モンゴ「おいケンサキ、どうだ?行けそうか?」
ケンサキ「ちょっと待て、ここを…、くっ…、あとちょっと…、…。よし、出来た。」
イカパスの民が滅ぼされ、
モンゴと、ケンサキが船の修理に取り掛かりだして半年の月日が流れた。
元々高度な文明を持っていたイカパス星人は、修理こそ問題はなかったが
ナメック語の解読に時間がかかってしまった。
ケンサキ「よし、少し動かしてみよう。えぇっと…、『ピッコロ』!」
音声認識の船は『ピッコロ』という言葉で入り口が開く。
なぜかその言葉だけは上書き出来なかった。
モンゴ「なぁケンサキ、この船の名前ってあるのか?」
ケンサキ「あぁ、実はこっそり決めて登録してあるのだ。ふはは!『スクイード号』だ。』
モンゴ「おお!かっけぇな!」
『音声認識完了、スクイード起動。』
ナメック星の船はとても不思議で、動力源がどこを探しても見つからない、初めて起動したがとても静かで本当に飛べるのか等謎が多い。
『目的地ヲ設定シテクダサイ。』
モンゴ「お、おい、これ本当に行けんのか?しかも目的地ってどこか知ってる惑星があるのか?」
ケンサキ「さぁ…、どうだろうな。スクイード、この星から1番近い惑星は?」
ピピピと電子音のような音がした後、モニターのような部分にこの星を中心に
近辺の様子が映し出された。
『1番近クノ惑星ハ、ココカラ8光年先ノ『惑星ナンモネー』デス。6分51秒デ到着シマス。』
ケンサキ「…どうする?モンゴ、いっちょ行ってみっか?あ…間違えた、ちょっと行ってみるか?」
モンゴ「おいおい、行かねぇって選択肢あると思うかよ!往復でだいたい15分くらいだろ?ダイオウ様も、アオリもわかりゃしねぇって!」
ケンサキ「よし、ならそうと決まれば早速発進だ。スクイード!目的地を惑星ナンモネーに設定、発進準備!」
『目的地ヲ設定シマシタ。航行モードニ切替エマス。発進準備』
スクイードは発進準備が完了した後、カウントダウンを開始した。
カウントダウン終了後、ほぼ無音に近い状態で離陸し、瞬く間に宇宙空間へ飛び出し、しばらくするとスクイードが高速飛行に移行するとアナウンスした。
ケンサキ「そういえばあの星の名前なんなんだ?スクイード、出発地点の惑星の名前は分かるか?」
『出発地点ノ惑星ニ名前ハアリマセン。新規登録シマスカ?』
モンゴ「さすがこんな宇宙の辺境にある惑星だぜ。猿の惑星とかでいんじゃねぇのか?ガハハ!」
ケンサキ「猿の惑星…は良くないと思うぞ、色々と。んー…。サダラ人の惑星だから、そのままでいいんじゃないか?
惑星サダラ。これでいい。」
『惑星サダラ、登録シマシタ。』
ケンサキとモンゴは15分程の試験運行をし、惑星サダラの地に再び戻ってきた。
惑星ナンモネーは本当に何も無かったな、とモンゴが笑いながら船から降りていると
森の中からアオリと、クラァが恐竜を引きずりながら出てきた。
アオリ「ケンサキ、その様子だと船は順調に飛ばせたみたいだな。ご苦労。」
ケンサキ「あぁ、1番近くの惑星まで8光年の距離だったがおよそ7分程度で着いた。ナメック星人というのはとてつもない技術を持っているみたいだな(怒られなかった…ふぅ。)。」
クラァ「皆、ご苦労だったぞ。これで憎き猿どもともおさらばできる。違う星へ行きお前達を鍛え直したあかつきには、再びこの地に戻り今度こそ本当に根絶やしてやる。」
クラァは歯を食いしばり拳を握り締めた。
アオリ達3人も仲間を殺された怒りは一緒で皆が復讐を誓った。
そして体制を整える為にまずはこの船の出身地、ナメック星へと目的地を設定した。
クラァ「まずはナメック星に行き、才能のある者は仲間に招き入れる。ナメック星までは1年かかるが鍛錬は怠るな。では行くぞ。」
発進準備のアナウンスを聞きながら各自着席、ケンサキが『オーディオを付け忘れた。』と落胆し、モンゴに『そんなものいらねぇよ。』と突っ込まれた。
離陸体制に移ろうとしたその時。
バキンッ!!!
ビーー、ビーー、ビーー!!
機体破損、離陸中止、離陸中止。
機体が傾き、正面の窓から一瞬だけ見えたサダラ人。
クラァ「貴様らぁあああああああぁっ!!!!」