カースド・プリズン・ブレイカーL~呪われた牢獄、神殺しに挑まんとす~ 作:ターニャ・オルタ
考えることがある。
『愛』とは、何であるのか?
この身を焦がす、世界の全て以上に、自分自身以上に相手を大切に想うこの気持ちが『愛』であるという確信はある。
ただ、わからないのは―――
この『愛』は、果たして
◆
北米大陸のどこか。
薄暗い路地裏、ビルとビルの狭間に一組の男女が居た。
男の腕の中へ抱きすくめられた女は、嫌がるように身を捩じらせている。
場所が場所だけに、一見すれば男が女を襲っているように見えるだろう。
しかしここに目撃者が居たならば、十人中十人が「イチャついている」と答えたことだろう。
女は身を捩ってはいるものの、本気で男を振りほどこうとしているというよりは、僅かに身じろぎするだけであり、むしろ男の体温を感じたいがために体を摺り寄せて甘えているようにしか見えない。
つまり、どう見ても一組のカップルがイチャイチャしている光景。
ただし、それは目にする者が居ればの話だ。
この光景をして男女をカップルと呼ぶ者が居ない理由は二つ。
一つには、既にしてこの周辺からは誰も居なくなっているから。
何故なら男女は先ほどまで激しく争っていた。男女の周りには衝撃によって破壊痕も生々しく、撒き散らされた破片が散乱しているだけでなく、炎上している車すら見受けられた。
二人が戦い始めた時点で、周辺の住人はとっくに逃げ出しており、残って男女の姿を目にする者は誰一人としていなかった。
残ったもう一つは、男女が共に異形であったからだ。
男の方は拘束具のような意匠を基本としつつ、継ぎ接ぎされたような歪な鎧で皮膚が見えないほど全身を覆い尽くされていたし、女の方は一目でわかるような女性らしい体つきではあったが、その頭は
男の名はカースドプリズン。
遥か太古の地球で生まれた彼は、全能の存在であるはずのギャラクセウスすら予期せぬイレギュラーであり、その力を危険視されて呪われた鎧の中に閉じ込められた。故に号して
彼がその牢獄から脱するには、己を封じたギャラクセウスに由来する力を吸収するより他に無い。
だからカースドプリズンは暴れる。今の彼に残された、破壊したオブジェクトを吸収して鎧を強化する能力を使うために。そうして得た力でギャラクセウスやヒーロー達を倒し、本当の己の姿を取り戻すために。
女の名はMs.プレイ・ディスプレイ。
彼女のテレビのような頭は被りモノなどではなく、実際には肉体と直接融合している広域クラッキングマシンである。これによって彼女はあらゆる電子機器を意のままに操ることが出来、あまつさえ爆発させて攻撃転用すら可能とする。周囲が電子機器で埋め尽くされてさえいれば、彼女はあらゆるヒーロー・ヴィランにすら勝利し得る。現代で電子機器はあらゆる場所に用いられており、それら全てを己のものとして操る彼女は無敵とさえ言って差し支えないのだが、その代償は余りに大きかった。
クラッキングマシンとの融合の際、彼女は世界中の電波情報を一度にその頭へと流し込まれ、それに彼女の精神は耐えられなかった。爾後、彼女の精神は崩壊したままであり、行動もまた支離滅裂そのものだった。他者からは何の意味もないとしか思えない破壊を撒き散らすかと思えば、逆に人助けをしたりもする。
ヒーローにもヴィランにも見境なく敵対する彼女は、そうした無軌道な破壊活動の中でカースドプリズンと出会った。
当然、戦闘になった二人だが、そこで両者とも予期せぬ事態が起きた。
Ms.プレイ・ディスプレイの電子機器操作能力を封じるため、カースドプリズンは電波遮断物質を大量に鎧へと取り込んだ状態で彼女へと組みついた。
そもそも電波を遮断してしまえば電子機器は操作できなくなるし、全ヒーロー・ヴィランを通じても一・二を争う膂力と体格を誇るカースドプリズンに組みつかれれば、クラッキングマシンこそ非凡であっても肉体は女性のソレであるMs.プレイ・ディスプレイは為すすべは無くなる。
その目論見は成功したのだが、同時に電波遮蔽状態のカースドプリズンに組みつかれたMs.プレイ・ディスプレイは、
頭の中へと強制的に流し込まれる雑音が無くなって、久しく忘れていた安らぎを覚えた彼女は、以後カースドプリズンへ付き纏うようになった。
そもそも、頭へと流し込まれる電波に悩まされていたMs.プレイ・ディスプレイは、以前にも能力が使用できなくなる危険を承知で電波遮断室へ入ったりもしてみたのだが、それでは全く効果が無かった。どうやらカースドプリズンの鎧に含まれるイレギュラーとしての力が無ければ、彼女のクラッキングマシンを完全に遮断することは出来ないらしい。
そうと知った後、Ms.プレイ・ディスプレイはカースドプリズンの動向を電子機器を通じて監視し、わざわざ彼のそばに電波遮断物質がある時を見計らって戦闘をしかけてはワザと組みついてもらう、という極めて迷惑なストーカーと化していた。そうして今日もカースドプリズンに喧嘩を吹っ掛けては、電波遮断物質を取り込んだ鎧を纏った彼に抱き締めてもらっているというわけである。
これだけMs.プレイ・ディスプレイから毎回毎回悪質な迷惑行為をされていると言うのにカースドプリズンは、逃走するでもなく、邪険にするのでもなく、彼としては本当に珍しいことに付き合いよく彼女との
一つには、彼女が周辺状況の悉くを把握しているため、カースドプリズンが必要とする吸収して有用なオブジェクトの位置や、他のヒーロー・ヴィランの位置を教えてもらえるという実利的な理由。
そしてもう一つは―――
「
Ms.プレイ・ディスプレイの声は、クラッキングマシンと繋がってしまって以来、チャンネルを滅茶苦茶に切り替え続けているように音声の調節がデタラメになってしまっており、聞き取ることすら難しい有様である。
そうしたおかしな声で告げられる中身は彼女の本心とは裏腹であった。出来ることならずっと抱き締めていて欲しい。しかし人外のバケモノと化してしまって以来、彼女は自分の本心を隠すのが常であった。
頭が無骨な機械となってしまった醜い容姿が嫌いだった。
耳障りな音しか発せない声が嫌いだった。
何より
そうした積み重ねのせいで、つい本心とは裏腹な言動を取ってしまう。
(本当はずっと抱き締められていたいのに―――)
そうして彼女の本心とは逆の、拒絶の言葉を投げかけられたカースドプリズンはしかし
「断る。もう少し、俺様がオマエを放したくないんだ……許してくれるだろ?」
そう言って、Ms.プレイ・ディスプレイを抱き締める腕にギュッと力を込める。あくまで彼女が苦しくない程度の絶妙な力加減で。
「
Ms.プレイ・ディスプレイにも理解しがたい事に、カースドプリズンは何故か彼女に好意的だった。実際、会うたびにいちいち
カースドプリズンはフェミニストという訳では無い。老若男女、ヒーロー・ヴィラン・
彼が優しい扱いをする女性は、Ms.プレイ・ディスプレイと、後は彼を「おじ様」と呼び慕う
ただでさえ自分の苦しみを取り払ってくれるだけでなく、人外のバケモノと化した自分を
だからとて、それを認めることは今の彼女にはどうしても出来ず、つい話題を逸らしてしまう。
「
吸収可能オブジェクトの位置を調べるのはわかる。カースドプリズンにとって生命線とも言えるのだから。
ヒーローの居場所を調べるのも、まあわかる。ほとんどの場合で敵対することになるのだから。
しかし、味方というわけでもないが別段敵対もしていないヴィランの位置まで調べる意味があるのだろうか?
問われたカースドプリズンは、何処か遠くを見るようにして煮え切らない言葉を返す。
「あー、普段は必要ないんだよ。ただ
「……?
「まあ、出来なくはないな」
そう、カースドプリズンのオブジェクト吸収能力でPCを大量に吸収すれば、Ms.プレイ・ディスプレイの
「
「いや、自分でやってもいいんだが……」
ブラウン管にも関わらず、ジト目で睨むMs.プレイ・ディスプレイに対して、カースドプリズンは言いよどんだ後、ぐっと彼女の体を抱き上げるようにして顔を近寄せると
「オマエとこうしている時間を減らしたくない俺様のワガママなんだが……駄目か?」
甘やかな声音で、そんな事を言ってくる。
「ッっっ、
はにかみながら、画面を真っ赤にしつつMs.プレイ・ディスプレイが答えた声に、応じた声はカースドプリズンではなく
「いいや、貴様らにこれからは無い」
頭上から、人間味を欠片も感じさせない、第三者の声が降って来る。
咄嗟にMs.プレイ・ディスプレイを背中に庇うようにして、カースドプリズンは声のした方向を振り仰ごうとするが
「ひれ伏せ、【
「がっ?!」
再びの第三者の声と共に、地面へとその身が
アスファルトの地面へと縫いとめられたカースドプリズンは、立ち上がるどころか腕を上げることすら出来ない。
そして、カースドプリズンを地面へと縫いつけた者は静かに地面に降り立つ。
その姿は全身が白かった。
中性的な白皙無髯の面には一切の感情が感じられず、瞳までもがガラスのように透き通っていながら白く光を放っており、全身もまた薄く光っていて、衣服を身に着けているのか生身なのかすら茫漠としている。
その者こそ全能者、宇宙を創った者、神と呼ばれる超越存在。
その姿を目撃したMs.プレイ・ディスプレイは畏怖と共にその名を口にする。
「
「直答を許した覚えは無い」
そう口にする声にすら、快も不快も一切の感情を感じさせない声でギャラクセウスは告げる。
「そも、先の【
「……
「そやつ自体には直接作用する力は通じないだろう。しかし、今は私が与えた恩寵篤き鎧がその身を覆っている故、其れは私の力からは逃れられぬ」
「
想い人に土ペロを奢った相手に優しく出来るほど、彼女の愛は軽くは無い。激情のままに、Ms.プレイ・ディスプレイはギャラクセウスへと音波攻撃を放つ。これは本来、機械へと浴びせて爆発させる技であり、これ自体の威力はほとんど無いと言っていい。
(だけど、
可視化された音波攻撃がギャラクセウスへと殺到し、そして―――
音波を浴びたその体は、ボウッと音を立てると煙を吹き散らすがごとく消滅した。
「
あまりにもあっけない手ごたえに、半信半疑のMs.プレイ・ディスプレイ。
しかし、と言うべきか。やはり、と言うべきか。
「驚いた……ダメージを受ける感覚、傷み。数千年ぶりだ」
一瞬の後には、ギャラクセウスは傷一つ無い完全な姿で先程までと同じ場所に復帰していた。
驚いた、などと言いつつ、相変わらず一切の感情も、何の痛痒も感じない様子で。
(やはり神なのか、コイツ……いや、ダメージはあると言ってる。なら)
Ms.プレイ・ディスプレイは状況を打開しようと、必死に頭を巡らせる。
さっきギャラクセウスは「これからは無い」と言った。ならば、やはりココへ現れた狙いは―――
「これで確信出来た。本来は私が生み出した『この宇宙』から生じたモノでは、イレギュラーでもない限り私を傷つけることは出来ない。それが可能ということは、やはりキサマが持っているな?
「……ッ!
ディメンジョン・リッパー。
かつて、未来からとあるヴィランが持ち込んだソレは、本来は万物理論を実証するための機械。
『この宇宙』は、
即ち、電磁気力・重力・
これら全てを一つのものとして扱うというのが万物理論である。もしコレが完成すれば、宇宙の真空中に存在するとされる暗黒物質や暗黒エネルギーをも利用可能となるため、無尽蔵のエネルギーリソースともなり得ると期待されている。
「しかし、ソレは人類の生存期間中には本来完成しないハズなのだ。なのに過去にはこの宇宙でもその存在が確認出来た事件があった。果たしてその出所は何処かと探していたが……私の探知すら無効化してしまう故、見つけるまで手間だったぞ」
「……
そう、存在しないハズのディメンジョン・リッパーをMs.プレイ・ディスプレイは保有している。
使い方次第では宇宙構造そのものすら破壊可能なソレは彼女のクラッキングマシンに組み込まれている。故に本来ならイレギュラーたるカオスやプリズンブレイカーのみが可能とするギャラクセウスの干渉無効化や攻撃を通すことが出来得るのだ。
それを知られた以上、もはやギャラクセウスは自分を生かしてはおかないだろう。
(打開の手段はあるんだ、
必死に頭を巡らせるMs.プレイ・ディスプレイ。しかし本来、彼女の
とにかく時間を稼がなくては、と会話に応じてみたものの、ギャラクセウスはやはり人間とは価値観が違うのだろう。あまりに常識を外れた答えを返してくる。
「何を馬鹿な……私が塵から生み出した者たちだぞ?
「
「誤解があるようだが、私が管理運営する限り、人類は最大限の繁栄を約束されている。それでも出来るのは延命のみだ。全て宇宙は終わりが決まっている。宇宙の星もやがては燃え尽きるように、宇宙そのものも最後には熱的死を迎えるように。人類が滅びるのもまた、宇宙の真理の一部なのだ」
「……
「知れたこと。人の意識を操作して、より長くより繁栄するように導いてやっているのだ」
「……」
(やはり、コレは会話が成り立つ相手じゃあ無い)
Ms.プレイ・ディスプレイは感じてはいたのだ、己の意識に干渉しようとしてくる者の存在を。
もっとも、そうと気づけたのはカースドプリズンのおかげで正気を取り戻せる時間が持てたからであり、かつ己がヴィランという特別な存在だからだと結論していた。
しかし目の前のコレは、常時人類全体に対して思考操作を行っているという。
繁栄だ導くだのと耳障りのいいことを言ってはいるが、ようは全人類規模の洗脳を行っているということだ。
こんな奴に、愛しのカースドプリズンの命をくれてやるわけにはいかない。
(最悪、次元そのものごと刺し違えてでも、全人類を道連れにしてでもコイツだけは倒す!)
決死の覚悟でディメンジョン・リッパーの過剰駆動を準備するMs.プレイ・ディスプレイの眼前からしかし、忽然とギャラクセウスの姿が
(逃げた?ディメンジョン・リッパーの起動を嗅ぎつけられた?)
咄嗟に判断に迷ってしまった彼女の耳に
「後ろだクソテレビ!」
地面へと倒れ伏したままのカースドプリズンの声が刺さる。
考えるより先に振り向こうとした彼女はしかし、後ろから首を掴まれてその動きを止められてしまう。
そして後ろからは、絶望を告げるギャラクセウスの声が聞こえてくる
「私の手入れした箱庭を壊されても面倒だ。直接接触は防げはしないぞ?【
その声を最後に、Ms.プレイ・ディスプレイの意識は闇へと落ちた。
「全く手間をかけさせる。そもそも何処から手に入れたのか……以前のように未来か別次元からもたらされたのか?とまれ、コレを安全に解体するには、流石に準備が必要だな」
意識を失ったMs.プレイ・ディスプレイを地面に放りながらギャラクセウスはひとりごちる。
もはやディメンジョン・リッパーの解体としか考えていない神へ、地獄めいた声がかかる。
「テメエ……俺様の女に手ェ出して、覚悟は出来てるんだろうなァ!」
言うカースドプリズンはしかし、ようやく地面に両手をついて上体を起こしたところであった。彼へとかけられた超重力はいまだそのままで、何とか抗ってはいるものの左膝も地面に着いたままであり、右足を折りたたんで何とか足裏を地面へつけて立ち上がろうとしている。
その無様を無感動に眺めたギャラクセウスは、ようやくその存在を思い出したらしい。
「ああ、そういえば居たなカースドプリズン。しかし無駄なこと。何千年もかかってそのザマでは、私には決して勝てはしない」
「どう、かな……テメエ自身が言ったんだぜ、イレギュラーの攻撃ならテメエに通じるってなあ!
叫んだカースドプリズンの鎧が弾け飛ぶ。
これこそが彼の
そして鎧を脱ぎ捨てた以上、彼を捕えていた重力の檻はもはや無く、地面から立ち上がるのに苦心している
「
一瞬の後には、ギャラクセウスを掴んで己もろともビルの谷間の頂点へと至っていた。
ここから繰り出される二十連撃空中殺法こそ、かつて誰一人として生きては帰れなかった文字通りの必殺技。
「
両側のビルの壁面を足場として、緋色の軌跡が乱舞する。
高速で連打されるドラムの音が、ダダダダと単音の連続ではなくダーッともはや一続きの音に聞こえるように、プリズンブレイカーの打撃音もまた一つの音の連続として響き続ける。
「コイツを喰らうのは初めてだろうがァ!」
遥か太古の地球にて、
よって、そもそも真正面からの相対自体からして今回が初めてであり、初見ならばギャラクセウスに防御手段は存在しないというのがプリズンブレイカーの読みであった。
そもそもギャラクセウスは圧倒的なギャラクシーパワーと、それとは知られず
「とくと……味わえエェエエエエエ!」
連撃の最後、打撃と重力に従って空中を落ちるギャラクセウスの足を掴んだプリズンブレイカーは勢いそのまま地面へと叩きつけようとして
「【
「な…ガァっ?!」
(これは……お互いの体の位置を入れ替えられたのか?)
太古の昔より、封印される前から、封印された後も戦いの年月を重ねて来た彼は不測の自体にも冷静に状況を把握していた。しかし頭は働いても肉体はダメージの反動から復帰できず、そうこうしているうちに再びその身は鎧に囚われてしまう。
「目の覚めるような強烈な攻撃だった……やはり、かつて大陸ごと吹き飛ばした判断は正しかったな。素直に称賛しようカースドプリズン」
感心しきりといった言葉を口にするギャラクセウス。相変わらず人間らしい感情をのぼさない様子はダメージを受けているのかすら判然としない。
(いや、
得られた情報から攻略チャートを修正、立ち上がろうとしたカースドプリズンはしかし
「このあと面倒事も控えているのでな。ではさらばだカースドプリズン、もはや私と
ギャラクセウスの声が聞こえた直後、薄暗い路地裏から一転、カースドプリズンは星の明かりしか存在しない山中に居た。
「太陽と月は時間通りに決まった道を進むから偉いぜ、全くよォ……」
天測にて現在の位置を確認する。
かつては自分の位置を知るのにもっともメジャーな方法だったのだ、やや星の配置が変わった今でも十二分に分かる。先程まで居た路地裏からはそこまで離れてはいない。時刻はちょうど日付を回ったころ。
Ms.プレイ・ディスプレイはしばらくは大丈夫だろう。準備が必要と言っていた以上、殺されるにしろまだ時間はあるハズだ。
目下の問題は、これから
「ひぃ、ふぅ、みぃ……六人か」
指折り数えたカースドプリズンは、立ち上がって一人目へと足を向ける。
「覚悟しろよ
こうして、
この日は多くの者にとって忘れられない一日となる……。