エイジ・オブ・サイヤン   作:イナゴライター

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教育

「は、離せ!猿野郎…!」

 

コウライ「話せるのか、この生き物…。」

 

?「珍しい生き物だな。お前何者だ?」

 

イカパス人「う、うるせぇ野蛮なサダラ人めッ!」

 

 

コウライ「サダラ人…?この間ジベの野朗が言っていたな。」

 

?「ジベが捕まった変な奴らとはこいらだったのか。妙な生き物だな。お前、どこから来た。」

 

イカパス人「お前らみたいな猿達に誰が教えるか!ガハッ!」

 

?「口がかてぇなぁ、殺しちまおーぜ。コウライ」

 

コウライ「よせ、ウーリ。一旦連れて帰ろう。」

 

ウーリ「…。ちっ。命拾いしたな。」

 

 

 

謎の生き物を村へ連れて帰ってきた、コウライとウーリ。

連れて帰って来たものの

尋問や拷問の経験など無い彼らにとって、情報を引き出すのは容易では無く、

結局宇宙の外から来たという事しか得られなかった。

 

ウーリ「なんだウチュウって?知ってるか?」

 

コウライ「さぁ。新たな食料を見つけたって事だけで、俺達にはどうでもいい事だ。」

 

ウーリ「まぁな!しかしこいつの肉は弾力つーのか?モチモチしててあんまし好きな味じゃあねぇなぁ。」

 

コウライ「ふ、だからお前は田舎育ちなんだ。この食感と、臭みの無い味が織り成すハーモニー。ワッサビザウルスの鼻糞と、ショウユーザウルスの血をブレンドさせてこの肉につけて食ってみろ。きっとうめーぞ。」

 

ウーリ「…。やっぱりお前は変わりもんだな。ところでお前、ガキが産まれたんだってな?こいつの肉は俺の口には合わねーから、お前んとこのガキに食わせてやれよ。」

 

コウライ「なんだ、知ってたのか。ガキに食わすにはもったいねぇが、強くなってもらわねぇといけねぇからな。ありがたく頂戴するぜ。」

 

 

 

 

3日後。

 

イカパス女「ダイオウ様!う、うちの人がもう3日も帰らないんです…。あの人が何も言わずに出て行くなんて考えれなくて!あの人の身に何かあったんじゃないかって…うぅ。」

 

クラァ「…そうか。ただちに調べさせてみよう。ケーン、聞いたか?2、3人の小隊を連れ、行方不明になったイカパスの仲間を探せ。」

 

ケーン「おぉ!やっと俺の出番が来たか!任せてくれ、準備が出来次第すぐに出発する!」

 

 

ケーンは小隊を連れ直ちに探索を始めた。

普段イカパスの人々は危険があってはならない、と外を出歩く事を禁じられていた為

ケーン以外の3人は少し緊張気味だったが

そんな事はお構いなしに森の中をどんどん進んで行く。

 

イカパス1「た、隊長!もう少し警戒しながら進んだ方が…。初の任務で皆緊張していて…。」

 

ケーン「何を弱気になってんだ、バカたれ!ワクワクしねぇのか?ガキの頃探検した事あるだろ?そんな感じでいんだよ!それに何か出てきても俺がなんとかしてやっから黙って俺について来い!」

 

イカパス2「は、はぁ…。(この人、お兄様がダイオウ様になってからずっと寂しそうにしてたからな…。隊長に任命されてよっぽど嬉しいのかな…。)」

 

 

 

かなりの時間をかけて森を探索したが、

有力な手掛かりを見つけられず、日も暮れだし

帰路につこうとしていた時。

 

 

 

イカパス1「隊長ッ!何か聞こえます!」

 

ケーン「あぁ、聞こえた。静かに…身を潜めろ。」

 

 

「やぁぁ!」

 

「そうだ、いいパンチだ。」

 

 

ケーン「あいつは…。この間のサダラ人…。生きていたのか。ガキも連れてやがる。」

 

 

 

ジベ「よし、今日はここまでだ。帰って休め。」

 

 

ケーン「おい!サダラ人!久しぶりだな!まさか生きてやがったとはな!」

 

ジベ「き、貴様は…!」

 

サダラ人子供「父さん、知っているの?」

 

ジベ「お前は隠れていろ…。」

 

ケーン「へっ!ガキ共々ここで始末してやるぜ!」

 

イカパス1「隊長ッ!待って下さい!我々の目的は仲間の探索です!イザコザを起こす訳には行きません!ここはただちに引き上げるべきです!」

 

ジベ「…仲間?この間ウーリの野朗がいい振り回してた奴の事か…。」

 

ケーン「何?やっぱりてめぇらサダラ人の仕業か!俺達の仲間を何処へやった!」

 

ジベ「…貴様に喋る事は何も無い。」

 

ケーン「喋る気がねぇなら、喋りたくなるまで可愛がってやるぜ!おい!イカパス3!ガキを捕まえろ!!」

 

ジベ「よせっ!!!」

 

 

抵抗しようとイカパス3に襲いかかろうとしたジベだが

一瞬早くケーンがジベのみぞおちに一撃を加えた。

 

ジベ子「父さぁぁん!!うげっ!」

 

イカパス3「大人しくしてろ!猿のガキがッ!」

 

ジベの子はあっけなく気絶させられ、力なく地面に倒された。

 

ジベ「ぐッ…、貴様ら…殺してやる…!」

 

ケーン「ほー!威勢だけは立派だなぁ!だが、また前のようにぶちのめしてやるぜ、今度は二度と起き上がれないようになぁ!!」

 

 

怒りに任せたジベの抵抗は、以前よりも強力なものになっていたが

冷静さを失っていた為に大きな隙が生まれ

またしても敗北する事になった。

 

ケーン「はぁ…はぁ…。ちっ、てこずらせやがって…。この俺様に本気を出させるとはな…。おい、こいつをキチンと始末しておけ。それと、そのガキは連れて帰るぞ。」

 

イカパス2「隊長にここまでさせる程とは…。悪いが死んでもらうぞ。」

 

 

ジベ「…ち、ちくしょう。俺に、力があれば…す、すまない…

 

『ベジータ』……

 

 

 

 


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