

 

拳藤  「あっちょっ…痛っ!」

 

クラフト「結構傷があるな、1つ1つは小さくても蓄積すればダメージを負う」

 

拳藤  「ははっ…ちょっと無理しちゃったかな?」

 

クラフト「拳藤の個性は手なんだから大事にしないといけないぞ?サポートアイテムで伸縮する手

     袋とかを考えてみたらどうだ?あと女だから手は大事にしないとな(笑)」

 

拳藤  「うっうん//ありがとう///(ちゃんと女って見てくれてんだ)」

 

クラフト「じゃ…治癒」フオォォ…

 

     治癒の個性を使って拳藤の傷を治す。

 

拳藤  「えっ傷が治った…?」

 

クラフト「あんまり周りには言うなよ?」

 

拳藤  「…分かっただけどちゃんといつかは理由(わけ)を話してよね(笑)」

 

クラフト「そのつもりだ(笑)」

 

拳藤  「最後の訓練頑張れよ!」

 

クラフト「おう!サンキュ!」

 

     最後の訓練が行われるためオールマイトの元に行く。ちなみにキノコが生えてしまって

     いる耳郎と骨抜にはメラメラの能力で胞子を焼き処理した。

 

 

 

 




アイデア思いついてるからまた新作書こうかなと思っている作者です。
書き溜めてから出そうかな…(;'∀')

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