FGO The Third Lost   作:超ローマ人

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The Third Lost最終回です
ふと3月中に終わらせたくなり、ラッシュ投稿となりますが読んで頂きありがとうございます。
次回のシリーズにもご期待ください


The Last ~獣の木こり~

水銀と炎がぶつかる中。人の形を取った皇帝は考える。

これで良かったのかと。闘いで火花が散る中で思い返す。

自身の命を狙った暗殺者の言動の意味を。

迷いは無かった。後悔も無さそうな顔をして消えた命について、思い返した。

「そうか……そういうことか……。」

龍が吐くものであろう炎を纏った拳を水銀の力で防ぎながら、『人間』について思考を重ね悟りを開いた。

「ダダダダダ!!だりゃぁぁぁ!!!!」

数多の炎の拳が水銀の壁をついに打ち砕いた。

「!!」

「これでどうだぁ!!?」

青年『人間』の拳が皇帝『天』に届いた瞬間を、皇帝は味わった。

「なるほど。ちと、気が早いかもしれぬが……。この若僧になら、『未来』を託せるかも…な…。」

皇帝は『地』に背中を預け、青年は息を荒げて『地』に膝を着く。

始皇帝は両手を挙げ、藤丸に語りかけた。

「貴様の勝ちだ…カルデアのマスター。」

「そうか…なら。こちら、藤丸。始皇帝に勝った。そちらは?」

 

 

藤丸が仲間に報告してると、刃の光が彼の首を横切った。

しかし、銀のゲルはそれを妨げた。

「虞美人よ…何をしている?」

「!!?」

藤丸は驚いた。自分が倒したはずの者が直ぐそこで歩くからだ。

そして、仙女は青年を睨んだ。

「私は―お前を許さないっ!!!!」

虞美人は不気味な光を発した。

すると、藤丸の元に通信が届いた。

「大変だ、マスター君!空想樹と芥ヒナコの融合指数がっ!!」

「融合っ!!?」

「朕は貴様を認めるが、奴はお前を憎んでいる。そして、あの仙女と樹の融合はどう抗っても止まらないであろう。」

藤丸はそれを聞いて、虞美人に向かって叫んだ。

「なら、その憎しみ……ここで斬らせて頂くっ!!!」

紅い剣を藤丸は携えた。

 

「固いっ!!」

「この呂布でも攻めあぐねるとは、中々。」

樹は枝から熱線の雨を降らせ、サーヴァントたちを近寄らせない。

そうしていると、樹も紫色に輝き始め白い塔のような姿から紫色の枝を伸ばした状態へと変化した。

「ふざけやがってっ!!」

モードレッドがそう叫ぶと、誰かがその肩を叩いた。

「ごもっともだよ。全く。」

モードレッドの肩を叩いた人物。それは紛れもなく、カルデアのマスターだった。

「遅ぇぞ、マスター!って、隣にいるのは!?」

「朕は今は敵ではない。『人間』を認めた『始皇帝』である。」

 

 

「皆の衆!カルデアのマスターを援護し、空想樹を!!撃滅せよぉぉ!!」

始皇帝が皆をあっという間に束ねると、藤丸は樹に一直線に走った。

その後ろを皆が走る。

「!」

樹の中から様子を見ていた虞美人は、樹にサーヴァントたちを倒すように命令を下した。

「藤丸リツカ…っ!まずはお前の大事な者たちから倒させて頂くわっ!!」

熱線が大地を焦がそうとするが、熱線は一つの赤い光線と相殺された。

「クラレント・ブラッドアーサーっ!!」

そして、藤丸は樹に挑発する。

「俺の大事な者たちを……なんだって?」

「ちぃっ!!」

虞美人はヤケクソに樹を操作し、今度は藤丸を締め殺そうとするが。

「はぁっ!!」

「偽・軍神五兵(イミテーション・ゴッドフォース)!!!」

一つの槍と矢が枝を凪ぎ払った。

「助かるっ!!!」

藤丸はサーヴァントたちに礼を言うと、さらに加速し樹の天辺まで跳躍した。

「今度こそ焼き尽くしてやるっ!!!!」

「そうさせぬ!始皇帝(ザ・ドミネーション・ビギニング)!!!」

しかし、その願いも叶わず。

赤い熱線は、始皇帝が完全に防いだのだ。

「後は任せたぞ、カルデアのマスターっ!!」

「これで最後だ、虞美人!!!」

一振りの剣は樹を燃え上がらせ、二つに割った。

「………!!!!!」

「ハァ…ハァ……。滅茶苦茶魔力使った………もう動けない。」

地にゆっくりと降り立った藤丸は、魂だけになった虞美人を見る。

「全く…世話の焼ける輩だ。」

その魂の質は、黒く歪みいつ消えてもおかしくない物であった。

藤丸は、そんな虞美人草の魂に対して「静かに安らかに眠っててくれ」と言う他に無かった。

しかし、始皇帝は違った。

「貴様は何を欲している?」

「?」

始皇帝は虞美人に問う。

すると、どうにかして虞美人は口を開く。

「項羽様……が……嘆く……ことを……やめたい。」

「なら、抑止力に鞍替えするのはどうだ?何故なら、項羽(アレ)の願いはそれだ。」

そう言うと、虞美人は納得したかのように姿を消した。

 

 

「崩壊が始まった…か。」

藤丸とサーヴァントたちは装甲者に乗った。

「あの女狐はどうした?」

「逃げたよ。とっくにな。『次に会ったら殺す』とまで言ってな。」

藤丸はそう言うと、自分の部屋に入る。

そして、窓から霧に包まれた大きな物がまた一つ消えるのを見た。

「始皇帝と秦良玉には感謝しかないや……。ったく、胸糞悪い。」

藤丸は一枚の写真を見た。そこには、村の少年と始皇帝が同じ野原で空を見上げて談笑していた。

 

Fin

 

 




Fate/Grand Order二次創作シリーズ次回作
『Fate/SERAPH Memory』
ご期待ください。
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