滅&01 RIDERS STRATOS 作:G・himagin
三人称side
時を一夏がライジングホッパーになった辺りまで遡る
ISライダーキカイと戦っていた鈴はかなり追い詰められていた
双天牙月はキカイの装甲に傷1つ付けることが叶わず、龍砲でも微かな凹みが生じるだけで仰け反ることも無く、大きなダメージがあるようには思えない
反面キカイの攻撃は鈴に大ダメージを与え、双天牙月は1本は刃が真ん中から上が無くなっており、もう一本は刃が潰れており、龍砲も砲口が凹み使い物にならなくなっている
セシリアの加勢があれば状況は変わっていたかもしれないがセシリアは管制室に呼ばれており教師部隊と共にギーガーの相手をしていた為参加出来ず、結果追い詰められていたのだ
「つ、強いわね……拳で語り合うことが出来ないのが辛いわよ……アンタら、何が目的なの?」
『……人類、滅亡』
「……はぁ?」
突拍子もないその言葉に鈴は呆ける、しかしその隙を突きキカイの拳が鈴に突き刺さる。咄嗟に腕をクロスしてガードしたが大きく後ろ吹っ飛びアリーナの壁が壊れてしまう
「ぐっ……ぅぅ…」
『お前達人間は、絶滅させる』
外見に反さず機械的にそう言うとキカイはミサイルを取り出し、鈴の方へと向ける
「ッ……」
身の危険を察知したがまだ避難は完了していないため巻き込みを避ける為に逃げる訳にもいかず、かと言って自分が生きていられるかもわからない
焦る鈴、しかしその前に少女が出てくる
「…
その少女は箒だった
箒は鈴を庇いながら呟く
「鈴、逃げろ」
「あんた、何してんの!?逃げなさいよ!」
「お前はIS乗りとして一夏を支えられる、だからお前は生きてくれ」
「な、何言ってんの!?正気!?」
「正気だ、一夏の事を支えてくれる人間の為なら命を懸けてもいい」
「なっ──」
狂っている、と鈴は思った
そこまで一夏の事を好きだから命を懸けていると理解し……
「……いやよ」
拒否をした
「なんでだ!?」
「アンタみたいな人間に死んで欲しくないのよ!」
「お前おかしいぞ!」
「あんたにだけは言われたくない!」
ぎゃあぎゃあと言い合いを始めた2人を見てキカイはミサイルをぶっぱなした
「「あ──」」
2人にミサイルが命中し、爆風が起こる
2人を死を確認したキカイは他の人間を殺そうと対象を移そうとした──
「うぅ……」
「げほっ、げほっ……え?」
──が、声が聞こえキカイが振り向くと、そこには黒い巨大なバッタがおり、それが2人を守るように立っていた
「え、えっと……守ってくれた、の?」
『……』
バッタはそれに答えずにキカイの方へと跳躍、キカイにタックルするとあれ程強力だったキカイが簡単に吹っ飛んだ
「す、すごっ……きゃぁっ!?」
バッタが箒の目の前に現れ、背中に載せていたモノを箒な放った
「うわっ……こ、これって……」
バッタが渡したのはフォースライザーに似た赤いバックル──サイクロンライザーとターコイズブルーのゼツメライズキーだった
「これを使え、と?」
『……』
質問には答えず、しかし一夏が変身するのを待っているバッタライダモデルの様に箒の周りを飛び回っていた
「わかった……行くぞ!」
KAMEN RIDER!
サイクロンライザーにロッキングホッパーゼツメライズキーを挿入すると待機音と共にバッタロストモデルが軽快に飛び回り、地面を破壊していく
「変身!」
CYCLONE RIZE!
箒がサイクロンライザーを展開すると共に風が箒を包む
ROCKING HOPPER!
TYPE ONE
そして風が消えるとロストモデルがバラバラになり箒に装着された
「これが、ISライダー…」
ISライダーの力に驚愕しているとキカイが突進してくる
「ッ……くぅっ!」
驚き、反射的に拳を撃ち込むとキカイは後ろに10メートルほど吹っ飛ぶ
「……え?」
「す、すごっ!」
あまりの力に箒は呆然とし、鈴は凄いと驚く
「箒、頑張れっ!」
「そんな無茶な……っとぉ!……わかった、やれる限りのことはする!」
ISライダー1型による反撃が、始まった
束の移動基地、その中で紙をばら撒きながら束は、生誕した新たなISライダーに向け、叫ぶ
「祝え!全ISライダーの原点、ISライダー1型の生誕の瞬間である!
……そしてそんな箒ちゃんにプレゼント♪ ポチッとな」
束がボタンを押すと衛星ゼアから光がアリーナに降り注ぎ、箒の前に到着した
「ん?」
攻撃を始めようとした時、箒の前に光が振り注ぎ、アタッシュウェポンが浮いていた
「……これは」
ターコイズブルーのアタッシュウェポンを手に取り、展開する
SWORD RIZE!
すると両刃剣になる
「これは……そうだな、アタッシュソードだ!」
アタッシュソードと武器を命名するとキカイに接近し、Z字に斬る
「ハァァ……!」
更に反撃の隙を与えずV字に斬り、直ぐにX字に斬る
『……ッ!?』
リーチの長い大剣すらも思うように使えずにキカイが仰け反るとサイクロンライザーのレバーを開閉する
ROCKING SPARK!
超加速し、四方八方からキカイを斬り裂き、双天牙月でも傷一つ付かなかったキカイの装甲が簡単に切り刻まれていく、そしてアタッシュソードを1回畳んで再度展開する
CHARGE RIZE!FULL CHARGE!
「ハァッ!」
ロッキングスパークと合わさり、装甲を簡単に斬り裂いて行く箒
限界に近付き、フラフラとするキカイ、しかし鈴を道ずれにするつもりかミサイルを呼び出し、鈴目掛けて撃ち込もうとする
スティング
カバンシュート!
その時、無数の矢が背後からキカイを射抜く、ミサイルごと攻撃したため爆発し、キカイは横に吹っ飛ぶ
「え?え!?」
驚いた鈴がキカイの後ろを見ると滅がアタッシュアローで射抜いていた
「あんたそれ生身でも使えるのね……」
「ISライダーにそのような制約はないので。箒様、トドメを」
あれほど取り乱していたのが嘘のように落ち着いていた滅は箒にトドメをさすように言う
「わかった!」
そう言うとサイクロンライザーを2回開閉する
ROCKING THE END!
箒は空高く跳躍し、最高高度まで到達するとセシリアとの戦いで一夏が見せた蹴りを模倣した技を放った
「ハァァァァァァァッ!!」
『ッ!? ハ、敗因……フメ、イ…』
キカイが敗因不明と言うと共に爆散し、箒は着地した
「……」
ふらっと倒れた箒を滅が抱き抱える
「つ、疲れた……」
「お疲れ様です。援護が遅れてしまい、申し訳ありません」
「避難誘導していたのは知っていたから問題ない。それよりも、鈴を頼む」
「畏まりました」
「大丈夫よ、2日で治るわ、こんな傷」
その時、千冬から連絡が来た
『……亡雷』
「はい」
『緊急会議だ、篠ノ之と鳳を連れて会議室に来い、その後に織斑もだ』
「畏まりました」
鈴と箒を担いで滅は会議室に連れていき、帰ると一夏がギーガーを殲滅した為、一夏と共に会議室へと向かった
「──あの未確認ISライダーは鈴と滅の私で撃破しました」
「……織斑、これで分かったか?」
「わかりました、しかし箒にもISライダーが……」
「私が1番驚いているよ」
「……コホン」
「あ、すみません」
「議題だが、あのISライダーについてと今後の対策だ」
滅が手を上げる
「亡雷、どうした」
「今後についてですが」
「どうかしたか?」
「あのISライダーのスペックは既存のISを遥かに逸脱したものです。鈴様が手も足も出なかったところからもそれが窺えます」
「ひ、否定出来ない……」
「……ISライダーを量産するべきだ、と?」
「恐らく可能です。そうですよね?篠ノ之博士」
『まー出来るよー』
突如ディスプレイに束の映像が流れる
「束、お前どうしてここに!」
『色々あってねー。それよりもISライダーの量産だっけ?』
「はい」
『量産は出来るっちゃ出来るよ』
「……本当か?」
『うん。でもするつもりは無いかな』
「何故だ?」
『そもそもISライダー自体量産するものじゃないから、アイツらの活動が本格化したらすぐに配備するよ
今はこれで我慢して』
すると蛍光イエロー、青、紫のアタッシュウェポンが10個ずつ置かれた
『アタッシュブレード、アタッシュショットガン、アタッシュアロー、これを10個ずつ、それで我慢してね』
「……わかった」
アタッシュウェポンの強力さは千冬が1番知っていた為、許可した
『それじゃあ明日にでも配備するよ』
「わかった」
『それじゃあぐっばいならー♪』
ディスプレイから束の映像が消え、緊急会議は終了した