自分がツインテールの可愛い女の子だと妄想して日々の出来事を日記に書いていたら、転生して本当にツインテールの可愛い女の子になってしまった件   作:とんこつラーメン

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今回は、いい機会なので、とある上級生組を登場させたいと思います。

何て言ってますが、要は緒理香の犠牲者がまた増えるだけです。

それと同時に、衝撃の事実が発覚する?







萌え萌えキュンキュン♡

 教師モードな千冬さんと山田先生に言われたこと。

 私はISの操縦技術は申し分ないけど、その代わりに体力が低いので、当面は体力増強を目的にすればいいらしい。

 体力づくりとは、またなんともシンプルではあるけど、だからこそ最も重要だと思うのは私も同感だ。

 実際、昔から私は長距離走よりも短距離走が得意だったし。

 

 そこで、IS学園の特徴の一つが役に立ってくる。

 IS学園は、名目上は高等学校扱いとなってはいるけど、実際には専門学校に近い。

 なんせ、全国の殆どの高校には無いと思われる施設が沢山あるから。

 その最たる例が、ISの試合や練習などを行う『アリーナ』なんだけど、その他にも図書室とは別に、過去の試合の映像記録などを保管している『資料室』や、地下深くにも特別な権限を持つ人間した入れない解析所みたいな場所もあるし。

 今回の私は、そんな普通の学校には無い施設の一つにお邪魔している。

 

「ハッ…ハッ…ハッ…!」

 

 ルームランナーに乗って、丁度いい速度で走り続ける私。

 そう、私が今いる場所とは『トレーニングルーム』だ。

 伊達に金を掛けてはいないようで、私から見ても分かるぐらいに最新の機器が沢山並んでいるし、端っこの方にはロープが張られたリングまである。

 

 いつもはツインテールに纏めている髪を、今回だけはポニーテールにしていて、格好もジャージや体操服じゃない。

 下は黒いスパッツに、上は白いタンクトップ。

 ちゃんとタオルとかも持参してきてるので問題なし。

 でも……。

 

(なんで…さっきから私は注目されてんのかしら?)

 

 ここにいるのは私だけじゃなくて、他にも多くの生徒達が利用している。

 流石に入学したての一年生たちは、まだ気まずくて使用していないようで、その代わりに二年生や三年生と言った上級生たちが集まっていた。

 

(なんか…やりにくいなぁ~……)

 

 いやいや。ここでめげてどうする私。

 アリーナでの試合とか、此れの比じゃない程の人達に注目されるんだから、この程度で緊張してちゃダメでしょうが。

 

「……よし!」

 

 そう思うと、急にやる気出てきた!

 少しだけ速度を上げようかな?

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

「ちゅかれた~……」

 

 ルームランナーを降りた私は、ベンチに座る事も出来ない程に疲れまくって、床にそのままペターンと座り込んでしまっている。

 タオルで顔を拭きながら、息を整えている最中だ。

 

「随分と頑張ってるじゃないか。大丈夫か?」

「ほら。立てるッスか? ちゃんとベンチに座った方がいいッスよ?」

 

 そんな私を心配して来てくれたのが、三年生のダリス・ケイシー先輩と、二年生のフォルテ・サファイア先輩だ。

 私の薄れつつある記憶が正しければ、この二人も原作キャラだったような気がするんだけど……どんな人達だったかは全く思い出せない。

 今の所、後輩思いの優しい先輩って印象だけど。

 

(顔を赤くして息も絶え絶えな美幼女……エロすぎだろ!)

(風の噂では色々と聞いてたッスけど……これは可愛過ぎじゃないッスかねっ!?)

 

 なんで時折、急停止してから私の事を凝視してくるんだけど、なんで?

 そんなに今の私って情けないかな?

 

「ん? このタオル、お前の汗を吸いまくって湿ってるじゃないか。替えのタオルはあんのか?」

「にゃかった…と思う…です…」

 

 まさか、ここまで汗を掻くとは予想してなかったからな~。

 タオルは一枚しか持って来てないでござるよ。

 

(可愛い)

(可愛い)

(私は今、ロリコンに目覚めました)

 

 気のせいか、周囲にいる他の先輩方の視線も痛いんですが……。

 

「それじゃ、オレが持ってきたタオルを貸してやるよ。ほら、顔を貸しな。汗を拭いてやるから」

「ふみゅ……」

 

 ダリル先輩によって顔を拭き拭きされる私。

 いつもならば子供扱いするなって言いたいところだけど、今はそんな事を言う気力が無い……。

 ここは、大人しく先輩のお世話になるとしよう。

 

(ふみゅって言った! 今、確かにふみゅって言った! めっちゃ可愛い…♡)

(心が…私の心がぴょんぴょんするッスよ~♡)

 

 なんだろう……二人の先輩の顔が妙に赤いような気がする。

 先輩たちも頑張ってたっぽいけど、私よりは確実に体力はあるだろうしな~。

 

 そうそう、ここで余談なんだけど、今回は箒やセシリアたちは来ていない。

 彼女達はそれぞれに部活があるし、本音は生徒会に行っている。

 三人揃って、後で顔を出す的なことは言ってたけど。

 

(はっ! 今の意識が朦朧としている状態なら、こいつに『お姉ちゃん♡』って呼ばせる事も可能なんじゃないかっ!?)

 

 ん? 今度はダリル先輩の顔が急に凛々しくなった?

 

「お…緒理香……」

「はい?」

「オ…オレの事を……その…『お姉ちゃん』って呼んでみてくれないか?」

「あ~! ダリルだけズルいッスよ~! 私も緒理香ちゃんに『お姉ちゃん』って呼んでほしいッス~!」

 

 ……何を言ってるんだ、この人たちは。

 でも、こうしてお世話になっている以上、ちゃんとお礼はしないといけないよね。

 別に、姉と呼ぶことで私に何かデメリットが発生する訳でもなし、大丈夫でしょ。

 そこまで抵抗感があるわけではないし、肉体年齢的にも『お姉ちゃん』と呼ばれても不思議じゃないし。

 つーか、こんな事で礼になるんなら、好きなだけ呼んであげよう。

 今の所、私から二人に対する好感度は高いし。

 

「ダリル…お姉ちゃん?」

「はうわっ!!」

 

 い…いきなりダリル先輩が両手で顔を覆ってから後ろに仰け反ったっ!?

 

(ヤバい…これはマジでヤバい……。この破壊力は……核兵器級だ……!)

 

 ……取り敢えず、今は放っておこう。

 次はフォルテ先輩だ。

 

「フォルテお姉ちゃん?」

「あびばっ!!」

 

 こっちもっ!? フォルテ先輩もダリル先輩と同じ体勢になったんですけどっ!?

 

(強烈ッス……私にはダリルっていう心に決めた人がいるのに…こんなにも可愛らしく、小首を傾げながら言われちゃったら……心が揺らいじゃうッスよぉ~…)

 

 えっと……え? ちょ…マジで大丈夫か?

 なんか本気で心配になってきたんだけど……。

 

「だ…大丈夫ですか? ダリルお姉ちゃん、フォルテお姉ちゃん」

「「!!!!!」」

 

 もっと仰け反ったっ!? もうこれ、完全にブリッジになってないっ!?

 

(自分で言っておいてなんだけど……もう止めてくれ……。これ以上は、本当に萌え死してしまう……! オレの死因が『萌え死』になってしまう……!)

(キュン死するッス……このままじゃ本当にキュン死しちゃうッス……。緒理香ちゃん……魔性の美幼女ッス……)

 

 この状況……誰かどうにかして(泣)

 周囲の他の先輩たちは、すっごくいい笑顔をしたままこっちを見てるし。

 

「緒理香~♪ 箒達から、今日はトレーニングルームに行ってるって聞いたから、様子を見に来たわよ~…って、なにこれ?」

「あ……」

 

 ここでまさかの鈴の登場。

 この子なら何とかしてくれる……かな?

 

「えっとね……鈴お姉ちゃん、これはね……あ。しまった」

 

 つい、さっきまでの流れで鈴の事も『お姉ちゃん』って呼んでしまった。

 

「ご…ごめん。今のは……」

「へぶんっ!!」

「鈴もっ!?」

 

 なんで鈴も二人と同じように仰け反るのっ!?

 

「緒理香に『お姉ちゃん』って呼んでもらった……もう死んでもいい……」

「急に物騒な事を言わないでっ!?」

 

 私は鈴に死んでほしくなんてないよっ!?

 寧ろ、めっちゃ生きててほしいからねっ!?

 

 結局、トレーニングをするような空気ではなくなってしまい、このまま部屋に戻ることにした。

 もう……本当になんなのさ……。

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 その後。生徒会にて。

 

「緒理香ちゃん! 私の事も『お姉ちゃん』って呼んでみて!」

「えっと……楯無お姉ちゃん?」

「わびすっ!!」

 

 楯無先輩も見事に仰け反りましたとさ。

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 『トレーニングルームお姉ちゃん仰け反り事件』があった日の夜。

 自室にて、ダリルは誰かに電話を掛けていた。

 

「もしもし?」

『もしもし? 一体どうしたの? そっちから掛けてくるなんて珍しい』

「ちょっとな……叔母さんに報告したいことがあって」

『なにかしら?』

「今日さ……例の子と会ったんだ」

『そう……どうだった?』

 

 ベッドに腰掛けながら、ダリルは放課後の出来事を思い出すかのように目を瞑った。

 

「控えめに言っても天使。大げさに言えば女神だな」

『でしょっ!? すっごい可愛いでしょっ!?』

「あぁ……叔母さん達、実働部隊『モノクローム・アバター』が上層部から下された緒理香の捕縛命令に異を唱えて反旗を翻して、『緒理香たんを見守り隊』を結成したのも頷けるよ……」

『最初、私達は任務の為にあの子の周辺を探っていた。けどね…その内に私達は、あの子…緒理香ちゃんの可愛さに目覚めてしまった』

「オータムの奴なんか、部屋中にオリカちゃんグッズを飾ってるんだろ?」

『それは私もよ。知ってる? 緒理香ちゃんはね、欠伸をする時に『ふに~』って言うのよ! 可愛過ぎでしょっ!? 他にも、目を擦る時は猫の手になるし、学校の近所にいる他の家の飼い犬と遊んでいる時なんてもう……言葉では言い表せないぐらいに可愛かったわ……♡ あれが決定打となって、私達は全員揃って緒理香ちゃんの虜になっちゃったのよね……』

 

 自分の知らない緒理香の事を自慢されて、少しだけムッとなったダリルは、己の持つ最強の武器を取り出した。

 

「今日オレさ……緒理香の奴に『ダリルお姉ちゃん』って呼んでもらった。しかも二回」

『な…なんですってっ!? そんなのズルい~!』

「ふっ……先輩だけの特権って奴さ」

『私も緒理香ちゃんに『スコールお姉ちゃん♡』って呼んでほ~し~い~!』

「……お姉ちゃんは難しいんじゃないか?」

『何か言った?』

「いや…何も」

 

 幾ら親戚同士でも、言っていい事と悪い事はある。

 皆も言葉遣いには気を付けよう。

 

「そういや、近々そっちを抜ける予定なんだろ?」

『そうよ。あんな、緒理香ちゃんの可愛さを理解出来ない愚か者共に従う道理なんて微塵も無いしね。これからは非公認ファンクラブ兼防衛部隊『緒理香ちゃんを見守り隊』として活動していく予定よ』

「言うまでも無いけど、オレも参加するからな。先輩として、超絶可愛い後輩の貞操を守る義務がある」

『貴女なら、必ずそういうと思っていたわ。いいでしょう、一緒に緒理香ちゃんを守るわよ!』

「任せとけ!」

 

 こうして、緒理香の全く知らない所で、また一つ彼女の心配事が消えると同時に、別の意味での心配事が増えたのだった。

 

『そうそう。実はね、私とオータムでIS学園に教師として赴任する事を今、計画中なのよね』

「流石にそれは初耳なんだけどっ!?」

 

 

 

 

 

 




まさかの、原作の敵さん達が根こそぎ味方になるフラグが立ちました。

更に、鈴以外のヒロインズの知らない所で新たなヒロイン候補が登場。
初期の好感度もそこそこ高いので、中々の強敵になりそうです。
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