咲夜side
場所は戻りファミレスで
「だぁぁぁぁぁあああ!
終わらねぇ!
なんだよ、この量おかしいだろ!」
古城の叫び声が回りに響く。
「落ち着けよ、古城。
注目されてるぞ。」
基樹が古城を押さえようとするが止まらない。
「訳わかんねえよ、いつの間に数学は反復試行の確率なんてものに入ったんだよ。
だぁあ!分からん、咲夜ヘルプミー。」
古城は、とうとう僕に泣きついてくる。
僕は一応この分野は得意だと思っているので救いの手を出す。
「これは、(パターンの数)×(各々の確率)で求めれるよ。
パターンを知りたいときは樹系図を書くなりすればいいよ。」
僕はやり方のみを教える。
答えを教えてもいいのだけれど、それでは古城のためにならないから。
「おう、分かった。
・
・
・
解けた!
流石咲夜だ!サンキューな。」
「いいよ、気にしないで。」
古城は嬉しそうだ。
といっても古城の山のような宿題はまだまだ残っている。
古城は直ぐに残りの宿題に手をつけ始める。
「あ、そろそろ僕はバイトの時間だから先に帰るね。」
「あ、私も。咲一緒に行きましょ。」
浅葱もバイトの時間らしく一緒に行くことになった。
「浅葱のバイトって確か・・・?」
「そうよ、人工管理公社の保守部コンピュータのメンテナンスってやつ。
割りがいいからさ。」
余裕そうに言っているがそんな簡単なものではない。
そもそも、そんなもののバイトがあるのかと思うぐらいなのだが・・・。
「相変わらず凄いね。
僕の庶民的なバイトとは大違いだ。」
僕は苦笑いしかできない。
ちなみに僕のバイト先は和菓子屋・芳乃
僕の従姉妹『芳乃 さくら』と僕たちの祖母の『芳乃 立夏』が切り盛りしている小さいお店だ。
にも、関わらずお店はかなり繁盛していて連日多くのお客と常連に恵まれている。
「そんなことないわよ、私は咲の作る和菓子大好きよ。
今度また買いに行くわ。」
「俺も行くぜ、今日時間が空いたら買いにいくよ。」
「俺も久々に買いにいくかな?
凪沙も好きだしな。」
この三人も常連である。
実は、婆ちゃんはかつて『黄昏の魔女(ダスクウィッチ)』と呼ばれるほどの凄腕の魔女だったらしく、
さくらもその血を濃く受け継いでいるため、婆ちゃんを越えるため日々努力している。
そのためか、正直さくらの和菓子は美味しくない。
婆ちゃん曰く、
『さくらには私の娘と同じで料理の才能は皆無みたいね。』
だそうだ。
どうするんだよ?二代目なのに・・・。
「じゃあね、古城。
そ、その課題頑張ってね。」
浅葱は頬を少し染め古城にそう言った。
(あー、焦れったい。さっさと告ってしまえばいいのに・・・。)
見ての通り浅葱は古城LOVEである。
一応、僕も基樹も二人をくっ付けさせようとしているのだが、如何せん浅葱が奥手であり、古城が激ニブの為、一向に進展する気配はない。
そんなことを考えながら、僕たちはファミレスを後にした。
――――――――――――
ファミレスを出たあと、浅葱と別れ、一人になったときから、誰かにつけられていた。
姿は隠しているようなのだが気配がバレバレである。
(僕は仮にも『第五真祖』なんだけど・・・。)
『第五真祖』別名『神を喰らうもの(ゴッドイーター)』
先代の『神を喰らうもの(ゴッドイーター)』である
アリサ・イリーニチナ・アミエーラから引き継いだものというか、押し付けられたものである。
しかし、吸血童貞である僕はまだ、一体の眷獣しか掌握出来ていない。
とはいえ、そんな僕に対して気配バレバレの人を送り込んでくるなんて一体どんな組織なんだろうか?
(取り敢えず、誘きだしてみましょうか?)
僕は、すぐに走りだし、柱の裏に隠れる。
僕を追って走ってきたのは、
(お、女の子!?)
追っかけてきたのは、髪の長い和服の似合いそうな女の子だった。
ここは、人気もないため、多少大声を出しても誰かに気付かれる心配はない。
「僕に何か用ですか?」
僕は、柱から姿を表し、追跡者に問いかけた。
次は追跡者sideです。
まあ、誰だかはわかりますよね?
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