FGO The Third Lost   作:超ローマ人

15 / 18
よし!(現場猫)


決戦~その2~

「ここに来たか、カルデアのマスター。」

「あぁ、来たよ。その顔が見たくてね。」

藤丸は地位の低い衛士たちをも凍り付かせるような目付きで韓信を睨み付けた。

「フフ、俺も君に会いたかったよぉ」

「ふん、そうか。」

「戦争をしたそうな眼をしている…」

「あぁ、お前みたいな外道を止めてやるよ」

「フフ、お前との話し合いも不毛な物に終わりそうだ。皆のもの!かかれぇ!!」

韓信が号令をかけると、衛士は一斉に駆け出した。

これを見た藤丸は白と黒の剣を捨てると、赤黒い大剣を持ち出した。

そして、藤丸が手話でサーヴァントの皆に伝えた。

『お前ら、伏せろ…先に行け……』

 

 

陳宮たちは言われた通りに伏せた後で、始皇帝がいる先に行った。

彼らは先に行く際に信じられない光景を見た。

先程まで藤丸を殺そうと目論んだ衛士たちが、川と赤い蓮華の花の景色を作ったのだ。

韓信の後ろに控えていたのも関係無くだ。

流石の韓信もこれには絶句をするほか無かった。

「どうした?得意なんだろ…?『背水の陣』は。ってことはこの際はどうでもよいや。……どちらにしろ、お前も部下たちと同じところで寝てもらおうか。」

藤丸がゆっくりと近付いて何も起こらなかったかのように、韓信を通り過ぎた……。

すると、戦に狂った男は嗤った。

「フハハハ!これだから『戦争』ってのは止められないぃぃ!!最高だぁぁぁ!!!お前を…ローマのように潰して――」

そう言い残して振り向いた男は頭から崩れ落ち、沈黙のみを最後に残した。

そして、青年は赤い剣に問い掛ける。

「血を吸えたか?…赤き月『ブラッディ・ムーン』」

 

 

一方で、始皇帝の間でも赤い蓮華が咲き乱れようとしていた。

「………」

「最後に何か言いたそうだな。言うてみろ……喋れるならな。」

蓮華の花に埋もれた荊柯は顔だけを始皇帝に向け、平静と激情を足したような目付きを浮かべる。

「何故…知識を……無くそうとする?」

「何故ならば…民が知識を得ることは『悪』だからだ。朕はその為ならば、どのような手段も選ばぬ。」

始皇帝の問いに対して、荊柯は答える。

「あぁ、知識を付ければ争いの引き金になることもあるだろうな……けどな!知識は危機を回避することにも使えるっ!知識は……『善』だっ!!」

荊柯はそのように言い切ると、四角い機械を取り出した。

「なんだ、それは?」

「人と人を繋げる『知識』が詰まった…機械さっ!!」

それを起動させると、始皇帝の間は大きな爆炎を起こした。

そして、巨大な白い樹がその姿を現した。

「なるほど、これがクリプターが朕に隠していた物か……」

樹が現れ、役目を終えた刃は最後の煌めきを浮かべて闇へと消えた。

 

 

「生け贄になってしまわれましたか。」

「……」

「お前たちはコヤンスカヤを連れて先に行け……こちらは大きな獲物が来るっ!」

藤丸はサーヴァントたちに通信越しで、急かした。

韓信を倒した藤丸は、敵の気配を察知してサーヴァントたちとの通信を切った。

「さて、次は儂が相手しようか。若僧。」

藤丸は、衛士の本当の長を見て一瞬の油断が死を意味すると直感した。

 

 

「行くぞ、アークさんっ!一走り付き合えよ!!」

「その言葉を待ってたぜ!Start your theme.」

藤丸は魔道書・アークミネルバに第二の魔道の力『ガーディアンメイガス』の力を解放するように無言で命令を下した。

瞬時に彼は赤い外套と銀の鎧を身に包んだ姿へ変化し、衛士長と睨み合う。

「その白と黒の剣……なるほど。相当の手練れと来たものだ。なに、一度見れば分かることだがそれを見せられては益々手は抜けぬなぁ。」

その言葉が合図かのように、両者ともにぶつかり合った。

「スピードは互角……パワーは向こうが少し上か…。」

「あぁ……分かってるっ!」

「しかし、技量は中々だ!久々に血沸き肉踊ると来た!!年甲斐も無く、騒いでしまうぐらいになっ!!!」

年老いた格闘家は新たな機能を持った機械を手に入れた若者のようにはしゃいだ。

「たぁっ!!」

藤丸は拳では勝てないと悟ったので、蹴りを入れることで距離を置こうとしたが。

足を足で塞がれてしまった。

「………」

「………!」

しかし、これも藤丸は想定済みであった。だからこそ、敵に足を預けたのだ。

老格闘家の脇腹に槍が飛んできたのだ。これを避けるために、衛士長は藤丸の足を使ってかわそうとしたが。

「させるかぁ!!」

藤丸は巴投げをして、衛士長に先手を打つことに成功したのだ。

「お待たせ致しました。」

「情報を色々とくれた後で作戦に乗ってくれたことには驚きと感謝しかないよ…秦良玉。」

すると、サーヴァントたちに彼らのマスターの相棒であるアークミネルバから通信が入った。

「お前ら、よく聞け!作戦通りに衛士長はマスターと秦良玉とかいう女ランサーが抑えている!」

「何の当て擦りで私にまでその情報をっ!!」

コヤンスカヤはそう呟く。

「マスターからの伝言は『嫌がらせ完了!!』だとよ」

アークミネルバはそれを皮肉を言って鼻で鎖に繋がれた狐を嗤った。

そして、カルデア一行は本格的にロストベルトNo.3攻略作戦に取りかかった。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。