滅&01 RIDERS STRATOS   作:G・himagin

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素直な鈴ちゃんは素敵だと思います






Ep:9

一夏side

 

翌日、代表戦の話が上がり、俺は今あるプログライズキーを見ながら話を聞いていた

機動力とキック力重視のライジングホッパー、飛行可能のフライングファルコン、水中戦と両腕の武器による白兵戦の出来るバイティングシャーク、弾丸軌道予測とアタッシュカリバーによる斬撃を飛ばせるシューティングウルフ、現状未使用だが火炎攻撃可能のフレイミングタイガー、同様に未使用だが瞬間冷却攻撃が出来るフリージングベアー……そして、なんだこれ?無地じゃん

 

「滅、このプログライズキーってなんだ?」

「ブレイキングマンモスです、そのプログライズキーはかなり特殊なものとなっており、使用可能時にのみ起動可能になります」

「なるほどね……」

 

プログライズキーに関する会話をしていると箒が昨日起きたらしい話をしてきた

 

「昨日の夜、束姉さんから最初のISライダーを渡したいって言われたんだ」

「最初のISライダー、ですか?」

「あぁ、滅は心当たりがないか?」

「全く心当たりがないです。現状1番古いISライダーであるホロビは私が所持していますし……有り得るとするならばフォースライザーのプロトタイプ、ですかね……。私にはわかりません」

「そうか……滅も知らないとなると、本当になんなんだろうか…」

 

そんな事を話していると、クラスメイトの1人がこっちに来た

 

「織斑君!クラス代表戦優勝してね!」

「なんか特典でもあるのか?」

「え、篠ノ之さん知らないの?デザート半年フリーパスだよ!」

「……なるほど、だからか…」

「出来る限り勝ち上がるよ、そういえば専用機持ちって別のクラスにもいるのか?」

「はい、1年4組更識簪、日本代表候補生で専用機は打鉄弍式、第2世代量産型ISである打鉄のアップグレード機……らしいです」

「へぇ……他クラスの代表も知りたいけど、当面は更識簪さんを警戒すればいいって訳か……」

 

「その情報、古いよ!」

 

「ん?」

「この声は……」

 

俺と滅が扉の方に視線を向ける

するとそこにはツインテールの小柄な子であり俺のもう1人の幼馴染が居た

 

「よっ!一夏、滅!」

「鈴か!久しぶりだな」

「鈴様でしたか、お久しぶりです。どのようなご要件で?」

「宣戦布告!2組のクラス代表は私になったから!」

 

俺の方に拳を向けた鈴は俺に向かって叫んだ

 

「一夏に勝って()()()()()()()()!」

「……は?」

「「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」」

 

当然と言うべきか俺に対して叫んだ鈴の発言に誰もが驚愕し、滅と箒は俺に視線を向ける

 

「い、一夏!告白されたのか!?」

「予想以上に早く告白してきました……これが若さか…」

 

2人の質問に俺はちゃんと答える

 

「箒が要人保護プログラムで色々な所を行ってる鈴が俺の居た学校に転入してきたんだ」

「そしてイジメから鈴様を救いフラグを建て……なるほど、そういう事ですか」

「ん?」

「鈴様が両親の事情で中国に帰る際、私は不在だったのでその時に告白したと……」

「……滅、正解」

 

滅がズバッと当ててきたので観念して話した

 

「あの時鈴に──

 


 

『遠回しに言っても絶対気付かないでしょうしハッキリと言うわ、私と付き合って、結婚して!』

『なっ……!』

 

驚いて声が出なかった、というか呆然としていた

鈴が俺に告白してきたのだ

でも俺は鈴の事を【親友】だと思ってる、恋愛感情はそこには無かった

だから断る、鈴を傷つけてしまうだろうけど、それが俺の答えだ

 

『ごめん、鈴の事、親友だと思ってる。でもそれ以上の感情は、ない…』

『……でしょうね、ぶっちゃけ玉砕覚悟だもの』

 

しかし鈴は俺に指を突きつける

 

『でも諦めてないわよ、いつか絶対付き合ってみせるわ!』

『……!』

『だからアンタが私に惚れるまで私はアタックを続けるわ、いいわね!?』

『おう!』

 

 


 

 ──って事があったんだ」

 

話を終えると鈴は俺の言葉に頷く

 

「だからココ(IS学園)に来たの!」

 

強気にそういう鈴に全員唖然としてしまい、その後背後にいた織斑先生にシバかれて鈴は2組に戻って行った


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