自分がツインテールの可愛い女の子だと妄想して日々の出来事を日記に書いていたら、転生して本当にツインテールの可愛い女の子になってしまった件   作:とんこつラーメン

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オデュッセウスはロマンの塊。まだ当ててないけど。








ツインがテールしてるからツインテール

 午前中の授業が終わり、私達はいつものメンバーで食堂へを向かうことに。

 途中、なんでか箒とセシリアの二人が大きく肩を落としていたけど、それってさっきの授業が原因かな?

 

「なんか、さっきの授業で頻繁に千冬さんに当てられてたね」

「言わないでくれ……恥を晒す事になる……」

「オルコット家の人間として情けない限りですわ……」

 

 この尋常じゃない落ち込みよう。

 割とマジで何があったのかしらん?

 

「おりりん。人には知られたくないことだってあるんだよ」

「それもそっか」

 

 まさか、本音から教えられるとは。

 この気遣いの良さ……私の嫁候補として一歩前進したね。

 

「取り敢えず、まずは食堂に急ごうよ。落ち込むのはお腹が空いてるからだよ」

「そうだな……」

「緒理香さんの仰る通りかもしれませんわね……」

 

 はい決定。

 さ~て、今日は何にしようかにゃ~?

 なんて、実はもう既に決まっていたりして。

 

(願掛けの意味も込めて、今日のお昼は『牛カルビ定食』だな)

 

 まだまだ私は諦めてはいないのだぜ!

 今のこの体は絶賛成長期の真っ最中なのだから!

 在学中の三年間で、私はこの幼女体型と決別する!

 

「三人は何にするの?」

「私はきつねうどんだ」

「洋食ランチですわ」

「カルボナーラだよ~。おりりんは?」

「私は牛カルビ定食。大きくなりたいからね!」

 

 一応、言っておくけど、別に私は牛肉だけが大好きって訳じゃない。

 基本的に好き嫌いは前世から存在しない。

 どんな物も万遍なく食べて、健康的な食生活をしているつもりなんだけどなぁ~……どうして私の体は、その努力に形で応えてくれないの?

 

「待ち侘びたわよ! 緒理香!」

「おぉ~…鈴~」

 

 私達の前に現れたのは、既にラーメンを注文し終えていた鈴だった。

 ……ラーメンってのもアリだったかもしれないな。

 なんで、普段からよく食べ慣れている食べものでも、人のを見ると凄く美味しそうに見えるんだろう。

 

「げ……お前は……」

「また来ましたのね……」

「さっき振りだね~」

「なんで上の二人は見るからに嫌そうな顔してんのよ」

 

 箒とセシリアが露骨に嫌な顔…っていうか、疲れた顔をした。

 そんな時はアレだよ。レッドブル。翼が生えるよ!

 

「本当は緒理香と二人っきりがよかったけど、こうなっちゃ仕方がないわね。先に行って席を取っておくわ」

「さんきゅ~」

 

 こんな時、鈴の行動力は本当に頼りになるよな~。

 宣言通り、彼女は先に開いている席まで歩いて行って、5~6人ぐらいは余裕で座れる場所を確保してくれていた。

 

「元気だね~」

「あの活発さは普通に羨ましいかもな……」

「あ。緒理香さん、注文の品が来ましたわよ」

「ありがと」

 

 ここでも私は専用の踏み台に乗らないといけない。

 最初は恥ずかしかったけど、流石にもう慣れた。

 慣れてしまった自分が悲しくもあるけど。

 

「はいよ。そんな小さな体の割に、意外とボリュームのあるメニューを頼むんだね」

「少しでも大きくなりたいですから」

「いい心掛けだ! よし! お嬢ちゃんにはこのミルクプリンをおまけしてあげようか!」

「ありがとうございま~す!」

 

 ミルクプリン……私の為に存在するようなデザートじゃないか!

 おばちゃん……最強に感謝だぜ!

 

 その後、他の皆も自分の品を受け取ってから、鈴が待っている席へと移動した。

 

「お待たせ。待った?」

「私もさっき来た所よ」

(((なんでデートみたいな会話をしてるんだろう……)))

 

 あぁ……本気で懐かしい……。

 やっと、私の学園生活にも『面白さ』が追加されたよ……。

 今まではずっと、私がツッコんでばかりだったからね。主に千冬さんのせいで。

 生真面目な箒や癒し系の本音もいいんだけど、やっぱり私には鈴のようなノリの分かる人間が必要なのだよ!

 

「ほら。あんた等も早く席に着きなさいよ」

「あ…あぁ……」

「分りましたわ」

「は~い」

 

 そんなわけで、皆で仲良く席に座ったのはいいんだけど……。

 

(どうして、私を中心にして座ってるの?)

 

 上座にわたしが座らされて、両隣には鈴と箒が、その隣にそれぞれ本音とセシリアがいる。

 これ…完全に包囲されてね?

 

「こうして鈴と一緒にご飯を食べるのも久し振りだな~」

「そうね。中学の頃はいつも、一夏や弾も一緒に帰りに買い食いとかしてたものね」

「懐かしいね~。弾がよく『奢ってくれ~』って泣きついてきてたっけ」

「で、それを無情にも突き放すあたし達ね」

「うんうん。もう完全にお約束だったよね」

 

 まだそこまで昔って訳じゃないのに、ここまで盛り上がれるとは。

 多分、こーゆーのは普通に鈴じゃないと無理だな。

 

「お…お前は一夏とも知り合いなのか?」

「そりゃまぁね。一応、私と緒理香と一夏、それからもう一人『弾』って奴がいるんだけど、この四人は同じクラスだったもの」

「その『一夏』という方は、確か織斑先生の弟さん…でしたわよね?」

「そうよ。顔はいいんだけど、それ以外は可もなく不可もなくって感じね。唯一の特技は家事全般って所かしら」

「今の世の中じゃ、割とそれだけでもポイント高いけどね」

「確かにね~。家事が苦手な女子とか増えてきてるし。主夫ってのも流行り始めてるって耳にするしね」

 

 家事が苦手な女子ね。

 パッと思いつくだけでも二人はいるな。

 その内の一人は私の目の前にいるし。

 

(ハッ!? 緒理香さんは私の事を見つめているっ!? か…髪型はおかしくないかしら……)

 

 ……何故にセシリアは急に髪型を気にしだした?

 

「つか、そろそろこの子達の事を紹介してよ」

「そうでした」

 

 まだ自己紹介もさせてなかったっけ。これはうっかりだぜぃ。

 

「まず、このポニーテールの子が、前にも話した……」

「あぁ~…思い出した。あたしと入れ替わるようにして転校していった子でしょ?」

「む……私の後にお前が転校してきたのか……」

「そうよ。それと、私の事は『お前』じゃなくて『鈴』って呼んで。『鈴音』ってちょっと呼び難いでしょ? だから、余程の事じゃない限りは、人にはこう呼んで貰うようにしてるの」

「そうか。では、私もそう呼ばせて貰おう」

 

 お? さっそく仲良しフラグが立ったかな?

 

「私は篠ノ之箒だ。よろしく」

「よろしくね箒」

 

 二人の少女がしっかりと握手を交わす……なんて感動的な光景なんだ……二人の間で迸っている火花さえ無ければね。

 

(あたしが来る前にいたって事は、間違いなく箒こそが緒理香がよく言っていた『幼馴染』に違いない! 分かるわ……あたしにとって最大のライバルは千冬さんじゃなくて、この子だってことが!)

(私には無い数多くの武器を備えている鈴……ここにきて、何という強敵の出現なのか! だが…私は負けんぞ! こんな所で折れたりは出来んのだ! 緒理香との幸せな新婚生活の為にも!!)

 

 あの火花にロウソクを近づけたら、本当に火が着くのかな~あはは~。

 ……ごめんなさい。現実逃避してました。

 

「ふっ……お前とはいい関係になれそうな気がするよ」

「奇遇ね……わたしもよ……」

「「ふふふふふ……!」」

 

 こ…怖~い!!

 なんなの? この二人の不敵な笑みは~っ!?

 

「そして! 私がクラス委員である緒理香さんを影に日向に支えるクラス代表補佐を務め、尚且つイギリスの代表候補生でもあるセシリア・オルコットですわ!」

「ふ~ん…って、ちょい待ち。そのクラス代表補佐って何よ? 初めて聞いたんだけど?」

「いいでしょう……このセシリア・オルコットが直々にご説明をして差し上げますわ!」

「どうでもいいけど、なんかこいつ…言い方が一々腹立つわね」

 

 座ったままの状態で思いっきり胸を張ってから、声高らかに説明を始めるセシリア。

 ……そのたわわなメロンの1%でもいいから私に分けてくれませんかね。

 

「成る程ね。要は、クラス代表となった緒理香の負担を少しでも軽くするために、即席で作られた役職って訳ね」

「その通りですわ」

「おい待て。クラス代表補佐はお前だけじゃないだろうが。私だって同じ補佐だぞ」

「あら、そう言えばそうでしたわね」

「貴様……!」

 

 めっちゃ喧嘩売ってますね、はい。

 

「……緒理香も苦労してんのね」

「うん……」

 

 こっそりと鈴が私に耳打ちしてくれた。

 この心労を少しでも理解してくれる存在は非常に助かるよ……。

 

「あの二人はしばらく放置して、この子が……」

「布仏本音だよ~」

「なんか間延びしてるけど、アンタはかなり真面そうね。これからよろしくね」

「よろしく~」

 

 んで、私の嫁候補の一人でもあります。

 他は一応、山田先生に楯無さんも最近になって加わりました。

 

「けど、昔からISとは縁も所縁も無かった緒理香がIS学園に入学してるとは予想もしてなかったわ。どうなってんの?」

「なんと言いますか……めっちゃ簡単に言えば、うちの保護者が私の知らぬ間に勝手に入学手続きをして、寝ている間にここへと強制移動させられてた……」

「…なんなのよ。そのツッコミ所しかない状況は……」

「気持ちは分かるよ……当事者だからね」

 

 お蔭で、私の部屋に『胃薬君』という新たしいルームメイトが増えたよ。

 彼と私はとっても仲良しさ!

 

「しかもね~、おりりんは『特待生』なんだよ~」

「と…特待生? え? IS学園って特待生制度とかってあったっけ?」

「私が最初らしいよ……」

「冗談でしょ……」

「これが冗談だったら。どれだけよかったことか……」

 

 特待生としてのメリットは非常に大きい。

 だがしかし、それ以上にデメリットもデカいんだよ!

 めっちゃ目立つし、噂にもなるし!

 私の平穏な生活から最も遠ざかってるんだよ!

 

「おりりんはね~…篠ノ之博士の推薦で入学したんだよ」

「篠ノ之博士って…あの篠ノ之束博士っ!? あんた、いつの間にそんな凄い人物と知り合ってたのよっ!?」

「昔からだよ。言ってなかったっけ? 私の保護者が、その篠ノ之束なんだよ」

「めっちゃ初耳なんですけどっ!? けど、待って。篠ノ之……?」

 

 あ~…やっぱ分かるよね。うん。こればっかりはしゃーないわ。

 

「ん? なんだ?」

「いや…箒ってまさか……」

「あぁ…そういう事か。私はさっきまでお前達が話していた篠ノ之束の妹だぞ」

「やっぱり……」

 

 でも、鈴なら他の皆みたいに色眼鏡で見たりはしないと思うんだよな。

 鈴って昔から、それ系の話は嫌いだから。

 

「箒も箒で身内関係で苦労してるんだよ」

「みたいね。なんか、普通に共感しちゃったわ」

 

 ……鈴も大変だったからね。

 

「話は変わるけどさ、緒理香ってISの操縦は大丈夫なの?」

「なんとかね。一応、正真正銘の素人って訳じゃないし」

「なんかやってたの?」

「シミュレーションやテストパイロットみたいな事を少しね。だから、操縦する感覚とかは普通に分かるよ」

「そうなんだ。ま、緒理香って昔から運動神経は高かったもんね」

 

 体が小さいからって舐められないように必死になってたら、いつの間にか学年で1位2位を争うぐらいには高くなってた。

 運動会の最後によくある『クラス対抗リレー』のアンカーに選ばれるぐらいには。

 

「ISに乗った緒理香は本当に凄かったぞ。こう…ズバー! っと鋭い太刀筋を放っててな」

「他の方たちは緒理香さんの事を『ソードダンサー』と呼んでいましたわ。私から見ても、あの時の緒理香さんは本当に大空を舞い踊る妖精のように美しく……」

「皆、見惚れてたよね~。私もドキドキしちゃったよ~」

「成る程ね~……」

 

 鈴がなにやら意味深な笑顔を……?

 

「緒理香も相変わらずね」

「何が?」

 

 私はいつだって私だよ?

 

(中学の時も物凄い人気だったものね~。あの時、生徒会長がいなかったら、私の宝物の一つである『1/10オリカちゃんフィギュア』も、手に入らなかったのよね……)

 

 なんだろう……急に悲しくなった。

 

「でも、それならISの方は大丈夫っぽい?」

「そうだね。勉強の方もついていけてるし」

「…何気に緒理香って文武両道を地で行ってるわよね」

「そう?」

 

 私は単に必至なだけなんだけど。

 

「けど、そんなのとは関係無しに鈴とは今までに会えなかった分、色んな話を沢山したいかな」

「……そうね。あたしも、緒理香といっぱい話をしたいわ!」

「紆余曲折はあったけど、こうしてまた同じ学校に入れたんだし、これからはいつでも話せるよ」

「そうね!」

 

 また一段と、私の周りが賑やかになったな……。

 色々と不安もあるけど、それ以上にこれからが楽しみになってきたな……。

 

 因みに、私達が話している間も、ずっと箒とセシリアは火花を散らしてました。

 この二人も本当に飽きないよな~。

 

 

 

 

 




本格的に鈴が参戦。

でも、原作のようにピリピリはしていません。

他のヒロインズとも比較的、関係は良好です。
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